美しく力強いカットの積み重ねと、メリル・ストリープのリーダーとしての煩悶と判断の積み重ねとが合わさって、詳しい社会情勢や人物の横軸について認識甘いにも関わらずグッとき、感極まるようなカタルシスが何度か>>続きを読む
ぶっきらぼうで頑固、でもシャイで夢見がちなところもある…ハンガリーのイメージそのままな登場人物達から目が離せなくなった。ヒロインのコミュ障具合は予想以上で、もどかしいなんてもんじゃないが、とにかくどん>>続きを読む
豊かなバリエーションで松岡茉優を楽しめ、愛せずにはいられなくなるハッピーな映画。相手役の渡辺大知もすごすよかった。絶妙なリアリティでハラハラした。
上の句下の句を観ていないと微妙かもしれないが、作品のファンにとっては最良の結びかと。青春群像劇として不朽のものと思う。後輩達、敗者達の顔をしっかり見せたことでますます!
本当に強い者は、周りに力を与え>>続きを読む
観終わるのが嫌だなぁと思うくらい、素敵なカップルの話だった。燃え上がる恋愛とは違うけど、孤独や偏見埋め合うよう寄り添った二人の、その後の変化の様子を見れて味わい深い(恋愛映画のテイのシェイプオブ~より>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
魅力的な登場人物達に引き込まれ、チャーミングな美術や衣装にときめき、久々に映画に没入した感覚。「彼を見捨てたら私達も人間ではない」のような台詞がよかった。しかし要の半魚人がフォルムも頭脳も、あまりにも>>続きを読む
面白いのだけど前評判高すぎて期待を下回った感じ。前知識なく、ひっそりボンヤリ見たらもっと引き込まれたか。サムロックウェルの役はすごく興味深くチャーミングだけども。展開の転がし方に自然さよりも窮屈さを感>>続きを読む
ほんとうに、風のようなうねりを感じる映画だった。自然と動物と人間が密接な生活は想像以上に過酷なものだと思うけど、羨ましくなった。
めっちゃ面白かった。ストーリーの大枠は都合よく進むが、主人公の選択にはいちいち説得力があり、じょじょに移入していくことが出来た。音楽とアクションの絡み方が気持ち良すぎる。
盲人の感覚に迫ろうと試みた終盤の演出と、役者陣の生々しいぶつかり合いにゾクゾクした。旅を終えたような脱力感のあとの、ラストシーンが印象的。
端正な映画で清々しい。観た後もじわじわと沁み、勇気付けられる。
役者達のアップ、とりわけ窪塚俊介のヘラヘラ顔が印象的。遠き戦争の亡霊達が暴れ狂い、三時間弱、むせ返るような大林節でこちらもヘロヘロになる。前ニ作以上に予算がなかったからだろうか、かえって撮影の手数を感>>続きを読む
男同士でだらだらつるんでる感じがインドだな!って思う。学歴、家柄などのヒエラルキーの凄まじさも改めて。
なんでか押し付けがましく感じてしまってあまり好きになれなかった。流れるような展開に、こだわった造形や音。それぞれちっとも悪くなかったけど、きっと頭の隅でポニョと比べてしまった。めちゃくちゃなことが起き>>続きを読む
こんな、どエンタメ久々観た!とゆーくらい実はシンプルな粗筋。が、構成と装飾が見事で細部まで濃厚すぎる。真剣すぎる変態行為が可笑しい。日帝時代に興味が湧く。
自分が見ているものをここまで疑わされるとは…翻弄されて面白かったが、また観ようとは思わない。なかなかしんどい体感だったのだ。
キャッチーなものが持て囃される風潮があるからこそ、笑えてやがておぞましくなる作品。実際のニュース映像やインタビューがふんだんに取り入れられているのが興味深い。たぶんドイツでは著名な人物も出てきていると>>続きを読む
ユペールを眺めているだけでワクワクする映画。単純な復讐劇と言っていいのだが、横軸が複雑で見所が多い。人間のグロさが遠慮なく晒されるのにラストが上品で笑った。
地味な場面ばかりだが練りに練られた良作。レイチェルと対峙するティモシー・スポールの存在感が抜群で、法廷で明らかになったこと以外への想像を掻き立てられる。自分以外の他者・歴史に対して理知的であることの懸>>続きを読む
密室殺人がモチーフのレシピを、高品質な素材と最先端の道具で調理した結果、美味しい作品になっているとは思う。各所の創意工夫には舌を巻いた。が、心にまったく刺さらない。原作とは別物。
白いシーツを被る。こんな子供の遊びみたいなとこから死界への接続が鮮やか。映像はひたすら切ないけれどそれだけじゃない、可笑しみがあるのがいい。