多少拙くとも、語りよりも自分の撮りたいものを優先して撮っている感覚には好感を持つ。
つまらん。このご時世にわざわざモノクロでネオレアリズモの真似事。あざとさの極み。
市川雷蔵は「白」と「黒」の服しか着ない、ということにどれだけのシネフィルが気づいているだろうか。
学生服は白黒、剣道着は黒に名前の刻印部だけ白、剣道部の旗も白と黒。或いは机を挟んだ二者の構図や顔の半>>続きを読む
説明もなしに既に状況が始まっている中に観客を放り込む感覚(特にOP)が、70年代アクション映画のようで素晴らしい。発光を地味に野心的に撮るショット(仰角気味に父子を捉えてからカメラが少し引き衛星の破片>>続きを読む
見事な演出の映画。このビートたけしを見られたことがこの上なく嬉しい。
リンゴの皮むきの際の、中井貴恵との上下の視線の交錯、或いは会話の途中でレコードが途切れダンスへと移るスムーズな進行。カードを受け>>続きを読む
同監督の「マックス・ペイン」もそうだがいくら照明が良くとも演出に力がなければ面白くはならない。映画の面白さとは照明ではなく演出と信ずる。ジョン・ムーアならばまだ「エネミー・ライン」や「ダイハード ラス>>続きを読む
ピンゲーオ程の実力者ですら、ハリウッド資本で一本(「パーフェクト・スナイパー」自体は悪くない出来だったが)撮ると、ここまで疲弊してしまうものなのか。「チョコレート・バトラー」からの不調ぶりには暗澹たる>>続きを読む
やはり、この頃のピンゲーオは世界レベルの傑出したアクション演出家であった。「最も危険な遊戯」や相米慎二を思わせる螺旋階段の長回し、バイク集団や3連戦等溢れるアイデア、アクションを盛り上げるちょっとした>>続きを読む
このフェリーニには好感が持てる。ずっと船が揺れているというのが良い。風はもっと強く吹かせてもよかったか。