元ラジオ頭さんの映画レビュー・感想・評価

元ラジオ頭

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復讐 THE REVENGE 運命の訪問者(1997年製作の映画)

3.5

王道の復讐ものながら、画面から漂ってくる空気感はなんとも珍妙というか、言ってしまえば気持ち悪い
「犯罪組織に妻を殺された主人公が復讐のために銃をとる」というストーリーは国内外問わず王道中の王道。銃撃戦
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異人たち(2023年製作の映画)

2.5

このレビューはネタバレを含みます

「良い映画」なのはわかるんだけど、どうも肌に合わなかった
以前の日本版もそうでしたが、どうもとっ散らかった感が否めない
日本版の語り草でもある終盤の唐突なホラー展開も、あそこまで露骨ではなくても割とそ
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フォロウィング 25周年/HDレストア版(1998年製作の映画)

3.0

クリストファー・ノーランの根幹と、成熟に伴って切り捨てていった要素を満遍なく摂取できる、初期作品ならではの面白さが溢れてる
「デビュー作にはその作家のすべてが詰まっている」という趣旨のことはよく言われ
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

戦争が罪で核兵器も罪なら、この映画が作られたことや、それを消費することも罪なのかもしれない
仮にそうだとしてもこの罪には惹かれてしまう

「遂に観てしまった」というのが第一印象
それは日本公開が不安定
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呪怨(1999年製作の映画)

3.5

呪怨というコンテンツの原点にしてほとんどの要素が詰まってる

思うにホラーというジャンルは低予算なら低予算なりの有利な点というのがあって、それは「不意に不可解なものに触れてしまった不気味さ」だと思う
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デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章(2024年製作の映画)

-

後章を観るまでは評価は保留にしたい
強いて言うなら前半の怒涛の勢いに対して後半は丁寧すぎて勢いを削いでしまった感は否めない
それが正しかったかどうかも後章次第ですね

デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

4.0

前作と同じく、ハリウッドでも随分ご無沙汰だった「優雅な大作映画」の復活
前作ほどではないにせよ展開はゆっくりだし、今回から本格的に登場した戦争シーンも「アクション」というよりは「合戦」という言葉が合い
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コヴェナント/約束の救出(2023年製作の映画)

4.0

骨太な王道娯楽の良作
アフガニスタン戦争を扱っているという事実はあっても、60~70年代当たりの映画のような古典的な風格すら漂う
今回のガイ・リッチーは持ち前のポップな演出は控えめで(テロップの出し方
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ジュラシック・パーク(1993年製作の映画)

5.0

これも「完璧な映画」の一つ

これに限らずスピルバーグ作品全般に言えることですが、決して「健全で品行方正なファミリー向け大作」ではないんですよね。直接的なゴア描写はなくとも人は悲鳴を上げながらガンガン
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DOGMAN ドッグマン(2023年製作の映画)

2.5

僕のツボをことごとく外してくれた
映画そのものが面白くなかったということもあるけど、「犬を使って戦う」「車いすに乗っている」「あいまいな性別」といった要素が単に奇抜さを訴えるだけだったというか、配慮し
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夜明けのすべて(2024年製作の映画)

4.5

「良い映画を見た」余韻が今も残ってる
劇的な展開だとか成長物語だとかは薄目で、言いようによっては地味です。
「救いの物語」というのも何か違う気がする。それでも確実に暖かくなるこの感覚は寒い日のストーブ
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ザ・レイド GOKUDO(2013年製作の映画)

2.5

前作の良さを犠牲にして新しい魅力を追求した結果、どちらも後退しただけの結果になった
前作の魅力であり衝撃を受けた点として、「究極のアクション特化映画」だったことがあると思う
ストーリーはあくまでアクシ
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ストップ・メイキング・センス 4Kレストア(1984年製作の映画)

4.5

観ている最中思わず足でリズムを刻んでた
正直言うとTalking HeadsってRadioheadをはじめとする(僕のアカウント名で想像つくと思いますが、Radioheadは人生で一番好きなバンドの一
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カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

2.5

公開前は全くノーマークだったのにやたら評判良いので「もしかして」を期待して観に行ったら、やっぱりピンと来なかった
これは作品の良しあしというより相性の問題ですね

ゴールデンカムイ(2024年製作の映画)

4.0

今年初のダークホース
漫画原作ではあるものの、「大画面で活劇を楽しむ」という映画に初めて魅せられたときの感覚を思い出した

原作ものにありがちな「早送り感」は否めないものの、「どう見ても安っぽい画面」
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アクアマン/失われた王国(2023年製作の映画)

3.8

さらばDCEU!
こちらが見たいものを余さず見せてくれるサービス精神は前作から変わらずの、良い意味でのアトラクションムービー
所々作風は隠しきれないながらも、多くの人を楽しませることに特化したジェーム
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エクスペンダブルズ ニューブラッド(2023年製作の映画)

1.0

新年早々ワースト候補爆誕

このシリーズって「80~90年代のアクションスター勢ぞろい」のお祭り映画だった訳で、今回みたいに「ステイサム主演映画にアクションスターも脇役として出てくる」映画が観たかった
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レザボア・ドッグス デジタルリマスター版(1992年製作の映画)

4.0

幸か不幸か僕は初見から後追い鑑賞だった訳ですが、既に『パルプ・フィクション』でタランティーノ節に触れていたのに衝撃を受けたことを覚えている
会話中心の舞台や劇のような作風は低予算故だとは思うけど、会話
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シェラ・デ・コブレの幽霊(1964年製作の映画)

3.5

作品そのものがまぼろしの存在として語り継がれていたことや、高橋洋のトラウマになったことでも有名な一作
ホラーというジャンルは時代の洗礼を受けやすいジャンルで、名作といわれる映画も今観るとあまり怖くない
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大怪獣バラン(1958年製作の映画)

2.5

本多&円谷コンビの中でもワーストに近いかも
全体的に『ゴジラ』と『ラドン』の手癖だけで作ったような印象で、もっと直球に言えば両者の出涸らしみたい
それでも前半の秘境探検物の趣はゴジラにもラドンにも薄か
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.0

年の瀬に幸せな一作見せてもらいました
思うように行かなかったり納得いかないことばかりだけど、少しだけ景色が木漏れ日のように穏やかに見えてくる気がする

パンフレットでも書かれていたけど、トイレ掃除をテ
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悪魔のいけにえ(1974年製作の映画)

5.0

今まで観てきた映画の中で一番頭がおかしくなりそうな映画
言うまでもなく大傑作でフェイバリットです

後にも先にもこの映画ほど「映像が歪んでいるように」見えたことはない
この狂気がその一瞬しか作れないも
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食人族(1981年製作の映画)

2.5

ある意味ずっと観たかったけど観れなかった一作
結果というと期待はずれでした
グロシーンは今観ても眉をしかめるほどですが、映画としての面白さに繋がっているかというと微妙
グロさはバッチリなくせに肝心なと
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ダイ・ハード(1988年製作の映画)

5.0

「世界最高のアクション映画」で、同時に「完璧な映画」
もちろん人によって色々な映画を挙げると思いますが、僕は真っ先にこれを挙げたい
面白いアクション映画というものは、そのアクションがカッコよかったり激
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⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023年製作の映画)

4.5

今年のダークホース枠の傑作
鬼太郎は子供の頃に放送していたアニメを見て以来(再放送かどうかすら覚えていなかったけど、調べてみたら四期っぽい)でしたが、実質シリーズ初見で観ても楽しめた
よくレビューで言
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

『シン・ゴジラ』の初鑑賞のときから約7年間、ずっとこの日を待ってきました
公開が発表された去年の今くらいから今日に至るまで、小出しされる事前情報に一喜一憂しつつ迎えた今日は映画好きとしてはある意味幸せ
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キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

4.0

3時間半の上映時間がずっとハイライトシーンみたいな贅沢な映画体験
上映時間に見合う重厚な作品であると同時に、エンターテインメントとしての軽快さも溶け合ってる
マーティン・スコセッシが鋭い感性を持ったま
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ザ・クリエイター/創造者(2023年製作の映画)

3.5

考えるな、感じろ!
演技や台詞、話の展開よりも映像にストーリーが詰まっていているタイプの映画で、言うならば「写真集みたいな映画」ですね
大規模公開されるSF映画では随分ご無沙汰だった「カッコいい画・美
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ザ・ドライバー(1978年製作の映画)

3.5

ハードボイルドな雰囲気とクールなカーアクションに浸れるか否かがこの映画を気に入るか否かの分かれ目だと思う
つまりストーリーは二の次というか「まあそうなるよね」の域を出ない
ちなみに色々な映画に影響を与
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オペレーション・フォーチュン(2023年製作の映画)

2.5

一言で言ってつまらない
ガイ・リッチーの個性で魅力でもあった軽快さは今回は滑りまくってた感じ
例えるなら、ヘラヘラしてる若作りしたサブカルおじさんを見たときみたいな感じ
というか軽快な作風なのにすごく
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ミュータント・タートルズ ミュータント・パニック!(2023年製作の映画)

4.0

面白くて楽しい!
ほどよく不謹慎で胸熱な展開と、「マイノリティと社会」という社会的なテーマも感じさせるストーリーも程よい重みを与えてくれて観終わった後の満足感のアップに繋がってる
映像面で言うと、同じ
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グリーンマイル(1999年製作の映画)

4.7

このレビューはネタバレを含みます

暖かい感動に包まれるのではなく、やるせなさが駆け巡る。もし涙が流れるとしたらそれは怒りに近いマイナスの感情の涙なんじゃないかと思う
それは思い出したくもないのに時折頭を駆け回る罪悪感を伴った記憶を思い
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イコライザー THE FINAL(2023年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

最早安定感すら漂い始めてきたシリーズ3作目にして、暴力描写はよりキツくなってるのにドラマ面はより牧歌的になった。前者は見ての通りとして、後者はシリーズ初のアメリカ国外が舞台であるということも影響してる>>続きを読む

ブラディ・サンデー(2002年製作の映画)

4.3

重いテーマを持っている同時に、それがエンタメとしての面白さもブーストさせる、深い沼みたいな映画

題材こそ北アイルランド問題ですが、例えばロシアとウクライナ、今日再度戦争状態に突入したイスラエルとガザ
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ゆきゆきて、神軍(1987年製作の映画)

3.0

あくまで「戦争経験者」という(本人にとっては)大義名分を与えられた異常者の異常な行動を追うという以上のものは感じず、それは最後まで拭えなかった
あらゆる一線をいくつも踏み越えて、しかも越える一線がだん
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タイラー・レイク 命の奪還2(2022年製作の映画)

3.5

結局のところ、俺がNetflixのオリジナル映画に求めているものはこういうタイプのものなのかもしれない
前作をさらにパワーアップさせたようなワンカット風のアクションはスクリーンで観るよりパソコンやテレ
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