うっちゃりはちべーさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

うっちゃりはちべー

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息子の面影(2020年製作の映画)

4.2

Fan'sVoiceオンライン試写会にて。

渡米するために家を出たまま消息を絶った息子。彼を探す母の目を通してメキシコの闇(のほんの一部)を知る。
息子が決意を口にした言葉、最後に手を振った姿、触れ
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マイスモールランド(2022年製作の映画)

4.3

オンライン試写会にて。
この映画を観て悲しんだり泣いたりする資格はあるのか?
まずは今までの自分を顧みて怒る事から。
なんとなくしか知らなかった事、知ろうとしなかった事、深く考えず掛けた言葉が相手をう
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潜水艦クルスクの生存者たち(2018年製作の映画)

4.0

まるでウクライナ侵攻を受けて作られたような、現在進行形でロシアがまんま劇中と同じ態度を取り続けているんだけど4年前の映画なんだね……
ロシア中心の物語ではあるけれどロシア映画ではない事に納得。少なくと
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死刑にいたる病(2022年製作の映画)

3.9

Fan'sVoiceオンライン試写会にて。
ポスタービジュアルの暗く静かなイメージに油断していると仰反る事になる。やっぱり白石和彌だった。
ある時は穏やかに微笑み掛け、またある時は朗らかに話しかけてく
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インフル病みのペトロフ家(2021年製作の映画)

4.0

Fan'sVoiceオンライン試写にて。
どこまでが現実でいつから妄想なのか、もしくはずっと悪夢の中なのか。
タイトル通り発熱時に見る脈絡のない悪夢のようで、終着点も方向もわからない不安が延々と続く。
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パリ13区(2021年製作の映画)

3.9

遠く離れたパリでの人間模様、自分とは全く違う環境で他人事のようなラブストーリーかと思いきや、瞬間的な思考はとても身近なものだった。
そう思うよね、それはひどくない?まるで知り合いと近況を話しているよう
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ハッチング―孵化―(2022年製作の映画)

3.8

何もかもが美しく完璧な映像で始まり、たったひとつ混入された異物から広がる不和。作られた理想の家族自体が既に胡散臭く不穏に映るけれど、それが暴かれていく様も育っていく卵もとにかく怖い。主人公ティンヤと一>>続きを読む

映画 オッドタクシー イン・ザ・ウッズ(2022年製作の映画)

3.8

ほぼほぼTVアニメ版の総集編だけど、観直そうと思いつつ復習せず行ってしまったので自分は楽しく観れました。
完走したのが随分前なので、このシーンあったっけ?新規に追加された?いやいやあったな……の繰り返
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アンビュランス(2022年製作の映画)

4.3

怒涛のボケとツッコミと危険過ぎるカーチェイスで全く眠気は来なかったんだけど、予想の上の更に上まで盛ってくるので笑いを堪えるのが大変だった(同じ列の人も何度かフフッ……と小刻みに揺れていたので安心した)>>続きを読む

ふたつの部屋、ふたりの暮らし(2019年製作の映画)

4.0

Fan's Voiceオンライン試写会にて。
あんなに幸せそうで明るい未来しかないような序盤から、徐々に増していく緊迫感と不穏な生活音で喉元が締め上げられていく。
若くても、老いても尚、「世間一般」は
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親愛なる同志たちへ(2020年製作の映画)

3.9

Fan's Voiceオンライン試写会にて。
今起こっている事と繋がりがあるのでは、と思ったけれどモロに一本道で辿り着いているように見える。
「国の為に」耐える時切り捨てる時、それが個人にどんな影響を
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SING/シング:ネクストステージ(2021年製作の映画)

4.4

最初からテンション全開で、ずーーーっとショーを観ている気分!
イルミネーションロゴのミニオン含めてお馴染みの面々に「久しぶり!」と思わずニコニコしてしまう。
彼らのアイデンティティを確立する物語は前作
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ガンパウダー・ミルクシェイク(2021年製作の映画)

4.0

「SING/ネクストステージ」の直後のハシゴだったので、テンションのギャップと睡眠不足が祟ってウトウトしてしまった。
序盤は予想よりローギア、台詞回しも淡々としている。これは乗り切れないな……と時々ウ
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ニトラム/NITRAM(2021年製作の映画)

4.0

Fan'sVoiceオンライン試写にて。
感想をどう書けば良いのか、自分の中にどう留めればいいのか迷う。
映画を観ることで犯人に寄り添う事にならないかと不安になったけれども、同情的な視点ではないように
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ストレイ 犬が見た世界(2020年製作の映画)

3.6

試写にて。
殺処分が禁止されたトルコで犬の生きる姿を追う。
人間たちの複雑な事情はBGMのように流れ去り、時には邪険にされ時には愛情深く撫でられる犬たち。
そこにいてもいい、は優しいだけではない。
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THE BATMAN-ザ・バットマンー(2022年製作の映画)

4.4

初回は吹替で鑑賞。
序盤のバットマンは完全に闇に溶けてそこにいるのか?いないのか?現世に執着する幽鬼のようでめちゃくちゃ怖い。
悪党にとっての、都市伝説や怪談のような人間ではないものへの恐怖が観客に伝
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TITANE/チタン(2021年製作の映画)

4.2

Fan'sVoice独占最速オンライン試写会にて。
「RAW」の衝撃を覚悟して挑んでみたら更にその上を金属でガツンとやられた。
ホラーでもスリラーでもなく、前作の芯が青春映画であったように本作もヒュー
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ゴヤの名画と優しい泥棒(2020年製作の映画)

3.9

Fan'sVoice独占オンライン試写会にて。
ああ言えばこう言う。優しく意固地で口が達者な老人の、神に祈らない物語。
何から何まで無理筋なのにこれが実話とは驚き!
良い意味で古めかしさを感じる演出と
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キャッシュトラック(2021年製作の映画)

4.0

観てる側からすると警備会社の新人がジェイソン・ステイサムの時点で出オチというか、周りの言動にハラハラしつつ笑ってしまう。時系列をずらしつつ、徐々に明らかになってくる理由と立ち位置。なるほどこういうお話>>続きを読む

スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム(2021年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

いろんなシーンを思い出したり誰かの感想を読むだけで涙ぐんでしまう。もうダメだ。
立ったり座ったりソワソワして落ち着かない。早く記憶にして落ち着かせたいけどもう一度観たい。

向こう側から手を振るスパイ
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すべてが変わった日(2020年製作の映画)

4.3

緊張感で吐きそうになるし怖過ぎてとにかく早く終わって欲しかった……今のところアンテベラムと甲乙つけ難く今年イチ怖い映画。

反芻すればするほどどちらの家(家系)にも居心地の悪さを感じてしまう。
立場が
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ザ・スーサイド・スクワッド "極"悪党、集結(2021年製作の映画)

3.9

面白かったし全然嫌いではないんだけど、フットワークの軽さのあまり好きになる前にどんどん先に進んでしまったというか。
味が濃くて美味しいスナック菓子をひたすら食べてる感触(それが個性で売りだとも思う)だ
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フリー・ガイ(2021年製作の映画)

4.3

今年の夏の真打ちエンタメ。
ピクセル、シュガーラッシュ、レディプレ、コンティニューなどなどゲームの世界に入り込む描写はもう目新しいものではないけれど、めちゃくちゃ楽しい。
オンラインゲームにそれほど明
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最後にして最初の人類(2020年製作の映画)

3.8

コロナ禍の最中に観たものだから、本当に緩やかに絶えていく未来からのメッセージのようだった。
実在する遺跡の映像とティルダ・スウィントンの語り掛けから感じる荘厳さ、穏やかさと諦観は他の映画では味わった事
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ほんとうのピノッキオ(2019年製作の映画)

4.1

FansVoiceさんオンライン試写会にて。

ディズニーのピノキオしか知らない上に記憶があやふやで、ところどころで「この展開は薄ら覚えてる!」と懐かしい気持ちに。しかしあまりにも波瀾万丈、ピノッキオ
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最後の決闘裁判(2021年製作の映画)

4.5

これは凄い。しんどいけど凄い。
正直これほどまでには期待していなかったし午後の上映回にも関わらず観客は10人もいなかったように思うけど、この秋一番の映画かも。もっと人が入りますように、と願いながらの感
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燃えよ剣(2021年製作の映画)

4.2

相変わらず岡田准一が元からこういう人でした〜〜とばかりに凄いことをサラッと演るので、スルーしてしまいそうになる。
まるで止め画のようにビシッと決めてくれる殺陣はさすが(エンドロールの土方関連殺陣の部分
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プロミシング・ヤング・ウーマン(2020年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

好きなところはあるのに自分の希望がノイズになってモヤってしまうやつだった。くそー。

被害に遭うところを意図的に描写しなかった点にこだわりを感じるし、評価したい。
性別による不均衡もきっちり描写されて
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わたしはダフネ(2019年製作の映画)

3.9

めちゃくちゃポジティブなダフネに観ている方もニコニコ。序盤は別れがあるので辛いけど。
当たり前に仕事をして人と関わる彼女の毎日を追う。自分も他人も大事にしつつ、自信を持ってしたい事をする。髪色やそれに
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少年の君(2019年製作の映画)

4.0

凄惨な嫌がらせと暴力に目を覆いたくなる。その中で唯一救いとなるふたりの時間、若さ故の希望。それを叶えるために足掻く姿が痛々しくて愛おしい。

主演のふたりの熱量に釘付け。
チョウ・ドンユイが本当に高校
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最後の追跡(2016年製作の映画)

4.5

めちゃくちゃ面白いじゃないの……最後の追跡……

クリス・パインもベン・フォスターもいい役だな〜!
未だにスタトレのクリス・パインが一番好きだと思っていたけど、最後の追跡が一番です!
兄のマチズモの割
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83歳のやさしいスパイ(2020年製作の映画)

3.9

セルヒオが最初から最後まで一貫して紳士だった。
仕事だからというよりは元々そういう人なんだろうな。見て見ぬふりができない、誠実な人。
あまり予習せずに行ったのだけど、あれは本当にドキュメンタリーなのか
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ベルヴィル・ランデブー(2002年製作の映画)

4.2

思い切ったデフォルメ具合がユーモラスであり不気味でもあり、目を惹きつけて離さない魅力があった。
造形だけでなく、動きも神経をゾワリとなぞるような奇妙さでいちいち忘れ難い。
そして最後まで瞬きも惜しいく
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ブラック・ウィドウ(2021年製作の映画)

4.0

平和とアベンジャーズの為に尽力してきた彼女の最期がああだったのは(重要な役割だったとは理解しつつも)とても辛かったので、単独映画が作られて嬉しい。単独作品でないとルーツが語られる余裕もないし。

これ
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17歳の瞳に映る世界(2020年製作の映画)

4.5

すっっっごいな!視点がブレない!
邦題はぼんやりしていて好きではないけど17歳で望まぬ妊娠、中絶を選んだ彼女と寄り添う彼女が見る世界ではある……(でも原題のシャープさの方が良かった)
めちゃくちゃキツ
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