1303さんの映画レビュー・感想・評価

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タクシードライバー(1976年製作の映画)

3.9

他者を排斥する事でしか自己を獲得する事が出来ないと錯覚した瞬間からインフレする暴力のプライオリティに倫理的な悲哀と映画的な期待が止まりません。
ベトナム戦争後の時代性を体現するようなキャラクター同士の
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キング・オブ・コメディ(1983年製作の映画)

3.8

終始痛々しく歪んで見えたものを無意識且つ無神経に卑下する視点を逆に揶揄するような構造にはっとさせられます。
西川美和さんの「ゆれる」を観た時と似た感覚に陥りました。

ブライトバーン/恐怖の拡散者(2019年製作の映画)

3.8

場所も環境も関係ない全く根幹の解らない不条理さに只管蹂躙されるその救われなさはヒーローなどどこにもいないこの世界そのものでありそれを目の前にぽんと置いたまま幕を下ろす演出采配に痺れました。
周りから何
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ヘルボーイ(2019年製作の映画)

3.4

関係性萌えなチーム連携やクリーチャーの多様性にフォーカスした世界が横に拡がるデルトロ版と比較するとぐっと寄ったパーソナルなキャラ描写や強いフェチズムを感じるゴア表現など縦に深まるような作品という印象で>>続きを読む

マレフィセント2(2019年製作の映画)

3.4

クリーチャーの造形美や幻想的な描写に目を奪われますがこの作品の基幹は場を支配する対話と所作の妙なのではないかと思います。
キャラクターの些細な言葉や行動がそれぞれの関係性に作用する因果を追う事で次第に
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ジョン・ウィック:パラベラム(2019年製作の映画)

3.3

アクションをどう見せるかという方法論の目新しさに関しては本気で映画史を更新してやるという気概を感じますがそれ以外の演出や描写が真面目なのかギャグなのか捉え所がなくどう見ていいのか判らない部分の多い作品>>続きを読む

サラブレッド(2017年製作の映画)

3.5

その美しい立姿や所作に見惚れ想い入れたほんの数秒後些細な会話から全てが解れるような、安易な感情移入/一元的な帰着を許さないキャラクター描写が印象的でした。
また彼女達の交差する視点に擬えたカメラワーク
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ジョーカー(2019年製作の映画)

4.6

喜劇の姿を借りた悲劇 ジョーカーは常に境界の象徴として描かれてきたように感じます。
善意と悪意、秩序と混沌、不条理と道理..それぞれ両極を見据えながら試し揺さぶり一線を越えるその顛末を嘲笑う、絶対的な
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SPY/スパイ(2015年製作の映画)

3.6

相棒をくるくる換えながら都度変わる関係性と掛け合いの妙が面白く新鮮でした。メリッサマッカーシーの生まれ持った華も然る事ながらその後同監督作リブート版GBのクリスヘムズワーズに発展する愛すべきバカキャラ>>続きを読む

エイス・グレード 世界でいちばんクールな私へ(2018年製作の映画)

3.8

誰でもない自分に期待して自惚れて失望して..を繰り返し液状の自尊心をなんとか形にしようと足掻く姿の痛々しさは異常です。

色も形もない何かの集合体として共同生活を強いる無理解の暴力性の責任を大人として
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ジャッキー・ブラウン(1997年製作の映画)

3.8

物語を構成する柱のいくつかが依存している箇所に無視し切れない脆弱性が散見されサスペンスとしての完成度という点で残念な印象と言わざるを得ませんが、不審/信頼の境界を問うような仕掛け作りは流石だなと感じま>>続きを読む

トゥルー・ロマンス(1993年製作の映画)

3.8

どうとも捉えられない会話構築やキャラクター同士の立場・視点の逆転展開、カタストロフィへの怒涛の雪崩れ込み..などなど後に代名詞となる要素満載でとても楽しめました。
EDを置き換えるという今では考えられ
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ジャンゴ 繋がれざる者(2012年製作の映画)

4.0

ストーリーラインをなぞるだけでも一定量のストレスとそれを解消する圧巻の回収劇を体感出来て魂が浄化される想いです。
ただやはり史実を知れば知るほどヘヴィネスが倍増する作りなので何度も咀嚼し鬱憤を腹に溜め
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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(2019年製作の映画)

4.0

時代精神のサンプリング/モデリングセンスと映画文化全体に対する敬愛という基幹の作家性以上に取り沙汰される外殻の外連演出やコンプライアンス無視なゴア描写 etc .. というイメージを逆手に取った優しく>>続きを読む

彼の見つめる先に(2014年製作の映画)

4.0

ひとつ変わるだけで全て崩れてしまうジェンガのような関係性や何かを成し遂げるには余りに短いモラトリアムの脆さと美しさに胸が苦しくなります。
終始アンチクライマックスなのですが淡々と、そして呆気なくすらあ
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ダンスウィズミー(2019年製作の映画)

2.0

まずこの作品最大の問題はキャラクター誰も好きになれない点です。全員の行動原理や思考・感情の遷移が不気味過ぎて何一つ納得出来ませんでした。そもそも姪に空のビール缶を投げつける主人公をどう好きになれと言う>>続きを読む

ボーダーライン(2015年製作の映画)

3.9

相対的な善悪など存在せずあるのは絶対的な個々の信仰だけであると思い知ります。
ゴア描写から逃げたくなる瞬間その光景は自分が目を背けてきた世界そのものだと気付き絶望しました。

ワイルド・スピード/スーパーコンボ(2019年製作の映画)

3.6

スピンオフとは位置付けられているものの微妙なお約束やトレース以外はほぼ別物と言えますがキャラクターに対するファンの期待や希望を余す事なく詰め込んだ萌える演出の数々には感謝しかありません。
ただ一点少し
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俺たちは天使じゃない(1989年製作の映画)

3.5

終始品良く交わされる会話の妙はそれだけで十分見応えありますし信仰者を揶揄するようなコメディ演出が後に最大の敬意を以って思わぬ展開を生む..などなど凄く良く出来ています。

※ ここからネタバレです
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ワイルド・スピード ICE BREAK(2017年製作の映画)

4.0

恐らくプロットが先に立ってた感びんびんの設定ですがジェイソンステイサムの子守しながらの銃撃戦という近作最大の白眉は外せません。

ワイルド・スピード SKY MISSION(2015年製作の映画)

4.5

必然かどうかは置いておいて自らインフレ/更新するアクション描写もそろそろ食傷気味かな..と思いながら見始めたのですがきちんとハラハラしましたしやり過ぎて笑ってしまいました。
それさえ見られればこれ以上
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ワイルド・スピード EURO MISSION(2013年製作の映画)

3.5

シリーズ随一のサスペンス要素を拡張した割とシリアスな作品です。
またライド系アクションとしてきちんと驚ける突き抜けた演出が観られる点も高評価です。

ワイルド・スピード MEGA MAX(2011年製作の映画)

4.0

これまでのシリーズで培ったものが全て結実した傑作です。
トーンに惑わされがちですが実は様々なジャンルをクロスオーバーしてきた今シリーズ。
今回所謂ケイパーというプラットホームを採用する事で生まれたキャ
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ワイルド・スピード MAX(2009年製作の映画)

3.0

主要人物ドミニクのカルマについての物語としてサスペンス要素が色濃く緊張感の高い作品です。原点回帰的な意味で一度更地に戻したという点でも小さくない意味を持つ一作になっています。

ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT(2006年製作の映画)

2.9

シリーズ内でも異端作と言えます。舞台設定含めほぼリブートと言えるつくりなのですが後続作品から見るとハンというキーキャラクターのスピンオフとして意外と重要作なのではないでしょうか。個人の意見として幾多あ>>続きを読む

ワイルド・スピードX2(2003年製作の映画)

3.0

前作がプロット構築とルール設計に終始していたのに比べ今作は後の作品におけるブロマンス要素の礎となる一作になっています。男同士の嫉妬やイチャつきが最高です。

ワイルド・スピード(2001年製作の映画)

2.8

裏切りを期待させる演出の応酬なのですが意外と素直に展開するストーリーの為ブランディングに反して何も起こらないのが不思議です。キャラクターの可愛らしさに時々きゅんとしました。

I Am Easy To Find(原題)(2019年製作の映画)

3.8

The Nationalは劇音楽としてはリズムが立ち過るんじゃないかなと思っていたのですが所々共鳴するような瞬間ちゃんとぐっと来ました。
体が心で制御出来ないと証明しようとする男と体と心を同期させて踊
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ゴールデン・リバー(2018年製作の映画)

3.7

理想実現のため駆け回りながら獲得と喪失によって変化する登場人物たちの関係性がやがて行き着く地平に思い入れずにいられません。
特に兄弟の、何の禊もないまま訪れる束の間の平穏さに宿る安堵に残る不気味な余韻
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アメリカン・サイコ(2000年製作の映画)

3.5

脅迫的に完璧であろうとするが故に不完全な自己と乖離しやがて精神分裂してゆくという過程が秀逸です。
クリスチャンベールという才能の変遷を辿る過程の一部としても楽しめます。

トイ・ストーリー4(2019年製作の映画)

3.0

今シリーズ作品の秀逸さは僕達の考えや扱い次第でモノでしかない(筈の)彼らを幸せに出来るのかも知れないという希望と期待に満ちた願いにあったと思っています。
ささやかな(しかし真摯な)願いを抱いていた彼ら
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アンタッチャブル(1987年製作の映画)

4.0

エンターテイメントプロットとしては古典中の古典だと思いますが関係設計やキャラクター配置、さり気ない伏線設定、音響と視線回遊による緊張感などなど徹底的に"魅せる"事に特化した演出は発明と言えるのではない>>続きを読む

ANIMA(2019年製作の映画)

3.8

表層的な対話の底にある深層心理を抉るような作家性を持つP.T.アンダーソンによる集団的無意識をコレオグラフィで描いたような印象の作品でした。
インレインボウズ以降パッケージングを模索し続けゲリラ的な発
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スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム(2019年製作の映画)

3.6

特殊効果や音響、殺陣やカメラワーク等々映像表現において制作体制が世界的トップクラスである点に疑いの余地はありません。また今回は既発トレイラーを逆手に取ったトリッキーな展開やディズニーの十八番とも言える>>続きを読む

ハウス・ジャック・ビルト(2018年製作の映画)

4.5

劇中に於ける猟奇表現は生理的・道徳的嫌悪感を掻き立てるのに充分な内容ですが所々微量な観客への共感要素が仕込まれており糾弾されるべき不条理の象徴である筈の彼に私達自身がいつの間にか成り代ってしまうという>>続きを読む

デンジャラス・バディ(2013年製作の映画)

3.8

サンドラブロックの文字通り体当たりの演技も然る事ながらメリッサマッカーシー力が凄まじくチャーミングながら憎々しいというバディものとしてかなり理想的なバランスと言えます。
一見凸凹に見える2人ですがルー
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