Mさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

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さざなみ(2015年製作の映画)

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凍っていた氷が溶けるように追憶の恋を追いかける夫。この世に存在しない者への嫉妬がとまらない妻。彼女の心は、湖面に浮かぶ水紋のように静かに、だが大きく揺れ動く。異様な雰囲気の中Smoke Gets In>>続きを読む

バッカス・レディ(2016年製作の映画)

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チョコレートでも酒の神でもないバッカス。韓国の高齢社会の現実。人数が増加しているという数年前のコラムを読んだが、コロナ禍の現在どうなっているんだろう。

ヤクザと家族 The Family(2021年製作の映画)

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1999→2005→2019。描かれている20年間が20代の人間には見事に同世代で、車や煙草、携帯といった細かい点も含め、時代の移り変わりをどこか感慨深く観た。

満月の夜(1984年製作の映画)

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パスカル•オジェという人は黒がよく似合う。美しく光を放つ照明器具や色彩を意識し計算された家具は彼女自身が担当したものらしい。煌々とした部屋の中で黒を基調としたモノトーンの衣装を纏う姿。満月のように儚い>>続きを読む

ベルリン・天使の詩(1987年製作の映画)

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モノクロームから極彩色へ変わる様は、壁画の色味やコーヒーの温かさといった日常の中で気にも留めなかった一つ一つの事象を彩り、様々な意味を持たせている。

ローズの秘密の頁(ページ)(2016年製作の映画)

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最後の最後まで希望が見えないまま話が続いていくのは苦しく、ローズの40年間を思うととても言葉が出ない。ただエリックバナ×ボルボ240の組み合わせは個人的に最高。

コロンバス(2017年製作の映画)

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モダニズム建築の強固で機能的な建造物が点在する街で、それぞれの事情に心が揺らぎながらもやがて共鳴し合う二人。対称的と言われている二人だが、冷たく堅い建物を前にして、心の内で葛藤する姿はより人間らしく、>>続きを読む

ライド、ライズ、ロウアー(2010年製作の映画)

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曲間に新譜の制作風景やリハーサルの解説等が入るため、ライブ作品としては少々リズムが悪い。ただ、イーノとの27年ぶりの共作を深堀するためには貴重な作品。本当はそんな事長々書くのは野暮で、あのアルバムとラ>>続きを読む

ストップ・メイキング・センス(1984年製作の映画)

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天国で演奏される音楽はどれもお気に入りの曲。ならばきっと自分があの世にいってもTalking Headsは流れている。

大統領の料理人(2012年製作の映画)

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専属の料理人として素材や手法に拘り、常に最高の一品を大統領のために作っても、その場で反応や感想を得られない不安やもどかしさ。南極で皆一緒に食卓を囲み、愛されながら料理をする時の彼女の表情の方が生き生き>>続きを読む

セッション(2014年製作の映画)

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鬼教師の罵声や行き過ぎた指導には正直そこまで新鮮味は無くて、寧ろ主人公の方が中々に狂気じみている。

ウォールフラワー(2012年製作の映画)

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曲名も、誰が歌っているのかもわからない。ただ、流れてくる音楽だけ知っている。分からないモヤモヤ、それを知った時のあの唯一無二の高揚感。それがDavid BowieのHeroesならこれ以上ないほどに幸>>続きを読む

マイ・マザー(2009年製作の映画)

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現代の怒りと別世代の詩を携えて。
耳を劈くような会話と素直になれずに歪み合う親と子。深い愛情の裏返し。ドラン監督の母親像を観ている様だった。

ハーツ・ビート・ラウド たびだちのうた(2018年製作の映画)

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レコ屋のシーンでは気づいたら棚に並ぶジャケットに集中してしまった。「あなたにはやるべき事が沢山ある、でも私にはこの先何もないの」MitskiのYour Best American Girl。旅立つ人間>>続きを読む

Fukushima 50(2019年製作の映画)

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十年というのは言葉にすればたった2文字だが実際に生きてみるととてつもなく長い時間だったと感じている。あの頃の小学生は大人に。計画停電の中での卒業式を生涯忘れることはないだろう。

美しい星(2017年製作の映画)

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雨の金沢で尾山神社の神門をくぐり、振り返り頭上を見上げる。奇抜な意匠をしたあの第三層のオランダ風の窓から色ガラスの煌めく光芒を使って、夜の日本海を飛んでくる円盤と交信していたかもしれないという原作の台>>続きを読む

美しい絵の崩壊(2013年製作の映画)

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入り江には最低限の会話、最低限の人々。聞こえるのは波の音。雄大な景色と海は何も語らず全てを飲み込む。余計な干渉は要らない。

胸騒ぎのシチリア(2015年製作の映画)

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スッキリしない雲行きの怪しい急展開に夢から目覚める。短い夏の終わりが名残惜しいように。

シン・エヴァンゲリオン劇場版(2020年製作の映画)

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観終わってしまった。しばらく耳がone last kissしか受け付けない

ミナリ(2020年製作の映画)

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農業で一旗上げようとする移民の家族。祖母と孫の関係がリアルで濃かった。特にデビッドの表情が絶妙。花札に孫放置で熱中する祖母を眺める顔がなんとも言えずベストフェイス。「全てのおばあちゃんへ」という通り観>>続きを読む

ブルゴーニュで会いましょう(2015年製作の映画)

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ワイナリー映画ってどれも物語似てる気がするけど見てて飽きない。ワイン飲みたい。

ブルーバレンタイン(2010年製作の映画)

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夫婦二人、どちらが悪いというわけではない。この映画は毎度見終わった後に、残暑が厳しい、夕方の日が傾きかけた時間に感じる様な、クラクラするような熱気と湿気を含んだ息苦しい空気感に似たものを味わう。

偽りなき者(2012年製作の映画)

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小さな街の閉塞的なコミュニティだからこそ噂は瞬く間に広がる。そして集団の意見は取り返しのつかない強固なものに変貌する。結局人間が一番恐ろしい。自分だったらどうするだろう。無実の罪を被って、親友に裏切ら>>続きを読む

ザ・ウォーカー(2010年製作の映画)

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デンゼルワシントン、トムウェイツ、ゲイリーオールドマン、キャストが渋くて堪らない。ただ荒廃した世界観というのはあまり好きではなかった。

ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語(2019年製作の映画)

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ジョー溢れ出る長女感。幸あれ!って終始思いながら観てた。メリルストリープ叔母様が素敵。

ザ・ビーチ(2000年製作の映画)

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Spinning Awayはイーノの数少ないボーカルものとして珠玉の作品だと思う。そして都会の喧騒の中ではなく、自然の中で一人、最後の一音まで逃す事なく聴いていたいと思える様な極上のヒーリングミュージ>>続きを読む