元ラジオ頭

キラーズ・オブ・ザ・フラワームーンの元ラジオ頭のレビュー・感想・評価

4.0
3時間半の上映時間がずっとハイライトシーンみたいな贅沢な映画体験
上映時間に見合う重厚な作品であると同時に、エンターテインメントとしての軽快さも溶け合ってる
マーティン・スコセッシが鋭い感性を持ったまま円熟していった希に見る監督であることを再認識しました
そしてこの軽快さ・鋭さが「見やすくする」ためだけでなく、この映画のテーマにも直結してるんですよね。これもただ若い監督ではたどり着けない熟練の技なんじゃないか
で、そのテーマというのは言うまでもなく「白人による先住民からの略奪」というアメリカの原罪とも言うべき暗い歴史です
ストーリーの面白さに乗せて、アメリカという国が原罪まで抱え続ける負の歴史をたたきつけられる

ちなみに欠点としては、3時間半という上映時間が魅力であるかのような書き方をしましたが、やっぱり3時間半は長すぎる…
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