JTKの映画メモさんの映画レビュー・感想・評価 - 94ページ目

JTKの映画メモ

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カフェ・ソサエティ(2016年製作の映画)

3.8

老いて尚良質な作品を量産するウディ・アレン監督。
前作は現代劇だったが今作は1930年代を舞台にしたノスタルジックでロマンティックな恋愛劇。背景に流れるオールドスタイルのジャズや丁寧な美術や衣装も好ま
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メッセージ(2016年製作の映画)

3.3

SF映画と思いきや、いい意味で裏切られるもののどちらにしろ中途半端。SF映画としても特殊能力(千里眼)を持つ1人の女性の切なきライフストーリーとしても。宇宙人とか無しで後者に的を絞った方がもっと良くな>>続きを読む

マンチェスター・バイ・ザ・シー(2016年製作の映画)

4.5

辛くて痛い過去を持つ男の話ってのは知ってたので嫌がらず観て良かった。観てて辛いのは嫌だからね。
他人のいるところで泣くのが嫌なので「泣ける」ことを謳ってる作品はなるだけ避けているが、この映画は数回ボロ
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20センチュリー・ウーマン(2016年製作の映画)

3.8

時代は1979年。要所要所に挿入される当時の音楽(主にパンクミュージック)が、アネット・ベニング演じる母と思春期の息子のすれ違いつつ寄り添う関係に絶妙のタイミングで華を添える。
地味ながらなかなかの良
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ジョン・ウィック:チャプター2(2016年製作の映画)

1.0

前作がそこそこ面白かったので観たところ、まー、つまらんつまらん。こういった能天気なアクション映画は気分によって乗れる時とそうでない時があるのかな。
時間と金を無駄にした。あーあ。

パイレーツ・オブ・カリビアン 最後の海賊(2017年製作の映画)

4.0

シリーズ最高作なのでは。
過不足なく楽しめた娯楽作とは言えども亡霊とか魑魅魍魎が跋扈するダークファンタジーであるところが私の好むところ。
ジョニー・デップは「シザーハンズ」然り「チャーリーとチョコレー
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ダイ・ビューティフル(2016年製作の映画)

4.0

所謂オネエ映画(今日日はLGBTというらしいが)は傑作が多く「ヘドヴィグ・アンド・アングリーインチ」「プリシラ」「プルートで朝食を」「ぼくのバラ色の人生」等々数え上げたらキリがない。その多くが「アタシ>>続きを読む

少女ファニーと運命の旅(2016年製作の映画)

4.0

1943年。ナチスドイツ占領下のフランス。忍び寄るナチスから逃れるために施設を渡り歩くユダヤ人の少女ファニーと仲間達の運命や如何に。
あくまで子供目線で描かれる描写は死と隣り合わせにも関わらず時には無
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エル ELLE(2016年製作の映画)

3.6

サスペンス映画だと思いきや一癖あるポール・ヴァーホーベン監督だけにサスペンスフルなんだけどまっとうなサスペンスではなくヘンテコな登場人物目白押しのブラックコメディだった。
トラウマすぎる過去を持つヒロ
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パターソン(2016年製作の映画)

4.5

トッポい作風でデビューしたジム・ジャームッシュ監督の最新作。
前作「オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ」は「バンパイヤ」「ティルダ・スウィントン」「美男子」「美少女」などなど極私的大好きポイント目
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散歩する侵略者(2017年製作の映画)

3.8

「ドレミファ娘の血は騒ぐ」の頃から大好きな黒沢清監督最新作。
前作「ダゲレオタイプの女」ほどの純然たる傑作でもないし突っ込みどころは無くはないんだけど、やっぱり黒沢清作品は肌に合うというか、ほとんどの
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ダンケルク(2017年製作の映画)

3.0

良くも悪くも中途半端。まず最大の違和感は兵隊が沢山載ってる駆逐艦にモロ爆弾が落ちるのに血も出なければ肉片も飛ばない。実際にあった戦争を映画化したものならばすべからく反戦映画であるべきだ、というか反戦映>>続きを読む

トリュフォーの思春期(1976年製作の映画)

5.0

素晴らしすぎる。映画の鑑というか理想的な映画。
ちと原題と乖離があるのか「思春期」と言うには無理がある幼い子供達の群像劇。
まず子供達の描写が生き生きとして瑞々しくて素晴らしい。
その子供達がすべから
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エイリアン:コヴェナント(2017年製作の映画)

3.6

評判悪く全く期待してなかったせいか普通に楽しめた。
「ブレードランナー」「エイリアン」とSF映画の金字塔を創りあげたリドリー・スコットの不運は観客の期待値が高すぎることか。あんな傑作と比べられたらたま
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オン・ザ・ミルキー・ロード(2016年製作の映画)

4.2

ある時どこかの村の戦時下。少しネジの緩んだ牛乳配達人とナイスバディな訳あり美女の愛の逃避行。
生命力溢れる圧倒的な映像と音楽であっという間の2時間。
この独特の世界観を持つおとぎ話にはちょっと稚拙なC
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50年後のボクたちは(2016年製作の映画)

4.0

青春映画にありがちなステレオタイプなシーンの連続なんだけどグッとくるのは何故だろう。
ロードムービーって何でこうも「映画」になるんだろう。
クラスで全くモテない男子2人と丁度いい頃合いで合流する女子(
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エタニティ 永遠の花たちへ(2016年製作の映画)

1.0

大好きな傑作「青いパパイヤの香り」の監督なのに、、、大好きな女優メラニー・ロランも出てるのに、、、。
トラン・アン・ユンならではの絵画の如き流麗な映像美に目を奪われかけたのも束の間、ドビュッシーやバッ
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アウトレイジ 最終章(2017年製作の映画)

3.8

北野作品の最高作『ソナチネ』にある今日の成熟度からすると熟れきれてないカメラワークやシナリオが織りなす独特の間合いやリズム感が逆にオリジナリティ溢れる北野作品として成立させてたというか、あまりにも「映>>続きを読む

猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)(2017年製作の映画)

4.2

めっちゃ猿。初代シリーズの着ぐるみ猿と比べるともう猿にしか見えんレベルの猿。なので猿が人間に痛めつけられると可哀想で可哀想で。戦争映画でいくら人間が虐殺されようが自業自得だとさほど心は動かされんが猿は>>続きを読む

ブレードランナー 2049(2017年製作の映画)

4.2

続編が前作超えた作品なんて自分の知る限りでは「ゴッドファーザーPartⅡ」くらいなもんでそんな期待の仕方すること自体不毛というか不粋。
これはこれでSF映画の傑作として十二分に見応えがあった。
また、
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IT/イット “それ”が見えたら、終わり。(2017年製作の映画)

3.8

スティーヴン・キング原作の映画といえば「キャリー」「スタンド・バイ・ミー」「シャイニング」みたいな傑作もあれば、ハズレも多くある。今回は大アタリ。
なるほどネットニュースで見かけた「ホラー版スタンド・
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ノクターナル・アニマルズ(2016年製作の映画)

4.0

尻フェチ?トム・フォード監督。
それはさておき、冒頭のタイトルバックのビザールな美意識からして、もしや?と思ったら、やはりこの監督さんゲイですわ。
どおりで、残酷で現実的で恥知らずなエイミー・アダムス
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パーティで女の子に話しかけるには(2017年製作の映画)

4.5

大好きな作品「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」のジョン・キャメロン・ミッチェル監督の最新作だけに期待通りの満足度。
時代はパンクムーヴメント真っ盛りの1977年のロンドン。
マジメ・ワル・デブの
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エンドレス・ポエトリー(2016年製作の映画)

4.2

なんじゃこりゃ。凄いわ。
一言で言うと「軋轢のあった親子の和解」を聖と俗入り乱れた圧倒的ビジュアルで描ききる一大映像詩。
オカマとキスするわ、生理中の小人と交わるわ、ちんこ丸出しだわ、陰毛丸出しだわ、
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オリエント急行殺人事件(2017年製作の映画)

3.0

子供の頃原作も読んだしシドニー・ルメット版も観てるが全く憶えてないので、とりあえず観てみた。
時代設定のせいかクラシカルな雰囲気で派手さはなく落ち着いた演出。悪く言えば地味。
ミステリーなんでもうちょ
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戦場のメリークリスマス(1983年製作の映画)

5.0

男たちの愛はそれぞれが信じた「神」や「国」という幻に翻弄され報われないまますれ違う。
演ずるはデビッド・ボウイ、坂本龍一、ビートたけし。
紆余曲折あってのキャスティングは必然としか思えない。その奇跡。
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スター・ウォーズ/フォースの覚醒(2015年製作の映画)

3.6

別段熱狂的なスター・ウォーズファンでもないので普通のテンションで観に行ったら冒頭の例のオープニングとジョン・ウィリアムズの音楽で泣きそうになり、ハン・ソロの出現に鳥肌が立ち、レイア姫とC-3POがハン>>続きを読む

キングスマン:ゴールデン・サークル(2017年製作の映画)

4.2

イギリスならではのアイロニカルなユーモア、いい塩梅のグロ、音楽の使い方、超絶カメラワークのアクションシーン、絶妙なキャスティングなどなど前作に引き続き非の打ち所がない痛快アクション娯楽作。
スタイリッ
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RAW〜少女のめざめ〜(2016年製作の映画)

2.0

新ジャンル「青春カニバリズム映画」誕生か。
好きなタイプの映画だっただけに主演の女の子があまり可愛くないというか全くタイプではなかったのであまり楽しめなかったのが残念。
以上。

メランコリア(2011年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

あんまり素晴らしかったのでまー1回観たなったのと未見の嫁にも観せる目的で2回目鑑賞。
オープニングのめっちゃ憂鬱そうなキルスティン・ダンストの顔のアップだけでもってかれるわ。ツカミは最上級にOK。そし
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ゆれる人魚(2015年製作の映画)

4.0

アンデルセンの「人魚姫」をモチーフにしたポーランド映画。
絵に描いたような人魚の美少女姉妹はギリシャ神話のSiren(Roxy Musicのアルバムも超好き!)の如く歌声で岸辺にいた美少年(これがホン
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スリー・ビルボード(2017年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

娘をレイプされ殺された母親が町外れの道筋に無能な地元の警察を挑発するような巨大な3つの広告板を掲示することから物語は始まる。
警察VS母親という解りやすい構図のまま終始するかと思いきや、、、。グイグイ
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アバウト・レイ 16歳の決断(2015年製作の映画)

3.6

トランスジェンダーの娘(エル・ファニング)とその母親(ナオミ・ワッツ)とレズビアンの祖母(スーザン・サランドン)。原題が「3Generations」というだけあって3世代の家族のお話。
役者がいいので
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希望のかなた(2017年製作の映画)

4.0

アキ・カウリスマキ監督の多くの作品に通底するのは社会的弱者への優しい眼差し。
この作品も例外ではなく話せば涙の悲惨な物語もカウリスマキ独特のユーモアとテンポで観るものの心に明かりを灯す。
「希望のかな
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ありがとう、トニ・エルドマン(2016年製作の映画)

4.0

映画『ありがとう、トニ・エルドマン』鑑賞。

変わり者でジョーク好きな父親と仕事一筋の娘との親娘愛の話。そんなのひとつ間違えれば臭くて観れたものじゃないのに160分の上映時間が2時間ほどに感じるほど間
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美しい星(2017年製作の映画)

5.0

映画『美しい星』鑑賞。
吉田大八監督恐るべし。いくら傑作「桐島、部活やめるってよ」の監督だからとはいえインモラルな作品で知られる三島由紀夫諸作の中でも異色でカルトなSF風味小説「美しい星」を映画として
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