1号さんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

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コット、はじまりの夏(2022年製作の映画)

4.0

原作は小説のようだけど、映画で描かれた物語自体はいたってシンプルで、描写がすべてみたいな作品だと思った。コット目線で描かれる日々は、緊張感に満ちていていたたまれない。誰であろうと子どもにあんな思いをさ>>続きを読む

東京暮色(1957年製作の映画)

3.8

もちろん時代的に、だが、男たち(笠智衆除く)がロクでもない。なかなかに腹立たしくてしんどい。
そしてLife goes onの、東京。
わたしの観た小津映画では最も事件のある物語かも。

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

4.0

とうとう観た。正直期待していなかったのだけど、おもしろかった!
人間の物語は薄っぺらいものの、怪獣映画としては最高の出来ではないか。ハイパーなハリウッド版より遥かに良くて、堂々本家!
時代設定は正解だ
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ゴーストワールド(2001年製作の映画)

4.0

おもしろかった!
細部までよくできた映画で、特に何が起きるわけでもないけど、ティーンエイジャーの、この世界への違和感、なんともいえぬ居心地の悪さがヴィヴィッドに表現されていた。
ウソのない大人を見抜く
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ナイル殺人事件(2022年製作の映画)

3.8

最後の方は読めてしまったけど、オリエンタル急行よりおもしろかった。
アガサクリスティのようなクラシックなミステリーものは残酷シーンがなくて上品なので安心して観られる。

エマ・マッキーってマーゴット・
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早春(1956年製作の映画)

4.0

サラリーマン辛いって、あの戦争に行った人でも思ったものなのだろうか。
いま観ると、遅刻に悪びれず、残業してるふうもなく、マージャンにふけり酔っ払い、休日は仲間とユルいハイキングに出かけ、家に帰れば「飯
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ヤジと民主主義 劇場拡大版(2023年製作の映画)

4.0

スクリーンに向かって、道警と高裁にヤジを飛ばしたかった。
権力者が歓迎一色の中で気持ちよく演説するお膳立てを警察がする異様さ。一般人を取り囲んで、あれは事実上の暴力だよね。恐ろしかったろうに、裁判しか
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午前4時にパリの夜は明ける(2022年製作の映画)

4.0

80年代こんなかぁとか、さすがに日本より親子関係が大人だよなぁとか、いろいろ思いながら観た。
シャルロット良かった。フランスきってのカリスマでありアイコンの両親のもとに生まれた彼女が、”普通の人”を演
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ショーイング・アップ(2023年製作の映画)

4.0

『ファースト・カウ』が素晴らしかったので2本目のケリー・ライカート作品。
アクションもミステリーも恋愛もハートウォーミングもトラウマも、映画的なものはなにもなく、事件らしきは自由すぎる登場人物たちと給
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キング(2019年製作の映画)

3.8

記録漏れ。
この時代のものは割と好きなので、なかなか見ごたえありました。
キングよりプリンスのイメージではあるけど、ダークな中でも美しいティモシー、ファンにはおすすめ。

屋根裏のラジャー(2023年製作の映画)

3.8

興行が振るわず短期間で終わりそうだけど非常にいい作品、と聞いて観に行った。
確かに、すごくいい物語で、力作だった。途中なぜか退屈したものの、素敵な旅をした気分になりました。アニメは詳しくないけれど、新
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ポトフ 美食家と料理人(2023年製作の映画)

4.1

実にフランスらしい(小難しいという意味ではない)映画にして史上最高レベルに美味しそうな映画だった!
料理そのものがただ素晴らしいのではなく、19世紀の美食の、しかし貴族趣味ではないキッチンや道具類、豊
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ファースト・カウ(2019年製作の映画)

4.2

冒頭見せられたシーンのお陰で、やさしさが、不器用さが、友情が、愛おしくなるほどにハラハラ。人の命が軽い開拓時代の空気に、最後まで我に返る隙も与えられなかった。お見事。
ラストをあぁしたのはもう、何度思
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.2

ヴェンダースが美しいと思うものが、どうにも好き。最近安売りされてる「ささやかな幸せ」や「丁寧な暮らし」とは違うものだ。
主人公は、あらゆる意味で清潔で、現実には白馬の王子並みにいないおじさんだが、役所
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ティル(2022年製作の映画)

4.1

自分より劣る者とし差別したとして、14歳の子にこのような所業を”普通の人”が働けるものなのか。そして無罪である。これほどの不正義がまかり通ったのが1955年ということに愕然とし、次の瞬間、ガザを思った>>続きを読む

聖なる証(2022年製作の映画)

4.0

一年以上前の記録忘れ。
『ナチュラル・ウーマン』も『ロニートとエスティ』もすごく好きだった。同じセバスティアン・レリオ監督作品で、これも良かった。『ロニートとエスティ』はイギリスの正統派ユダヤコミュニ
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レディ・マクベス(2016年製作の映画)

3.8

画が美しい。フローレンス・ピューがほんとに10代に見える。彼女はこの時代の作品にもとてもよく合う。いい役者。
物語は割とシンプルで、ビジュアルの力で見せる映画。

うなぎ(1997年製作の映画)

4.0

カンヌ受賞作というので観て、当時はすごいおもしろい映画だと思ったのに、内容はすっかり忘れてしまった。思えば役所広司ってこのころから国際舞台だったんだな。

黒い雨(1989年製作の映画)

3.9

モノクロの質感が記憶に残っている。田中好子さん、熱演でした。

楢山節考(1983年製作の映画)

4.0

ずっと昔に、確か『うなぎ』がカンヌで受賞したのをきっかけに、ほかの作品も観たくなりレンタルした。で、衝撃を受けた。細かいことは忘れてしまったが、人間の生々しさがエグくって、後味だけずっと覚えている。好>>続きを読む

神々の深き欲望(1968年製作の映画)

3.9

ありそうでなさそうで、やっぱりありそうな島の話。
日本の土着の、生々しさがという点で今村作品な感じがする。なんともいえない後味がそれ。いまの映画にはないのは時代だろうか。

枯れ葉(2023年製作の映画)

4.3

好き。
アキ・カウリスマキ作品は遠い昔のレニングラードカウボーイズ以来3作しか知らず、語れる者ではないのだけど、どうしてこんなの作れるのかと、『希望のかなた』のときにも思った。魅力的すぎる。
あー、あ
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市子(2023年製作の映画)

3.8

杉咲花も若葉竜也もうまい役者だし、二人のシーンはとても良く、序盤非常に引き込まれた。
物語が進むにつれ、つらいドラマありきで作られた筋書きがパターン化して感じられた。終盤、同級生と他人の女性に主人公が
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窓ぎわのトットちゃん(2023年製作の映画)

4.1

記憶は主観的な記録。黒柳徹子という人が鮮烈に記憶した事柄を辿れば、彼女が反戦を貫く理由がわかる。これは命をテーマにしたヒューマニズム映画だと思った。

アニメーションによる表現が豊かで、感受性に満ち満
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マエストロ:その音楽と愛と(2023年製作の映画)

4.1

絶対劇場で観るべきネトフリ作品!
音楽は言わずもがな映像も美しくドラマティック。主役の二人が素晴らしく、クーパーの教会での指揮シーンは圧巻!
メイクが自然ですごいなと思っていたら、エンドロールでカズ・
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NO選挙,NO LIFE(2023年製作の映画)

4.0

面白かった!
畠山さんが取材対象にする人たちもだけど、畠山さん自身の人生を賭けたもの好き振り(立派)に、実に人間味があっていい。ご家族もいい!
鑑賞後、じわじわ考えさせられる良作です。

ウォンカとチョコレート工場のはじまり(2023年製作の映画)

4.0

ティムバートン作品のようなどぎつさがない分パンチが足りない気もしなくはないが、ドリーミーで楽しかった!
ティモシー出演作は観ているほうだけど、こんなハッピーな役は初めてかな。ヒューグラントと短パンがお
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夢売るふたり(2012年製作の映画)

3.9

おもしろかった。
あれはどうなの?ってシーンがなくはないけど、全体として引き込まれた。
文句のつけどころのない妻が、壊れたかのようになってくの、あれ、どんどんそうなっていったんじゃなくて、最初のがきっ
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古の王子と3つの花(2022年製作の映画)

4.0

切り絵のような独特の美しい絵(色彩にうっとり)とエキゾチックな物語にときめいた!
あたらしいアニメ体験だった。
あの揚げ菓子がたまらなく食べたくなった!ピスタチオのがいい(笑)。

ディリリとパリの時間旅行(2018年製作の映画)

4.3

最高だった!
細部までフランスらしいおしゃれでエレガントな絵と映像に、ロマンあるストーリー。しっかりと織り込まれた社会的イシューも、軽やかにエンターテイメントとして昇華されていた。
なんといっても主人
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ほかげ(2023年製作の映画)

3.9

こんな風に、たくさんの人が夜うなされて、たくさんの人が他人に言えないことをして、たくさんの人が病み、たくさんの女、子どもが守られず、泣く余裕もなかったろう。
戦争を、「決して美化してなどない」とされる
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翔んで埼玉 ~琵琶湖より愛をこめて~(2023年製作の映画)

3.7

うっかり続編も観に行ってしまった!あぁ、バカバカしかった!笑
散りばめられた小ネタが多くて、そういうのがおもしろい。これやっちゃって大丈夫なの?っていうのもある。
で、大阪って、大阪維新?

80 For Brady : エイティ・フォー・ブレイディ(2023年製作の映画)

3.7

ドラマ『グレイス&フランキー』のコンビが主演なので楽しみに観た。
ドラマほど気の利いた内容ではなくいたってシンプル。でもまぁ、映画としてはさておき、普通にいいお話だし、元気でチャーミングなおばあちゃん
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ゆれる(2006年製作の映画)

4.0

西川美和作品にはいつも捕まれる。好きだ。人間の描き方が好きだし、画も好き。

いま観るとキャストが別の意味ですごくてアレなのは残念だ。
オダギリジョーは最近トボけた役が多い気がするけど、こういうのもや
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Guava Island(2019年製作の映画)

4.0

短いけど贅沢。音楽最高。
ヒロ・ムライのフィルムはとにかくイカしてるし、ドナルド・グローヴァーは才能ありすぎ!

アメリ デジタルリマスター版(2001年製作の映画)

4.0

過去に何度か「好きでしょ?」と言われるも、観たことがなかった。
キュートでハッピーなオシャレ映画と評されていると思うが、で、その要素は理解するし全体としてはおもしろく観たのだけど、これはほっこり映画な
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