あくとるさんの映画レビュー・感想・評価 - 11ページ目

ベスト・オブ・エネミーズ ~価値ある闘い~(2019年製作の映画)

4.0

"人種の壁を打ち破ったモノとは"

あらすじを読んでずっと気になっていた本作がしれっとNetflixに追加されていたので鑑賞。

黒人女性の公民権運動家と白人男性のKKK幹部が議長となり、学校の人種統
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ファーザー(2020年製作の映画)

4.0

認知症の親の介護生活を描いた作品。
認知症の描写があまりにもリアルで驚いた。
アンソニー・ホプキンスの演技はたしかにアカデミー賞に相応しいものでした。
トリッキーな語り口に最初は戸惑ったものの、見てい
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SNS-少女たちの10日間-(2020年製作の映画)

4.5

男女問わず子供を持つ親は必ず観るべき。
12歳の少女に扮した役者たち(幼く見える大人の女性たちを起用)がSNSでどんな危険に晒されてしまうのかを追ったドキュメンタリー。
彼女たちにコンタクトを取ってく
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ミッチェル家とマシンの反乱(2020年製作の映画)

4.5

"変人であることを誇れ!"

全くノーマークだったのですが、製作があの!次々と傑作を産み出し続けるクリストファー・ミラーとフィル・ロードの超天才コンビだと知って俄然観る気に。
本作も見て納得の素晴らし
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ジェントルメン(2019年製作の映画)

4.5

"これが紳士の騙し合い"

最近のガイ・リッチーはいまいちと思っている人にこそ見て欲しい。
皆が待ち望んでいた"あの頃"のガイ・リッチーが帰ってきた。
彼の初期作品のテイストが炸裂した文句無しの傑作。
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JUNK HEAD(2017年製作の映画)

3.5

"狂気のエンドロール"

所謂カルト作品。
独特でシュールな世界観。
グロテスクなクリーチャー。
狂気と言えるほど手の込んだストップモーションアニメは見ていて飽きることはありませんでした。

ただ、ス
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ウィズアウト・リモース(2021年製作の映画)

4.0

"ポーンがキングを討つとき"

愛する家族を失った男の壮絶な復讐劇。
しかし、決して一筋縄ではいかない。
ステファノ・ソッリマ監督の持ち味が十二分に発揮されたハードで容赦ない世界観とマイケル・B・ジョ
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あの夜、マイアミで(2020年製作の映画)

4.0

"闘争のさなかで"

サム・クック、ジム・ブラウン、カシアス・クレイ(モハメド・アリ)、そしてマルコムX。
黒人のアイコンである彼らがモーテルで過ごす一夜の出来事。

ジリジリと加熱していく議論。
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愛してるって言っておくね(2020年製作の映画)

4.0

"心の痛みは二人で分け合う"

見せる構成が巧く、胸を打つ。
"愛してる"と言えずに後悔はしたくない。
照れくさくても伝えることが大事。
それだけでも心は癒される。

隔たる世界の2人(2020年製作の映画)

4.0

アカデミー賞で短編実写映画賞を受賞した作品ということで調べてみたら、なんとBadmonことJoey Bada$$が主演だと!!??
ラッパーとしては言うまでもなく最高でファンなのですが、まさか役者とし
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21ブリッジ(2019年製作の映画)

3.5

"残酷な現実を受け入れる"

裏で糸を引くのは誰か。
先の読めないスリリングなアクション・サスペンス。
事件の真相にたどり着いたとき、アメリカの根深い"残酷な現実"が明らかになる。

これがスクリーン
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ザ・スイッチ(2020年製作の映画)

3.5

女子高生演技のヴィンス・ヴォーンに萌える101分。

予想よりもウェルメイドなホラー・コメディ。
とにかく図体のでかいヴィンス・ヴォーンが可笑しくて笑った。
ストーリーには意外性こそ無いものの、伏線が
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パーム・スプリングス(2020年製作の映画)

3.5

"あなたと一緒なら明日が来ても怖くない"

コメディとしては少し物足りないところがあったが、美しい愛の物語であった。
人生には辛いことも多いが、それでも一歩前に進まないと"新しい自分"には出会えない。

BLUE/ブルー(2021年製作の映画)

3.5

"負け犬がそれでもリングに立つ理由"

様々な思いでボクシングを始める人間がいる。
樽崎は"ボクシングをやってる風になりたい"などというふざけた理由だった。
では、負け続けのボクサー瓜田が始めた理由は
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ザ・ライダー(2017年製作の映画)

4.0

"トラウマと再生の物語"

監督の最新作である『ノマドランド』同様に、ドキュメンタリーかと錯覚してしまうほど極めて自然体なヒューマンドラマ。
深みあるドラマを作りだす卓越した手腕が本作でも遺憾なく発揮
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ラスト・フル・メジャー 知られざる英雄の真実(2019年製作の映画)

4.0

"名誉勲章を与えられるべき英雄とは"

国防省に勤めるハフマンは、ベトナム戦争で大勢の兵士の命を救ったピッツェンバーグへの名誉勲章授与のために、当時の兵士たちの証言を集めるという任務を与えられる。
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騙し絵の牙(2021年製作の映画)

4.0

"この男、策士"

さすがの吉田大八監督。
だれることの無いあっという間の2時間弱。
出版業界の未来をかけ、それぞれが生き残るための仕掛け合い。
二転三転するジェットコースター・ストーリーに身を任せる
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ロード・オブ・カオス(2018年製作の映画)

4.0

"その狂気はハッタリか、それとも本物か"

ブラックメタルバンド、メイヘムのリーダーであり、ブラックサークルの創設者であるユーロニモス。
仲間内ではサタニストらしく邪悪に振る舞い、過激なことをうそぶい
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ノマドランド(2020年製作の映画)

4.5

"大切な思い出と共に生きていく"

とんでもない作品に出会ってしまった。
これは文句のつけようが無い洗練された傑作ヒューマンドラマ。
ポスターに『あなたの人生を変えるかもしれない、特別な作品』などと書
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モンスターハンター(2019年製作の映画)

3.0

"リオレウスには龍属性の武器がいいですよ"

自分は熱狂的ファンというほどではありませんが、ある程度モンハンには思い入れがある方です。
中学時代にMHP2Gが大流行しており、自分も放課後は友人たちと狩
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ミナリ(2020年製作の映画)

3.0

"水のある生活を得るのも大変だ"

A24、PLAN Bの作品でアカデミー賞でも有力候補ということで少々期待しすぎたか。
良くも悪くも家族の素朴なヒューマンドラマで、ある一点を除くと驚くような展開は無
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Swallow/スワロウ(2019年製作の映画)

4.0

"完璧さの強要"

常に"理想の妻"として振る舞わなくてはならないストレスからか、ハンターは異物を飲み込むことに快感を覚え始める。

とにかく夫リチャードとその両親によるハンターへの"理想の押し付け"
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アンダードッグ 後編(2020年製作の映画)

4.5

"戦う理由がリングにはある"

前編よりも更に追い込まれる晃。
幸せの絶頂の龍太にも"罪深き過去"が襲い掛かる。
全ての因縁が明らかになるとき、不器用な男たちの熱いヒューマンドラマが完成する。
145
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ビバリウム(2019年製作の映画)

4.0

"暗黒の育児生活"

これは思わぬ拾い物。
奇妙な世界観のなかで描かれるのは現実にある夫婦生活・育児問題。
想像以上にダークでへビィな秀作。
本来は幸せの象徴とも言える子育てを、"残酷な人体実験"かの
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スタントウーマン ハリウッドの知られざるヒーローたち(2020年製作の映画)

3.5

スタントという男社会の中でタフに活躍するスタントウーマンたち。
素晴らしい作品の数々は彼女たちの体を張った努力と貢献があってこそ。
感謝の言葉しか浮かばない。

ただし、ドキュメンタリーとしては展開の
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アンダードッグ 前編(2020年製作の映画)

4.0

"蔑まれても喰らいつけ"

ストーリーの総評は後編を観てからですが、とりあえず前編はとても良いスポーツ・ヒューマンドラマだった。
2時間強の長さを感じないほどに引き込まれた。

前編は、過去の栄光も空
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グリーンマイル(1999年製作の映画)

4.0

今更ながら名作鑑賞。

"誰もが自分のグリーンマイルを歩んでいる"
人の命、最期と向き合う3時間。
しかし、重くはなり過ぎず、話運びも軽やか。
非常に端正なヒューマンドラマ。
秀逸な脚本。
考え抜かれ
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プライドと偏見(2005年製作の映画)

3.5

身分の違いによって生じる高慢さと偏見。
それらを乗り越えて相手の真の姿を知ったときに深い愛が芽生える。

丁寧なヒューマンドラマだが、個人的には引っ掛かるポイントが無く、感想も特に無し。

ザ・タウン(2010年製作の映画)

4.0

"街に深く根付いた呪縛"

ベン・アフレック監督、脚本、主演。
彼以外も豪華キャスト揃いだが、個人的には贔屓にしているジョン・ハムが出演していて嬉しい。

銀行強盗犯が人質に取った女と恋に落ち、更正し
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DAU. ナターシャ(2020年製作の映画)

1.5

「この映画のどこが面白いんだろう?」
長い上映時間の大半この言葉が頭に浮かんでいた。
久しぶりにこんな低評価を付けざるをえない作品に出会ってしまった。

とにかく退屈な139分。
ストーリーはあって無
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世界で一番しあわせな食堂(2019年製作の映画)

3.5

予告編を観る限り「ほんわかした人情物」のようで、私が進んで観るタイプの映画では無いのですが、週刊文春シネマチャートでの芝山幹郎氏の評価が高かったので鑑賞。

美味しい料理が人と人の心を繋げる。
料理が
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ラスベガスをやっつけろ(1998年製作の映画)

3.5

"118分キマりまくり"

まるで"観るドラッグ"。
とんでもなくぶっ飛んだ映画。
この映画自体がドラッグの幻覚のようで観ていてクラクラする。
薬物をキメた二人の男の旅。
話は終始よくわからないのだが
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日の名残り(1993年製作の映画)

4.0

ジェームズ・アイヴォリー監督兼脚本。
カズオ・イシグロ原作。

人に仕えるということは己を殺すことなのか。
ナチスに傾倒する主人に忠実に従い続けた執事が、自身の罪や後悔と向き合う。
忖度無いまっすぐな
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告発のとき(2007年製作の映画)

3.5

ポール・ハギス監督兼脚本。
イラクから帰国後に失踪した軍人マイク。
父親ハンクの懸命な捜索もむなしく、マイクは無惨な遺体となって発見される。
マイクはなぜ殺されなければならなかったのか。
ハンクは息子
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ミッドナイトスワン(2020年製作の映画)

3.5

☆邦画強化月間☆
Filmarksでの評判が極めて高い本作。
近所で再上映していたので鑑賞。
良いドラマだとは思いますが、個人的に合わなかった部分も多かったです。
以下、苦言が多くなりますが、この作品
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牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件 デジタル・リマスター版(1991年製作の映画)

3.0

4時間弱の映画ということで、かなり身構えて観たのですが、やはり自分にはまだ早かったようです。
高い評判ほどの面白さは、自分には見出だせず、心に刺さるポイントが無かった。
また、タイトルから勝手にサスペ
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