arimacさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

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(2023年製作の映画)

3.6

効率や生産性の行き着く先がさとくんの思想な訳で、ただイカれた犯人の連続殺人ってことでも無いんだよなと、考えさせられました。
一方でうわべのヒューマニズムはなんの解決にもならないということでもあり、本当
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シック・オブ・マイセルフ(2022年製作の映画)

3.8

承認欲求オバケ女子の暴走を北欧映画らしくシニカルに描いている。誰かに見られて、定量的に評価されないと満足できない現代、彼女の行動をただクレイジーと笑ってもいられないのかも。

絵はオシャレだし会話劇も
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ハント(2022年製作の映画)

3.6

とにかく出演俳優が豪華だし、身体能力感じさせるキレキレのアクション、VFXを多用した世界観のデカい演出など韓国映画らしさ満点なのでそのジャンル好きにとってはすごく楽しめる。ひねりの効いた脚本もよかった>>続きを読む

オアシス 4K レストア(2002年製作の映画)

4.0

何はともあれソルギョングとムンソリの演技!これだけで観る価値ありますね。

映画においてアウトサイダーを描くのは同情的になり過ぎたりすごく難しいと思うんだけど、本当に物語的な必然を感じさせる、素晴らし
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アステロイド・シティ(2023年製作の映画)

-

この映画を心底好きな人ってどれだけいるんだろう…
僕も一映画ファンとしてウェスアンダーソンの独創性は素晴らしいと思うけど、流石に映画として成立してないんじゃないかと思うほどわからなすぎる。

作家性が
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あしたの少女(2022年製作の映画)

3.8

韓国映画お得意の告発ものだけど、カタルシスが無い分余計に読後感は重たかった。売上高営業利益率とかROEとかの影にある現実。現代資本主義の矛盾にどうやって対処すればいいのか、考えさせられました。

福田村事件(2023年製作の映画)

4.0

本当にあの頃の日本っていうのはどうしようもないと思いつつ、歴史修正主義蔓延る現代日本もさして変わらないか、という気にもなる。

序盤テンポの悪さを感じるところもあるが、虐殺に至るシークエンスは白眉。人
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バーニング 劇場版 4K(2018年製作の映画)

4.2

イチャンドンレトロスペクティブにて、映画館では初鑑賞。

久しぶりに観たが格差ものとしても、サスペンスとしても本当によくできていて、全く飽きない。イチャンドンらしくテーマは重たいのだけれど映画として楽
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ポエトリー アグネスの詩 4K レストア(2010年製作の映画)

4.5

イチャンドンレトロスペクティブにて初鑑賞。映画終了後しばらく動けないのは久しぶりの体験で生涯ベスト級によかった。人生と向き合う事、たとえそれが辛い事であろうとそこに生きる意味があるという。自分の人生に>>続きを読む

シークレット・サンシャイン 4K レストア(2007年製作の映画)

4.0

劇場では初鑑賞。映画館で観るとカメラの揺れとかアングルの切り替えとか体感が違いました。緻密な画の構成、シネさんの心象風景の描き方、全てが必然だと思えるようなストーリー、解き放たれたかのような俳優陣の演>>続きを読む

エドワード・ヤンの恋愛時代 4K レストア版(1994年製作の映画)

4.0

90年代のトレンディドラマみたいなんだけど、オフビートな笑いがあってあの頃でしか作り得ないセンスのいい映画。ジェンダーとか政治体制とか社会が変わりゆく瞬間をうまく描いていました。

バービー(2023年製作の映画)

3.9

フェミニズム的なオースティンパワーズって感じでめちゃくちゃ楽しめた!女性も男性もロールモデルをぶっ壊そうという話で、僕的には大賛成!
マーゴロビー、ライアンゴスリングがいいのはもちろんウィルフェレルが
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さらば、わが愛/覇王別姫 4K(1993年製作の映画)

3.9

映像といい、レスリーチャンといい美しい映画。大河ドラマ的な大きな世界観で、映画らしい映画を4kで堪能させていただきました。

告白、あるいは完璧な弁護(2020年製作の映画)

3.6

火サスみたいな映画ではありますが、脚本がよく練れているので娯楽作品として素直に楽しめた。こういうウェットな感情がぶつかり合う感じの韓国映画ってやはりよいです。

To Leslie トゥ・レスリー(2022年製作の映画)

3.8

もっと救いのない話かと思っていましたが、意外にもいい温度感のヒューマンストーリーでした。アメリカ南部のざらついた風景ってホントに絵になりますね。物議醸しましたがアンドレアライズボローのオスカーノミネー>>続きを読む

オープニング・ナイト(1978年製作の映画)

-

演出が濃すぎて疲れました…僕にはカサヴェテス合わないのかも…

ウーマン・トーキング 私たちの選択(2022年製作の映画)

3.9

生半可な気持ちでは観れない映画という感じ。宗教と人間、家父長制、いろいろと考えさせられるました。

スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース(2023年製作の映画)

4.0

ものすごい映像体験。相変わらずアメコミモノの行動原理は僕には理解できませんが、とにかく全部がクール。最高のヒップホップムービー。続きが楽しみだな。

怪物(2023年製作の映画)

4.0

脚本、演出、音楽、それぞれのレベルが高い、ホントによくできた映画。普遍性の高いテーマを扱いながら、娯楽作品として素直に楽しめる。ラスト含めある程度観る側の解釈に委ねられる作りもよく、いい意味で考えさせ>>続きを読む

aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

3.7

これは好き嫌い分かれるでしょうね。セリフでは無く映像で感じる映画なので観る側の感受性が試されてる感じ。ともすれば退屈になりがちなんですがとにかく映像のセンスがいいので飽きずに楽しめました。

波紋(2023年製作の映画)

3.8

とにかく出演者全員演技が上手い。演出に若干くどさは感じるものの、ブラックコメディとして楽しめた。しかし、磯村勇人は出てくるだけで華があるというか、ホントに旬な感じがしますね。

帰れない山(2022年製作の映画)

3.9

ブロークバックマウンテンみたいになるかと思いきや、ギリギリ男の友情に止まってるかんじ。父親との距離感とか、洋の東西変わらないですね。大地の雄大さに比べれば人間なんてちっぽけなものだと痛感させられる。し>>続きを読む

最後まで行く(2023年製作の映画)

3.6

原作を超えているかと言われると?だが、エンタメ映画としてそれなりに楽しめた。ただ爆発シーンはvfxに頼るので無くちゃんと爆発させて欲しいんだよな。

TAR/ター(2022年製作の映画)

4.0

ケイトブランシェッドの鬼気迫る演技に脱帽。一分の隙も無い緊張感の高い絵作りもいい。最後は彼女が解放されたのだと理解したい。

EO イーオー(2022年製作の映画)

3.7

驢馬目線映画。ありそうで無かった目線の映画で、人間社会の傲慢さとか面倒くささなんかがよく描けていました。驢馬目線の抽象化された映像の質も高く今までにない映画になってた気がします。眠くはなりますが。

レッド・ロケット(2021年製作の映画)

3.6

クズがありのままのクズとして描かれている映画はいいですね!彼らにとって愛国が免罪符であり、それをトランプのMAGAが利用しているのもよくわかった。何気に90sっぽいルックもオシャレです。

アダマン号に乗って(2022年製作の映画)

-

あまりに淡々とし過ぎていて…障害者だからこそのありのままの多様性というテーマは理解できるのですが、映像作品として成立しているのか、僕には理解できませんでした

聖地には蜘蛛が巣を張る(2022年製作の映画)

3.8

らしさの呪縛の重さ。主人公の拗らせと周囲の反応が恐ろしかった。重たいテーマではあるがサスペンスから法廷劇に進んでゆくので映画的には楽しめる構成になっている。秀作。

生きる LIVING(2022年製作の映画)

3.8

オリジナル観たのがかなり前なので詳細覚えてなかったが、ところどころ変わってる感じでした。システムに押しつぶされてゆく役人の悲哀とか、描き方良かったし、何よりブランコのシーン。これが撮りたくてリメイクし>>続きを読む

ザ・ホエール(2022年製作の映画)

3.9

舞台の映画化らしくほぼワンシーンで進んでゆく。ブレンダンフレイザーとホンチャウの演技が素晴らしいので、全然単調さは無い。それまでずーっと暗いトーンで最後に天啓を受けるがの如く光が差す演出に痺れた。

AIR/エア(2023年製作の映画)

3.8

音楽も、会話も、編集のテンポも良く、気持ちよく楽しめた。ビジネスプレゼンのヒリヒリする感じ、すごく良く描けていた。ソニーとジョーダン母はまさにゲームチェンジャーですね。ジョーダンが背中しか出てこないの>>続きを読む

トリとロキタ(2022年製作の映画)

3.8

お恥ずかしながらダルデンヌ兄弟映画初鑑賞。この演出は引き込まれますね。生まれてきた環境で人生が決定づけられるこの世の理不尽。切ないラストだった。

コンペティション(2021年製作の映画)

3.8

シニカルなストーリー展開で、めちゃくちゃ笑えた。ラストを綺麗に着地させる脚本もお見事。役者も魅力的で、アントニオバンデラスのクズっぷりもよかった。ダサいポスターのイメージ強く期待して無かったけど、これ>>続きを読む

いつかの君にもわかること(2020年製作の映画)

3.9

親子二人が愛し合っている様子がほんとうにうまく描かれていて、涙、涙。この手の映画でありがちな過度にエモーショナルな演出がないのがよかった。

フェイブルマンズ(2022年製作の映画)

3.6

スピルバーグの実録ハリウッドものかと思いきやファミリー映画でした。極めて私的な映画で正直あまり物語に入っていけなかった。とはいえスピルバーグなので脚本、撮影、編集全部がスムーズだし、ポールダノとセスロ>>続きを読む