6060さんの映画レビュー・感想・評価

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Playground/校庭(2021年製作の映画)

4.0

閉じた小さな社会が
権力、無理解、孤立に
満たされていく怖さを
丁寧に描く衝撃の演出。

ケナは韓国が嫌いで/韓国が嫌いで(2024年製作の映画)

3.8

周囲に馴染めず、挑み、
挫け、悩み、立ち止まり、
また歩き出すという空気。
20歳代という清心な時代。

ウィキッド ふたりの魔女(2024年製作の映画)

3.7

グリンダが置き去りで、
二部作化は酷い消化不良。
原作舞台への思い入れより、
観衆を優先して欲しかった。

35年目のラブレター(2025年製作の映画)

4.0

出会う事は稀だけど、
役者の誠実な演技は、
時に実話を物語に昇華させ、
胸打つ煌めきを産み落とす。

プレゼンス 存在(2024年製作の映画)

3.8

定式の映像化への挑戦。
終盤の緊迫感は流石。
作品中盤での一種の
種明かしは不要かも。

TATAMI(2023年製作の映画)

4.0

あからさまに国家が
個人の尊厳を蹂躙する
怖さと憤りと訣別を
映像化した事の価値。

ゆきてかへらぬ(2025年製作の映画)

3.5

命を削る言葉の煌めきが
木戸中也に宿らないので、
小林の焦燥も泰子の喪失も、
抉られた傷痕を残さない。

ドライブ・イン・マンハッタン(2023年製作の映画)

3.8

良い事ばかりは無いけど、
こんな優しい瞬間はある。
たった二人の会話が
織り上げる人生が愛おしい。

あめだま(2024年製作の映画)

3.5

導入部の街の景観で
少し期待し過ぎたかも。
感性の具象化の先にある
独自の物語が観たかった。

死に損なった男(2024年製作の映画)

3.8

内緒で秘密のいい話を
こそっと聞いた感じ。
上手く着地させたなあ。
展開が緩いのは少し残念。

名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN(2024年製作の映画)

4.2

社会正義も誠実も超えて、
ただ自由と音楽に忠実に、
新たな時代を切り拓く魂が
ティモシーに憑依した。

デュオ 1/2のピアニスト(2024年製作の映画)

4.3

人の可能性への信念と
底辺に流れる家族愛。
作品の揺るぎない姿勢に
感動の波が揺り戻す。

プロジェクト・サイレンス(2024年製作の映画)

4.1

韓国エンタメの真骨頂。
緻密かつ盛り沢山な
王道パニックサスペンス。
惜しい俳優を亡くした。

ANORA アノーラ(2024年製作の映画)

3.8

ラスト僅か数シーンの為
延々と続くバカ騒ぎ。
とことん陽気で無垢な
アニーの涙にグッとくる。

コメント部隊(2024年製作の映画)

3.7

大企業の闇を見せネタに
フェイクを巧妙に配した
入れ子構造の巧妙さ。
ハングルが読めればな。

奇麗な、悪(2024年製作の映画)

3.7

閉鎖された部屋の中に、
瀧内久美の言葉達が、
その意味を剥奪されて、
渦巻きながら降り積る。

愛を耕すひと(2023年製作の映画)

4.0

主人公の内に滾る怒りや、
静かで揺るぎない決意と、
主役の内省的な視線が
物語に深い余韻を残した。

劇場版 おいしい給食 Road to イカメシ(2024年製作の映画)

3.8

主役の巫山戯た芝居と
脇を固めるセンスの良さ。
独自の喜劇を切り拓く
市原隼人が好ましい。

ブルータリスト(2024年製作の映画)

4.3

モダニズムの頑迷な魂と、
主人公の人生への情熱が
濃厚な実在感を創り出し、
その背景と時代を凌駕した。

ノー・アザー・ランド 故郷は他にない(2024年製作の映画)

3.9

パレスチナの市民が暴力で
西岸に押し込められ、今や
ガザからも追放される情勢。
この酷い現実に震撼する。

聖なるイチジクの種(2024年製作の映画)

4.2

専横、抑圧、蹂躙により
家族に芽生えた不信で、
権力は孤立し自壊する。
社会状況への鋭利な警鐘。

雪子 a.k.a.(2024年製作の映画)

4.1

言葉が紡がれ人が繋がる。
ラップが何処から産まれ、
何処へ行きたいのか、
少しだけどわかった。

劇場版 トリリオンゲーム(2025年製作の映画)

3.8

作為的な展開の粗や、
絵空事っぽい背景は、
ラストの仕掛けへの導線。
中々痛快なコンゲーム。

キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド(2024年製作の映画)

3.7

米国が己の内部に悪を
包摂するという告解か。
レッドハルクとの
バトルは期待に応えた。

第五胸椎(2022年製作の映画)

3.1

不定形な蠢く物への
忌避感は怖さとは異質。
毒々しいイメージだけで
ホラーは創造出来ない。

セプテンバー5(2024年製作の映画)

4.2

緊迫の事態の同時報道、
瞬時に迫られる判断、
事件の悲劇性の全てが、
映像による衝撃となった。

レディ加賀(2023年製作の映画)

3.4

開花直前の小芝風花を
企画と周囲が支えて、
ご当地映画の功罪あるが
主役としての覚悟が伝わる。

セトウツミ(2016年製作の映画)

3.8

1話に一つ笑えるネタと
既に完成された間合い。
今の二人で10年後を
やってくれへんかなあ。

ハイパーボリア人(2024年製作の映画)

3.8

生と死、主体と客体、
創造者と被造物が、
入れ子の様にいり乱れる。
狼の衝撃は無いが面白い。

ステラ ヒトラーにユダヤ人同胞を売った女(2023年製作の映画)

3.8

生きる手段を選べない事は
戦争を闘うのと同じ。
同様な事態で泥水を呑まず
正義を守る自信は無い。

野生の島のロズ(2024年製作の映画)

4.0

自然界と動物達の見事さは
監督畢竟の到達点。
この作品の制作の意志と、
ヒットに人類の希望が宿る。

ドリーミン・ワイルド 名もなき家族のうた(2022年製作の映画)

3.7

幸運が運んで来たのは
30年前の自分と家族。
ちょっと飾り過ぎだが、
ジワリと暖かくなる。

Brother ブラザー 富都(プドゥ)のふたり/アバンとアディ(2023年製作の映画)

4.0

理不尽で不運な生に
向きあう二人の時間。
手話の会話が胸に迫り、
僅かな希望に救われる。

ヒプノシス レコードジャケットの美学(2022年製作の映画)

3.9

成功し過ぎたロックの
象徴的アートワーク。
正にこのイメージと共に
あの時代を生きてた。

世界征服やめた(2025年製作の映画)

3.3

監督の日常に対する
柔なピュアさが苦い。
現実はただ一編の詩が
映像を圧倒してしまう。

ショウタイムセブン(2025年製作の映画)

3.7

部分的辻褄や安易さは
ひとまず置いたとして、
結末の上滑りの審判は
好き嫌いが割れるな。