esさんの映画レビュー・感想・評価 - 46ページ目

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シークレット・エスケープ パリへの逃避行(2017年製作の映画)

3.7

心理描写が秀逸。
観ているだけで呼吸ができないような息苦しさを覚えた。ノイローゼに対する理解が全く無い周囲からの孤独感、一人で街に出た時の開放感、知っているつもりでいた相手を理解できていなかった事に気
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喜望峰の風に乗せて(2018年製作の映画)

3.8

題材としては万人受けするのが難しい内容だが、役者陣の繊細な演技、故ヨハン・ヨハンソンの音楽、静かな演出、全体として調和が取れた作品。
実話を基にした作品なのでどうしようもないが登場人物への共感は難しい
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イルマーレ(2006年製作の映画)

3.6

サンドラ・ブロックが魅力的。
韓国ドラマのストーリーラインによくある焦ったさが苦手だが、この作品は大丈夫だった。
不思議な現象は不思議な現象のまま突き通す、こういうのも良いかもしれない。元の韓国映画は
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涙のメッセンジャー 14歳の約束(2015年製作の映画)

3.0

自分の好みではない描き方。題材は好みだっただけに残念。ブレ過ぎてピントが合わず、90分間の短さにも関わらず締まりのない作品になってしまっている印象。

フォー・ウェディング(1994年製作の映画)

-

リチャード・カーティスの脚本はいつも脇役が良い。今作もどうしようもない主人公の友人達が良い味を出している。恋愛映画として期待すると最低な内容だが、色んな愛の形を描いた映画として観ると悪くはない。

15時17分、パリ行き(2018年製作の映画)

3.6

本人出演の再現VTRを映画にしてしまう新たなタイプの作品。企画が凄い。そして何よりもこの運命を信じてしまうような出来事が凄い。
どんな人間にでも物語がある、作中に出てきた言葉を映画として成立させている
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わんぱく戦争(1961年製作の映画)

4.0

邦題よりも原題のボタン戦争の方が相応しい気がする。
子供達の演技が良い。子供の戦争とは言え、言い方はおかしいがきちんと戦争をしている。

おかえり、ブルゴーニュへ(2017年製作の映画)

3.9

今まで観た葡萄畑映画の中で一番好き。ワイン造りを人間関係に擬えているだけあって、人物描写もワイン造りも他の映画に比べて丁寧にきちんと描かれていた。
「ブルゴーニュで会いましょう」と設定がよく似ているが
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カラーパープル(1985年製作の映画)

3.7

抑圧された生活で人格形成された時に、自分が置かれている状況が"不当"だと気が付き、それを認め、更に変化を求める事が如何に大変な事かよく分かる。

ふたりの女(1960年製作の映画)

3.9

民間人には枢軸国か連合国かなんて事は関係なく日常を脅かす戦争そのものが敵だという事がよくわかる。
連合国側(モロッコ人部隊の大規模な強姦など)の戦争犯罪について触れる貴重な作品。

から騒ぎ(1993年製作の映画)

3.5

固定概念に縛られないキャスティングが良い。キャラクターとして変質していなければ演じる人間の人種は関係ないことがよく分かる。

母の残像(2015年製作の映画)

3.8

人物描写が繊細でじわじわと沁みてくる映画。
人間は自分自身をトリミングした姿を他人に見せる。取り繕った美しい部分だけを。
この家族もトリミングしてしまえば、戦地の現状を伝える勇敢なカメラマンだった母と
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セント・オブ・ウーマン/夢の香り(1992年製作の映画)

3.9

ロードムービーではないけれど、ロードムービー的な良さがある。よく知らない者同士の旅が好き。
暴走運転のシーンが印象的。
この脚本が成立したのはアル・パチーノの演技のお陰だと思う

残像(2016年製作の映画)

4.0

アンジェイ・ワイダ監督の遺作。生涯に渡って抵抗とは何かを描き続けた監督の最後の作品に相応しい内容だと思う。

KUBO/クボ 二本の弦の秘密(2016年製作の映画)

3.9

ストーリーラインも見応えがあるが何よりも制作過程が凄い。
企画段階でこの作品をストップモーションアニメで撮ると聞いたら一蹴されそうなくらい狂気的な作業。この根気と熱意と体力のいる作品を素晴らしい出来で
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ナインイレヴン 運命を分けた日(2017年製作の映画)

3.6

密室劇は好きなので、奇妙な距離感を持ったやり取りなどは好き。でも9.11である必要があったのかと思ってしまった。原因は架空のもので良かった。
あの日様々な立場の人間があの場所にいた。偏見というものはあ
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光をくれた人(2016年製作の映画)

4.0

立場、感情、様々なものの狭間で揺れ動く人々を描いた物語。彷徨える者の道しるべとなる灯台、暗闇を照らす優しい光を感じられるような作品。小説ならではの繊細な表現を見事に映像化できていると思う。

暁に祈れ(2017年製作の映画)

3.5

実際に数年前まで使われていた刑務所で撮影し、元受刑者達が出演するリアルを求めた作品。
不快感や緊迫感が画面の外にまで伝わってきそうだった。
Peaky Blindersのジョー・コール氏の肉体改造っぷ
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ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生(2018年製作の映画)

3.9

シリーズものは全て見終わった時に正当に評価できると思う。前作の内容を受け次作への関心を引くという2作目の役割は十分に果たしている。
今作でニュートというキャラクターへの愛着が生まれた。

プチ・ニコラの夏休み(2014年製作の映画)

3.3

主演の少年がマティアス・スーナールツに似ていた。
前作で起きた出来事を無かったことにする続編はあまり好みではない。

プチ・ニコラ(2009年製作の映画)

3.5

子供のやっちまった系は度が過ぎると苦手なのだが、これも微妙なライン。大人が想像する子供、という感じ。役者たちはみな可愛い。
父親が家族を笑わせるシーンが印象的で好き。

いつだってやめられる 闘う名誉教授たち(2017年製作の映画)

4.3

遂に完結してしまったな、という寂しさ。シリーズを追うごとに段々キャラクターに愛着が湧いてきてしまったし、笑いのテンポに引き摺り込まれた。三本観てトータルで評価すべき作品

パピヨン(1973年製作の映画)

3.9

まるで脚本家のダルトン・トランボ自身の人生を投影したかのような作品。
赤狩りでハリウッドから追放され投獄経験のあるトランボ。
出所後、B級映画的な作品を生活の為に大量に書いたトランボは、妥協しながらも
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ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ(2018年製作の映画)

-

世界観を作り上げた1作目を展開した2作目。監督、苦労しただろうなぁ…。難しいところもあるけど3作目も実現して欲しい。

ニューヨーク 眺めのいい部屋売ります(2014年製作の映画)

3.8

ダイアン・キートンが好きなので彼女がウキウキとしているだけで何となく嬉しい。
部屋というのは寄生生物を必要とする生き物で、居住者が去るという事は死を意味するのかもしれないと思った。

セリーナ 炎の女(2014年製作の映画)

3.0

キャストや製作陣に対して本の魅力が弱過ぎる。
「この監督が作品に出す色合いは好みなだけあって残念だった。
逆を言えば、この製作陣とキャストだったからこそ何とか映画として出来上がってしまったのかもしれな
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ホテル・ファデットへようこそ(2017年製作の映画)

3.5

原題は直訳すると、美味しいリンゴ。お人好しを意味するらしい。お人好しが美味しい所をかじり尽くされて利用されているように見えるが、見方を変えればお互いを必要としあう男女が見えてくる、とでも言うようなポス>>続きを読む

パルプ・フィクション(1994年製作の映画)

3.9

たわいもない話好きとしては、サミュエル・L・ジャクソンとトラヴォルタの会話が大好き。
巧妙な映画だと思うけれど、タランティーノ監督が撮るお洒落でカッコよくふざけた暴力表現は個人的には好みではない。

ボーダーライン(2015年製作の映画)

4.0

テイラー・シェリダンの脚本は本当によくできている。アメリカという国の複雑的な魅力を保ちつつ暗部を描く才能がある。
脚本だけでなく作品全体のクオリティが高い秀作。

バレンタインデー(2010年製作の映画)

3.7

群像劇の各ストーリーが合流するシーンの気持ちよさを上手く描いている

逢びき(1945年製作の映画)

3.9

レールの上を走る汽車のように歩む人生。少し停車してみても寄り道は許されない。
時代柄も有り、現代の禁断を楽しんでいるかのような不倫ものとは全く違う趣がある。冒頭と同じシーンをラストに持ってくる構成は後
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アロハ(2015年製作の映画)

3.3

陰謀を絡めたせいで方向性を見失い大味になってしまった印象。
キャスティングも良いので、もっとこじんまりと人間ドラマとしてまとめた方が面白くなっただろうなと残念。
男同士の無言のやり取りのシーンが好き