BB0421さんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

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Mr.ノーバディ(2021年製作の映画)

4.1

これは面白い!大好きなボブ・オデンカークが、オールディーズをバックに人をバンバン撃っていく。「ブレイキング・バッド」のファンからしたら堪らない内容だったし、父親役が今年で84歳になるクリストファー・ロ>>続きを読む

蜜蜂と遠雷(2019年製作の映画)

4.0

詳細な説明があまりないタイプの映画ですが、行間を読ませるのに十分な音と画があった。松岡茉優の演技は一見抑制されているようで何か内に秘めたるものを感じさせ、まさしく天才肌のピアニストといった佇まい。遠雷>>続きを読む

THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)

4.6

圧巻だった。花道ではなく、あえてリョータをメインに立てる事により、原作とはまた違った質感をもたらす事に成功している。誰を主役にしても成り立つ、このキャラ設定の巧みさこそがスラムダンク最大の魅力である事>>続きを読む

スイング・ステート(2020年製作の映画)

3.9

面白かった。ハックしたり、騙したり騙されたり、選挙というものがいかにスリリングで、十分な題材になり得るかという事を証明した作品。最後のどんでん返しにしてもまんまとしてやられたというか、やはり根底にある>>続きを読む

君の名は。(2016年製作の映画)

3.9

アニメーション作品としては間違いなく水準以上だし、大ヒットも頷ける大衆性もあるが「天気の子」と比較すると少し深みに欠けるというか、作品の背景にあるメッセージ性のようなものを読み取る事が出来なかった。男>>続きを読む

ドリームプラン(2021年製作の映画)

4.2

いわゆるスポ根ものというだけではなく、人種差別やジェンダーイコーリティの現状もしっかり投影。子供だけで外を歩けなかったり、有名になる事で常に危険に晒される、日本とアメリカの治安の差を見せつけられもした>>続きを読む

ナイトクローラー(2014年製作の映画)

4.1

ジェイク・ギレンホールの眼力が凄まじい。この人でなければこの主人公の異常性は演じられなかっただろうなと率直に思った。他人の不幸を撮影し、それで金儲けをしている人達がいて、またそれを観て楽しんでいる視聴>>続きを読む

アメリカン・スリープオーバー(2010年製作の映画)

3.7

高1っていう設定に驚き。なんという早熟。これだけ女の子達が積極的だと男は圧倒されるしかない。スリープオーバーという、いわゆるお泊り会も日本とアメリカでは随分違う。一晩で、普通はこんなにドラマ起きないで>>続きを読む

劇場(2020年製作の映画)

4.1

又吉さんの小説に出てくる女の子って、いつも天使みたいに優しい。そんな子に言われる「何考えてるのかわかんないよ!」は堪えるな。頭では分かってはいても、どうしても認めたくない自分の弱さ。そこを曝け出してこ>>続きを読む

静かなる叫び(2009年製作の映画)

3.9

張り詰めた緊張感が、一瞬たりとも途切れない。カッコいいショットがいっぱいあって、流石ドゥニ・ヴィルヌーヴ、などと悠長な事は言ってられないのかも知れない。銃を使った無差別テロ、これまではどこか遠い異国の>>続きを読む

クレイジー・リッチ!(2018年製作の映画)

3.9

非常に分かりやすくて凡庸なストーリー展開だが、金の使い方とスケールのデカさに終始圧倒され、決して安っぽくならず、痛快な魅力でいっぱいだった。最大のトピックは、この物語が欧米ではなくアジアを中心に展開さ>>続きを読む

希望の灯り(2018年製作の映画)

3.8

資本主義社会にうまく乗れなかった人達、そして何よりアルバイト初日のあの、自分だけがぽっかりと宙に浮いたような、孤独で居場所の無いあの感じ。退屈で変化のない日々を黙々と過ごす、市井の人々の営みが繊細に描>>続きを読む

勝手にふるえてろ(2017年製作の映画)

4.0

松岡茉優さん、狂気だった。原作を読んだ時に感じたのは、これはほぼ心の中の声だけで成り立つ物語なのだという事だったが、映像化すると全く違った。とにかくヨシカの異物感、こじらせ具合が常軌を逸しており、唐突>>続きを読む

キューティ・ブロンド(2001年製作の映画)

3.7

スクールカーストを題材にした典型的なティーンムービーかと思いきや、途中から法廷ものに。かつ、フェミニズム映画としても十分に機能する作品。自分はカワイイ、あなたはブス、と平気で言っちゃう文化がいかにもア>>続きを読む

マチネの終わりに(2019年製作の映画)

4.1

携帯電話の普及により、恋愛ドラマにおけるすれ違いがなかなか描きづらくなってきているという話をここ最近よく聞くが、この作品ではしっかりと、しかも携帯電話を使ってそこが表現できていて、単純に凄いなと。原作>>続きを読む

アリー/ スター誕生(2018年製作の映画)

4.1

絵に描いたようなシンデレラストーリーで、ジャックの顛末に関しても、まぁそうなるだろうなと俯瞰で観てたけど、最後まで目が離せなかったのはやはり、ガガの歌を聴きたかったから。悲しみや後悔といった全ての負の>>続きを読む

ベルファスト(2021年製作の映画)

4.0

宗教間の争いって、本当によく分からない。紛争は人の命を奪い、尚且つ多くの家族を引き離す。バディの母が言ってたけど、鏡に写った自分の顔を見て「私、何してるの?」と一度問いかけてみて欲しい。父は、どんな宗>>続きを読む

チア・アップ!(2019年製作の映画)

3.8

よくある設定だし、最後も何となく想像はつくなぁと思いながら観たが、音楽やファッションにちらほらと見えるセンスの良さがラスト20分で爆発した感じで、鑑賞後は爽快な気分に。年齢に関係なく何かに一生懸命取り>>続きを読む

もらとりあむタマ子(2013年製作の映画)

3.8

こんな日常って多分至るところにあると思うんですけど、ここまで演技でリアリティを出せる前田敦子さんをちょっと見直した。そして文句ばかりで全然行動しない娘を決して悲観的には見ない、でもちゃんと叱るところは>>続きを読む

フェアウェル(2019年製作の映画)

4.0

ガン告知について。中国ではしないのが当たり前で、アメリカではしないと違法。人生のほとんどをNYで過ごしたビリーだけが、そこに違和感を感じている。中華圏と、グローバルスタンダードの違いに悩まされるビリー>>続きを読む

シン・ウルトラマン(2022年製作の映画)

4.0

シン・ゴジラは正直眠かったが、こちらはテンポが良くて楽しめた。怪獣を未知のウィルスとして置き換えて観ると、現代社会が抱える問題点が浮き彫りになるという構図だが、暴力は否定しても、暴力に対する抑止力は不>>続きを読む

女は女である(1961年製作の映画)

3.8

ぶつ切りにされるBGM、不自然なカット割り、台詞を曲に委ねてみたり、ミュージカルのようなそうでないような、何とも不思議な感覚。これがゴダールの世界か。でも「女の子はよく分からない」という男の視点はいつ>>続きを読む

とんかつDJアゲ太郎(2020年製作の映画)

3.9

大好きな二宮監督の作品。流石だなー。まんまとクラブに行きたくなったし、とんかつも食べたくなった。クラブという磁場が演出する非日常的な空間、東京の隅っこで悶々と暮らす若者たちの憂鬱、とんかつを揚げる音、>>続きを読む

クイーンズ・オブ・フィールド(2019年製作の映画)

3.7

ちょっと予定調和な感じもしたけど、最後のシュートにはさすがにグッときた。選手達と監督との関係性がとても心地よく、この映画の恐らくメインテーマである男女平等は、こういった中年男性と主婦たちの間から生まれ>>続きを読む

天気の子(2019年製作の映画)

4.1

気候変動はもう、取り返しのつかないところまできた。元々狂った世界でこの先生きていかなければならない、今の10代の叫び。救いの無い話で後半は胸を締めつけられるような想いだったけど、冒頭の流れるような雨の>>続きを読む

嵐電(2019年製作の映画)

4.2

関西の他県とは一線を画す、京都の魅力。風情がある、とかよく表現されるけど、最近よく聞く「エモい」という言葉が一番しっくりくるような、そんな街の魅力が本当によく映し出されていた。交錯する3つのエピソード>>続きを読む

フレンチアルプスで起きたこと(2014年製作の映画)

4.1

このテーマで丸々1本の映画にしてしまうのか、という衝撃。男女の視点の違いは、ほんの些細な出来事からでも取り返しのつかない大きな亀裂を生む。とりわけ母性というものは、男がどう頑張っても理解出来ない宇宙で>>続きを読む

あのこは貴族(2021年製作の映画)

4.3

貴族と呼ばれるような良家に生まれる事が、必ずしも幸せという訳ではない。お金があるかどうか、なんていう評価軸はもはやここには存在しない。どれだけ自分が好きなもの、人に囲まれて生活ができているか。「疲れた>>続きを読む

殺人の追憶(2003年製作の映画)

3.9

まさか最後まで捕まらないなんて。モヤモヤとした消化不良感よりもむしろ、深い悲しみとやりきれなさが観賞後にジワジワと込み上げてくる。自身が絶対的に信じていた道が閉ざされた時、人は心をどこに持っていけば良>>続きを読む

クライ・マッチョ(2021年製作の映画)

4.1

いい映画。誘拐犯で、密入国したり車盗んだり、結構ヤバい事もいっぱいしてるけど、追われる緊迫感よりもハートフルな人間ドラマ的な温もりが強く、行く先々で出会う人々とのやりとりがじっくりと時間をかけて描かれ>>続きを読む

燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)

4.1

主要なキャストに、男性はほぼ登場しない。女性3人だけで綴られる、狂おしくも生々しいラブストーリー。3人が心の底から笑っているのはおそらくカードゲームで遊んでいるシーンぐらいで、あとは悩み、苦しみ、様々>>続きを読む

ミラベルと魔法だらけの家(2021年製作の映画)

3.8

ギフト=承認と据えると、これは承認欲求がテーマなのかなと。ギフトなんてなくてもあなたは家族の一員、むしろあなたこそがギフト、というとても温かいメッセージが込められていた。そして何よりも楽しかったのが、>>続きを読む

マーサ、あるいはマーシー・メイ(2011年製作の映画)

4.3

過去の回想シーンと現在が、ほぼシームレスに映し出される。マーサなのか、マーシーなのか、分からなくなる瞬間が何度もあった。でもそれくらい、フラッシュバックとは唐突に訪れるものなのだろう。夢なのか記憶なの>>続きを読む

シェイプ・オブ・ウォーター(2017年製作の映画)

4.2

偏愛って、尊くてグロテスク。好きになってはいけない相手を好きになり、どれだけ周囲から反対されても止められなかった感情。これはある意味、純愛ととれなくもない。ジャイルスの「本能だから仕方がない」という言>>続きを読む

(500)日のサマー(2009年製作の映画)

3.9

音楽の趣味が一緒だったり、ちょっと目が合ったりしただけで簡単に好きになる、まぁ男なんてそんなもんですよね。そんな男の弱さと同時に、女の子の不安定さもリアルに描いてて、何だか恋愛ってしんどい事の方が多い>>続きを読む

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー(2014年製作の映画)

4.0

過去に命を助けてもらった恩人よりも、現在進行形の仲間達を優先。そしてその決断をする勇気。いつもでくの坊のように突っ立っていたグルートが、暗闇に光を灯すシーンがすごく良かった。マーベル作品によくある一見>>続きを読む