映画の題名にもなっているハクソー・リッジとは、沖縄の「前田高知」と呼ばれた日本軍陣地であるらしい。
この映画のクライマックスは沖縄戦で、沖縄に行ってからの映像は覚悟はしていたものの、予告編にもあったと>>続きを読む
古今東西「母」とは偉大なり。
アネット・ベニング演じるドロシーがとても素敵。
もし自分が、女手ひとつで男の子を育てていたなら同じように悩んだかもと思う。(あくまで想像の範疇の話であるが…)
成長とと>>続きを読む
どしゃぶりの雨のなか闘う男たちを描いた映画といえば、真っ先に思い出すのが黒澤明監督の「7人の侍」だ。
どしゃぶりの雨のなか雨音や風さえも演出のひとつとする映像は、どうしたって「7人の侍」を思い出す。お>>続きを読む
オープニングから不穏な空気満載で始まるこの映画。
ヒュー様最後のウルヴァリン=ローガンは、オープニングを見ただけで何らかの「終わり」を見る側に予感させるものだった。
この映画は、「X-MEN」に代表>>続きを読む
「光」という映画のタイトルのとおり、様々な「光」が描かれている2時間だった。
特に印象的に残る光が夕陽、永瀬正敏演じる視力を失いつつある(失ってしまってわけではなく、失いつつある)元カメラマンの中森>>続きを読む
およそハッピーエンディングとは言い難いこの映画を観終わった時、何故だろうか、とても救われた気がした。
そんな気持ちになったのは、それなりに人生経験を積んだからなのか。
そうだと思いたいけれど、おそらく>>続きを読む
思いのほか面白かった(失礼!)一作目から3年が経過し、いささか一作目の記憶がぼやぼやしているなか今作を見に行った。
もちろん、字幕で。なぜならブラッドリー・クーパーのロケットが聞きたかったので。あと、>>続きを読む
ザ・日本映画という雰囲気漂うオープニングの映像に木村大作を感じる。
『劒岳 点の記』の時にも思ったけれど、どうやってこんな瞬間の画を捉えるのだろうか。
この話の舞台が今なのか、今よりも前の話なのかはわ>>続きを読む
オープニングからベルの「朝の風景」のあたりでディズニーの本気を感じるとともに、画面に魅入られた。そして、これもミュージカルだったことを思い出す。
できるだけアニメの通りに実写化したらしいけれど、どこか>>続きを読む
遅ればせながらレビューをば。
これが事実だといわれれば、すごいとしか言えないし、ぐうの音もでない。見つけ出したサルーもすごければ、待っていたママもすごい。
そして、サルーが歩んだ人生を映画化したいと思>>続きを読む
後編はかなり脚色が入り(前後編として完結させるためなのか)オリジナル要素が強かったものの、おおむね満足できた気がする。
原作が登場人物一人一人を丁寧に掘り下げて描いているため、あっさり流れていってしま>>続きを読む
あの『トレインスポッティング』が戻ってくる。
『トレインスポッティング』の頃はギリギリまだ学生と呼べる年齢で、どうしようもない、いやはっきりと書こう。クソみたいな彼らに共感はできないけれど釘付けになり>>続きを読む
この映画が日本で公開された1992年といえば、今でこそバブル崩壊期間の起点である時期であるといわれており、それから日本の経済は長い低成長期を向えることになるのだが、日本はまだバブル経済の余韻を楽しんで>>続きを読む
第69回カンヌ国際映画祭ある視点部門での監督賞受賞を筆頭に、各国映画祭で賞を獲得したロードムービー。なるほど「ある視点」で見た場合、面白い映画だった。
主人公は、現代のアメリカの森に住み、狩った動物>>続きを読む
この映画を見ている間何度微笑ましい気持ちになり、ひとり笑みを浮かべたものか。
そして、予想以上に涙を流してしまった。
自分が流す涙すら温かく感じる、そんなお二人の姿には憧憬を感じずにはいられない。>>続きを読む
漫画や小説の実写化が成功するか否かの大きなカギを握るのがキャストで、ここでどれだけ見る側を納得させることができるのかは、その映画を見るか見ないかの判断にすら直結するものであると思う。過去、それに成功し>>続きを読む
アメリカでアニメ映画といえばこれまでディズニーとピクサーの両巨頭のイメージが強かったのだが、最近は日本でも両巨頭以外のアニメ映画も上映されるようになった。
例えば、「アイス・エイジ」に代表されるブルー>>続きを読む
この映画が公開される日は折しも某人気作家の新作が発売される日で、その本の冒頭を読み、物語の始まりが魅力的であることの大切さを感じていたのだが、「LA・LA・LAND」を見てまたしてもそれを痛感した。>>続きを読む
「今人間の本質を書くことができる作家といえば貫井 徳郎だと思う。ぜひ、読んでみて欲しい」と熱く知人にすすめられたものの、この手の本は読む側のメンタルが万全の時でないとやられてしまいそうだなと躊躇してい>>続きを読む
第69回カンヌ国際映画祭でグランプリに輝いたグザヴィエ・ドラン監督映画。
おそらくこの映画は前作「mommy」ほど広く高評価を得る事はないだろうなと思う。
大切な(というか肝心な)事は何ひとつ語ろうと>>続きを読む
世の中には様々な病気があり、私の周りにもいわゆる難病と呼ばれる病気で幼い頃から病魔と生きる人がいる。(彼の場合は病魔と闘うのではなく、病魔と生きるという表現のほうがぴったりくる)
ならば、病気と生きる>>続きを読む
ここ最近こぞってヒーローを世に送り出しているマーベルとDC。
映画化においては数歩もリードしている感が強いマーベルが(個人的見解だが、ドラマ化という点ではDCのほうが面白い)送り出す新たなヒーロー「ド>>続きを読む
マーティン・スコセッシが約20年間にわたり企画を温めてきたという本作。確かにこれは簡単に作れるような映画ではない。すごい映画だった。
しかし、私にはこの映画を語るにふさわしい言葉が見つからなく…(この>>続きを読む
冒頭シーンを見て、国が変わっても「おじいちゃん」の気質は変わらないのだなと思った。
融通が利かなくて頑固で口うるさい。そんな親戚にひとりはいそうなめんどくさいおじいちゃん(オーヴェ)の姿は既視感があり>>続きを読む
予告編を見ていると期待は高まるばかりであるものの、もしかしたら、本編の間の箸休め的な映画なのではなかろうか、そんな一抹の不安を抱えつつ公開日初日に足を運んだ思いは、いい意味で裏切られた。
この映画が>>続きを読む
前評判通りの良い映画だった。
こういった映画は多くの人に見てもらいたい。
口コミやクラウドファンディングでここまで上映館が増えていったというのにも納得した。
できたら若い人たちにこの映画を見てほしい>>続きを読む
古今東西パン屋さんはいい人だ。
この映画を見終わった時、私はそう確信した。
「魔女の宅急便」に出てくる「グーチョキパン店」しかり、この映画に出てくるジェイコブしかり。
なんだろう、私がパンを好きだから>>続きを読む
ある物書きが「小説のなかに無駄な言葉は何一つ存在しない」と言っていたが、この映画のなかには無駄な映像は存在しない。初めから終わりまで、これでもかというくらいのエピソードが詰め込まれ、その全てが見る側の>>続きを読む
原作を読み終えた時、「これを映画化してほしいな」と率直に思った。そして、映画化の発表を聞いた時、期待に胸を膨らませた。
原作のことを「ザ・メイキング・オブ・永い言い訳」とあるインタビューで問われて否>>続きを読む
邦題どおり「ハドソン川の奇跡」と呼ばれる「USエアウェイズ1549便不時着水事故」の映画化作品である。
原題は「Sully」。これはこの映画の主人公でもある当時の機長で、ニューヨーク・マンハッタンの上>>続きを読む
原作小説を読み終わった時の、衝撃と読後感の悪さはあれからかなりの時が過ぎ去った今でも覚えている。
映画化されると聞いた時は正直見ようかどうしようか迷ってしまったのだが、「悪人」の李相日監督とキャストを>>続きを読む
『海炭市叙景』『そこのみにて光輝く』に続く、佐藤泰志 函館三部作最終章といわれている今作品。毎回監督は変わっているものの、佐藤泰志の原作の世界観が崩れることはない。
原作『オーバー・フェンス』が収め>>続きを読む
期待値の高かったこの映画だが、とっても正直な感想を書くと、期待値を上回ることはなかったし、「え?こんな話なの?」と、むしろ拍子抜けした感が強かった。キャラクターの設定にもどうやら私とは相違があるようで>>続きを読む