うっちゃりはちべー

ベルヴィル・ランデブーのうっちゃりはちべーのレビュー・感想・評価

ベルヴィル・ランデブー(2002年製作の映画)
4.2
思い切ったデフォルメ具合がユーモラスであり不気味でもあり、目を惹きつけて離さない魅力があった。
造形だけでなく、動きも神経をゾワリとなぞるような奇妙さでいちいち忘れ難い。
そして最後まで瞬きも惜しいくらいの描き込みっぷり!どのシーンも絵本のよう。

スクリーンを縦横無尽に走り回るのが老女というのがまた素敵。
彼女達もまた不気味なんだけど、カッコよくて愛らしくもある。本当に不思議なアニメーション。
こんな作品が20年前からあって知らずにいたのか……
奇妙な世界に引き摺り込まれるのが気持ち良いような悪いような、でもとても好きな映画。

不快なようででも暖かみもあってまた浸かりたくなってしまうの、ホラーとはまた違ったかさぶたを剥がすような感じ。