しんたさんの映画レビュー・感想・評価 - 9ページ目

Swallow/スワロウ(2019年製作の映画)

3.5

富裕層の夫と豪邸、誰もが羨む生活を手に入れた彼女だが妊娠を機に異食症になってしまう。
「物」を飲み込む描写が痛々しく身震いした。人が奇行に走る背景には様々な要因がある。一見献身的に見える夫たちは所有欲
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永遠に僕のもの(2018年製作の映画)

3.5

天使の顔をした悪魔の物語である。
無軌道な生活をする美少年が犯罪の世界に足を踏み入れた時、果たして何が起きるのか。中盤は中弛みするもののカルリートスの無軌道で、破滅的な生き方がよく描かれている。圧倒的
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デモンズ2(1986年製作の映画)

2.9

今度はテレビの中からデモンズが現れる!
キュービック・ショックってなんですか? 特殊メイクは素晴らしいがストーリーはあってないようなもので荒唐無稽ぶりが際立っている。デモンズのバリエーションも前作よ
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ザ・コール [緊急通報指令室](2013年製作の映画)

3.5

電話の向こうにいる彼女を救え。
緊急通報から指示を出して被害者を救うというシチュエーションはこの前観た『ギルティ』に似ているが本作は娯楽性が多く、緊迫感もある。クライマックスにかけての展開はやや突飛す
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M(1931年製作の映画)

4.4

殺人鬼を追え。
1920年代に起きた殺人事件をモチーフにしたノワールフィルム。少女ばかりを狙う殺人鬼を捕らえる為に裏社会の人間たちが一致団結するが。
追うものと追われるものの緊迫感がジワジワと描かれ、
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なかよくなれたらいいな(2015年製作の映画)

2.3

怖い話風のいい話がしたかったのか、いい話風の怖い話がしたかったのか、どっちつかずで終わってしまった。執拗に現れる女の目的はラストで明かされるものの謎が明らかになる時のカタルシスが薄く、面白さには結びつ>>続きを読む

半狂乱(2021年製作の映画)

4.1

凄まじい。果たしてどこまでが現実で、どこまでがフィクションなのか。この映画は易々とそれを乗り越えて迫ってくる。演技に青春を賭ける若者たち。彼らの舞台の行方は。
フラッシュバックを使って描かれる悪夢の世
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狂徒(2018年製作の映画)

3.5

騙すか、騙されるか。二人は出会った。
街の片隅で生きる小悪党2人が仕掛ける現金強奪劇。テンポのいい活劇とやりとりが実に心地よい。余談だが、90年代の大沢在昌あたりが描きそうだ。単なる犯罪劇ではなく1人
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VETERAN ヴェテラン(2019年製作の映画)

3.1

男たちの血と、友情。
ジャンキー達が襲撃した店は元兵士達がたむろする店だった。
舐めてた相手が殺人マシーンだった映画で容赦ない暴力が炸裂する。王道の設定故にもう少しストーリーに捻りが欲しかったところ。
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メタモルフォーゼの縁側(2022年製作の映画)

2.5

惜しい!
オタク女子高生と老婦人の友情が描かれているがなんだかダラダラと続く場面が多くて飽きてしまった。
主演二人の演技はとてもいいし、縁側の雰囲気も抜群にいいだけにその辺はガッカリした。ただクライマ
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THE GUILTY/ギルティ(2018年製作の映画)

3.7

音だけで真相に辿り着け。
通報センターのワンシチュエーションだけでラストまで運んでいく展開が実に素晴らしい。それだけではなく、次々に明らかになっていく展開が観客の目を釘付けにする。電話の向こうで何が起
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水の中のつぼみ(2007年製作の映画)

1.0

Amazonだのフィルマだのの星の数は全く参考にならんことがよくわかりました。

フォーリング 少女たちのめざめ(2014年製作の映画)

1.0

なんだろうこの映画……最初に感じた嫌な予感は見事に的中、風景だけが美しいのみ。よほど暇でない限り観る必要はありません。

スタング 人喰い巨大蜂の襲来(2015年製作の映画)

2.9

それはある時突然、群れで襲いかかってくる。
『エイリアン2』や『遊星からの物体X』といった様々なホラー映画の要素をトッピング、短い尺に詰め込みすぎずコミカルな演出でテンポよくみせる佳作となっている。日
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狂覗(2017年製作の映画)

3.5

ある教師が暴行を受け、生徒たちの行動を監視する為に彼らは抜き打ちの荷物チェックを行う。明らかになる事実とは。
教室でのイジメや教師たちの真の姿が明らかになっていく様はミステリのそれだし、厭ぁな気配が高
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エスター ファースト・キル(2022年製作の映画)

4.0

精神病院に収監された「彼女」はある日脱走を企み……。
怒涛の如き展開で「なるほど、その手があったか」と感心した。彼女を引き取った家に訪れる災難と悪夢とは。彼女のサイコパスぶりは遺憾無く発揮されており見
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ザ・ビーチ(2020年製作の映画)

2.7

地味だし、何がしたいのか終始わからないがそれが刺さる人には刺さるだろう。海からやってきた不気味な光。やがて異変がやってくる。
登場するクリーチャーは気味が悪くて吐きそうになる。不条理に徹したストーリー
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X エックス(2022年製作の映画)

4.1

本作はありがちなホラー映画である。殺人鬼のテリトリーに入ってしまった人間が1人、また1人と殺されるという王道の展開だからだ。にも関わらず最後まで目を離せないのは真に迫った暴力描写と恐怖演出が巧みだから>>続きを読む

クーリエ:最高機密の運び屋(2020年製作の映画)

2.0

イギリスらしいユーモアとシリアスさの対比がたまらないが、何故かそこまで引き込まれる映画ではなかった。東西のスパイ合戦も緊張感漂う展開ではなく淡々とし過ぎていて退屈な展開が続く。私には合わない作品だった>>続きを読む

L.A.ギャングストーリー(2012年製作の映画)

2.0

ギャングに対して市警が強行作戦を結構する。だがそれは壮絶な死闘の幕開けだった。
……というストーリーを読むと血で血を洗うLA版アウトレイジかと思いきやそうでもない。展開は一本調子だし、銃撃戦も無駄に長
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チャイルド・プレイ(2019年製作の映画)

1.5

導入部で描かれた貧富の差は一体何だったのか。物語は社会問題を横目に睨んで進んでいくのかと思いきやまるっきり無視していく。クライマックスの暴走ぶりこそ見応えはあるものの、それ以外は退屈なお約束のみで面白>>続きを読む

ダウト 〜偽りの代償〜(2009年製作の映画)

4.0

※オリジナル未鑑賞。
これは面白い!
ある判事を疑うジャーナリスト。彼は殺人犯を装って法廷に立つが。
ストーリーを二転三転させる手腕が大変素晴らしく目が離せなかった。実にテンポよく進むので飽きが来な
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ハブ・ア・ナイス・デイ(2017年製作の映画)

1.0

荒削りな雰囲気と様々なキャラクターの交錯する運命、といったところだが、如何せんタランティーノ等の二番煎じ、といった感が否めない。意味があるようでないような、あるようなカットも挿入されているが本編に繋>>続きを読む

ロスト・ボディ ~消失~(2020年製作の映画)

3.4

何とも悲しい映画だ。建築家の男が出会った若い女。彼女は男に付きまとい……。
想像はついたがミステリとしてはなかなかの出来栄えでラストまで見逃せない展開が続く。ミスリードは少し弱めだが真相は? 結末
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デモンズ(1985年製作の映画)

3.5

ホラー映画を上映中の映画館。スクリーンで起きている出来事と現実が交錯し始め……。
これぞスプラッターホラー、良い意味で荒唐無稽!
デモンズに変貌する人々はケレン味が溢れていてとても怖い。トンデモ展開が
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神は見返りを求める(2022年製作の映画)

4.2

「今」を切り取ったいい映画だ。誰もがYouTuberとして名乗れ、発信出来るようになった時代。この映画は確かに胸糞である。一人残らず善人がいないし、モラルやマナーは地に堕ちているのだ。この映画の持つ刃>>続きを読む

荒野の処刑(1975年製作の映画)

1.0

アメリカン・ニューシネマ風味の作風だが、だから何なんだというほど退屈な展開が続く。荒野をひたすら放浪するだけだが、過激な暴力描写があるわけでもなく、一騎討ちがあるわけでもない。極めて退屈な一作である。

ブルースチール(1990年製作の映画)

3.3

小品で、小綺麗にまとまっている印象。
NY。新人警官が強盗を射殺する。その日以降、奇妙な事件が起き始める。
さすがのキャスリン・ビグロー。演出は冴え渡っていて中弛みするものの綺麗にまとまっていると関心
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真木栗ノ穴(2007年製作の映画)

3.2

15年ほど前に原作を読了していたが、不思議な世界観の作品である。エロティックな雰囲気のある前半部と畳み掛けるような後半部の対比が実に良い。本作の恐怖描写はそこまで大きなものではないが、ホラー小説の映画>>続きを読む

稀人(まれびと)(2004年製作の映画)

2.9

他者の見ているものに取り憑かれた1人の男。やがて彼は迷宮のような地下から1人の女を連れ帰り、一緒に暮らし始めるが。
単なるホラーかと思いきや難解な精神世界が描写されていて何が描きたいのかよくわからなか
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ゴジラVSデストロイア(1995年製作の映画)

4.1

ゴジラ、最期の闘い。
平成シリーズ、堂々の完結編である。デストロイアの造形は禍々しく、いかにも最期の敵といった佇まいで大変素晴らしい。またジュニアとゴジラの邂逅と別れは涙無しには観られない。果たして
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ゴジラVSビオランテ(1989年製作の映画)

4.5

何度観ても面白い。
抗核エネルギーバクテリアを巡る大国の思惑と暗闘する人間達の姿は群像劇のようだし、ゴジラを攻撃する自衛隊の姿は戦略シミュレーションのそれ。二大怪獣の死闘も素晴らしく特撮が時代遅れにな
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メカゴジラの逆襲(1975年製作の映画)

3.5

東京に迫る二大怪獣の猛威。これにゴジラと人類は立ち向かうが……。
悲恋と老科学者の悲しい話が合わさって大人向けのストーリーとなっている。だが肝心のゴジラの出番が少なく、前作『ゴジラ対メカゴジラ』に比べ
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キングコング対ゴジラ(1962年製作の映画)

4.0

怪獣王に挑むはファロ島からやってきたキングコング! 世紀の戦いがここに始まる!
シンプル極まりないストーリーだがそれがいい! 二大怪獣による死闘はもちろんだが、ミニチュア特撮にもやはり目を見張る。
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ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

4.0

耳が聞こえないはずなのにこの豊かな音の数々はなんだろう。
ボクサーのケイコ。聴覚障害者だが戦績もあり、ガッツもある。彼女はある日、ジムの閉鎖を知らされる。
リングと日常の対比が素晴らしく見入ってしまっ
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