九月さんの映画レビュー・感想・評価

九月

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陪審員2番(2024年製作の映画)

5.0

自らも関係があるかもしれない事件の陪審員に選ばれた男性と、出世のため何としてでも有罪判決に持ち込みたい検察官の女性。
それぞれに正義感を持つふたりの視線や思惑が交差し行き着く先を目撃して、打ちのめされ
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ザ・バイクライダーズ(2023年製作の映画)

4.7

主人公について妻が語り、それをカメラに収めるフォトグラファーの目線に重ねながら物語を追う、という構成は初めて見た。
主人公であるベニーは口数が少なく、現在の彼がどうなっているのか明かされないまま進んで
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グラディエーターII 英雄を呼ぶ声(2024年製作の映画)

4.7

20年以上前の作品の続編を、また自分で撮るリドリー・スコットってすごい。
一作目ほどの興奮はなかったものの、大迫力の映像やあの世界観を大きなスクリーンで観られたことが嬉しい。

リドリー・スコットが描
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DOG DAYS 君といつまでも(2024年製作の映画)

-

愛犬と過ごす時間のこの上ない幸せを改めて噛み締め、きっと彼らはこの先も一生ずっとそれぞれの飼い主のことを支えていくのだろうと思うと涙が止まらず。

強引な話運びや読める展開はあるものの、犬と人間たちの
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グラディエーター(2000年製作の映画)

4.9

初めは、嫌な時代だなぁ…と一歩引いて眺めていた気がするが、終わってみれば大興奮で映画館をあとにしていた。勢いそのままに帰りに買った新作のムビチケの特典は、大当たりを引き当ててさらに公開が待ち遠しくなっ>>続きを読む

シビル・ウォー アメリカ最後の日(2024年製作の映画)

4.9

映画を観て、怖すぎて泣いたのは初めて。どれだけでも悲惨で陰鬱に描けそうな題材だが、ロードムービーの趣もあり、内容とは不釣り合いな愉快な音楽のおかげもあり見ていられたのかもしれない。アメリカの風景に、主>>続きを読む

ジョーカー(2019年製作の映画)

-

なかなか家では観る気になれず、『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』公開前の再上映で鑑賞。周りの観た人が口を揃えて、鬱とかしばらく立ち直れないとか言うのを聞いていたのでかなり身構えて観に行った。
始まりから
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ヘンリー・シュガーのワンダフルな物語(2023年製作の映画)

4.7

倍速再生なんてもってのほか、一瞬でも集中力を切らすともう話についていけなくなるくらいの進行、何度か巻き戻しをすることになったがめちゃくちゃ面白かった。

物語の中の物語。
今読んでいる最中のポール・オ
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夏目アラタの結婚(2024年製作の映画)

3.4

冒頭から不穏な撮影に引き込まれ、緊迫感と期待が高まる。死体を直接的に描いているところも意外で肝を冷やした。
だからこそ、見せ場となる死刑囚と夏目アラタの面会シーンを始めにあまりにも主人公のモノローグが
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幸せの答え合わせ(2019年製作の映画)

4.2

この映画の静かなトーンがとても好きだった。イギリスの海辺の町に、エドワードとグレース夫婦が暮らす家、その息子であるジェイミーが一人暮らしをしているフラットなど、眺めているだけで心が落ち着く。

そんな
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レディ・バード(2017年製作の映画)

4.7

きっと誰もが過ごしたことのあるあの時の切り取り方に、眩しいような恥ずかしいような、戻りたいような絶対に戻りたくないような、不思議な気持ちになった。でも、最後まで観て、全てが愛おしく思う。

こんなとこ
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フォールガイ(2024年製作の映画)

4.1

思いがけず、映画への愛着がさらに深まるような作品だった。
正直、メインにあるコルトとジョディの恋愛模様は退屈に思えたが、映画制作に真っ直ぐなジョディとそんな彼女に一途な思いを寄せるコルト。監督とスタン
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ツイスターズ(2024年製作の映画)

4.9

人間を脅かす自然の脅威、ともすれば現実感がなさすぎて入り込めなかったり、ストーリーに無理がありすぎると感じてしまったりしそうなところ、現実への落とし込み方が見事だった。
ポスターやトレイラーからは予想
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墓泥棒と失われた女神(2023年製作の映画)

4.8

アリーチェ・ロルヴァケルのつくる幻想的な世界と、そこに存在するジョシュ・オコナー、両者の唯一無二の魅力に心洗われる。

イタリアの田舎町に懐かしさと鬱屈した気持ちを覚え、夜の海辺でのシーンは磯の香りが
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逆転のトライアングル(2022年製作の映画)

4.6

予想以上の気分の悪さ、登場人物全員が嫌な人間で反吐が出るがこれこそが人間だと妙に納得。
期待していたヒエラルキーの逆転も、思いも寄らない方向へ進み、状況によって立場などいとも簡単に崩れてしまうことを思
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SCRAPPER/スクラッパー(2023年製作の映画)

4.3

娘と父とのほっこり良いお話、では決してないけれど、ほとんど初めて会った親子がよく似ていてなんだかんだ波長もぴったり合ってしまうところに癒された。

母親を亡くしひとり暮らしをする12歳の女の子と、若く
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フェラーリ(2023年製作の映画)

4.4

歴史映画を観ているかのような重厚な味わいがありつつ、現実社会で感じる嫌な気分を思い出すような描写も多くなかなかのストレスもあった。

車に詳しくなくとも知っている「フェラーリ」を創り上げたエンツォ・フ
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幸福なラザロ(2018年製作の映画)

4.7

田舎の風景が何故だかとても懐かしく感じられて、一気に引き込まれた。途中、ラザロが雨に打たれるシーンなど、子どもの頃外で遊んでいて急に雨が降ってきた時に感じたのと同じ、雨の匂いや冷たさ、大きな雨粒の感触>>続きを読む

EMMA エマ(2020年製作の映画)

4.5

ジェイン・オースティンの原作は未読ながら、彼女の小説のあの世界観がそのまま広がっているようでワクワクする。
登場人物の把握に時間がかかってしまったが、それぞれの個性の強さやエマとハリエットの友情、プロ
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ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ(2023年製作の映画)

4.8

人は見かけや言動だけでは想像がつかない様々なものを抱えて、冷たくて時に温かくもあるこの世界で生きている。

全寮制の名門高校で教鞭を執るポール・ハナム、生徒のアンガス・タリー、学食の料理長を務めるメア
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チャレンジャーズ(2023年製作の映画)

5.0

かなり期待して観に行ったけれど、信じられないくらい面白かった。
自分の好きな映画は、寂しさや切なさを感じたり、不快感や絶望感に包まれたりするものが多いが、ここまで笑えて気分が良くなる、全編通してただた
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マッドマックス:フュリオサ(2024年製作の映画)

4.4

最後まで観て、前作『マッドマックス 怒りのデス・ロード』がたまらなく観たくなるという点で、この上ない前日譚だったと思う。

幼少期も含め、若きフュリオサの壮絶な物語。フュリオサや彼女の母親がかっこよす
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関心領域(2023年製作の映画)

4.9

無駄なものを排除した映像はこんなにも綺麗で美しく暮らしそのものだけを見れば豊かさに憧れるまでなのに、観ている最中から強烈なストレスを感じ終わってからもしばらく気持ちが落ち着かなかった。
冒頭からいきな
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異人たち(2023年製作の映画)

5.0

漠然とした不安とか寂しい気持ちって常にある訳じゃなくても、例えば休日ソファの上でだらだらして過ごしている時とか、突然襲ってきたりすることがある。
冒頭から、台詞などはなくとも伝わってくる主人公の気持ち
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名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)(2024年製作の映画)

-

毎年欠かさず観ているけれど、ここ最近のコナン映画の中で一番面白かった。

マティアス&マキシム(2019年製作の映画)

4.7

ようやくグザヴィエ・ドランにたどり着き、実は初めて観たドラン作品。若くして才能溢れる、人気も高い監督(俳優)というのは知っていたが、何となく観る気にはならず…ひょんなことからまずはこの作品を観てみたら>>続きを読む

フォロウィング 25周年/HDレストア版(1998年製作の映画)

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序盤からいきなり時系列が入り乱れ、主人公の風貌から想像できる時間軸もひとつやふたつではなく、最後に一体どんな繋がり方をするのだろう、何を見せてくれるのだろうと、観ている間に期待がどんどん高まり続けるば>>続きを読む

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

5.0

ほとんど会話を中心に進む三時間、入り乱れる時系列やロバート・オッペンハイマーの経験してきたことが少しずつ繋がっていく感覚に、集中力が全く途切れることなく入り込んだ。
前知識がなかったために分からない部
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ジャンゴ 繋がれざる者(2012年製作の映画)

4.5

内容を知らずにただタランティーノ作品に出ているディカプリオ見たさに鑑賞してみたら、思いがけず気分が落ち込んでしまった。

西部劇の体裁を保ちながら人種差別や奴隷制度、白人至上主義等アメリカの闇に真っ向
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