graceさんの映画レビュー・感想・評価

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芸術学|詩的で空虚さのある作品が好き

twitter:@6grace9
星よりレビュー中心
2013.12〜

映画(177)
ドラマ(0)

グレイテスト・ショーマン(2017年製作の映画)

3.3

人間を描くって難しい。「これが私」と歌いつつ、主人公以外の登場人物を浅く描いてしまったのか、その登場人物が好奇の目で見られる特徴しか結局印象に残らなかった……Rewrite the Stars 、揺れ>>続きを読む

ビューティフル・ボーイ(2018年製作の映画)

3.5

愛すること、それはその人の為なら例え傷を負ってもいいと決意すること。これは決して「更生」の希望に満ちた物語りでは無いし、愛することに伴う様々な登場人物の痛みと薬物依存更生の困難さの現実は重くのしかかっ>>続きを読む

それでも恋するバルセロナ(2008年製作の映画)

3.4

黄色い陽光が眩しい、街の空気感を掴む点においてウディ・アレンの右に出る監督はいないと思う。誰しもが抱える生きづらさをシニカルにコミカルに、かつ予測不能に描いている。彼女たちが見たのはバルセロナの幸福な>>続きを読む

ルーム(2015年製作の映画)

3.6

約7/2555日、私が覗いた壮絶なルームでの生活は彼女にとってその微々たるものでしかない。その一方で、少年にとっては全宇宙だったということ。はっきりと描写はされない「その前」と丁寧に描かれる「その後」>>続きを読む

ビートルズ/イエロー・サブマリン(1968年製作の映画)

4.3

言葉回し、コラージュに色使い…アニメーションだからこそできる表現を存分に味わえる、不思議の世界でのビートルズの冒険。

シカゴ(2002年製作の映画)

3.7

愛よりも名声に生きる人生、それの何が悪い。狂乱のジャズエイジ、名声と腐敗。主人公ロキシーの生き様には共感はできないけれど、その魅力から目が離せない。どこまでもシニカルかつ華麗な世界への冒頭の数分間の引>>続きを読む

ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生(2018年製作の映画)

3.5

このWizardingWorldを愛する友人達とその世界を英国の映画館で覗ける日が来るなんて…幼い頃からの夢が一つ叶いました。争いの結末はハリポタ内で一応語られている反面、語られなかった細部の先行きが>>続きを読む

ボヘミアン・ラプソディ(2018年製作の映画)

4.3

英国にて鑑賞。今もなお人々はその輝きと影を愛し続けているのだと身を持って感じた。そこに居たのは一人の人間としての彼、フレディーマーキュリー。家族、仲間、恋人、ファン。誰もが貴方を失いたくなかったのです>>続きを読む

クレイジー・リッチ!(2018年製作の映画)

4.2

どこをとっても豪華絢爛、ユーモアと愛に溢れていて共に泣いて笑顔になれる素晴らしい娯楽映画。ハリーシャムjr.は最高にセクシーでした。これまでハリウッドではアジア系中華系が一括にされてたことを考えると、>>続きを読む

わたしを離さないで(2010年製作の映画)

4.2

終始灰色の空を包む虚無感に耐えられない。鑑賞後しばらく、この感情は重さとなって私を襲ってきた。赤レンガの校舎、車が駐められた街角、どれもイギリスのよくあるありふれた光景で。こんな当たり前の哀しさに溢れ>>続きを読む

ルイスと不思議の時計(2018年製作の映画)

2.9

魔法の描き方やストーリーは雑に感じたけれど、ハロウィンにうってつけの内容の物語。「家」の愛情ってそれを構成する人間だけでなくて、家具等にも宿ってるのかな、と原題に感じた。字幕無しで鑑賞したが、英語学習>>続きを読む

オーシャンズ8(2017年製作の映画)

4.0

私達は最強、と観客までも無敵な気分にさせてくれる素晴らしき娯楽映画。夢のようなメットガラのシーンは圧巻です。これはストーリー関係ないよね、というようなプロモーションビデオ的美しく格好良いだけのショット>>続きを読む

未来を花束にして(2015年製作の映画)

3.8

歴史を変えたのは名もなき女性達の大きな勇気と小さな行動であるということ。Suffragette達の過激な行為にはじめは私も眉をひそめていたが、やがて繰り返し表現される当時の女性の地位の低さ扱いの悪さに>>続きを読む

打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?(1993年製作の映画)

3.8

思春期のまだ入口、大人になると美化してしまう時分に味わった、忘れてしまった心のもどかしさがそこにはあった。
小学6年生だからこその、無垢さと性愛の共存のリアルさ。奥菜恵の魅力の引き出し方も、一歩間違え
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シン・ゴジラ(2016年製作の映画)

5.0

「スクラップアンドビルドでこの国はのし上がってきた」この台詞が良くも悪くも真だな、と思う日々。
省庁大臣の会議シーン(民主党政権時代に取材をされてるそう)、頼もしすぎるエキスパート、官僚的手続きの段階
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モーリス(1987年製作の映画)

3.6

恋愛にあがくよりも大切なことが人生にはある。そう思って生きてきた私にとって、クライブの選択とその狂いそうな気持ちが痛いほど分かってしまった。時間をかけて少しずつ変化していくクライブとモーリスの関係は常>>続きを読む

レディ・バード(2017年製作の映画)

3.6

大人になれば悩みなんて消えると思ってた。思春期の主人公と等しく壮年期の人々が悩み苦しむ姿が私には何よりも印象深かった。「私であること」に精一杯で、自分で付けた愛称を名乗り、部屋を自分らしさ満点に飾り付>>続きを読む

PERFECT BLUE パーフェクト ブルー(1998年製作の映画)

4.0

私達の愛は消費でしか無いのか。アイドルや俳優に「こうであって欲しい」という願望はファンの誰しも多少なりともあって、それを見事に暴いてきた。そしてアイデンティティってこんなにも虚しいものなのか。グループ>>続きを読む

犬ヶ島(2018年製作の映画)

4.4

最高。ウェス監督の「傷つくこと」の痛みを誤魔化さず愚直に表現する姿勢が大好きだ。そして少年や犬、無力な存在への暖かく優しい視線もたまらなく好きだ。浮世絵や邦楽歌舞伎から学生運動まで日本文化を監督お得意>>続きを読む

地球に落ちて来た男(1976年製作の映画)

2.9

只々デヴィッド・ボウイが美しい映画。タイトルがジギースターダストと重なる。SFにしては設定が浅いし、退屈と思うようなシーンも続くけれど、彼のカリスマ性を再認識した。いつだかの爆音映画祭にて。

青い春(2001年製作の映画)

4.2

突き抜けるように青い空とグレーの汚れた校舎、息が詰まるような閉塞感の中で高校生がゆれるもがく。テレビドラマみたく汗臭さもときめきもなくて、毎日つまんねーて思うような青春もあっていいんだよ。THEE M>>続きを読む

君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)

4.3

もう戻らないいつかの夏の青空を思い出した。あのとき感じた痛みを喜びを、笑うような大人に私はなりたくない。果実から汁が滴り落ちるように、甘く切ない物語は私達をイタリアの夏に誘う。エリオ、オリヴァー、父、>>続きを読む

ポール・スミス Gentleman Designer/モダン・トラッドの英国紳士 ポール・スミス(2012年製作の映画)

3.5

遊び心と愛に溢れたチャーミングなジェントルマン、ポールスミス。デザインとビジネスを両立させる姿が、自身の名前でブランドを出すということへのプライドなのだと分かった。2016年の個展でみた事務所の様子に>>続きを読む

永遠の反逆児 ヴィヴィアン・ウエストウッド/ヴィヴィアン・ウエストウッド DO IT YOURSELF!(2011年製作の映画)

3.5

自転車でロンドンを移動し、歌のレッスンにいき、パートナーと喧嘩して、服を作り社会問題に常に目を向ける。ヴィヴィアンはどんなに偉くなっても、権威への反逆と独立心を忘れない素敵な女性でした。
If art
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華麗なるギャツビー(1974年製作の映画)

3.7

虚しさが心を締め付けるこの物語をなぜ私は好きだと思ってしまうのだろう。ラルフローレンのピンクのセーターだとかがらんどうの屋敷の紺色の闇だとか頭空っぽの黄色い声だとかー映像美のバズラーマン版とはまた違っ>>続きを読む

レディ・プレイヤー1(2018年製作の映画)

5.0

愛!!こんなにもわくわくする作品を公開時に映画館で観れるなんて感動した、まるで80年代グーニーズやBTTFに出会えた子供達の追体験のよう。ちりばめられた80sの音楽映画アニメ、圧巻のVR仮想世界、リア>>続きを読む

麗しのサブリナ(1954年製作の映画)

4.0

「月が私に手を伸ばしているの」少し垢抜けないオードリーも、ジバンシィのドレスに身を包むオードリーも、魅力的で白黒映画なのに色鮮やかに見える。この時代の映画のおじさま達の洗練されたかっこよさってどこから>>続きを読む

華 いのち 中川幸夫(2014年製作の映画)

3.5

天空散華、数千枚のチューリップの花びらが空を舞い中心には齢90の舞踏家が魂を表現する。このインスタレーションに至るまでの前衛的いけばな家中川幸夫さんの人生。彼の作品の厳しさと打って変わって常に笑顔と感>>続きを読む

ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ(1999年製作の映画)

4.2

夜、お酒と共に観るのにぴったりの映画。物が乏しくても精神的に豊かに暮らすキューバの音楽家達を追ったドキュメンタリー。その生活の苦しさも吐露しつつ音楽で得るプライスレスな歓びを語る姿に胸を打たれる。近く>>続きを読む

ダンガル きっと、つよくなる(2016年製作の映画)

4.1

さすが、アミール・カーン!!!子供に自分の夢を押し付けるスポ根親っているよね…とあらすじや友人のレビューを見て不安に思ったけれど、自身の経験からちゃんと子供の才能を見抜いて、「子供を何よりも信じて」導>>続きを読む

タイニー・ファニチャー(2010年製作の映画)

3.6

摩天楼もメトロポリタンも映されない、そこにあるのはリアルなNYで暮らす女の子の日常。決して美男美女が恋愛するのではない、女性の描き方をより豊かにしたレナダナムによる情けなさ全開のムービー。この実話ネタ>>続きを読む

The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ(2017年製作の映画)

3.7

品のあるフランス語、悪戯な微笑み、オーガンジーのドレス。純白な世界は邪悪さも包み隠してる。いつの間にかこの閉鎖された世界の住人、八人目の女になった感覚になるのは、蝋燭光を駆使した自然光だとか、ソフィア>>続きを読む

バーフバリ 王の凱旋(2017年製作の映画)

3.7

1を観たほうが2は絶対楽しい、入子形式の語り口だから。王の子は王、奴隷の子は奴隷。当たり前のように描かれるカーストの描写に私は少し胸がチクリとする。王を讃えよ、だけど私はカリスマ性を持つ「主人公」より>>続きを読む

バーフバリ 伝説誕生(2015年製作の映画)

3.6

圧倒的徳を備えた者にはひれ伏すことしかできないし、神に挑戦する者は破滅の道しかない。頭空っぽにして熱狂できる映画だけどインドの神話を知っていたら、もっと楽しいと思う。王道を行く少年漫画のような叙事詩を>>続きを読む

地獄でなぜ悪い(2013年製作の映画)

4.1

映画愛に満ちた最狂のヤクザ映画。血糊多め。そして何より園子温監督の映画業界への魂の叫び。俺たち、キャストありきの学園物を撮りたくて映画の世界に足を踏み入れたんじゃないんだろうって。わくわくするもの撮り>>続きを読む

白雪姫と鏡の女王(2012年製作の映画)

3.1

優美さと新しさが混じり合い、細部までこだわった石岡瑛子さんによる衣装も含めたアートワークが素晴らしく、既存のおとぎ話をより独創的な世界へと拡張していた、この世界に浸るだけでも見る価値がある。