なつミンさんの映画レビュー・感想・評価 - 7ページ目

カモン カモン(2021年製作の映画)

4.5

 「いつの時代でも哲学者は子どもが嫌いである。けれども、僕たちはみなかつては子どもだった。ぼくたちはみな不気味なものだった。偶然の子どもたちだった。ぼくたちはたしかに実存として死ぬ。死は必然である。け>>続きを読む

アムステルダム(2022年製作の映画)

3.8

話自体が左に傾き過ぎるのを、映像展開で調和する(誤魔化す)。
それでもちゃんと”チャンチャン”で終わらして来るあたり、ラッセル印。

マーゴット・ロビーがパイプを咥えて、煙をうながすシーンの美しさ。
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仄暗い水の底から(2001年製作の映画)

4.2

公共的な愛は、仄暗い団地に漂う”子”の無念を畏れる、全ての”親”たちを襲う。

マグノリア(1999年製作の映画)

4.4

決裂や断念、後悔や妄念、クイズやドラッグ。
全てを洗い流す、と”錯覚(=カタルシス)”してしまう程のラスト。

WHO KiLLED IDOL? SiS消滅の詩(2017年製作の映画)

3.8

渡部淳之介のゴミ以下の精神性に、大昔からずっと変わらない人間の空っぽをみる。

劇場版 アイドルキャノンボール2017(2017年製作の映画)

3.8

なんか良くない感じ(飲みサーみたいな)が懐かしくて良い感じ。

シン・エヴァンゲリオン劇場版(2020年製作の映画)

3.6

アスカ辛辣。シンジ相変わらず。
レイロボすぎる。カヲル影薄。
非人ゲンドウ。

LAMB/ラム(2021年製作の映画)

2.3

このレビューはネタバレを含みます

奪った赤ちゃん(半獣)を取り返しに来る(未来の?)半獣。
退屈耐えがたい苦痛。

パワー・オブ・ザ・ドッグ(2021年製作の映画)

5.0

「マッチョ死ね」を周到に(しかし僅かな同情も)煽り、終盤にかけてシームレスに〈ひっくり返し〉をする手腕にぐうの音も出ない。

社会(的な正しさ)への強烈なコミットメントが一周回ってデタッチメントを引き
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X エックス(2022年製作の映画)

4.8

このレビューはネタバレを含みます

「フリー・セックス」、「ヒッピー」、「ロックンロール」はやはり人知れず終わり、「私は私」などアイデンティティ云々は「2人だけの秘密」で終わる。良く出来ている。クソな神を崇めよ。

ハケンアニメ!(2022年製作の映画)

4.5

散らかった机の上に、まるで意志があるかのように立つ鉛筆。奇跡。(『NOPE』にもあった)
行城さんが味方に思えるあの瞬間に、初めて顔がアップになるのは震えた。(それ以降のアツい行城描写はやりすぎな気も
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TITANE/チタン(2021年製作の映画)

5.0

チタンの子という狂気の発想。
出産に立ち会い、引き摺り出され泣き喚く赤ん坊を手に、死んだ母親に誓う、「私が育てる」、、正気の人。

音楽と踊りの挿入が冴えまくってる。

秘密の森の、その向こう(2021年製作の映画)

4.7

母の寝息。「お菓子食べていー?」。運転するママに食べさせ、飲ませてあげる娘。車のエンジンがかかる音。ひとりの森。
au revoir。

全身小説家(1994年製作の映画)

3.6

ほんとのことを知る必要も、ほんとのことを言う必要もないなあと思わせる小説家への、瀬戸内寂聴の愛の告白が効く。

ジェイコブス・ラダー(1990年製作の映画)

3.4

主題が一個だけ!なのは美味くない。

亡霊が高速振動するのはとっても怖い。

スウィートホーム(1989年製作の映画)

3.1

あんま集中して観なかったけど、謝る気になれない。不幸にも。

タンポポ(1985年製作の映画)

5.0

古き良きパターナリズム。こんなにみんな幸せなのにこれ以上何を望むことがあるのか。

役所広司と若き海人のシーン、スーパーでの追いかけっこ、各シーンとそのポリフォニックな構成に才気がスパークルする。
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ホーンテッドマンション(2003年製作の映画)

3.8

ふつーに結構面白い。エディ・マーフィー(山寺宏一)が面白いから。だけじゃなく歌う像と占う水晶コミカるメイドと執事も良い。

喜劇 愛妻物語(2020年製作の映画)

3.8

こんな夫婦ほんとにいそう。てかいるし。

幸せは歩いてこない。だから‥

ピアニスト(2001年製作の映画)

4.5

「抑圧」がなきゃエロじゃない!

イザベル・ユペールの素晴らしい演技。

『セッション』(共鳴)になると思いきやオチは真逆(破局)に落とす。妄想から解放させられる女、実にエロくない。。

都会のアリス 2K レストア版(1974年製作の映画)

3.3

『まわり道』よりは、アリスの存在感もあってストーリーはもってる様な気もするが、依然なんの意欲も持たない主人公が、なんの成長もないまま終わる。
獺祭。

まわり道 4K レストア版(1975年製作の映画)

3.1

観念から逃げられない男。俗っぽさから逃げようとして、結局最も俗にはまってしまう数多くの凡夫よろしく、主人公も政治から逃げようと気取るが、おそらく政治からは逃れられない青臭い文学青年である(非・政治的と>>続きを読む

気狂いピエロ(1965年製作の映画)

5.0

映画青年期の巨作。
此処へ来て、一体これから何処へ行くのだろうか。

ラストナイト・イン・ソーホー(2021年製作の映画)

4.5

抑圧してきた「男」は怖く、そこから反撃に転じる「女」はもっと怖い。しかしそんな過去の亡霊たちの餌食になってはいけない。怯えすぎてもいけない。サンディの末路を受け止めつつ、夢に溢れる若き日の彼女と、”ひ>>続きを読む

神は見返りを求める(2022年製作の映画)

3.1

丁寧に描いてるとはおもうが、”おじさん”が語るユーチューバー一般論(劇中に自己言及あり)のアンチテーゼでは少なくともない。
『ソーシャル・ネットワーク』を観てきましたみたいなシーン。

いまや絶滅も危
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さかなのこ(2022年製作の映画)

3.0

さかなクンはやっぱりさかなクンだから面白いし、見てて幸せな気分になるんだろうなと思った。
のんは破壊的にかわいいけど、それは普通に女の子に向けられた「かわいい」で、さかなクンに向けられる様な、ファンシ
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セルピコ(1973年製作の映画)

4.4

キツい状況を淡々と映して、最後に強烈な感情表出を描くので、完全にもってかれる。