ちゃみろーさんの映画レビュー・感想・評価 - 48ページ目

ちゃみろー

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エイリアン(1979年製作の映画)

3.9

重厚な世界観のSFスリラーの古典。眠くなる系SFの古典でもある。乗組員7人の民間宇宙船で生物のいそうな未知の惑星を探検するかな?とモヤモヤしたけど、まぁどんな社会がベースになっているのかこの時点ではわ>>続きを読む

殺しのドレス(1980年製作の映画)

3.1

実は大嫌いな映画だったりする。最初から最後まで技巧を凝らしたスリルの演出がいい。マイケル・ケインの演技も絶妙で味わい深い。だけど、やっぱりラストに向けての刑事の言動とか、夜の病院の展開とか、下品でくだ>>続きを読む

男たちの挽歌Ⅲ アゲイン/明日への誓い(1990年製作の映画)

3.3

「男たちの挽歌」の前日譚。二次創作臭がすごい。マークのトレードマークのグラサンや二丁拳銃の由来がわかる。わかりやすいきれいなストーリー、登場人物の個性も嫌な感じがなく描けているが…全体に、こじんまりと>>続きを読む

ノスフェラトゥ(1978年製作の映画)

4.2

怖いというより、ドラキュラ伯爵がマッドマックス(サンダードーム)のニュークスに見えてじわじわくる。絵は申し分なく荘厳できれいだし、話もわかりやすくなってる。結構オリジナルと同じ構図を使ってるんだけど、>>続きを読む

吸血鬼ノスフェラトゥ(1922年製作の映画)

3.3

モノクロサイレントの元祖吸血鬼映画。ドラキュラ伯爵がマッチョイケメンじゃないやつ。ペストの暗喩としての吸血鬼。レトロな演出がかえって怖い。昼なの?夜なの?と思いがち。
2016.10.1 dTV(字幕
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男たちの挽歌 II(1987年製作の映画)

3.8

これ、前作を見てないと意味不明なんだよな。設定の無理矢理感はともかく、チョウ・ユンファがカワイイ系キャラになってるのが好きじゃない。もっと蜂の巣になって鼻血をダラダラ流してこそだと思うけどな。前作で感>>続きを読む

男たちの挽歌(1986年製作の映画)

4.3

香港ノワールや近年のコリアン・ノワールの素晴らしさは、男は死して地獄に堕ちるのではなく、この現世そのものが地獄であり、男は死ぬまでこの地獄の中に孤独に立ち続けるのだ、という悲劇のダンディズムを映画世界>>続きを読む

さらば、ベルリン(2006年製作の映画)

3.2

終戦直前のベルリンを舞台に、21世紀の技術でフィルム・ノワールを蘇らせるコンセプト映画。世相の暗黒感は出ていたが、ストーリーが複雑でわかりずらい割にパーツがピタッとはまって収束していく感じもなくて、最>>続きを読む

ハドソン川の奇跡(2016年製作の映画)

3.7

事件そのものを知らなかったので、サスペンスとしてとても良くできていると思った。前半の追い詰められて苦しい夜のランニングシーンはグッときた。自分も一緒に走りたくなった。後半は査問会の機長の名探偵っぷりに>>続きを読む

ビトレイヤー(2013年製作の映画)

2.5

開始1分でつまんないとわかる奇跡のような映画。ストーリーを牽引する陰謀話に全く興味を持てない。格好つけてるだけでピリッとしない、何の意味もないカットを削ればもっとスッキリとしたのではないか。救いがなけ>>続きを読む

マッド・ドライヴ(2015年製作の映画)

3.5

90年代後半、OASISメジャーデビュー以降のUK音楽業界が舞台。ザ・プレイヤーをスケールダウンしてトレインスポッティング風味に味付け。でも、ザ・プレイヤーみたいに作劇の洗練はなくてダラダラした印象。>>続きを読む

デス・レース2000年(1975年製作の映画)

3.7

随分昔にテレビで見たきりでタイトルもわからない謎の映画だったが、今日偶然某所で見ることができて、長年のモヤモヤが解消されて良かった。ストーリーはチキチキマシーン猛レース、主役はバットマン、エッチな休憩>>続きを読む

インファナル・アフェア(2002年製作の映画)

3.3

二人のスパイの暗闘を描いた男臭いサスペンス。トニー・レオンが出てればそれだけでOKと言いたいところだが、ちょっとかったるかったな。「組織」が上手く描けてないのが物足りない。状況的に、アンディ・ラウが全>>続きを読む

悪魔を見た(2010年製作の映画)

3.6

イ・ビョンホン主演のリベンジ・バイオレンス。グロすぎ警報。70年代映画を彷彿とさせる導入部、骨太な輪郭の暴力世界やバリエーション豊富なアクションは、このジャンルの愛好家にはたまらないが…やっぱり現代劇>>続きを読む

ミスティック・リバー(2003年製作の映画)

4.0

偏見がミスリードを誘発するミステリ映画。作劇の上手さと役者の演技力が合わさって、サスペンスとしても人間ドラマとしても重厚で見応えがある。でもショーン・ペン(の役)は最初から最後まで人間として嫌だった。>>続きを読む

ボーン・スプレマシー(2004年製作の映画)

3.2

いくらなんでもストーリーが雑すぎるだろう。殺し屋がボーンの死体を確認しなかった所とか、これ見よがしに付けた指紋にCIAが単純に引っ掛かったりとか、こいつらみんなバカじゃね?という疑問で頭がいっぱいにな>>続きを読む

Wの悲劇(1984年製作の映画)

4.5

脚本が巧み。劇中劇と映画の中での現実、そして映画の外での現実の、虚実入り交じった世界の造形が本当に凝っている。それでいて、技巧的な作品にありがちな、複雑すぎて置いていかれるような展開や、登場人物の心理>>続きを読む

アルカトラズからの脱出(1979年製作の映画)

3.8

孤島に隔離された刑務所なんだから、凶悪犯の収容所のはずだけど、囚人がみんなナイスガイ。全室個室でゆっくり寝られるし食事もちゃんと食べられるし、90年代以降の刑務所映画やドラマを見た後だとそんなにひどい>>続きを読む

マジック・マイクXXL(2015年製作の映画)

3.4

前作よりずっとマット・ボマーの番手が上がってて笑った。完全に女性向けに振り切れてる。女を癒すことで男もまた生きている実感を与えられるというスピリチュアル寄りのテーマ。ボマーがレイキのトレーナーの設定に>>続きを読む

獣たちの熱い眠り(1981年製作の映画)

3.1

原作は勝目梓のベストセラー官能小説。三浦友和がセックススキャンダルに巻き込まれたプロテニスプレーヤーを演じる。こんなん、さっさと警察に通報したら解決する話でしかないんだが、勝目梓のエロ小説の世界観はか>>続きを読む

スター・トレック2/カーンの逆襲(1982年製作の映画)

3.3

現行シリーズを見た後だとまた味わい深い劇場版第2作。ユニフォームの軍服化や軍隊的儀式の挿入に、カウンターカルチャーの時代に生まれた本作の変容を感じる。もちろん、カークの指揮官のくせに自ら敵陣に潜入する>>続きを読む

アギーレ/神の怒り(1972年製作の映画)

4.0

16世紀の衣装をまとったコンキスタドールがドイツ語をしゃべりながらエル・ドラドを目指して筏でアマゾン川を探検する。圧倒的な野生の前に呑み込まれていく人間(というかキリスト教圏の白人)の狂気の行方が描か>>続きを読む

バレット(2012年製作の映画)

3.7

スタローンxサン・カンのバディ物。バカ映画。あまりにバカすぎて何度か吹いた。話は全然面白くないが、「男のカッコよさ」をギャグの域までつきつめた振り切れっぷりがたまらん。スタローンがやけに若作り。眉毛つ>>続きを読む

続・夕陽のガンマン/地獄の決斗(1966年製作の映画)

3.9

西部劇も南北戦争も苦手な題材な上にやたら長いのでどうしたもんかと思ったが、橋爆破以降は燃えた。映画音楽はスコアそのものの力も必要だけど、劇中で入るタイミングというか、リズムが肝だな。
2016.9.2
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マジック・マイク(2012年製作の映画)

3.8

実はチャニング・テイタムってあんまり好きじゃなかったんだけど、自らの肉体だけが資本の男が、時には躓き、時には傷つきながら、ささやかな幸せを掴もうとする姿がぴったり合っていてとても良かった。ステージのシ>>続きを読む

スター・トレック(1979年製作の映画)

3.0

スター・トレックってこんなに絵が綺麗だったっけ?ってのが第一印象。冒険活劇じゃないんだよな。どっちかというとミステリ寄り。序盤は当時の特撮技術をふんだんに使った神秘的で壮大な宇宙空間が延々と表現されて>>続きを読む

ラビリンス/魔王の迷宮(1986年製作の映画)

3.4

初見は映画館。クライマックスのデヴィッド・ボウイに抗えないくらいの魅力があり、それがせつない後味になるようなイメージがあったが…今見るとそうでもないな。リアルタイムでも思ったが、このオッサン、ロリコン>>続きを読む

マシンガン・パニック(1973年製作の映画)

3.3

誰も笑ってない!全然笑ってない!バス銃乱射事件で相棒を失ったサンフランシスコ市警の刑事が、新相棒と衝突しながら、一見無差別殺人に見える事件の真相に迫っていく。ミステリ映画だが、パズル的にピタッとくる感>>続きを読む

狼の死刑宣告(2007年製作の映画)

4.0

内容は邦題通り。脚本が変。何で自分の家族のリスク管理できないの?とか嫁バカじゃね?とか刑事無能なくせに偉そうじゃね?とかイライラするんだが、ラストの仕置きのウォームアップ以降は熱すぎた。完全にいっちゃ>>続きを読む

雲のむこう、約束の場所(2004年製作の映画)

3.4

70年代に北海道が他国に占領されてる設定の時点でストーリーに置いていかれて危なかった。録画で良かった。何度か止めて見直した。領土が分割されていて、国際的なパワーバランスが現在と全く違うのであれば、作品>>続きを読む

必殺仕掛人(1973年製作の映画)

3.0

仕掛人のかっこよさよりも心の地獄を丁寧に描写した和製ノワールな雰囲気はいいけど、アクション全体がもっさい。やっぱり左内さんの殺陣がないとつまらない。梅安の仕掛けの動きが地味なのが馬鹿正直に出ちゃってる>>続きを読む

危険がいっぱい(1964年製作の映画)

3.7

ストーリーよりも挿入曲の「The Cat」の方が有名なフレンチ・サスペンス。メインタイトルの「Theme from Joy House」もかっこいい。意外に(?)変な邦題通りの内容。最初の逃亡劇はジェ>>続きを読む

月に囚われた男(2009年製作の映画)

4.0

神秘的な雰囲気のSFスリラー。ほぼ主役だけの一人芝居。硬派でシリアスな世界観に引き込まれる。ディック的な仕掛けだが、嫌味なところはなく、良い意味ですっきりとわかりやすい。ガーティの声がすごく素敵だと思>>続きを読む

キル・オール!! ~殺し屋頂上決戦~(2012年製作の映画)

2.7

最初から最後まで殺し合いだけしかないストレートな格闘アクション。名だたる殺し屋が謎の地下室に監禁され、生き残りをかけた殺人トーナメントを闘う。腕利きの殺し屋がそんなに簡単に拉致られるはずないというツッ>>続きを読む

RED/レッド(2010年製作の映画)

3.5

引退した凄腕CIAエージェントが過去の陰謀に巻き込まれる系アクション。中盤くらいまで作風がよくわからなくてモヤモヤするんだよな。ジジババ万歳アクションコメディだと判れば以降はすんなりと飲み込めていくん>>続きを読む

さらば愛しき女よ(1975年製作の映画)

4.5

レイモンド・チャンドラー原作の空気をかなり忠実に映像化したミステリ映画。マーロウの独白の文学的表現がフォルム・ノワールの様式にぴったりマッチしている上に、小説のイメージが映像で更に補完されていて最高。>>続きを読む