みちたろさんの映画レビュー・感想・評価 - 9ページ目

ロブスター(2015年製作の映画)

4.1

皮肉と不条理によって、「愛とは何か」を問うてくる映画。

絶妙な設定と冷徹な撮り方が秀逸。

或る夜の出来事(1934年製作の映画)

4.4

『スパイダーマン2』と『ローマの休日』の原点がここに。

元祖ツンデレ系お嬢様と、こちらも素直じゃない新聞記者の可愛い可愛い喜劇。

肩車のシーンがハイライト。

ポゼッション(1981年製作の映画)

-

いやあ…これは難解。だが、非常に面白かった。

演技も展開も狂っていたが、それでも引き込まれた。善い心を殺して生まれたモンスター。同じ顔の恋人。愛は時として醜い。そして結局、「他人は分からない」という
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ドリーマーズ(2003年製作の映画)

3.7

う〜ん…。中盤までの映画クイズは良かったのに、終盤でだいぶ失速し、雰囲気映画で終わってしまった感。

3人が語る映画や、街で起きている革命をもう少しストーリーに直結して欲しかった。というか、ストーリー
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長ぐつをはいたネコと9つの命(2022年製作の映画)

4.7

ネコとイヌ好きにはたまらない映画。

アニメーションのクオリティ、アクションの見せ方、シンプルに泣けるストーリー、そのカッコ良さと可愛さ。全てが前作を遥かに凌駕する傑作アニメに押し上げていた。

思わ
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シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)

2.5

『シン・ウルトラマン』でも思ったが、やはり庵野は色々な面で気色悪い。台詞が厨二病のネット民みたいで、聞いてるだけでむず痒くなる。

そしてまたしても、長澤まさみへのセクハラ的なショット。まぁ長澤まさみ
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エゴイスト(2023年製作の映画)

4.1

物語としてはスタンダードだったが、この日本社会でゲイとして生きるということや、擬似的な母と息子の関係性を上手く描いていたと思う。

ただ、松永監督は少々カメラを振りすぎていると思う。カメラが被写体と近
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タイム(2020年製作の映画)

3.8

モノクロのドキュメンタリー。

家族の「時間」が取り戻されていくラストの演出が映画的で良かった。

行き止まりの世界に生まれて(2018年製作の映画)

4.2

ドキュメンタリーを撮って、人生と向き合う。
アジア系の監督、そして白人と黒人の視点から”人は環境で決まるのか”という普遍的なテーマに挑んでいると感じた。アメリカについての映画でもあったが、「撮る」こと
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七人の侍(1954年製作の映画)

4.0

菊千代のキャラクター造形が素晴らしい。

完璧な起承転結。意匠をこらしたアクション。

黒澤明だからなせる業だと思った。

フェイブルマンズ(2022年製作の映画)

4.3

全ての出来事には意味がある。

正直、自分は主人公サムと母ミッツィに共感の嵐になるはずが、父バートとサムの妹2人に感情移入してしまった。ミッツィの行動と言動にモヤモヤする部分が多かったからかもしれない
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生きる(1952年製作の映画)

4.6

「死」を通して「生きる」ことを学ぶ。

人生の価値は、役所でも、パチンコ屋でも見つからない。

人のため、そして自分のために尽くしてこそ見つかるのかもしれない。

セイント・モード/狂信(2019年製作の映画)

4.4

いやぁ面白かった!
モノローグの対象が観客ではなく、神という時点で異変を感じ取れるが、その狂信は徐々に加速していく。
ずっと孤独で、暗闇にいる主人公。彼女の主観で描かれてきたものが、ラスト1秒で崩れ去
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ウォーリー(2008年製作の映画)

4.3

ウォーリーが植物を頑張って渡そうとするところでウルッときた。

未来人たちの描写(同じデブとしては笑えるに笑えなかった…)や、『2001年宇宙の旅』のパロディも面白かった。

なによりイヴのデザインが
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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

4.2

愛と優しさの人生賛歌。

細かいことは気にせずに楽しむ映画でありながらも、マルチバースを通して家族愛をしっかり描ききっていた。

バースジャンプの見せ方やキーホイクァンの演技も素晴らしく、笑えて泣ける
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激怒(2022年製作の映画)

4.2

俺は、お前らをコロス!!!!!!

ヨシキさんの中にある、女性蔑視だとか、いかにも日本らしい”伝統”に対する「激怒」が画面から襲いかかってきた。

ラストの暴力描写も面白かった。眼福。
次回作も待って
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チアーズ!(2000年製作の映画)

5.0

うん!!チアダンス大好き!!

キルスティンも大好き!!

ドント・ウォーリー・ダーリン(2022年製作の映画)

3.8

天国のような地獄。

プロパガンダのような映像とアナウンスの羅列は奇怪で面白く、見てて飽きなかった。

引っ張った割にはシンプルな「女性の自立」の映画だったが、普通に面白かった。

マイベスト級の『ブ
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散歩する侵略者(2017年製作の映画)

4.2

「愛」はみんなを救えても、夫婦の心は救えなかった。それでも声をかける宇宙人の夫。なるほどこれが黒沢清のラブストーリーか。

暗い映像にシュールな笑いを入れてくる安定の黒沢節にニヤケつつ、壊れた夫婦のさ
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ストリート・オブ・ファイヤー(1984年製作の映画)

4.5

80’sの音楽。

ギラギラ光るライト。

燃え盛るバイク。

ダイアン・レインにウィレム・デフォー。

全部サイコー!!

止められるか、俺たちを(2018年製作の映画)

4.4

性と暴力!そして革命!

映画を作りたい人に刺さる映画。こんなの刺さらない訳ない。自分も生ぬるいカスみたいな学生映画を撮るんじゃなくて、もっと己の破壊衝動とか欲望を映画に投影しなきゃと思わされた。
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隠し砦の三悪人(1958年製作の映画)

4.1

雪姫の涙と秋月の旗が重なるショットが一番良かった。あと、刀を両手に持ちながら馬を走らせる三船敏郎。凄い!

黒澤作品の中でも、特にキャラクターの個性が光る一本だったと思う。

「人間の美しさと醜さをし
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ふたりのベロニカ(1991年製作の映画)

5.0

黄色、緑、赤に包まれた映像。

天使の如く響き渡る歌声。

映画という芸術の美しさに陶酔する感覚を、久しぶりに心の底から味わうことができた。

なんといっても、イレーヌ・ジャコブの美しさときたらもう…
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