けんぴさんの映画レビュー・感想・評価 - 12ページ目

バニシング・ポイント(1971年製作の映画)

4.0

本作は、全編通してひたすら走りまくるだけの話だが、徐々に違った様相を呈する、二面性のある映画だ。

前半は、ただひたすら走る!逃げる!圧倒的な疾走感が心地よいカーアクションロードムービー!!
ナイスな
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アイヒマン・ショー/歴史を写した男たち(2015年製作の映画)

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ゼミのレポート課題にて視聴。
ホロコーストを巡り、ナチスの戦犯アドルフ・アイヒマンの裁判が行われ、その様子は世界で放送されることになった。この裁判放送の裏側にいた制作チームの苦悩、想いを描く、実話を基
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未来世紀ブラジル(1985年製作の映画)

4.5

徹底した情報管理社会をブラックユーモアで皮肉り、痛烈に批判する、風刺のきいた近未来ディストピア映画の傑作。
1匹のハエ(bug)により打ち間違いのバグ(bug)が発生し、誤認逮捕が起きる。この誤認逮捕
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天使と悪魔(2009年製作の映画)

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ダヴィンチコードより、こっちの方がずっと面白いと思いました!
前作がキリスト教の歴史に関する説明が多かったのに対し、本作は説明が減り、ドラマ要素が濃い構成のため、ドキドキしながら見ることができた。
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ダ・ヴィンチ・コード(2006年製作の映画)

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ルーブル美術館の館長が何者かに殺された。
死体はウィトルウィウス的人体図を模した形で発見され、傍らにはダイニングメッセージと思しき暗号が書いてあった。
主人公と殺された館長の孫娘ソフィーは、謎を解くべ
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バット・オンリー・ラブ(2015年製作の映画)

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夫婦の破壊と再生の物語。
監督自身が主演。物語の設定ではなく、本当に下咽頭がんによって声帯を摘出したらしい。

仲睦まじい夫婦。しかし、夫は娘が実の娘ではないことを知り動揺、苦悩する。
その日を境に、
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シン・ゴジラ(2016年製作の映画)

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映画館で見れて良かった。
庵野秀明監督ならではのエヴァ感。
明朝体の説明文、専門用語を早口で捲したて緊迫感を出す手法、スイッチのごとく切り替わる画面、そしてお馴染みのBGM。
終始ドキドキした。
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ブルーベルベット(1986年製作の映画)

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父の入院見舞いの帰り道、ジェフリーは野原で切り落とされた耳を発見する。
この耳は誰の物か、事件の真相を知るべく調査を開始するが、次第に闇のアブノーマルな世界へと飲み込まれていく……

表題曲『ブルー・
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ディレクターズカット ブレードランナー 最終版(1992年製作の映画)

4.0

オリジナルと比べると、ナレーションがない分、画面に集中できる。リドリー監督は、自身が持つ独特のSFチックな光の使い方が、幻想的で綺麗。
退廃した近未来に、醇美なシーンが映え美しい。
次にハッピーエンド
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その男、凶暴につき(1989年製作の映画)

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北野武監督のデビュー作
不器用で凶暴さでしか戦えない刑事の話
ここからソナチネ、そしてHANA-BIへと続くのであろう、才能の片鱗を感じた。

ソナチネ(1993年製作の映画)

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ヤクザが夏休みを楽しむ話。
人を殺すヤクザも、花火や落とし穴で遊ぶ。
無邪気な笑顔が眩しかった。

ゆれる(2006年製作の映画)

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渓谷に遊びに来た兄弟と旧知の仲で同僚の女性。
女性が兄の目の前で、吊り橋から謎の転落死を遂げ、兄に殺人の容疑がかかる。
裁判で兄を庇おうとする弟だが、次第にその気持ちはゆれ、最後にある選択をした……
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ブラック・レイン(1989年製作の映画)

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日米のスターが共演した、豪華キャスト陣が今なお話題にあがる本作。
高倉健×松田優作の共演が見れるのも本作だけですね。
死後もなお、燦然と輝く二人の名優目当てで見ました。

チャイニーズテイストの大阪が
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こわれゆく女(1974年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

精神障害?の妻と、そんな彼女を気遣い、愛し、支えていた夫。その人生の一部を切り取った物語。

主演女優の怪演に釘付けになる。
中盤にある入院措置に抵抗するシーン。顔面で狂気を見事に表現していた。

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ビューティフル・マインド(2001年製作の映画)

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実在するノーベル経済学賞受賞者、ジョン・ナッシュの半生を基づくフィクション。
天才数学者が統合失調症に苦しむ姿、それを支える妻の愛がこの映画の見どころ。
ラッセル・クロウの演技が光る

悲しみよりもっと悲しい物語(2009年製作の映画)

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最愛の二人が結ばれない、余命モノの悲恋物語は何作か見てきたが、本作は構成が上手く泣かされた。
最初の回想ストーリーでもう泣いた。
自己犠牲の愛は、いつ見たって泣いちゃう。
そして二回目の回想、彼女視点
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雨に唄えば(1952年製作の映画)

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ミュージカルラブストーリーの名作

『雨に唄えば』時計じかけのオレンジの主人公アレックスが、暴力を振るいながら歌っていたのが印象に残ってて、ついに見た。

テンポが良く常に明るく、所々コミカルでポップ
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殺人の追憶(2003年製作の映画)

4.0

とある農村で起きた未解決の女性連続殺人事件をもとにしたフィクション

たった1人の犯人に翻弄され、追いつめられていく刑事達の苛立ち、変貌ぶりは見ていて辛いものがあった。

未解決事件が題材(最初の字幕
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インターステラー(2014年製作の映画)

4.5

素晴らしい……
本格的なSF、宇宙の映像だけでなく、スリリングな展開、家族愛などの人間性、これらを物語に織り交ぜて、超ド級娯楽SFへと昇華した。
伏線の回収も上手。構成が見事。映像だけでなく脚本も綺麗
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マイノリティ・リポート(2002年製作の映画)

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犯罪(殺人)を予知し、それを未然に防ぐため、事件が起きる前に犯人となる人物を逮捕するシステムが運用されている近未来のワシントン。
ある日未来の殺人犯として捜査官のチーフである主人公が写し出された。なぜ
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キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン(2002年製作の映画)

4.0

パイロット、医師、弁護士などになりすまし、世界各地で小切手偽装事件を起こす詐欺師と、それを追うFBIによる痛快な鬼ごっこ。
実話を基にした映画らしくてびっくり。昔のセキュリティはこんなに甘々なのかと。
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CURE キュア(1997年製作の映画)

5.0

❌の文字が刻まれる奇妙な連続殺人が起きるサイコサスペンス。役所広司の鬼気迫る演技と、萩原聖人の脱力、ふわっとした精神障害の感じがたまらない。二人の演技が作品に異様な緊張感をもたらしている。
映像もワン
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ガタカ(1997年製作の映画)

4.0

遺伝子検査により適正者/不適正者と振り分けられ、仕事や将来を管理される、優生学に基づく理想の近未来SF。

「遺伝子が全てではない」運命に抗い、宇宙飛行士の夢を実現させようとする不適正者の主人公ヴィン
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ものすごくうるさくて、ありえないほど近い(2011年製作の映画)

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9.11で大好きな父をなくした息子が、父の部屋で鍵と"ブラック"と書かれた封筒を発見する。鍵の謎とブラックを探すべく、ニューヨーク中を奔走する話。

父の愛ももちろんだけど、私はお母さんの愛に心打たれ
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アニー・ホール(1977年製作の映画)

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とても楽しいロマンスコメディ
会話がユーモアたっぷりで好き
笑った
傷心的な内容だが、陽気でテンポも良く、暗い気持ちにならない。清々しい終わり方。あっという間の90分でした。

ゴーン・ガール(2014年製作の映画)

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この手の作品を見る度に、生き物の中で人間が一番怖いかもしれないなと思う。
女の復讐や執念は男からしたら恐怖以外の何物でもない。

お互いが相手に対して求めた役割。その期待に応えるよう理想のパートナー像
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HANA-BI(1997年製作の映画)

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北野武監督の名作。初めて北野作品を見た。
全体的に青くキタノブルーと言われる所以を理解した。本作のバイオレンスと静寂、セリフの少なさ、アートと音楽(久石譲)、北野武だからこそのユーモア、意外に好きだっ
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閉ざされた森(2003年製作の映画)

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嵐の密林地帯、特殊訓練を受けてたレンジャー達が突然消息を絶つ。捜索に行くとそこには味方同士打ちあっている彼らの姿が。生存した兵士2名が救助され、彼らへの尋問をもとに調査が開始されるが、やがて事件は思わ>>続きを読む

タクシードライバー(1976年製作の映画)

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夜の街を走る元海兵隊上がりのタクシードライバーが、腐敗した社会に怒りや虚しさを感じ、いつしかこの街を俺が浄化してやると過激に病んでいく話。
歪んだ正義感に取り憑かれ、銃を買ったり筋トレをしたり、一人芝
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ミスト(2007年製作の映画)

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ハラハラドキドキで面白かった。
勇敢且つ冷静に、あらゆる局面を乗り切った主人公。生への希望、執着が感じられた。
そんな彼が、エンジンが切れた車内で下した最後の決断は、悲しいものだった。
ここが絶望のピ
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フォレスト・ガンプ/一期一会(1994年製作の映画)

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一期一会とあるように、彼の人生は素敵な出会いの連続だ。
シーン(年代)が変わる度に、大統領暗殺事件のテレビ報道が入る演出好き。
有名な人物(ジョン・レノン)や会社(Apple社)の引用の仕方が軽快で面
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十二人の怒れる男(1957年製作の映画)

4.0

「偏見は真実を曇らせる」
陪審室で繰り広げられる白熱した議論に引き込まれた……

真実が明らかにされないため(たどり着いた推理がきっと真実)、少しモヤが残ったが、正義が成された気がして、雨上がりのよう
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