えびちゃんさんの映画レビュー・感想・評価 - 8ページ目

えびちゃん

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追憶と、踊りながら(2014年製作の映画)

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追憶と踊るジュンとリチャードのそれぞれが抱える喪失、孤独と深い愛。
ベン・ウィショーの丁寧な演技に何度も目尻に涙を湛えてしまった。リチャードはウィショーにしか演じられない役。
カイの匂いを通して、頑な
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若草物語(1994年製作の映画)

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原作は名作アニメ絵本シリーズを読んだことがあるくらいなのできちんとした原作を即購入しました。
あまりの尊さにとても感動。心の中でずっと大事にしていきたい宝物のような作品。オールタイムベスト。何度も観た
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シンプル・シモン(2010年製作の映画)

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90分弱でテンポよく、ポップな雰囲気。オープニングクレジットかわいいんだけど、観進めていくとハッとする。
単純にいい話だった!と受け止めていいのかはよくわかりません…。
ただ、さすが福祉国家スウェーデ
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カジュアリティーズ(1989年製作の映画)

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ベトナム戦争まっただなか、アメリカ軍の小隊がベトナムの小さな村から少女を拉致、強姦、殺害した実話がベース。
主人公はマイケル・J・フォックスだけど、なんと言っても軍曹ショーン・ペンの鬼の演技。徹底した
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ジェニーの記憶(2018年製作の映画)

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48歳のドキュメンタリー作家ジェニー、自らが13歳だった頃の回想。
ジェニーは13歳にして40歳の男ビルと付き合っていた。でも対等に付き合っていたと思っていたのはジェニーだけ。
13歳のジェニーと40
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5時から7時までのクレオ(1961年製作の映画)

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アニエス・ヴァルダ監督作品。
シャンソン歌手のクレオががん検査の結果を待つ17時から19時まで(正しくは18:30まで)を描いた作品。占いに行ってみたり、恋人と会ったり、ミュージシャン仲間と会ったり、
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幸福(しあわせ)(1964年製作の映画)

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アニエス・ヴァルダ監督作品。追悼鑑賞。
映るのはただただ幸せな男女の姿。
なのにとても怖い。
オープニングクレジットはひまわりがたくさん咲いている原っぱを若い夫婦とその小さな子どもたちが歩いているんだ
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漂うがごとく(2009年製作の映画)

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ベトナム映画初めてかも。
アートフィルム。考えるな、感じろ系。
出会って3ヶ月で結婚、新婚なのに一度も寝ていないグエンとハイ夫婦(夫のハイはマザコン)。グエンの親友やハイのタクシーの乗客、その娘などを
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エル・スール(1982年製作の映画)

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ヴィクトル・エリセ監督のつくりだす全てが好きだと思った。
風景、明暗、静寂、キャラクター像、視線、雪、かもめの風見鶏。余白。センチメンタリズム、仄暗い時代背景。
初聖体拝受の日、父とのダンスシーンが一
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ミツバチのささやき(1973年製作の映画)

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多くを語らない、描きすぎない、映画の教科書みたいな作品。やっと観られて良かった。ショットの切り替わりも潔くてかなり良い。無駄がなく完璧。
心の通い合わない父と母、冷え切った家庭。おかあさんが過去と決別
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ブライトスター いちばん美しい恋の詩(2009年製作の映画)

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キノ・イグルー「あなたのために映画をえらびます」2本目。
大好きな『ピアノ・レッスン』のジェーン・カンピオン監督作品。
25歳で夭折した、英国浪漫派最高の詩人と言われたジョン・キーツの恋人ファニーが主
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マレーナ(2000年製作の映画)

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はじめてDVDのジャケットを見たときに、エッチなおねえさんが少年をもてあそぶ映画か…?と手に取らなかったのだけど、おすすめいただき鑑賞。
なんとジュゼッペ・トルナトーレ監督作品、かつ音楽はエンニオ・モ
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アノマリサ(2015年製作の映画)

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小さな頃に大好きだったクレイアニメやパペットアニメーションの感覚で観ると大怪我するでしょう。なにより絶対に子供に見せてはならぬ、大人向けストップモーションアニメなのである。
主人公はカスタマーサービス
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ある少年の告白(2018年製作の映画)

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福音派の牧師の父と敬虔な信者の母との間の一人息子のジャレッドは同性愛矯正治療施設に入れられてしまう。矯正施設でのセラピーの内容と、入所することになったきっかけが少しずつ明らかになっていく。
セラピーの
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岬の兄妹(2018年製作の映画)

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失業し、自閉症の妹に売春させる兄。生き延びるためもがいた2人の物語。
社会規範的タブーに倫理的タブーが折り重なって目をそらしたくなる。
障害者の性愛ってどうしても…イケナイモノっていう意識がどこかにあ
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愛の嵐(1973年製作の映画)

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これはすごい映画。
どきどきして目が離せなかった。
元ナチス党員のマックスと収容所で出会い歪んだ性愛の矛先になった少女ルチアの再会からはじまる倒錯した愛の物語。
ストックホルム症候群、共依存なんだろう
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Love,サイモン 17歳の告白(2018年製作の映画)

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言われてみれば、カミングアウトするのがゲイだけとは確かに不公平な話である。
ストレートだってカミングアウトすべきだ。

『ブリグズビー・ベア』で初めての友達だったスペンサーが本作でも主人公の親友役で嬉
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50回目のファースト・キス(2004年製作の映画)

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ハワイが舞台で100点。
主人公がお調子者のプレイボーイでウヘェとなったけど、水族館の獣医さんでペンギン、セイウチ、イルカと本当におしゃべりしているかのようなコミュニケーションが素敵で即惚れました。1
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女王陛下のお気に入り(2018年製作の映画)

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ずっと観たかった本作。予習をして臨めて良かった。ヨルゴス・ランティモス監督作品みっつめ。
ダンスシーンやっぱり頭おかしくて嬉しかった!レイチェル・ワイズの黒レースの傷隠しは『山猫』のアラン・ドロンっぽ
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ロブスター(2015年製作の映画)

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ヨルゴス・ランティモス監督作品ふたつめ。耐性が付いてきたのか『籠の中の乙女』ほど引攣らなかったです。楽しかった。私が知ってるコリン・ファレルじゃなかったけど。
神経質そうなカット、無駄に壮大なストリン
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籠の中の乙女(2009年製作の映画)

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初めてのヨルゴス・ランティモス監督作品。夢も希望も青春もない『ブリグズビー・ベア』という感じ。
はじまってすぐナニコレ?!と困惑。そして開始7分で交尾か?というシーンに「この作品はヤバイ」という脳内ア
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13回の新月のある年に(1978年製作の映画)

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はじめてのライナー・ヴェルナー・ファスビンダー監督作品。
何度も観逃して最後の最後で観られて良かった。
圧倒されてしまい打ちひしがれてる。とんでもない映画を観てしまった。

男性から女性になったエルヴ
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シシリアン・ゴースト・ストーリー(2017年製作の映画)

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シチリアでマフィアに誘拐され779日の監禁ののち絞殺、酸で溶かされ遺棄された13歳の実在の少年事件を元に脚色したダークファンタジー作品。美しくて切なくて余韻が残る。特に不穏な音が耳につく。
主人公ルナ
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アナザー・カントリー(1983年製作の映画)

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お勧めというかご紹介いただいた作品。
二重スパイになり、ロシアに亡命しているガイが祖国を裏切ることになったきっかけのパブリック・スクール時代の回想。
自治寮の代表・幹部の座をめぐる対立。その権力争いに
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ベルリン・天使の詩(1987年製作の映画)

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だいすきなヴィム・ヴェンダース監督作品。やっぱりすごくすき!!
失礼ながらはじめは中年男性が天使って違和感ありすぎと思って観ていましたが、話が進むにつれおじさま以外は考えられないと強く思いました。
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暗殺の森(1970年製作の映画)

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優柔不断なファシストの半生。
反ファシストのクアドリ教授の妻アンナとバレエのスタジオで2人きりになるシーンとムッソリーニ政権崩壊のときの妻ジュリアとの会話のシーンがどちらも青いフィルターを通していたの
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ROMA/ローマ(2018年製作の映画)

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生活音と長回しになぜか懐かしくてとても愛おしい気持ちになった。
長回しがこんなに心に残ると思わなかった。緻密に計算された本当にいい映画だった。
テーマが愛とか慈愛だとは思っていない。懺悔だと思う。
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リバー・ランズ・スルー・イット(1992年製作の映画)

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風景がきらきらして美しくてとても幸せな気持ち。アメリカの原風景というような懐かしさ。
美しくて上質なヒューマンドラマでした。
家族であり、親友でもある同性の兄弟が心の底から羨ましいと思った。
牧師のお
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アンダーグラウンド(1995年製作の映画)

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すごい映画体験をしてしまった!!
3時間弱だけどあっという間。打ちのめされてしまった。世界史もっとちゃんと勉強すればよかった。
圧巻の結婚式シーン、家の屋根の鐘がなるシーン、火のついた車椅子が十字架の
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山猫(1963年製作の映画)

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30回くらいお舟を漕ぎながらも、なんとか186分鑑賞できたから褒めて欲しい。
はじめてのルキノ・ヴィスコンティ監督。
1860年代の落ちぶれゆくイタリア貴族たちを豪華に、でも冷ややかに、重厚に描いた傑
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マイ・ブックショップ(2017年製作の映画)

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後味かなりビター。描き過ぎない、話し過ぎない構成に好感。上質ないい映画を観られて嬉しい。
イギリスの小さな港町。夫に先立たれたフローレンスが夫婦の夢だった本屋を開店。本屋のない町に斬新な本が並びあっと
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パンズ・ラビリンス(2006年製作の映画)

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グロテスクと美のダークファンタジー。
ヴァイオレンスとグロさに目をつぶってしまった箇所もあり…。
わたしはハッピーエンドかなと思った。
『シェイプ・オブ・ウォーター』よりもずっと感情移入できた気がする
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ドゥ・ザ・ライト・シング(1989年製作の映画)

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アカデミー賞授賞式のスピーチでスパイク・リー監督が"Do the right thing"って言ってたね。
暑くてイライラするからみんな怒鳴ってばっかりなの?まともに働かないの?ちょっとよくわからない
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気狂いピエロ(1965年製作の映画)

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『勝手にしやがれ』に引き続きこちらも男と女の逃避行。
またぶつぎりのBGM。本当にフェードアウトが好きでないのね、ゴダールは。
哲学的な会話と日記、内容はおいてけぼりにされてしまったのだけど、色彩の美
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勝手にしやがれ(1960年製作の映画)

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10年ぶりに鑑賞。10年ぶりにもなるとほとんど初鑑賞といってもよさそう。
唐突でフェードアウトなくぶっつりと切れる音楽の使い方がむしろ小気味いい。
どこまでも浅はかで傲慢なミシェル。自分がミシェルを愛
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ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア(1997年製作の映画)

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死を目前に控えた男二人組が海を見に行くクライム?ロードムービー。バディものに弱い。
はじめはドイツ版(歌わない)『ブルース・ブラザーズ』という印象だったけど、声出して笑ってしまったし、終盤は嗚咽してし
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