まさやんぬさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

希望の灯り(2018年製作の映画)

4.0

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真夜中のスーパーという暗い場所で、様々な「暗い」過去やバックグラウンドを持った人たちが、少しずつお互いを知り、信頼し合い、助け合いながら、前を向いて生きていく。派手さはないけれど、作り上げられた人間関>>続きを読む

誰もがそれを知っている(2018年製作の映画)

3.0

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この監督の作品は初見。そして「サスペンス」のようなものを想像していたので、オチというか、綺麗な着地を期待し過ぎてしまった感じがする。「ん?これで終わり?伏線回収されてない気がするんだけど??」みたいな>>続きを読む

ジョーカー(2019年製作の映画)

4.0

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面白かったが、難しい、そして、きっつい。

冷たい世界が作った悪、か…。
社会の片隅で、セーフティーネットからこぼれ落ちてしまった人たちが犯してしまった事件などを思い出した。自分の中で善悪が入れ替わる
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サウナのあるところ(2010年製作の映画)

3.7

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フィンランドって、サウナ王国なんだなぁ、知らなかった。いろいろなところに、いろいろな形のサウナがあるのもおもしろい。

内容は、サウナという個室で井戸端会議に花を咲かせるような、お気楽なものかと勝手に
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記憶にございません!(2019年製作の映画)

3.9

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抱腹絶倒、とはいかなかったけど、ニヤッとしながらゆるーく観られるコメディ。
きちんと現実の風刺も盛り込まれており、よいよい。
秘書役の小池栄子、表情豊かでよかったなー。

あんなに簡単に生まれ変わって
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存在のない子供たち(2018年製作の映画)

4.3

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「僕を産んだ罪で親を訴える」という裁判の場面から始まり、徐々にそれに至る経過が明らかにされる構成。過酷な場面の連続に打ちひしがれる。子どもの人権など蔑ろにする親もいれば、貧しくも懸命に子どもを守ろうと>>続きを読む

ふしぎの国のアリス(1951年製作の映画)

4.2

突然見たくなって、20年ぶりくらいに鑑賞。
子どもの頃は何も考えずに見てたけど、今見ると結構破茶滅茶な話だったんだな、、、そして全体的に描画が怖く見える。
映画の中の音楽を楽しむという感覚を、大人にな
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新聞記者(2019年製作の映画)

4.2

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ネットで話題になってたので、とても気になってた。できれば、選挙までに見たいと思ってたので、間に合った!という感覚。(あれ、そういえばテレビで扱われてるの、見たことない気が、、、)

まず、現在の日本に
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楢山節考(1983年製作の映画)

4.2

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人間ってやっぱり、綺麗じゃないし、醜い。
ある時は村八分にして、村人総出で一家を根絶やしにしたり、ある時は子供を間引いたり、ある時は山に老人を捨てたり。
共同体の維持の名の下に行われる人間の活動の醜さ
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日日是好日(2018年製作の映画)

4.0

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自然の移ろいと共に茶道があるわけだから、頭で考えないで動ける境地に至って初めて「自然を感じる」ってことになるのかな。
「いい加減に工夫しなさい」というような台詞があったけれど、「工夫している」という意
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モリのいる場所(2018年製作の映画)

3.7

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なんとも不思議な映画。
ゆるーく過ぎて行く時間がとても心地よい。
地位や名誉や世間体に頓着せず、自分の世界を持っているモリが羨ましく見えた。じんわり幸せな気持ちになれる作品だった。

名探偵コナン 紺青の拳(2019年製作の映画)

4.0

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コナンを見続けて二十余年、初めて思った。


えっ……、園子、かわいい………!


キッドがほぼずっと出続けて、なんならコナンと一緒に推理したりなんかして、満足でした。

翔んで埼玉(2018年製作の映画)

4.0

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色々ぶっ飛んでるけれど、世界がぶれることなくきちんと貫かれてるので、とても面白く観られた。あー笑った笑った。
横浜生まれで東京育ち、チバラキで青春時代の大部分を過ごし、茨城で一時期働いていたことがある
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焼肉ドラゴン(2018年製作の映画)

3.7

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お父さんの訥々とした「働いた、働いた、働いた」という語りがとても良かった。様々な理不尽を心に秘めながら、今日まで必死に生きて来たことがしみじみ伝わる。
最後に家族がバラバラになるところも、多分もう会え
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北京的西瓜(ぺきんのすいか)(1989年製作の映画)

3.7

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市井の日本人と、中国人留学生が、他愛もないことを、ただ喋っている。
それだけなのに、見入ってしまう。掛け値なしの素朴な交流が描かれている。作品中でも何度も言われるけれど、本当の「日中友好」って、こうい
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ブラック・クランズマン(2018年製作の映画)

4.5

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グリーンブックが、「人種の壁や偏見を超え、友情を築く相互理解の物語」だしたら、こちらは「そんなに甘くない現実」を突きつけられるような作品と言えようか。KKKは拡大と衰退を繰り返しながら存続してきたよう>>続きを読む

アルカトラズからの脱出(1979年製作の映画)

3.8

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最近、アルカトラズ島を訪れたので、鑑賞。
脱獄モノといえば派手派手な演出を想起しがちだけれど、この作品はさにあらず。淡々とストーリーは展開していくのだけれど、ものすごい緊張感がある。
狭いところや汚い
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アイ, トーニャ 史上最大のスキャンダル(2017年製作の映画)

3.5

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基本的にトーニャの視点から描かれているので、本当に「真相」なのかはわからない。が、トーニャの生い立ちや親子関係などの成育歴と関連づけて考えられるようなところもあり、興味深く見た。
母親怖すぎ。愛し方が
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フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法(2017年製作の映画)

3.7

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ポスターがなかなかポップな色使いで、映像も全体的に派手めな色使いだから、もっと楽しさ全開の内容だと思ってたけれど、全然違う。
「大人が泣くときって、わかるんだ」というムーニーのセリフ、はっきりとは理解
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レディ・バード(2017年製作の映画)

3.5

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思春期真っ只中って感じの映画。
どこの国でもこの手の葛藤はあるんですね。
母親があれだけキッチリしてたら、子どもは嫌だろうなー、なんて思ったり。まぁ、よくある不器用の親、って感じなんだけど。
お父さん
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岸辺の旅(2015年製作の映画)

3.5

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夫婦のゆったりした時間が流れている一方で、すでに亡くなっている夫が、いつ目の前からいなくなるともわからない緊張感も同時に流れている。不思議な感覚。
すでに死んだ人の描かれ方が、なんとも悲しく見えた。

回路(2000年製作の映画)

3.7

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ただ怖いだけのホラーじゃない。面白い。

監督の考える死生観や、他者との繋がりを渇望する現代人の病理のようなものを感じた。

開かずの間を作るときに、どこにでもあるような粘着テープを使うアンバランスさ
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Seventh Code(2013年製作の映画)

3.2

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前半、何度心の中で「御都合主義万歳!」と叫んだことか。(車に走って追いつくあたりとか)
アジトの暗証番号を知ってたというのは、そういうことだったのね。

ロシア極東部に興味があるので、ウラジオストク街
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運び屋(2018年製作の映画)

4.3

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爺さん、仕事ばっかりだったとは言え、孤独だったんだろうな。そこに大金を手に入れられるお手軽な仕事が舞い込み、それで多くの人たちに感謝され、孤独から逃れられたような気がしてしまったからこそ、仕事の実態を>>続きを読む

グリーンブック(2018年製作の映画)

4.5

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「無学でガサツな白人と、上品で教養ある黒人というこの組み合わせ、意外だな」って思った瞬間、私の中の固定観念に気付かされるような気がしてハッとした。
社会の意識が大きく変わるわけではないが、この2人が少
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孤狼の血(2018年製作の映画)

3.7

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開始いきなりグロかったので、「うわー失敗した」って思ったけど、最後まで観られました。ヤクザ映画と広島弁の謎の親和性よ。

正義とは何ぞや、と考えさせられる場面もあったり。
刑事モノの要素もあり、個人的
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寝ても覚めても(2018年製作の映画)

3.0

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何年経っても亡霊のように朝子の前に立ち現れるバクは、恐ろしくも感じられる。正直、それに飲み込まれる朝子はよくわからなかったが…

恋愛における「一時の迷い」って、こういうこと?

コーヒーが冷めないうちに(2018年製作の映画)

3.0

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松重豊さんが演じる「認知症の妻を支える優しい夫」のストーリーが好きでした。


あとの3ストーリーは………

アリー/ スター誕生(2018年製作の映画)

3.3

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レディー・ガガの歌声が素晴らしい。
いや、全体的に音楽が素晴らしい。
アリーが一気にスターになって行く展開はとても清々しかったし、ジャクソン自身が感じる聴力の問題や才能の枯渇への恐れ、それから逃れるた
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フォレスト・ガンプ/一期一会(1994年製作の映画)

4.5

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人と人とが分かり合うことは難しいかもしれないけれど、(すれ違うことはあれど)歩み寄ろうと努力することはできるし、もしかしたらそちらの方が尊いのかもしれない、なんて考えた。

知能指数が低い主人公は、得
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アヒルと鴨のコインロッカー(2006年製作の映画)

3.8

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最初はゆるーく見ていたけれど、終盤の怒涛の複線回収が見事だった。
神様を閉じ込めるって発想、すごいなぁ。

ボブ・ディランの「風に吹かれて」が、後半になるにつれてどんどん切なく聞こえてきた。
濱田岳が
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生きてるだけで、愛。(2018年製作の映画)

3.8

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ごめんなさい。観ていてしんどかったです。
意識していなかったけれど、自分の実生活に思い当たる節があったからだろうか。
特に前半の寧子にはかなりイライラした、が。。。

ウォシュレットの件のあたりから話
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アリスのままで(2014年製作の映画)

4.0

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残酷な現実を扱っているけれど、丁寧でかつ温かみのある作品だった。
アルツハイマーって遺伝性なのか、知らなかったな。

自分ができていたことが次第にできなくなっていくことがどれほど辛いか。それを見ている
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セッション(2014年製作の映画)

3.8

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演出がとてもリアルで、講師に対しては本当にむかっ腹が立った…
あまりの罵倒に訳が分からなくなる。完璧を求めているのだろうけれど。それに必死に食らいつくというか、必死についていく生徒の姿が本当に痛々しい
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ボヘミアン・ラプソディ(2018年製作の映画)

4.4

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観終わった後、近くに座ってたおじさまが「俺たちの世代はクイーンをリアルタイムで知ってるから、とても感動した!」と話すのが聞こえたのだが、クイーンをリアルタイムで知らない世代の私でも、すごく感動した!(>>続きを読む

ワンダー 君は太陽(2017年製作の映画)

4.5

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めちゃくちゃよかった…

主人公のオギーを中心に据えるだけじゃなく、それぞれの登場人物の葛藤や思いも描かれていてよかった。
オギーを取り巻く人たちの大きな愛を感じたなぁ。初めての学校で、色んな大変な目
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