ようやくグザヴィエ・ドランにたどり着き、実は初めて観たドラン作品。若くして才能溢れる、人気も高い監督(俳優)というのは知っていたが、何となく観る気にはならず…ひょんなことからまずはこの作品を観てみたら>>続きを読む
序盤からいきなり時系列が入り乱れ、主人公の風貌から想像できる時間軸もひとつやふたつではなく、最後に一体どんな繋がり方をするのだろう、何を見せてくれるのだろうと、観ている間に期待がどんどん高まり続けるば>>続きを読む
ほとんど会話を中心に進む三時間、入り乱れる時系列やロバート・オッペンハイマーの経験してきたことが少しずつ繋がっていく感覚に、集中力が全く途切れることなく入り込んだ。
前知識がなかったために分からない部>>続きを読む
内容を知らずにただタランティーノ作品に出ているディカプリオ見たさに鑑賞してみたら、思いがけず気分が落ち込んでしまった。
西部劇の体裁を保ちながら人種差別や奴隷制度、白人至上主義等アメリカの闇に真っ向>>続きを読む
サスペンスの色が強いのかと思っていた観る前の想像とも異なり、観ている間もこの映画や主人公に対する印象が変わり続ける。最後まで観て「解剖学」というタイトルが言い得て妙で素晴らしいと思った。
人里離れた>>続きを読む
待ち切れず先行上映で鑑賞、その後またIMAXで観たがもうすでに再びあの世界へ飛び込みたくなっている。
前作の厳かな物語の運びも好きだったが、今作は全編に渡り圧倒されっぱなしで、見終わったあともしばら>>続きを読む
軽やかなタッチとは裏腹な、強烈な皮肉が予想外に突き刺さってくる。
パッとしない中年期を送る売れない黒人の作家モンクが、出来心からステレオタイプの黒人の物語を書いてみたら、自分の意には反してヒットしてし>>続きを読む
ガイ・リッチーらしいエンタメ性もありながら、事実に基づいたことがシリアスに描かれていて衝撃を受けた。観ているだけで心臓が痛くなるような展開に引き込まれた。
サッカーが好きで普段から観ることがよくあり、自分の好きなサッカー×映画という組み合わせが見てみたかったものの、サッカーを描いた映画ってあんまり面白くならなさそうだとずっと思っていた。
タイカ・ワイティ>>続きを読む
女性たちが村から去ることを応援する気持ちで見守っていたのに、最後には寂しさも残る。
実話ということにも驚いたが、途中国勢調査のシーンでこの物語の舞台が2010年だということを知りさらにびっくり。もっ>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
未だアリ・アスター作品を観たことがなく観るつもりもほとんどなかったが、最近気になるArchie Madekweが『ミッドサマー』と本作に出演しているということで少しばかり観てみようという気持ちに。>>続きを読む
ヨルゴス・ランティモス×エマ・ストーンというのが楽しみで、当時絶版となっていた原作を図書館で借りて一足先に読んでいたが、映画はさらに面白かった。多重構造に惑わされる原作からは一体どう映像化されているの>>続きを読む
実話に基づいた物語とは思えないほどのストーリーにびっくり。こういった実話を描く作品は、ともすれば淡々と描かれすぎてどうでも良くなったり、逆に盛り込みすぎて意識が散漫したりしてしまうこともあるけれど、本>>続きを読む
国家間の戦争が事実としてあくまでも現実的に描かれ、主人公のクリス・カイルが英雄にも悪役にも映らなかったのが印象的。
もともとはカウボーイで民間人だった彼が、9.11をきっかけに米軍に志願し敵地へ赴く>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
アダム・ドライバーの主演作は大抵好きだと思っていたがこれは初めてあんまり楽しめず。ストーリーだけでなくキャラクターも特に好きになれなかった。
ストーリー等々はさておいても、子どもの頃に慣れ親しんだあの世界がそのまま広がっていてかなり気分があがった。それだけで面白くて可愛くて楽しい。
序盤の、マリオとルイージの現実世界で町を疾走するシーンが>>続きを読む
どこか草臥れた様子の中年の男女の恋の始まりが何とも愛おしい。目配せやちぎったメモに書いた電話番号、名前も知らない相手との地道な関係の深め方にたまらなく憧れてしまう。でも思うようには進まなくて、日常や世>>続きを読む
本作を観たいがためにAmazonPrimeに加入…予想を遥かに上回る気色悪さと、ストーリー自体はシンプルながらも斜め上すぎる展開に衝撃を受けた。どの人物も少しずつ、いやかなり愚かなところもあり、最初は>>続きを読む
恥ずかしながらレナード・バーンスタインのことを何ひとつ知らず…一度映画館で観て、大きなスクリーンと音響設備の整った環境で観られたことに感動したものの、想像していた内容とはかけ離れていたことと、前半と後>>続きを読む
観終わって映画館を後にすると、外の世界が少し違って見えるような映画だった。
朝起きて歯を磨き顔を洗って口髭を整え、毎日同じ缶コーヒーを飲んでから公衆トイレの清掃の仕事に車で向かう。途中、神社の片隅で>>続きを読む
あまりにも良すぎて胸がいっぱい。何もかも全てが完璧な映画だと思った。
性格や性質の異なるふたりが、互いに補い合って夫婦生活を送ってきたことが窺える冒頭の独白。夫婦と子どもの三人でかけがえのない幸せを>>続きを読む
ミュージカルだとは思いもよらず、ティモシー・シャラメってこんな風に歌うのかと歌声にも癒された。
前日譚という訳ではなかったけれど『チャーリーとチョコレート工場』を公開当時一緒に観に行っていた友人と、そ>>続きを読む
もうすぐ新しい仕事を始めるので期待と不安が半々くらいの今明るい気持ちになりたくて、初めて観てみたらめちゃくちゃ笑えた。次から次へと繰り出される笑いどころも、狙いすぎな感じもしなくてかなりツボに入ってし>>続きを読む
ずっと観たいと思っていた作品をミニシアターのリバイバル上映で観ることができた。可愛くて楽しくて痛くて、とっても面白かった。
ずっとこの最高な今が続けばいいのに…と思っていたあの頃、実際にはそうはいかな>>続きを読む
高校生の頃、異様に世界史とりわけヨーロッパ史が好きで、物語の続きを待つのと同じように週一回の授業を楽しみにしていたのを思い出して懐かしくなった。
そんな、教科書の中でしか知らなかった史実がスペクタクル>>続きを読む
早口で捲し立てるフランス語の会話、瞳の色が際立つメイクやふわふわのヘアスタイル、洋服や家具や部屋の雰囲気等々、隅から隅まで見惚れてしまう、フランス映画のあの感じを久しぶりに味わいたくなり…思いもよらぬ>>続きを読む
気持ちの良い映画ではないことは分かっていたけれど、想像以上に最悪の気分になった。
サスペンスの調子で展開しつつ、こういう映画、とは括れないほどの要素が込められながらも、そのひとつひとつは普遍的で私たち>>続きを読む
全能感とでも言うのか、フィンチャー作品を観た後にしか味わえない満足感がある。
一番好きな監督の、初めて映画館で観る新作、今は観終えてしまって寂しささえある。
原作があるということをタイトルバックで初>>続きを読む
1920年代のアメリカ・オクラホマ州。石油の発掘により巨額の利益を得た、オセージの人々。彼ら現地住民が謎の死を遂げる事件が相次いで発生する。あまりにも悍ましい、この一連の事件を濃密に描きながらも、スク>>続きを読む
ドラマ版が好きで、柳楽優弥さんを好きになったきっかけになったドラマだったので、また見られたのが嬉しい。
あのメンバーで、しかも現代の価値観にさらにアップデートされた物語が観られるのかとかなり楽しみにし>>続きを読む
午前十時の映画祭にて。
未だ観たことがなく、刑務所での話ということ以外知らずに今、新鮮な気持ちで観られたことが奇跡のように思える。
映画の良さを改めて味わえた。
冒頭のシーンの思い切りの良さに呆気に取られていると、一転、バービーランドの世界へ。そこでは、たくさんいるバービーたちはみんな笑顔でキラキラしている。子どもの頃バービー人形にはあまり馴染みがなかったが(>>続きを読む
最近どうも映画を観ている最中に、映画の内容や登場人物について考え事をしてしまって別のシーンを追うのが疎かになっていたり、全く関係ない生活感に溢れたことが頭を過ったりして、思いっきり映画の世界に浸る感覚>>続きを読む