"苦悩してもなお、―"
『クロエ・ジャオ×MCU(ヒーロー映画)』という異色の組み合わせ。
長編映画3作目にして『ノマドランド』でアカデミー作品賞を含めて3部門受賞という紛れもない才人。
そのずっと>>続きを読む
"復讐の果てに"
配信開始を心待ちにしていた本作。
ザ・男前イドリス・エルバ、『アトランタ』からラキース・スタンフィールドとザジー・ビーツが出演しているうえに、Jay-Zが音楽プロデュースという完全>>続きを読む
"絶対的な主従関係と尊厳"
人並みに社会生活を送っていたら、誰しもがどこかで観たことある関係ではないだろうか。
主人公マルチェロは自分の意思が弱く、他人に言われるがまま行動する。
根っからの子分気>>続きを読む
"This is my KILLER TRACK."
※自分語りと後半ネタバレを含むのでご注意ください。
『ラスト・ナイト・イン・ソーホー』公開記念に。
現時点で自分の生涯ベスト映画です。
もはや>>続きを読む
"レイフ・ファインズの無駄遣い"
大好きな『Step Brothers』の主演コンビと傑作『IDIOCRACY』の脚本家が組んだ…と言えば良さそうに聞こえてくるが、残念ながらラズベリー賞4冠に輝いて>>続きを読む
"正義の名の下で行われる非人道的行為"
この映画を観るなら元気のある日に。
シリアスな社会派ドラマだと思っていたらトラウマ級ホラーだった。
中盤以降の肉体的/精神的拷問描写が一切容赦なく、執拗でキツ>>続きを読む
"市民vsブギーマン"
殺戮のハロウィン。
タイトルの"KILLS"が示すが如く、残虐さがマシマシに。
殺し方が多様で外連味もあり、何より本当に痛ましいのが良い。
また、本作が描く"恐怖に駆り立てら>>続きを読む
"数字が語る戦争"
長く書くと政治に詳しくないのがバレてしまうので手短に…。
911テロとイラク戦争。
戦争を起こすために、都合の良い情報のみを集め、嘘を正当化する。
政府の横暴の犠牲は常に名もな>>続きを読む
"私を被害者にしないでよね"
原題『The Wife』。
いつまでも無邪気で幼い夫と賢く献身的に支える妻 。
古くから根深く存在し続ける悪しき男性社会と、その中で苦渋を舐めながらも強く生きてきた女性>>続きを読む
"ごまかさない生き方"
ベンの育て方を全肯定などはできないが、正しさも多分にあり、真理をついていると深く納得させられる場面もあった。
大人の自分もこれからの生き方考えさせられる素晴らしい映画だった。>>続きを読む
バイオレントでセクシュアルで宗教的。
解釈が難しいとても独創的な作品。
ストーリーは分かるような分からないような…。
ひとまずビジュアル面の奇妙さを楽しんだ。
コーエン兄弟×Netflix。
独立した6つの話で構成される不条理ブラックコメディ。
その不条理さには何度かギョッとさせられたが、全体的に地味で冗長なのは否めず。
ゆったりとしたテンポ感が合わなかった>>続きを読む
"シカゴと黒人芸術文化"
オリジナル版は未鑑賞なので比較はできないのだが、本作もまた『Get Out』や『Us』に連なるホラーに黒人差別の歴史を織り混ぜるジョーダン・ピール印の作品。
シカゴの団地ス>>続きを読む
"真実の価値"
巨匠リドリー・スコットということを抜きにしても、これはちょっととんでもない作品。
文句無しで今年ベスト級。
まさに巨匠のなせる業。
落ち着いてしっかりとした画。
長尺ながらテンポが>>続きを読む
"ある朝"
1940年代のアメリカ。
白人家族と黒人家族の物語。
第二次世界大戦が二つの家族に与えた影響とは。
単純な対比ではなく、それぞれの立場から多層的に観ることのできる丁寧なドラマ。
前半は>>続きを読む
"力とは決断"
スコットランドの英雄。
反逆の王ブルースと壮絶な戦い。
物語の構造はシンプルなので、歴史に明るくない自分でも楽しめた。
エリザベスの勇敢さが印象に残る。
きっちりとした撮影が良い。>>続きを読む
"深淵"で壮大な物語の《序章》
幾度も映像化が試みられたものの、決定的な映像作品が生まれてこなかった難題SF大作。
70年代にホドロフスキーが熱心に取り組んだが制作中止。
1984年のデヴィッド・リ>>続きを読む
"沈黙"
問題がたて続いて起こり、まさに難局の中で存在そのものが問われるカトリック教会。
変化か妥協か。
壁か橋か。
教皇のあるべき姿とは。
神の言葉をひたすら待つ。
聖職者も一人の人間に過ぎない。>>続きを読む
"魂の戦士"
ドゥニ・ヴィルヌーブのDUNEを観る前に。
実現されていれば映画史は変わっていたであろう壮大な企画。
その創造の過程と、映画会社に拒否されて封印されるまでを監督自ら語る。
この映画に携>>続きを読む
様々な攻撃法(殺し方)が映されるオープニングクレジットを観て、そういう暴力的な映画が始まるんだということを理解する。
ストーリーや設定に関しては、良く分からないまま戦闘に放り込まれるので、あまり気にせ>>続きを読む
日本版リメイクが話題になっているので、オリジナルを初鑑賞。
有名なシチュエーションスリラーということだが、ただただ退屈。
CUBEの構造と脱出法をただ計算で求めるだけなので、観ていて特に爽快感も無い>>続きを読む
"人生に0.05%の輝きを"
16歳から酒を買えるデンマークの酒文化にまず驚く。
日本よりも酒が身近な存在だからこそ生まれた作品だろう。
飲酒が人生にもたらす効果について考える非常に面白いドラマだっ>>続きを読む
"#いいね!の為に血を流せるか?"
YouTubeのスターは人々に愛されるアイドルか、それとも踊らされているピエロか。
インフルエンサーが与える"影響"とは正か負か。
今らしい題材で承認欲求の中毒性>>続きを読む
『ジェントルメン』も記憶に新しいガイ・リッチー監督がジェイソン・ステイサムと組んだ新作クライム・サスペンス。
いつも"男の世界"を描いてきた監督。
だが、今回はいつもの"軽妙洒脱"さは無く、ひたすらに>>続きを読む
"時間"
これは問題作。
実にズルい作品だ。
大の大人が号泣させられてしまった。
これ以上無く見事な幕引き。
クレイグボンドが残していたものにキッチリとケリをつける。
ゆえにクレイグ過去4作の見直>>続きを読む
"異端のボンド"
6代目のジェームズ・ボンドとしてのダニエル・クレイグのドキュメンタリー。
冒頭、"金髪"の彼が演じるボンドが、当初はまったく受け入れられなかった様子が語られる。
悪評・酷評の集中>>続きを読む
"少年が兵士となるまで"
『007: No Time to Die』の予習として、キャリー・ジョージ・フクナガ監督作を観賞。
内戦で家族を失った孤独な少年。
彼に残された唯一の生きる道は、兵士とな>>続きを読む
【2021.9.28@Amazon Prime Video】
クレイグボンド最終作へ向けて復習、その4。
初めて劇場で観た007。
当時後追いで『スカイフォール』を観て感動し、そのサム・メンデス監督>>続きを読む
【2021.9.27@Amazon Prime Video】
クレイグボンド最終作へ向けて復習、その3。
サム・メンデスが監督を務めたことで、何段も格調高くなった傑作。
ロジャー・ディーキンスによる>>続きを読む
【2021.9.26@Amazon Prime Video】
クレイグボンド最終作へ向けて復習、その2。
一般的に評判が芳しくない本作。
『カジノロワイヤル』の観賞後だと、やはり見劣りしてしまう。>>続きを読む
【2021.9.26@Amazon Prime Video】
クレイグボンド最終作へ向けて復習、その1。
冒頭からド派手で見応えたっぷりなアクションのつるべ打ち。
今観ても古臭くならず、驚きがある。>>続きを読む
これがリアルなスパイの姿。
米露の戦争を防ぐためのミッションはイギリスの中年セールスマンに託された。
リアリティーあるスパイ活動を緊迫感たっぷりにクールな画面で捉える。
地味になりかねない作品だが、>>続きを読む
"もやがかかった真実"
あらすじからして「これは重いだろうな…」と思って、観る前から恐かった作品。
観てみると想像よりもとても淡々としている一方で、じんわりと深く染みるヒューマンドラマだった。
吉田>>続きを読む
『誰が為の選挙』
スティーブ・カレルが主演ということで、"田舎の選挙ドタバタコメディ"かなと思い観ることにしたのだが、これは本当に驚いた。
さすが"PLAN B"というべきか、選挙制度への痛烈な皮肉>>続きを読む
Rotten Tomatoesの評価が、評論家も一般観客も共に酷かったので、期待値は低めで鑑賞。
激怒して貶すような作品ではないが、たしかに出来が良いとは言えない残念な作品だった。
一言で表すと"ダメ>>続きを読む
"歪んだ男らしさの暴走"
ナヨナヨしたオタクっぽい早口の主人公ケイシー。
つまり、いつものジェシー・アイゼンバーグ。
"男らしさ"のカケラも無いケイシー(名前すら女っぽい)は、夜道で暴漢に襲われ重傷>>続きを読む