かげさんの映画レビュー・感想・評価

かげ

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ネイチャー(2013年製作の映画)

2.0

映画館で見た映画の中で最も退屈でほとんど唯一のウトウトしながら見た映画。
自分という人間が映像作品を見るときに、キャラクターの心情にいかに意識を払ってみているのか、この映画にはそれが全くないので逆説的
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.6

ドルビーシネマで鑑賞。3時間の会話劇でありながら極めて体感的な作品だった。鑑賞後の私は放心状態で、帰りにパンフレットを買った時売り場のお姉さんにドン引きしてた気がする(疲弊しきっていた私の様子がおかし>>続きを読む

ボーはおそれている(2023年製作の映画)

4.1

予告通りあるいはそれ以上のイカれた映画だった。(褒め言葉)

現実には起こり得ないことを想像、妄想したりする人ならより体感的に感じると思うし、社会にコミットしたくない、現実から逃げたいという時期を過ご
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⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023年製作の映画)

4.0

他人を呪わず生きたいと常々思っていますが、なるべくなら他人の呪いも生まずに生きていくことが大切なのかもしれません。
盛り沢山の104分でした。

渇水(2023年製作の映画)

3.8

原作は30年ほど前の作品。停水執行を行うい水道局員(生田斗真)が、貧しさにより、支払いを滞らせているシングルマザーとその娘の二人姉妹と出会い、これまでの人生に変化が訪れるといった内容。
原作を
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そこのみにて光輝く(2013年製作の映画)

4.5

 割と重かったり辛い内容の映画でも感情的にならずに客観的に見ていられるのが映画を見る時に特な性格だと思っていたけれど、この映画ほど、登場人物に肩入れしたことはない。こいつらには幸せな未来よあってくれと>>続きを読む

AIR/エア(2023年製作の映画)

4.1

 スポーツ選手って現代において最も神様に近い或いはそれ以上の存在だと感じるけれど、その先駆けと言ってもいいマイケルジョーダンのシューズ「エア・ジョーダン」の誕生秘話。
 まさかNBAデビューととき同じ
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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

4.3

ごく普通の中国系アメリカ人のおばさんがさまざまな別世界の自分から能力を借り受け世界と家族を救おうとする話。
ビジュアルこそぶっ飛んでいるけどあまりにもアメリカ映画らしい家族ものでもある。階段で敵
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ラーゲリより愛を込めて(2022年製作の映画)

3.8

映画の出来云々よりも、シベリア抑留というあまりにも過酷な状況にあって希望を持ちつづけた山本幡男という人が実際にいた事、彼の生き様や家族へのメッセージが胸を打ちます。

ぼくたちの哲学教室(2021年製作の映画)

-

 この映画は北アイルランドベルファストのホーリークロス男子小学校での哲学の授業風景の主としたドキュメンタリー映画です。カトリック系の学校でありこの学校がある地域はカトリックとプロテスタント住民が区画を>>続きを読む

バービー(2023年製作の映画)

4.3

素晴らしい音響効果とバービーランドの凄まじさは映画館でこそ見るべき作品。オープニングからコメディ全開で何度も声が漏れてしまった。

個人的にはグレタ・ガーヴィグ監督の描くパワフルかつ繊細なドラマのファ
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ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー(2023年製作の映画)

4.2

世界一有名な配管工スーパーマリオのイラストレーションによる映画化。
ゲームと同様に最低限のストーリーにひたすらアクションの映画(決して得意じゃないジャンル)だったけれど楽しめた。
それは私の幾分かのマ
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怪物(2023年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

少なくともこの映画の中においての怪物は、物語の中に存在する。視点や語り手によって浮かび上がってくる個々のキャラクターの言動、行動に怪物が見えてくる。
一方で3回に分けて同じストーリー追いかけることで、
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ザ・フラッシュ(2023年製作の映画)

4.1

圧倒的な前評判に惹かれて鑑賞。マンオブスティールだけは見ておくのがおすすめです。映画館で鑑賞すべき作品。

事前に見たもの
マンオブスティール、バットマンVSスーパーマン、ジャスティスリーグ
の3本(
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シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)

3.8

原作、初代ライダーなどはあまり見たことないです。
仮面ライダーというシンゴジラ、シンウルトラマン、シンエヴァンゲリオンに比べれば、スケールの小さな等身大ヒーロー仮面ライダー。その主人公本郷猛の物語、仮
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THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)

4.4

 漫画スラムダンクの原作者 井上雄彦先生書き下ろしならぬ、脚本、監督の撮り下ろしで原作最後の試合山王工業戦のリメイク。子供のころ何度も何度も読み返した山王戦ということを教えてもらって見に行ったが、そん>>続きを読む

晩春(1949年製作の映画)

4.3

何本か小津作品を見ていくなかでピンときてなかった伝説の女優「原節子」の偉大さを思い知らされた一本。向日葵のようにうら若き乙女の見せる激情は小津の描く嫁に行かない娘たちの中でもダントツで印象的。
笠智衆
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グリーンブック(2018年製作の映画)

4.5

相手が自分と全く違っても敬意を払うことはできる。「敬意」は人種はもちろん、価値観や人生観をも超えて払われるべきものだとスッと入ってくる映画。それが僕たちのハッピーな明日のヒントなんだと思う。
この映画
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竜とそばかすの姫(2021年製作の映画)

4.1

珠玉の映像と音楽あとは脚本さえ良ければ

映像美はハリウッドなどと比べて限られた予算の中で素晴らしい、特に仮想現実[U]の視覚的な奥行きはディズニーのファンタジアの現代版といった出来栄え。Uの自警団フ
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ボヘミアン・ラプソディ(2018年製作の映画)

4.2

映画をみてもボロボロ泣くタイプではないけど、何度も涙腺をぶっ壊してくる。表現が適当かわかんないけど感動の暴力ですねこれは。

ライブエイドのシーンは言わずもがなだけど、何でかタイトル曲のボヘミアン・ラ
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秋日和(1960年製作の映画)

4.2

未亡人(原節子)とその娘(司葉子)の結婚の話(い つ も の)

 他の小津作品よりも主要登場人物の家庭をそれぞれ描いていたりして群像劇のような感じもある。

 原節子の死んだ夫の旧友の面白親父3人組
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1917 命をかけた伝令(2019年製作の映画)

4.1

ピーター・ジャクソン監督の第一次大戦ドキュメンタリー「彼らは生きていた」を見たこともあって、見たの半年以上前だけど思い出しレビュー。

ワンカット風で一つ一つの所作がじっくり見られるこの映画で印象深い
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彼らは生きていた/ゼイ・シャル・ノット・グロウ・オールド(2018年製作の映画)

4.0

ピーター・ジャクソン流の反戦授業

第一次大戦を経験したイギリス兵による戦争の経験談+当時の資料映像を再編集(カラー化や音付け)して映画化している。

資料映像を用いて戦争を語る時、大局的な歴史の話、
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ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語(2019年製作の映画)

4.1

物語ができる物語

グレタ・ガーヴィグ監督(20th century womenで主人公の姉がわりの役がとても繊細、魅力的で以来私は彼女のファン)が作る若草物語(読んだことないけど...)の映像化。
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お茶漬の味(1952年製作の映画)

3.9

 田舎の出身で庶民的で素朴な夫と容量の良いお嬢様育ちの高飛車な妻、熟年夫婦の関係を描いた作品。
 競輪、列車、タクシー、パチンコ、ラーメン屋、歌舞伎、様々な戦後復興期の光景は風俗史的な面白さがある。
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東京物語(1953年製作の映画)

4.0

 ボケっと生きている私みたいな人にとっては映画とかテレビドラマって現実よりよほど刺激的だなと思うんですが、この映画の独特に感じるところは、現実と同じ重みを感じる点。軽くもないし重くもない。
 この映画
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彼岸花(1958年製作の映画)

4.5

 小津監督による親父が主役の娘の嫁入りの話です。(デジャヴかな)

 外では結婚は自由だ。恋愛は素晴らしいなんていってる頑固親父がいざ自分の娘のことになると家長制の権化(別に悪人ではない)みたいになっ
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インセプション(2010年製作の映画)

4.0

 テネット視聴後どんな話かあまり思い出せなかったので2回目の視聴。

 ノーラン作品のなかでは物語の意味や意義といった点が弱く好きな方じゃなかったんだけど楽しめた。久しぶりに見ると夢の階層と時間の設定
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TENET テネット(2020年製作の映画)

3.9

「未来への希望」を説くクリストファー・ノーラン監督最新作

半年ぶり位の映画館での鑑賞。

 この映画の一番の凄さはノーラン流『僕の考えた最高のタイムスリラー』を2億ドルの予算を使って実際に作ってしま
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秋刀魚の味(1962年製作の映画)

4.3

世界の小津と思って構えて見ると拍子抜けするような感じだけれど、繰り返しが多い独特のセリフまわしとか、定点のカメラの面白さとかドンドン引き込まれていく小津ワールドでした。

昔、小津監督のサイレントの映
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容疑者Xの献身(2008年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

ミステリーの類はあまり好みではないんだけど、母親の推しなので鑑賞。

まあ退屈せずに楽しめた。まんまと騙された感じだ。(ミステリー素人のアホな感想)

あと、全然ファンではないし男だし、白くて華奢な福
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ロスト・イン・トランスレーション(2003年製作の映画)

4.2

ことばも気持ちも伝わらない異国の地"トーキョー"で二人は出会う。

My bloody valentine 来日記念の意味もこめて鑑賞。カラオケのシーンからの唐突な名曲sometimes(このシーンを
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雨に唄えば(1952年製作の映画)

4.4

午前十時の映画祭にて初めて鑑賞

ああー楽しい。

あまりにも有名なsinging the rainのシーンは知っていたけれど、このシーンあっての本作ではなく、数ある素晴らしいシーンの一つであって、素
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万引き家族(2018年製作の映画)

4.0

レビューサボってたシリーズその3

オープニングからして最高ですが、是枝監督は脚本を積み上げが本当に上手くて見せ場の"切れ味"が毎度凄い!会話の一つ一つ、仕草の一つ一つで描く登場人物たちの関係性が物語
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犬ヶ島(2018年製作の映画)

4.1

レビューサボってたシリーズその2
グランドブタペストホテルを映画館に見に行かなかったことを悔やんでいたので、今回は見に行ったというだけで勝ったようなものです。(何と戦っているのかは不明

前作以上の平
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レディ・バード(2017年製作の映画)

4.0

レビューサボってたシリーズ

グレタ・ガーヴィグ監督の出演している20th cetury woman、フランシス・ハ の感情の揺れというか虚ろいを感じさせる表現はすっかりファンで、監督としても期待して
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