悠さんの映画レビュー・感想・評価

悠

007/ムーンレイカー(1979年製作の映画)

5.0

バーバラ・ブロッコリとマイケル・G・ウィルソンが007のプロデューサーを辞める発表を受けブロッコリ家の功績を振り返ることにした。
その第三弾が『ムーンレイカー』。
この映画は兎に角楽しい。サービス精神
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007/私を愛したスパイ(1977年製作の映画)

5.0

バーバラ・ブロッコリとマイケル・G・ウィルソンが007のプロデューサーを辞める発表を受けブロッコリ家の功績を振り返ることにした。
第2弾が『私を愛したスパイ』。
今作の魅力はロングショットにある。
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007/ゴールドフィンガー(1964年製作の映画)

5.0

バーバラ・ブロッコリとマイケル・G・ウィルソンが007のプロデューサーを辞める発表を受けブロッコリ家の功績を振り返ることにした。
その第一弾が『ゴールドフィンガー』。
改めて観ると記号的なショットが全
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過去のない男(2002年製作の映画)

5.0

カウリスマキ作品を初めて観た
最初は画面構成のあまりの無難さに戸惑い、苦手意識すら感じた
しかし、そんな私をよそに物語は進み、ネガティブな状況が少しずつ、ほんの少しずつ、良いものに変わっていく。その好
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赤い波止場(1958年製作の映画)

5.0

大傑作だ
ヌーベルヴァーグ以前にこんな洒脱な映画があったとは
それも日本で
素晴らしいダッチショットの使い方は現在のアクション映画から消え去り、マンガでしか見られない
映画の可能性なんてまだまだあるん
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女っ気なし(2011年製作の映画)

5.0

奇妙なことに映画において管理されているはずの時間が自然的なものとなっている
独特の手ブレや挿入されたショットが起きた出来事の関係性をしなやかに変えていく
形而下の出来事がそのまま表象される
決して記号
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遭難者(2009年製作の映画)

5.0

澱みなく人と人が関わり離れていく
映画特有のやらせ感を感じさせない優しいショットと編集だった
セリフの使い方が繊細で画面外の声や人物の動きの表現に知悉していると感じた

お引越し 4Kリマスター版(1993年製作の映画)

5.0

完璧
これ以上の映画はない
今まで観た映画の中で
最も美しく人間臭く
映画に求めるすべてがあった
人物の動きカメラの動きが舞踊のように優雅で
フェリー二やルノワールのようだった
相米慎二は世界一のフィ
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(2025年製作の映画)

5.0

 おっとりした時間が徐々にすり減っていく。
 元フランス文学の教授の渡辺儀助は自分の貯金残高に残りの時間を合わせながら悠々とした時間を過ごしていた。同時に彼の崩壊もゆっくりと忍びこんでいく。
 細部ま
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(1985年製作の映画)

5.0

2023年12月25日初鑑賞
これほど悲しい話はない。
不条理劇の極み
この映画を名作と言い切れてしまうのは、唯、脚本の良かったからだ。
人間のさまざまな業について、物語で描き切っただけで、この映画に
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007/カジノ・ロワイヤル(2006年製作の映画)

5.0

『スカイフォール』と並ぶ007映画の最高峰
原作第1作目をシリーズ本家のブロッコリー家の手によって再映画化
大成功の要因は誰よりもダニエル・クレイグだ
このシリーズはその盛衰が俳優のカリスマ性に大きく
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アン・ラシャシャン(1982年製作の映画)

5.0

マルグリット・デュラスが子どもで思い悩んだことで生まれた童話が原作
快活でコミカルだった
フィックスのフレーミングの中で豊かな人間を見出すのは嬉しい

アンナ・マグダレーナ・バッハの日記(1967年製作の映画)

5.0

シンプルな構造であるのに
映画の不思議の極みに触れている
この作品はバッハの音楽が主題だ
しかし音楽ではなく映画だ
これが不思議だ

東京上空いらっしゃいませ(1990年製作の映画)

5.0

哲学的でありながらおとぎ話のよう
ドキュメンタリーだ
妖艶でいながら下卑てない
気品がある主演女優の大胆な演技は映画の素材ではなく主体だ
素晴らしい

セーラー服と機関銃(1981年製作の映画)

5.0

2025/1/10 完璧版
ジャンヌ・ダルク

2025/1/1
めちゃくちゃだった

異邦人 デジタル復元版(1967年製作の映画)

5.0

神を信じるということは
卑しく弱いことを認めるということ
生物として恥ずべき愚行

お引越し(1993年製作の映画)

5.0

完璧
これ以上の映画はない
今まで観た映画の中で
最も美しく人間臭く
映画に求めるすべてがあった
人物の動きカメラの動きが舞踊のように優雅で
フェリー二やルノワールのようだった
相米慎二は世界一のフィ
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ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー(2023年製作の映画)

5.0

面白いが、ゲームに勝てない。

公開当時受験生だったので観に行けず、配信終了の前に駆け込むように鑑賞。
マリオは小学生の頃に『スーパーマリオギャラクシー』をずっとやっていて、受験生の時も親に隠れてコソ
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VESPER/ヴェスパー(2022年製作の映画)

5.0

未完の傑作という幻想。
完成を恐れた結果の中途半端さが目についた。

映像には『ファンタスティック・プラネット』や『風の谷のナウシカ』のエッセンスを感じた。実際監督はそれらの作品の影響について言及して
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ガス人間第1号(1960年製作の映画)

5.0

予想外の出来
極端なことはせずに無難なショットを丁寧に繋げた秀作
今作は女のために男が非倫理的な行動出るのだが
その是非を社会的な観点から刑事という法律と記者という世論が判断していくという構造が素晴ら
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レッド・ロケット(2021年製作の映画)

5.0

どういう視点で描かれた映画なのか私には不明瞭なところに気持ち悪さを感じた。
リアリズム的な撮り方ではあると思う。実際の大統領選挙の映像の使用、郊外の工場の遠景、基本的に屋外撮影であることからそれがわか
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3-4x10月(1990年製作の映画)

5.0

いわゆる北野武的な映画の原点といえる
笑いと不条理
何の価値もない物語
脈絡のなさ

カメラワークが凝られている

嵐ケ丘/嵐が丘(1939年製作の映画)

3.9

原作未読だが監督がワイラーなのと
傑作として名高い原作に釣られて購入
非凡な物語だった
胸を打たれた
映像もワイラーらしい手堅いショットで
音響も当時のオーソドックスではあるがテクいこともしてて面白か
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菊次郎の夏(1999年製作の映画)

3.9

 かなりビートたけしだった
 フレームを利用した笑いが愉快だった

あの夏、いちばん静かな海。(1991年製作の映画)

4.3

北野武の映画は彼や彼の映画の人物の顔立ちのように端正だ。

天はすべて許し給う/天が許し給うすべて(1955年製作の映画)

3.5

テンポが速すぎて
独特
映像がケバい
粘っこい物語なのに退屈しなかった