不条理系の笑いに溢れた「ラブコメ」作品。
1938年の作品なのに旧さはそこまで感じず、終始ハイテンションで102分走りきってる点は素晴らしい。
キャサリン・ヘプバーン演じる愛嬌ヒロインを許せるかどう>>続きを読む
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アスガー・ファルハディ監督の代表作。
重厚な脚本で2時間飽きることなく画面に釘付けに。
イランのお国柄なのか「嘘」が多用される点は、同監督の他作品と同様であるが、本作はより脚本が秀逸で、娘の「嘘」に>>続きを読む
クライマックスの盛り上がり。
演奏と親子の壮絶な過去が重なりあうような演出が良かった。
子供の表情が特に印象に残った。
車窓から覗くひまわり畑があまりにもぶれていて、ほとんど処理落ちみたいな映像になっていたのが面白かったが、恐らく狙いあってのことなんだろうと思う。
アントニオのひどく自分本位な決心に共感を覚えることが>>続きを読む
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アスガー・ファルハディ監督のイラン映画。
浮気の疑いで険悪な状態の夫婦が住む高層マンションに、家政婦として雇われた純朴な主人公が、浮気の調査に協力したり、ふたりの間をうまく取り持ったり…。
結婚に>>続きを読む
アスガー・ファルハディ監督のイラン映画。
イランの中流階級の3夫婦と子供たちは、離婚したばかりの友人アーマドと、娘の幼稚園の先生エリを呼んで海辺でのバカンスを楽しむ。
当初からの目論見もあり、みんな>>続きを読む
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車で轢き殺すのでなく、助手席に座らせておいて、急カーブ急ブレーキの慣性で殺すという発想に驚く。
デスプルーフをフルに活用した正面衝突のシーンの衝撃たるや…。
序盤の盛り上がらない展開から一気に駆け抜>>続きを読む
シャンタル・アケルマン監督作品。
相変わらず、彼女の描く人間関係はどこか無機質で冷たい印象があるが、本作の彼らの内面には燃えるような感情が確かに感じられて良かった。
「囚われの女」とあるが、囚われ>>続きを読む
映画館にて「ハプニング」を鑑賞して以来のシャマラン監督作品。
展開の衝撃もさることながら、どんでん返しに頼った風の作品でもなく、シンプルなストーリーにもしっかりと惹き込まれました。
展開を知った上>>続きを読む
清水宏監督作品。
盲人の按摩の鋭い勘を、愛情が鈍らせる…。
古さこそ拭えない気もしたものの、白黒映画ながら温泉街にある確かな自然と綺麗で澄んだ空気すら感じられるような、気持ちの良い傑作であった。>>続きを読む
優しくて可愛い絵柄の短編アニメーションではあるものの、内容はとにかく重たく、しっかりと感情に訴えるものがあった。
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無愛想なタクシー運転手が終活に向かう素敵なマダムを乗せて、彼女の人生を振り返るかのような"寄り道"をしていくお話。
普通に感動できる素敵な作品でしたが、予想よりも"普通"の映画という印象でした。>>続きを読む
『ミッドサマー』のアリ・アスター監督の映画学校の卒業制作作品。
30分弱でここまでメンタルを削ってくる作品を作れるのは流石…。
息子が父親を…。
観たことのない、監督らしい作品でした。
若者が殺人鬼に殺されるホラー映画はいくらでもあるけど、殺人鬼が「老夫婦」となると、恐怖のほかに一抹の切なさも生じていて、その点に新しさを感じる。
老夫婦になっても愛し合う気持ちが変わっていない点は素>>続きを読む
30分弱のフランスSF映画。
YouTubeで期間限定公開されていた大塚明夫ナレーション版を鑑賞。
静止画の紙芝居じゃないか…?
とは、思いつつ、設定や過去や未来に行く展開のSF感は、1962年にし>>続きを読む
白人至上主義団体KKKに初めての黒人刑事であるロンが同僚のフィリップの協力のもとに潜入するスリリングで痛快な作品。
同時期の「グリーンブック」と比較されることも多いが、人種差別を描いた作品としては本>>続きを読む
三島由紀夫の熱量のほかに、冷静さと優しさを感じることができた点が特に良かった。
作品として対立構造になっているものの、必要以上の野次が飛ぶこともなく、お互いにリスペクトしながらの討論である点で、鑑賞に>>続きを読む
坂本龍一のライブ映画。
演奏曲があまりにも前衛的な曲が多く、正直「もっとピアノを弾いてくれよ」なんて、かなり下品な感想を抱いてしまった。
今年、彼のピアノソロ演奏ライブの映画が公開されそうなので、楽>>続きを読む
シャンタル・アケルマン監督作品。
ある夏の夜の様々なカップルの様子が描かれる。
描かれるカップルがことごとく物静かで、どこか冷たいような印象すら感じました…。
それだけに、散歩をはじめる仲睦まじそ>>続きを読む
昨年の話題作を今更ながら。
「最後の夏休みを再生する」
父と過ごした最後の夏休みを、ビデオテープを再生することで回想し、より彼のことを理解していく。
大人が、ただ大人の役割を演じる「いっぱしの人間>>続きを読む
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黒澤明監督のサスペンス映画。
人情、画面の構図(特に人物の配置位置)、(宮部みゆきや松本清張の長編ミステリーを想起させるような)リアルで地道な捜査、強く印象に残る動機…およそサスペンス映画に求められ>>続きを読む
フランシス・フォード・コッポラ監督作品。
戦争映画なので、もう少しシンプルな作品であろうと予想していただけに、後半の叙情的で幻想的な世界観に多少面食らう部分があった。
ベトナム戦争をかなり批判的に>>続きを読む
リバイバル上映を映画館にて鑑賞。
原作未読の状態で鑑賞しましたが、ジャズの熱量に圧倒される素敵な時間を過ごせました。
強いて難点を挙げるなら、演奏シーンのCG部分がどうしても好かない点と、終盤の泣>>続きを読む
シャンタル・アケルマン監督のデビュー作を鑑賞。
自主制作風の映画の12分ものなので、特に優れた作品だとは思えなかったものの、1作目から抑圧された女性に関するメッセージを感じる。
自由な作風に、映画>>続きを読む
おかしくて鬱陶しいくせにどこか憎めない主人公と、往年の名俳優かと見紛うほどの渋いおじさんの映画。
ヘビのしっぽを捕まえた主人公が案の定噛まれるシーンで笑ってしまった。
(主人公が子供過ぎる…笑)>>続きを読む
映画館にて鑑賞。
PMSとパニック障害、テーマからして重たい展開も覚悟していたものの、思いの外軽やかな鑑賞感で描いてくれていて、非常に観やすい作品でした。
同監督の前作「ケイコ目を澄ませて」でも感>>続きを読む
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初めて鑑賞したゴダール作品。
自由にも程があるといった作風の映画で、鮮やかな色彩が楽しい芸術的な作品でしたが、ほとんどのシーンが即興演出ということもあってか(脚本と言えるものも無いらしい??)、台詞>>続きを読む
映画館にて鑑賞。
寡作で知られるビクトル・エリセ監督の最新作。
3時間近い長大作でしたが、序盤の会話劇で睡魔が…。
後半の再会から尻上がりに面白くなっていったように思いましたが、作品として少し間延び>>続きを読む
生まれつきの聴覚障がいで、両耳が聴こえないプロボクサーが主人公の映画。
初めての三宅監督作品でしたが、彼女の生きる世界が非常にナチュラルに描かれている(ように思われる)ところが魅力的にうつりました。>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
言わずと知れた名作サスペンス映画。
アンソニー・ホプキンス演じるハンニバル・レクター博士の存在感と色気が最高!
それだけに、最後は主人公の元に現れてもう一暴れしてほしかったという願望が…。
映画館にて鑑賞。
舞台はブリュッセルの夜の街。
寝過ごしたことで終電を逃してしまった女性が寒々しい夜の街を心細げに歩いて帰る。
非常に静かな作品ながら、道中の人々との出会いは見応えもあって、優しさが>>続きを読む
映画館にて鑑賞。
緑が印象的な、美しく、台詞や展開を必要最小限に抑えた、非常に静かな作品でした。
名こそ分からなくとも、人と人とは十分に触れあえますね。
IMAXにて鑑賞。
最高のライブを体験しているような感覚。
座らずに立って観たいと思った初めての作品。
『Slippery People 』辺りの曲の流れが特に感動的だった。
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『哀れなるものたち』で同監督に興味を持ち、初期作品を鑑賞。
外の世界からの影響を避けるために、文字通り「家の中だけ」で子供たちを育てる奇妙で変態的な家族の物語。
家の中だけで育てると言っても、"監禁>>続きを読む
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肝心の"それ"がしょうもなくて、非常にちゃっちー感じのホラー映画。
家でツッコミながら鑑賞する分には、気楽に楽しめる作品でした。
これだけ多くの無垢な子供たちが犠牲になったにも関わらず、大団円みた>>続きを読む