1号さんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

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ゆれる(2006年製作の映画)

4.0

西川美和作品にはいつも捕まれる。好きだ。人間の描き方が好きだし、画も好き。

いま観るとキャストが別の意味ですごくてアレなのは残念だ。
オダギリジョーは最近トボけた役が多い気がするけど、こういうのもや
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Guava Island(2019年製作の映画)

4.0

短いけど贅沢。音楽最高。
ヒロ・ムライのフィルムはとにかくイカしてるし、ドナルド・グローヴァーは才能ありすぎ!

アメリ デジタルリマスター版(2001年製作の映画)

4.0

過去に何度か「好きでしょ?」と言われるも、観たことがなかった。
キュートでハッピーなオシャレ映画と評されていると思うが、で、その要素は理解するし全体としてはおもしろく観たのだけど、これはほっこり映画な
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カード・カウンター(2021年製作の映画)

3.9

終盤まで、物語の先もだが、死んだ目の主人公の人間性や本心も読みづらく、感情移入する先がなくてうろうろ観ていた感じ。
つらくかなしくもあったが、人の心を不器用に取り戻そうとするような交流がなんとも良か
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正欲(2023年製作の映画)

3.9

物語については、未読ながら原作の力が大きいのだろう。
水の人たちのこれほどの生きづらさは正直想像しがたいが、難役であったろう新垣結衣の演技も、二人の関係のほのあたたかさも良かった。それから、神戸さん役
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暗殺の森(1970年製作の映画)

4.0

初鑑賞。ベルトルッチ20代のころの作品だとか、すごすぎる。光と影の美しさがもう際立ってる。この後にラストタンゴ・イン・パリ撮ったのか。
時代も辛いがマルチェロの人生が辛い。軽蔑に値する人物だが、そんな
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シェルタリング・スカイ(1990年製作の映画)

4.0

いま観たらどうかわからないけど、当時は美しい映像と音楽とあいまって、大人の男女のどうにもならなさが切なかった。ベルトルッチはいつもそうした余韻を残した。

活きる(1994年製作の映画)

4.0

本作も、細かいことはもう忘れてしまったけど、コン・リーが出まくっていたチャン・イーモウやチェン・カイコーの作品は傑作揃いだった。毎作感動した。
近年の両者の作品観てずっこけたよ。ハリウッドが製作したり
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サタデー・フィクション(2019年製作の映画)

4.0

コン・リーは本当に、激動とか、ドラマティックが似合う。本作では台詞はわずか。でも台詞より深く伝わってくる。悲しみを湛えたあの雰囲気はなんなのか。悲しく美しく、相変わらずアップの表情が絶品。
雨と、銃撃
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スワンソング(2021年製作の映画)

3.9

パット、めちゃくちゃイカしてる。輝けるスイートな思い出も、ビターな人生も、両方が彼の魅力を成している。友だちになりたい。
老人ホームを抜け出して、自分に戻れて良かった。

ベテラン俳優の、円熟の演技、
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ゴッド・スピード・ユー! BLACK EMPEROR(1976年製作の映画)

4.0

すごくおもしろかった。
やたら衝撃を与えようだの感動させようだの恣意を感じさせないところがいい。それでいてなんかカッコいいフィルム。
いわゆる非行少年たちだろうが、非行ではない普通の、家庭や仲間との時
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355(2022年製作の映画)

3.6

つまらないとは言わないけど、このキャストと設定なら、エンタメ追求すればオーシャンズくらいの作品にはなったろう。
演技派を揃えたのに演技で魅せるわけでもないタイプの映画だし、アクションは頑張ったとは思う
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燃えあがる女性記者たち(2021年製作の映画)

4.1

彼女たちの奮闘はもちろんのこと、彼女たちのことを世界に知らしめてくれるこの素晴らしいドキュメンタリーにも感謝。
インドの不可触民で女性。差別に支配に暴力に晒されながらも、尊厳に目覚め使命を得た彼女たち
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軽蔑 60周年4Kレストア版(1963年製作の映画)

4.3

うわー、めちゃくちゃ良かった!
軽蔑だよ、軽蔑。百年の恋も愛も冷めるやつだ。

スクリーンでブリジット・バルドーを見るのは初めてだと思うけど、かわいいとかきれいとかじゃとても表せない、本物のアイコンの
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春画先生(2023年製作の映画)

3.5

ポスターから受けるイメージとはまるで違って、なかなかにエグく面食らった。
テンポよく、音楽が効果的で、後半はやりすぎだけど、映画としてはよくできていたと思う。が、全体通して男本位のファンタジーだろ、っ
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クーリエ:最高機密の運び屋(2020年製作の映画)

3.9

緊張しっぱなしで恐ろしかった。
実話ベースかぁ。西寄りの描き方だろうと思って見ても、KGBだった人が仕切るいまのかの国も見てるし、ソ連、ダークすぎて恐ろしいよ。人間としての良心や、自らの正義に殉じた人
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ザ・クリエイター/創造者(2023年製作の映画)

4.0

リアルとCGの融合がすごくて、正真正銘のSFなんだけど、手触りがデジタルじゃない。そして壮大。
時代が進んでもアジアが未開の地みたく描かれてるのはどうかと思うが、アメリカ映画にして、アメリカが悪に寄っ
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インビクタス/負けざる者たち(2009年製作の映画)

3.9

わたしと同じく、いま観直してる人多いんだろうな。
今大会、南アがニュージーランドに決勝で勝利したわけだが、主将が黒人だったって、当時を知らないまでもこの作品を観た人には感慨深かったと思う。

美談が過
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男と女 人生最良の日々(2019年製作の映画)

3.9

1966年のを鑑賞後に観るとなんとも感慨深い。
甘美でほろ苦い、人生の暮れのセルフオマージュ的映画だが、このとき実年齢85歳くらいの、女優の美しさに仰天した。

どんな今にも上回ることのできない思い出
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男と女(1966年製作の映画)

4.2

音楽以外何も記憶にないってことは、初めてだったんだな。もう、参りました。
生まれる前の映画、当時は最新だったであろう車がいまは全部クラシック!なところにいたるまで、グッときっぱなし。「反則だ」の連続の
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(2023年製作の映画)

3.9

社会が、自分が、見ないで済むようにしていることを、真正面から問われる。当然きつい。しかし非当事者がこのような形で得る気づきはまた、それでも軽く、長続きせず、であれば「題材」側の人たちを消費するだけに終>>続きを読む

キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

4.2

スコセッシらしい重厚で濃密な200分だった。
デニーロとディカプリオのクズな大小の悪党は円熟の完成度で、もはや型のよう。モーリー役の存在感にも引き込まれた。思うところはあるが、映画作品としての観応えは
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キャッシュトラック(2021年製作の映画)

3.7

好みの問題でしょうが、ダークすぎてあんまり。息子が…とかも、ありがちで、少なくともわたしの期待するガイリッチーでは、これはありませんでした。

バグジー(1991年製作の映画)

4.0

『ナイアド』のアネットべニングを見て、感慨深くこの映画を思い出した。ドラマティックで好きだったなぁ。輝くように美しい、この役にぴったりの女優が、30年余り経ったいま、いまの彼女にだからできる素晴らしい>>続きを読む

ナイアド ~その決意は海を越える~(2023年製作の映画)

4.1

ストーリーよりそっちを見られたら、役者としてはあるいは不本意かもしれない。が、とにかくアネットべニングの役者根性というのかプロフェッショナリズムを讃えたい。
ハリウッドの美人女優がこの年齢まで容姿のア
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ラスト・キングダム 死すべき7人の王(2023年製作の映画)

3.8

わたしは映画版くらいがダレなくて良かった。
ラストシーンが良かったな。にわかに行ってみたくなった。

ブリュッセル1080、コメルス河畔通り23番地、ジャンヌ・ディエルマン/ブリュッセル1080、コルメス3番街のジャンヌ・ディエルマン(1975年製作の映画)

4.3

「史上最高の映画」との評価で昨年知った作品。
きびきび過ごしていながら虚無。種のように散りばめられた結末への予感。
これを、例えば文学で描けただろうか。映画だから可能だったのではないか。
すごいものを
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スパイキッズ(2001年製作の映画)

3.9

2001年の映画なのね。いろいろ、もっと昔っぽくてそれがキュート♡
毒がなくて楽しいファミリー映画です。

オペレーション・フォーチュン(2023年製作の映画)

3.9

トボけたムービースターの存在がこの映画をおもしろくしてた!ヒューグラントもいい味出してた。
ダークじゃなくて、洒落てて小気味良くて、…ガイリッチーの真骨頂というにはやや物足りなさもあるけれど、血を見ず
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アアルト(2020年製作の映画)

3.9

建築の巨人としての姿も、妻とのことも、ことさら感動的に描こうという意図のないフィルムで、淡々としている。処世術に長けた人物だったというのは興味深い。
建築素人としては、研究者や現代の建築家による、アア
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コンフィデンシャル:国際共助捜査(2021年製作の映画)

4.0

キレのいいアクションといい、無駄のないストーリー運びといい、コミカル要素といい、エンタメ作品としてうまく作ってるよなぁ。役者もスケールが大きいし、弾には当たらないし(笑)。
おもしろかった!

ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ(1998年製作の映画)

4.2

何というか、天才の仕事だよね。撮ったときまだ20代でしょ?…だからこんなの撮れたのかな。自由で、きっとガイリッチーの好きなものが詰め込まれて炸裂してる。
さすがマドンナと結婚してた男だ(笑)。

カッ
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メタモルフォーゼの縁側(2022年製作の映画)

4.0

これはいい。とってもいい。主役二人がすごくいい。
なんでも持ってそうな芦田愛菜が、多くを持たない普通の(でもめっちゃいい子な)女子高生を、やはりとても普通とは言えない宮本信子が、普通の、しかしとびきり
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ダンサー イン Paris(2022年製作の映画)

4.0

体の線、強くしなやかな動き、佇まいや表情まで、ダンサーというのはなんて美しく素敵なんだろうと、魅了される。
主役が一流のダンサーなので、見ているだけでうっとりなのだけど、演技も自然で魅力的だった。みん
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