Renさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

デート・アフター・デート(2023年製作の映画)

2.0

記憶障害を抱えた女性が真相に迫っていく最新クィア『メメント』で、運命を自分で作ろうとする人々のサスペンス。

なのだけど、そこにさらにあるジャンルをミックスさせているぶん色々と味が薄まってしまった感じ
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マイ・エレメント(2023年製作の映画)

4.5

『ウォーリー』以来の完璧なラブストーリー。『ソウルフル・ワールド』以降のピクサーは、以前にも増して確実にバキバキになっている。クリエイターのパーソナルな部分をどんどん隠さなくなってきている。
『ソウル
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オオカミの家(2018年製作の映画)

4.0

【コロニア・ディグニダ】チリ共和国にある、ドイツ系移民を中心とした入植地の旧名称。40年以上ドイツ人のシェーファー指導下で、拷問、性的虐待、殺害をもって運営を続けたカルト教団。
(Wikipediaよ
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ファウスト(1994年製作の映画)

3.0

本当に伝えたいことがあるならもっと分かりやすく言ってよヤンおじいちゃん。でも唯一無二の映像を堪能するのならこれでいいよ。凡百の巨匠(矛盾)なら引退作になりそうなほど、作家性爆発の一作。

無知なのでゲ
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アリス(1988年製作の映画)

4.0

代替不可能な、どうやって思いついたの?/どうやって形にしたの?に出会う瞬間の快楽が、人がコンテンツに触れる理由の一つだと思った。シュヴァンクマイエル作品は2作しか観ていないけどもう「シュヴァンクマイエ>>続きを読む

オテサーネク 妄想の子供(2000年製作の映画)

3.5

初めて観たヤン・シュヴァンクマイエル作品。この感じで上映時間が130分を超えているのがヤバい。長い。長いけどめちゃくちゃ独特のところに行っていて面白かった。

不妊に悲壮感を抱える妻のために、子どもを
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アクアスラッシュ(2019年製作の映画)

2.0

ジャケのシーンが本当にある!100点!この映画を観たからには、もう「アイデア一発勝負」との惹句を簡単に使えなくなる。ジャケット一枚見て想像するのと、71分本編を観るのでほぼ後味が変わらなくて素晴らしい>>続きを読む

バービー(2023年製作の映画)

3.0

映画史に残る完璧な世界観の構築!美術や衣装や音楽を隅々まで拘り通していることが素人でも分かって、映像作品として楽しかった。フェミニズム映画であり、最新の『魔法にかけられて』であり『LEGO®︎ムービー>>続きを読む

リトル・マーメイド(2023年製作の映画)

3.0

やっと観た。もっと思想的に最新のものが観られるのかと思いきや、原作ファンに目配せしていてわりと「置きに行った」リメイクだと思った。良いところも良くないところもある。

エリック周辺の改変は全部良かった
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リトル・マーメイドIII/はじまりの物語(2008年製作の映画)

3.0

初鑑賞。シリーズの中で一番フラットに楽しめた。映像美は過去一、キャラクターも可愛く表現できている。

音楽を取り返す『リメンバー・ミー』なお話だけど、今作があったからこそ数々の名曲を乱れ打った89年版
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リトル・マーメイドII Return to The Sea(2006年製作の映画)

2.0

再見。ディズニー暗黒期の説明は割愛するけど、そこに括られる作品の一つ。謎に線が太くなって画質が微妙に粗い理由もそれ。いい続編を作るのって大変なんだなぁ。

前作ヒロインを大人(母親)にし、娘(今作の主
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リトル・マーメイド(1989年製作の映画)

3.0

十数年ぶりに再見。ディズニー第二黄金期の先陣を切る名作として誉れ高いけど、大傑作かと言われるとそうか?と今観ると思ってしまう。でも大好きな人が多い理由もとても分かる。ディズニーが輝きを取り戻すだけのパ>>続きを読む

イノセンツ(2021年製作の映画)

4.0

※猫好き超閲覧注意。

面白かった。子どもは大人以上に残酷になれる、これ自体はスリラーあるあるのテーマだけど、じっと睨み合いじわじわ歩み寄る不気味なほどの静けさとある種のノスタルジーのおかげであまり体
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ドント・テル~秘密を話したら最後/誰にも言うな(2020年製作の映画)

4.5

面白い。このMark数でこの平均点だとほとんどの人にスルーされてしまいそうなのでしっかり高評価にする。低予算だろうけど、徹頭徹尾あらゆるスリルが味わえる良作サスペンス。

母の治療費を工面すべく兄弟が
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しん次元!クレヨンしんちゃんTHE MOVIE 超能力大決戦 〜とべとべ手巻き寿司〜(2023年製作の映画)

3.5

自分は賛の立場だけど、この映画は両論併記で語らないといけない。ただ一つ言えるのは、毎年映画化されているアニメシリーズはいくつかあるけどもうそのどれもクレしんには勝てない、ということ。かつて「オトナ帝国>>続きを読む

言の葉の庭(2013年製作の映画)

3.0

【夏の中編映画③】

久々に再見。映画は俳優を魅力的に撮れればそれでいい、とまでは自分は思わないけど、今作は主人公の「雨」にあらゆる表情を持たせて魅せた点で成功している。実写だとわざとらしくなるので、
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なま夏(2005年製作の映画)

2.0

【夏の中編映画②】

𠮷田恵輔監督のデビュー作なので観ておこうと思い初鑑賞。流石に隠しきれない自主制作感と露悪趣味に振りすぎている感じが苦手だった。特に語ることも無い。

近年の𠮷田作品が人間の業や容
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打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?(1993年製作の映画)

4.5

【夏の中編映画①】

続けて2回観てしまった....。大好きなんだけど、好きな理由を上手く言語化できない。この温度感で青春の夏を切り取れるの、めちゃくちゃ凄い。長久允監督の原風景はこういうところにもあ
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

3.0

言ってしまうと、過去の傑作群を超えては来ず!無念!宮崎駿に詳しくはないけど、でもこれが真に宮崎駿の総決算と言われれば相応しくはあると思う。結構ヘンな映画であるとは伝えたい。

『風立ちぬ』が引退作、な
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風立ちぬ(2013年製作の映画)

4.0

【宮崎駿初心者日記⑤】

初見。観たことのある21世紀のジブリ映画の中では一番好きだった。実在の人物がベースになっている時点で異端な感じがするし事実異端ではあったけど、しっかり宮崎駿映画であった。
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ハウルの動く城(2004年製作の映画)

2.5

【宮崎駿初心者日記③】

※令和5年にハウルの初見感想が読める希少なアカウントはここです。

予想を上回るファンシーさに終始困惑してしまった。結論、自分の熱は長続きせず、あまりノれなかった!ごめんなさ
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千と千尋の神隠し(2001年製作の映画)

3.5

【宮崎駿初心者日記③】

※令和5年に千と千尋の初見感想が読める希少なアカウントはここです。

こんなにあらすじ要約できない話だったの....?難しい(っぽい)ものを難しい(っぽい)ままポップに飾り付
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もののけ姫(1997年製作の映画)

4.5

【宮崎駿初心者日記②】

※令和5年に『もののけ姫』の初見感想が読める希少なアカウントはここです。

ちょっと圧巻すぎる。みんなこんなに面白いもの観て育ったの?どう考えても後続の名作群に影響を与えまく
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となりのトトロ(1988年製作の映画)

4.0

【宮崎駿初心者日記①】

※令和5年にトトロの初見感想が読める希少なアカウントはここです。

とても面白かったのでおすすめです。みんなも観たほうがいいと思います。こんなに面白い映画ならもっと早く教えて
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インディ・ジョーンズと運命のダイヤル(2023年製作の映画)

3.5

冒険家と考古学者の顔を交互浴のように浴びせ続け前者の顔の方が強くなってきたこのシリーズにおいて、考古学者・インディを存分に感じさせてくれたところにロマンがあった。ちゃんと劇場で観て面白い映画になってい>>続きを読む

インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国(2008年製作の映画)

3.0

10年以上ぶりに再見。ちゃんと楽しめた。ファンがブーブー言うのも分かるけど、前3作もこれとそこまで大差無いトンチキ映画ではと思う。むしろ何年も覚えていたシーンが何個もあるだけでとても偉い!

このシリ
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インディ・ジョーンズ/最後の聖戦(1989年製作の映画)

3.0

全然覚えてなかったので新鮮に観られた。作風は完全に『レイダース ~』に回帰。ナチスが絡むのもそうだし、インディが常に追われる対象であるのも、ロケ撮影が多くを占めているのもそう。

シーンが変わる度に、
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インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説(1984年製作の映画)

4.0

【再掲】

シリーズの中でも断トツで観返したのがこれ。今観ても面白かった〜。前作より明らかにフィクションラインが上がってアトラクションとしての強度が増してる。

インドの魔宮とは似ても似つかない上海の
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レイダース/失われたアーク《聖櫃》(1981年製作の映画)

3.5

【再掲】

意外とアイコン化しているキャッチーな数シーンを除いて忘れていることが多かった。改めて娯楽映画としての楽しさを再確認。そら歴史的名作になるわ。

第二次世界大戦前、ナチスと聖書を主軸にした物
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リバー、流れないでよ(2023年製作の映画)

4.0

『ドロステのはてで僕ら』に続くヨーロッパ企画映画の傑作であり、『MONDAYS ~』に続くインディーズ低予算タイムループコメディの傑作。テンションや帰結の仕方は正直いつも通りのヨーロッパ企画だけど、面>>続きを読む

Pearl パール(2022年製作の映画)

3.0

タイトルバックとエンドロールのセンスが抜群!これだけで元取れた!前作とは一線を画す映像の鮮やかさ、近作『ナイトメア・アリー』に感じたようなクラシックへのオマージュ、控えめになった?と見せかけて最大瞬間>>続きを読む

X エックス(2022年製作の映画)

3.5

105分ならもっと削って90分くらいにできたんじゃ....?と一瞬思ったけど全然許容範囲内!あるあるすぎて最早ギャグな「若くて」「エロい」「男女」が田舎に行く、というそれぞれの要素が主軸と直結していて>>続きを読む

マルセル 靴をはいた小さな貝(2021年製作の映画)

3.5

「マルセル可愛いぃ〜〜」以外の感情が吹き飛んだ。家族を探すその姿がSNSでバズり瞬く間に全米の人気者になった2.5cmの貝・マルセルの視点から世界を描く、ハートフルモキュメントコメディとでも呼ぼうか。>>続きを読む

マジカル・ガール(2014年製作の映画)

3.5

こんなにファンシーな色使いのジャケットなのに、蓋を開けたらバチバチのノワールを食らわされた。色々な場所で胸糞映画として紹介されるだけはある。監督が『魔法少女まどか⭐︎マギカ』を参考にしたと公言している>>続きを読む

ビー・デビル(2010年製作の映画)

4.0

最近不足していた胸糞悪さをこれ一作で過剰摂取できた。自分は好きだけど表立っておすすめはしづらい最悪の韓国バイオレンス。『悪魔を見た』と同年公開された2010年は呪われている。どっちも悪魔入ってるし。>>続きを読む

ウィッカーマン(1973年製作の映画)

3.5

『ミッドサマー』の元ネタとして知られすぎた正真正銘のカルト映画。ジャケットの人形はあんなにデカかったのかよという驚きもありつつ(よく見ると胴体部分に人間が入っているのが分かります)、あまり蛇行せず真っ>>続きを読む