マクガフィンさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

サイレントラブ(2024年製作の映画)

2.6

ツッコミ処満載なプロット・演出・設定で、障害者や格差社会の扱いが杜撰に。肝心な見えないことと聞こえないことが調和していなく、主人公が人を殺した過去があると同調できない。邦画で反グレが中途半端に登場する>>続きを読む

劇場版 君と世界が終わる日に FINAL(2024年製作の映画)

2.6

死生と愛をモチーフし、描きたいことはそちらの比重が高いことは理解しているが、ゾンビ映画なのにゾンビが弱すぎることが問題で、緊張感が足りないことに。決めゼリフ・ハイライトシーンのポイントが多過ぎなので、>>続きを読む

19 NINTEEN 女子大生 殺人レポート(2005年製作の映画)

2.8

DV被害女性が自由を求めて、意志ある行動によるラストの妙なカタルシスが効果的で、ロードムービー形式と支配・抑圧からの重層的な旅立ちに。

ファースト・カウ(2019年製作の映画)

2.5

描きたいことは理解したつもりだが、暗くて起伏がない描写を羅列して、退屈に。相性が悪く、作品を咀嚼できないことを序盤で察する。

FUKUYAMA MASAHARU LIVE FILM 言霊の幸わう夏 @NIPPON BUDOKAN 2023(2024年製作の映画)

3.3

映画館で音楽LIVEを見るのは初めてだが、膨大なカメラ撮影や音響が効果的でLIVE感が伝わる。終盤以外はMCが少ないことで音楽を殺さない構成も好感。
終盤にマイクを通さずに歌い、満員の観客が 静まり返
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サン・セバスチャンへ、ようこそ(2020年製作の映画)

2.9

何者にもなれない自分や、悲しき男のサガを描きつつ、それでも生きる活力や喜びみたいなことを軽妙なタッチで描く。お洒落な街で発する、洒脱でくだらない会話と時々お洒落な会話の塩梅が如何にもウディ・アレン監督>>続きを読む

ゴールデンカムイ(2024年製作の映画)

3.6

莫大な金額に見合った、戦争から波及した恨みやトラウマによる、狂った男達の狂騒が興味深い。うんこネタのコミカルさや、アクションに対する食事描写で抑揚をつけることに好感。怪演キャラが多い中で、主役として居>>続きを読む

緑の夜(2023年製作の映画)

3.5

映像主義のようにも感じたが、抑圧される世界を切々と謳い上げ、色を失った世界の中で、耽美や幻想的な色彩が主張する映像美に唸らされる。揺蕩うした表現も好みで、『天使の涙』を見返したくなった。

若葉学園・チェリーボーイズ(2008年製作の映画)

2.9

モテない童貞の奮闘記。童貞・落語・コスプレの兼ね合いは良いとは言えないが、軽妙なテイストで小気味よい展開で、サラッとした群像劇としてのキャラとエピソードの捌き方は流石。青臭い青春の童貞賛歌が城定節に。

18倫 アイドルを探せ!(2009年製作の映画)

3.3

『実写版 18倫』の続編で、元お嬢様が二人になる展開に。過剰だがテンポの良い会話や展開で、ヒロイン同様に作品も突き進むことに好感。前作と比べて、女同士のやり取りが増えたことが過剰さを緩和する所以か。

実写版 18倫(2009年製作の映画)

3.2

天然でポジティブに突き進むヒロインが良く、次第に応援したくなる。AVのうんちくを医療的学術で説明したり、言い換えたりすることが面白い。

ゴジラ-1.0/C(2023年製作の映画)

3.4

モノクロになると情報量が限定されて没入感が高まるし、テイストやフォルムとモノクロの相性が良く、初期ゴジラへのリスペクトが心地よいのだが。見栄えが落ちたVFX、2回目の鑑賞もあると思うがドラマパートの粗>>続きを読む

ある閉ざされた雪の山荘で(2024年製作の映画)

2.6

作品に厚みが足りないからか、重層構造に感じられなく、表層でごちゃごちゃした感じに。演劇的な大仰な演技も多いし、重岡大毅は作品を牽引できないし、役者の配置も間宮祥太朗以外は適切とは言えない。雑な取っ組み>>続きを読む

カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

3.6

ヤクザと中学生のカラオケを通しての微量なブロマンス的な関係が可笑しく、含蓄ある声域と選曲が軽やかなテイストに厚みを齎すことに。学園内での繊細なバランスや思春期特有の鬱積の表現方法、卒業・廃部・再開発で>>続きを読む

BLOODY ESCAPE -地獄の逃走劇-(2024年製作の映画)

2.6

TVアニメの映画化やシリーズ物によくありがちな、世界観や設定が取っつきにくく、一見さんには不親切に。キャラも多く、群像劇としてもエピソードもキャラも捌き切れていなく、三つ巴の構造にもなっていないのでは>>続きを読む

アクアマン/失われた王国(2023年製作の映画)

2.7

既視感ある演出・プロット・ビジュアルで、マーベル寄りの作風に辟易。最近のディズニーもそうだが、本当に訴えたいことや描きたいことが伝わってこないことが問題に。

エクスペンダブルズ ニューブラッド(2023年製作の映画)

2.8

至って真面目に作っているが、古臭いプロットや演出にCG丸出しなアクションや背景は如何なものか。時代劇の〈斬られにくる敵〉のような弱さにリアルさや緊張感は感じない。捻りやコミカルを無理やり入れようとして>>続きを読む

レザボア・ドッグス デジタルリマスター版(1992年製作の映画)

3.9

他愛もない会話が細部に宿り、微妙な人間関係に入り組んだプロットの妙。群像劇としてのキャラ・時系列・エピソードの捌き方が巧く、運命や因果を感じさせる鉢合わせの醍醐味など、タランティーノ節の原点に。
リマ
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コンクリート・ユートピア(2021年製作の映画)

3.1

プロットやモチーフの揺さぶりは弱いが、中盤までは高い演出力で持ち堪えることは韓国映画ならではに。冴えない中年男のようなイ・ビョンホンが次第にカリスマ性を身につけて祭り上げられる模様や、前半はシュールな>>続きを読む

名探偵コナン vs. 怪盗キッド(2024年製作の映画)

3.3

怪盗キッドのことを全く知らなかったので、怪盗キッドの掘り起こし・コナンとの因縁・次回作の予告をタイトに纏めて、コナン初心者でも分かりやすかった。キャラに沿った演出や世界観も好感。次回作が楽しみに。

笑いのカイブツ(2023年製作の映画)

2.5

主人公に共感できないし、肝心な笑いを演出するシーンがことごとく失敗しているので、笑いの才能が感じられなく、只、笑いに憑依している感じに。

劇場とラジオ収録以外のシーンでは、ひたすら情念の葛藤のエピソ
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サンクスギビング(2023年製作の映画)

3.2

文化の違いを感じたが、序盤のワッフルを奪い合う物量が多く入り乱れる暴動に感心。殺人鬼系ホラーだがモンスター系が出てこないことが良いような。サスペンス要素もあるが、犯人の目星は付くし、犯人が分かってから>>続きを読む

TALK TO ME/トーク・トゥ・ミー(2022年製作の映画)

3.3

酒やドラッグやSEXでは満たされない、死を弄ぶことしか埋められない虚無感が何とも言えないが、本人以上に周囲が被る、自業自得で巻き込み系ホラーなことが忌々しくも。

中盤までは興味深いが、憑依への誘惑が
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新任女教師 二人だけの教育実習(2006年製作の映画)

3.3

サイコパス先生・吉岡睦雄の小説が書けなく停滞していることと歪んだ性癖を掛け合わせて、女に要望と欲望を一方的に希求するキャラが良い。病的でサディストなONとOFFの切り替えも同様に。
屋上と窓の鉄格子、
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ネオン蝶 第四幕(2013年製作の映画)

2.9

接客のための政治経済の勉強をしたり、客にプレゼントをする気遣いによる人気嬢の掘り起こしは良いが、いくら何でも終盤のプロットが飛躍し過ぎに。原作未読。

ネオン蝶 第三幕(2013年製作の映画)

3.0

第三幕から鑑賞。予想がつかない内容とスピーディな展開がドラマとしての面白さに。原作未読。

蒼空(2008年製作の映画)

3.0

四畳半上京物語。何てことないプロットだが、リフレインするフォークソングが効いてくる展開の妙は流石に。夢破れたり、道を外した者達の悲壮を描きつつ、ラストにパっと心を照らすことは城定節に。原作未読。

ヤンキーアイドル(2012年製作の映画)

3.2

アイドルユニット名や社長やPDの名前まで悪ふざけし過ぎで、アイドル業界への皮肉が痛快に。モキュメンタリータッチな映像、ヤンキー仲間との友情など、アイドルオタの幼馴染との純恋、所々に挟む映像やリフレイン>>続きを読む

池袋ヤンキー戦争(2010年製作の映画)

2.9

各々の正義の定義を描きつつ、許容されない社会を池袋に見立て、社会(男からの抑制)と友達と好きな男を殺された組織へのレジスタンスに。進む道に幸あらんことを。

ヤンキーヘルパー(2011年製作の映画)

3.1

ヤンキー女がヤクザの組長とチンピラ彼氏をヘルパーすることになる妙な展開。麻薬に翻弄された人々を描くことは切ないが、明るいトーンで描くことに好感。達観したような組長が良く、ヘロインを撒き散らす、妙な開放>>続きを読む

タナトス(2011年製作の映画)

3.4

少し間違えるだけでチープになりそうな題材だが、要所要所を抑えている丁寧な映像と構成が良い。見る見られる視線の配り方が効果的で、没入感の向上にも。

平愛梨の付け入るスキを与えない男の世界は古いが、寄り
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劇場版 SPY×FAMILY CODE: White(2023年製作の映画)

3.3

過剰気味なキャラ設定だが、軽妙なテイストとタイトな展開が良いような。ベクトルが違う各々の悩みがトラブルの起因となるが、女の夫婦と家族の関係に苦悩することがリアルにも。娘のリアクションが可笑しく、トラブ>>続きを読む

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

3.5

スタンダードな画角で映し出す、モダンな東京の公的建造物とレトロなガジェットと木漏れ日。外国人監督が見たTOKYOなので設定の甘さがあるが、習慣的な日常での些細な変化を描き、光と影とその融合により息づく>>続きを読む

ハンガー・ゲーム0(2023年製作の映画)

3.0

闘技場でのハンガー・ゲームと、そんなデスゲームが開催される社会情勢を描き、闘技場と社会の内外で人がどんどん死んでいくことで重層的になっていることは興味深いのだが。蛇が苦手で、シリアスなトーン・展開での>>続きを読む

若妻痴漢遊戯 それでも二人は。(2004年製作の映画)

3.0

洗濯機とサックスを夫婦の関係のメタファーとしたり、UFOへの願いごとに感心。やらかした夫婦を否定しないことが城定節で、夫婦の再生へ。

ユリア100式(2009年製作の映画)

3.3

健気でひた向きな汎用人型ダッチワイフのキャラが良い。明るいトーンで描く、ダッチワイフの葛藤や旧式ダッチワイフに対するマウントが可笑しくも。性的搾取の為に作られたが、ダッチワイフの自我が芽生えて、様々な>>続きを読む