池田廉太郎さんの映画レビュー・感想・評価

池田廉太郎

池田廉太郎

徒花-ADABANA-(2024年製作の映画)

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音響のノイズのなさがかなり不気味だった
井浦新の演じ分け素晴らしかったと思う

マンチェスター・バイ・ザ・シー(2016年製作の映画)

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不器用で回りくどいのと、清々しく解決しなかったのがよかった
絞り出されたI can’t beat itの重さ

ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ(2023年製作の映画)

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とにかく全てがささやかで粋で最高だった。冷え冷えと浮き彫りにされていく寂しさとか理解と共有の産む温もりが、カットの中の光の一粒一粒に完璧に滲んでいるような気がした。大切な人と過ごしたり、孤独を再認識し>>続きを読む

秋津温泉(1962年製作の映画)

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まごう事なき傑作。エゲツない生と死の対比。接吻のシーンは今まで観た映画のフックの中で1番すごいと思った。それにしても季節ってなんでこんなに美しくうつるんだろうか。

てかゴリゴリ地元がロケ地でビックリ
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バック・トゥ・ザ・フューチャー(1985年製作の映画)

4.4

数え切れないくらい見てる気がする。初期衝動てきなものは色々あるけど、Jonny B GoodとEarth Angelもそのうちの一つだと久しぶりに見て思った。大したことのない衝動だけど。

ナミビアの砂漠(2024年製作の映画)

4.7

このレビューはネタバレを含みます

ナミブ砂漠は、近くを流れる寒流の影響で出来た砂漠で、平均気温は日本とそんなに変わらないらしい。日本人がイメージする砂漠から、灼熱を抜いたような場所だと勝手に想像すると、命のヒリつかなさに絶望すら感じる>>続きを読む

桜桃の味(1997年製作の映画)

4.9

所詮は映画だからって感じで、全ての観衆を鼻で笑って同時に力いっぱい抱きしめる最高なラストシーン。脱構築と圧倒的な映像美で、不安も悲哀も光の粒へと分解してしまうキアロスタミが俺は大好き。

ロビンソンの庭(1987年製作の映画)

4.9

町蔵のセリフ一言も分からん
他の人のレビューでアンビエントパンクという言葉を見つけて大納得。

別離(2011年製作の映画)

4.2

イラン映画をそんなに沢山観てる訳ではないが、やっぱり、常に、社会や宗教がもたらす閉塞が、市民に浸透している様を見せつけてくる。俺がそれを観たからと言って、多分何かが変わる訳ないから辛い。ただ、自分に見>>続きを読む

せかいのおきく(2023年製作の映画)

4.4

阪本順治、素晴らしい美学の持ち主なんだろうなと。人間は大いなる何かと常にコネクト🛜されつつも、それぞれにちっぽけに自分の普通をやる毎日。それだけのこと。長回しと盛り上がりは控えめのストーリーに、等身大>>続きを読む

人生タクシー(2015年製作の映画)

4.5

キアロスタミのイズム。ストーリーを与えられることなく、回転寿司みたく次々と現れるお抱えものたちが、イランの暗所を分子的、空間的に反映する。問題解決に至るまでの難しさ、根深さがヒシヒシと浸透する一方、途>>続きを読む

サマーフィーリング(2016年製作の映画)

4.4

マックデマルコのライブのシーンが魔術的で、求めていた物が沢山詰まってた。視線の交わり、皆同じ空間にいるけど別世界にいたり何かを共有したり。
喪失という出来事は究極にポップだと思った。
もう全部夏に溶か
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オリーブの林をぬけて(1994年製作の映画)

4.5

「そして人生は続く」内でペラ1、レイヤーに過ぎないシーンが実は、孕んでいた奥行きが描かれていた。三部作を通して、メタが立体的にぐるりと動いていく感じ、コケルという村(ひいてはイラン社会?)の見方を沢山>>続きを読む

そして人生はつづく(1992年製作の映画)

5.0

震災後の苦境をありのままに描こうという切実な意思を根底に感じる。だから、前作の一つ上のメタに視点があったり、映画による脚色についての自問自答的な部分があったりする。ただ、ロードムービー的に出会う被災者>>続きを読む

マルコヴィッチの穴(1999年製作の映画)

4.2

めちゃくちゃ仏教的。ラストシーンnirvanaのnevermindのジャケオマージュ的なのはそういうことか。不条理だけど、見終わると不思議と達観した気持ち。やっぱカウフマンの脚本は天才じゃー。あと5回>>続きを読む

熊は、いない/ノー・ベアーズ(2022年製作の映画)

4.0

リアルとフィクションの境界がぼやけて、同じ舞台に立たされた感じ。現実の不条理さが半端ではない。

アダプテーション(2002年製作の映画)

4.7

天才・チャーリー・カウフマンの頭の中を覗けるありがたい映画🙏🎞️チャーリーの情けなさが自分と重なって辛えです。

荒野にて(2017年製作の映画)

4.9

 孤独な少年が調教師として成長していく物語かと思ったら、突然ケルアック的なロードムービー感が出てきて、結局それも裏切って、淡々と水が乾くみたいに失っていく逃避行になってしまった。
 ホテルでアイスとフ
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デッド・ドント・ダイ(2019年製作の映画)

3.9

奇妙すぎる。初っ端からメタ発言。ホラーとか悲劇の要素は分かってたけどほぼない。ジャームッシュがただの物質主義批判のゾンビ映画撮るとも思えないし本当に意味が分からない。そこが好き。あとアダムドライバーと>>続きを読む

ゾンビマックス!怒りのデス・ゾンビ(2014年製作の映画)

3.5

普通にオモロいのはお呼びじゃないです。
ゾンビの扱いと元ネタリスペクト、自由すぎて良い。

贅沢な骨(2001年製作の映画)

3.6

最後、最初と同じシーンに戻って、ストーリー全体が俯瞰出来るやつ。依存や関係の変化とか、それに伴う衣装の色だとか、クラブでかかってたジャングルに撹拌される感じとかフラッシュバック。でも深くは感情移入はで>>続きを読む

渚のシンドバッド(1995年製作の映画)

4.8

LGBTや多様性の前の、もっと普遍的なガワと内面の話。最後の浜辺のシーン凄かった。Self Control的な。高校時代の俺は、傷つかないように逃げてただけだったなーって思った。