しの田さんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

踊る不夜城(1937年製作の映画)

2.0

 最後の舞台で綺麗な大団円に収まる。そしてそこのタップダンスが圧巻。柔軟性を活かしたダイナミックな踊りで、格好よかった。あとローリーが絵に描いたようなハンサム。話の流れはかなり強引に思えるし、くしゃみ>>続きを読む

オンネリとアンネリのふゆ(2015年製作の映画)

2.0

 お人形サイズの小人には何か凄まじい興奮を感じる。子供の頃からの夢で、強烈な憧れを持ってる気がして、この映画もただその趣味だけで大騒ぎして観た。小人がいたら是非私のシルバニアに住まわすのにと思う。

バタフライ ルーム(2012年製作の映画)

2.0

 サイコホラーでありながら突然の音楽でびびらすタイプの映画。母の歪んだ愛情、連鎖する虐待。どこもかしこも気持ちが悪い。過去と現在が細かに入れ替わって展開を掴むまで苦労した。
 子供をただ所有したいだけ
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5時から7時までのクレオ(1961年製作の映画)

3.0

 不安で仕方がなく未来に絶望する主人公…とは思えないほど軽やかで可愛らしい映像。不安を解消するのは結局自分にしかできないことで、どんな親しい人に諭されたとしても、自分自身が納得できなくては。気晴らし、>>続きを読む

トロール・ハンター(2010年製作の映画)

3.0

 説明がそれらしくて、すごくワクワクした。かつ、政府への不信感とかブラック労働的なのもガッツリ見せられて、ファンタジーという分類だけでは足りない。トロールの造形も良かった。橋の下のトロールとか、まんま>>続きを読む

さらば冬のかもめ(1973年製作の映画)

2.0

 体育会系のノリながらも、やるせなさの残るラスト。まさにアメリカンニューシネマという感じ。
 囚人が手旗信号を教えてくれとか言って懐いてくるのがいじらしくて、可哀想になる。さよならも言えずに鉄格子の奥
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コーヒー&シガレッツ(2003年製作の映画)

3.0

 どうでも良い会話劇ほど、さりげなく提示されたユーモアを見逃すまいと気を張って鑑賞する。これもそうやって観たが、殆ど分かってないと思う。アメリカの有名人とか知らんし。
 だけど、コーヒーと煙草という、
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小さな恋のメロディ(1971年製作の映画)

2.0

 純真で視野が狭い感じが子供らしい恋模様。友達の家のこともママがなんとかしてくれる!という主張とか、いつまでもコソコソ話しして忍び笑いとか。学校が滅茶苦茶に厳しくて酷いのに、なんであそこまでみんな好き>>続きを読む

魂のジュリエッタ(1964年製作の映画)

2.0

 映像内の原色や大味の陰影やどぎつい描写なんかがけばけばしい。どんちゃんした音楽が良かった。ジュリエッタの演技が、心を押し隠すひきつった微笑みとかが良かった。話の内容は分かるような分からないような。>>続きを読む

イン・ザ・プール(2005年製作の映画)

1.0

 まっったくハマらなかった。ハマらないのはこの作品なのか、原作小説からなのか、この監督なのか、確かめるべきかもしれない。役者それ自体は悪くない。台詞回しとか演技のムラとかが気になっちゃううえに、はずし>>続きを読む

ジゴロ・イン・ニューヨーク(2013年製作の映画)

3.0

 人種混合の雑多なニューヨークを舞台にした、音楽や色合いなんかがおしゃれな恋愛映画。雰囲気は軽くて優雅だが、内容はかなりのエグさ。人間関係が特に説明されずに物語が進むので、話を追うのが難しかった。マレ>>続きを読む

失われた週末(1945年製作の映画)

2.0

 バーナムが頭の回転が速く洗練されていて伊達男という感じだが、どうしても格好がつけられず無様に落ちる。依存症は大変だなあ、と。献身的な彼女がいて、かなり手助けしてくれた兄がいて、ナットとか周囲の人間が>>続きを読む

危険なメソッド(2011年製作の映画)

2.0

 なんというか…ひどい時代もあったもんだ、という感想。多くは脚色だろうが、私にはハマらずストレートに居心地が悪い。クローネンバーグらしさもあまりなく、戦争とか出産とか、治療過程でさえぽんぽん飛ばされ、>>続きを読む

アリス・スウィート・アリス(1977年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

 みんな叫びすぎで感情的になりすぎですごく怖かった。グロ描写はチープなくせにやたらと多い。子供のアンビバレントで生意気な描写が良い。登場人物の愛憎劇が錯綜していて面白かった。ただ、事実関係からよく分か>>続きを読む

Big in Japan(原題)(2014年製作の映画)

2.0

 慎重にトリミングされがちな痛々しい部分を、はからずも晒してしまったという感じ。最後は人間の生き方のような深い?テーマにつながってきてて意外、面白かった。ジョーンズもいじられキャラという感じで見ていて>>続きを読む

マウス・オブ・マッドネス(1994年製作の映画)

2.0

 少し面白かった。怪物とか悪魔とかのホラーは全然怖いと思わなくて、だからラヴクラフトも刺さらないんだけど、そうだとしてもこの映画は面白かった。架空の街へ行き、自分も架空の人物だと知り、自分がおかしいの>>続きを読む

天国でまた会おう(2017年製作の映画)

2.0

 登場人物の関係が絡まり合ってごちゃごちゃした結果、なんとなくラストを迎える。三部作の一番最初がとりあえず終わった、という感じが何となくする。悪くはない。エドゥアールの剽軽なキャラクターとか、思わぬ結>>続きを読む

チャンス(1979年製作の映画)

4.0

 あったかい気持ちになり、沢山笑って、鋭い切り口、とっても良かった。
 建前やお世辞を取っ払った奥にあるものは、ずけずけとモノを言う攻撃的な舌鋒ではなく、純で真っ直ぐな優しい心。純真でひたむきで愛おし
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何が彼女をそうさせたか(1930年製作の映画)

2.0

 ただひたすらに可哀想な主人公。昔と今じゃ美的センスが異なるのが察せられる。最後のクライマックスシーンが失われているのは本当に残念。

僕の大事なコレクション(2005年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

(21.11.17)
 ウクライナを旅する。共産主義の匂い立つ都会からどんどん分け入って過去が掘り起こされていく。地名や人名、物語の構造など初めはてんでばらばらになっていたものが車に揺られてゆっくりと
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バンド・ワゴン(1953年製作の映画)

2.0

 ハッピーで楽しい。最後のナンバーが名残惜しいけど愉快で良い感じだった。途中のハードボイルドシーンはよく分からなかった。やたらに長かったけど話の筋からも劇中劇の筋からもしっくり来ない…なに?

パラード(1974年製作の映画)

3.0

 すごい。台詞も話の筋もほとんど無いのに映画終わりの達成感。サーカスの記録映像を見ているような、だけどリアルじゃない筋書きも感じる。どこまでが現実でどこからが虚構か分からない、そういうのひっくるめて、>>続きを読む

サムサッカー(2005年製作の映画)

3.0

 爽やかな映像で綺麗な雰囲気だけど、抉ってくる描写もあって、結局は清濁あわせのんでいこう!という勢いだけのラストも良い。同じ構図を繰り返してて、ただの日常生活なのに緊張感があってひりひりする。一味違う>>続きを読む

仄暗い水の底から(2001年製作の映画)

2.0

 それなりに怖かった。時々わりかしダイナミックな映像が挟まるのが意外。マンションの雰囲気が良い。淑美の、あまり強く出られない性格だけど段々取り乱していく演技が良かった。

マルホランド・ドライブ(2001年製作の映画)

2.0

このレビューはネタバレを含みます

 流石にわからない。実は二人は同一人物で、ダイアンは女優になりたくてやってきたけど、業界は枕とかコネとかばっかで自信が無くなってしまって、いつしかカミラという理想の自分?二重人格?を生み出す(死体を見>>続きを読む

SOMEWHERE(2010年製作の映画)

2.0

 のんびりした映画。ちょっと掴みどころがなかった。
 主人公成功していて悩みなどなさそうだけど、仕事とか金でしか人間と付き合っていなくて、なんとなく孤独を感じていて、でも子供と過ごすことで自分自身唯一
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クルードさんちのはじめての冒険(2013年製作の映画)

3.0

 かなり良かった。大胆にデフォルメしたキャラクターデザインが最高だし、沢山の奇想天外な動物や多様な環境、すごくワクワクする冒険だった。
 原始人を馬鹿にしたコメディはやり過ぎ感があるが、しかしめちゃく
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ガタカ(1997年製作の映画)

2.0

 面白かった。ガタカの世界にはすでに一歩足を踏み入れているし、ここで描かれる差別の構造は常に存在し続けたものだった。でもそう言う強烈な遺伝子差別によって人種差別は克服されたのかもしれない。性差別っぽい>>続きを読む

きみはいい子(2014年製作の映画)

4.0

 小さな街、みんながみんな完璧じゃなくて不安を抱えていて、優しくするというのは、そういう傷だらけの人間が傷だらけの人間を抱きしめると言うことで、お互いに足りないところや歪んでいるところはあるけれど、そ>>続きを読む

三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実(2020年製作の映画)

2.0

 NHKスペシャルみたいな綺麗な構成。内容はよく分からない。つくづく60年代は遠い。
 まず、字幕も無く耳で聞いただけで、議論を理解するのは私には到底無理。第一に難しいし、ここら辺の議論を勉強したこと
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アレクサンドリア(2009年製作の映画)

3.0

 あまり取り上げられない時代と場所を舞台に、文化や価値観が錯綜する。明確にキリスト教=悪だが、奴隷解放という位置付けでもあり、一筋縄ではいかないことがよく分かる。地動説云々は脚色だろうが、映像での説明>>続きを読む

野火(1959年製作の映画)

2.0

 冒頭からすごく丁寧な映像化で、小説の説明やら台詞やらをいちいち拾っては展開に繋げていく。視線や手の震えなど、演技の詳細に渡って原作を意識しているのが分かる。
 田村がハンサム。ところどころにコントの
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ある船頭の話(2019年製作の映画)

3.0

 古い邦画っぽさを全面に押し出した渋い演出ながら、映像がものすごく綺麗かつダイナミック。川の描写、遠くの山、すごーく良い景色で、良い切り取り方。そういう情景描写を丹念に見せてくれるから良かった。
 話
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チェコ・スワン(2015年製作の映画)

2.0

 ドキュメンタリー? というわけでもない?
 のんびりしていて、楽しそうで、元気になる。