Genichiroさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

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エドワード・ヤンの恋愛時代 4K レストア版(1994年製作の映画)

4.2

チチとモーリーが青白く照らされ、タバコの火を分け合う。『ロックよ、静かに流れよ』みたいに!終盤、明け方のビルにて一同に介した顔の見えない三者。それとは対照的なカップルを映してこの映画は終わる。濱ぐっち>>続きを読む

ビフォア・サンセット(2004年製作の映画)

3.9

前作よりもあけすけでブラックユーモアに溢れた会話が続く。「でも、ノートルダムもいつかは消える」、本当に消えてしまった。今作では衝撃の事実が明かされる。公園で2回もやってたんかい。タクシーの車内でお互い>>続きを読む

ビフォア・サンライズ 恋人までの距離(1995年製作の映画)

4.4

撮影が素晴らしい。各場面のほんとにどうでもいいような会話のやり取りだけで引っ張ってしまう。特にレストランでお互いの友達に電話をかけるところを演じるという茶番そのものとしか言いようがない場面、こういうも>>続きを読む

長江哀歌(ちょうこうエレジー)(2006年製作の映画)

4.6

アジアに住む人間として、アジアの映画はなるべく見ようと思っている。韓国映画には緊張感がある、というか描かれるものは全て緊張関係と言っていい(恋愛映画ですら)。台湾映画のある種のゆるさは気を抜くと日本人>>続きを読む

オープニング・ナイト(1978年製作の映画)

4.7

現世を生きているとバイラルヒット以外は意味のないことのように思えてくる(そしてバイラルヒットは全て何の意味もない)。気が狂いそうになる速度、これが現代なのか。今作では劇中で実際に演劇が上演されるまでの>>続きを読む

プレタポルテ(1994年製作の映画)

3.7

今作や『プレイヤー』で顕著だけど、アルトマンがいくら虚飾に彩られた映画業界へシニカルな目線を向けようとしても、画面から立ち上がってくるのは愛憎…っていうより一方通行の愛、偏愛だ。豪華キャストで彩られ、>>続きを読む

メーヌ・オセアン 4Kレストア(1985年製作の映画)

4.2

序盤の電車の乗車券の話とかあの尺でやる必要ある?無駄すぎる裁判シーンがやばい。相変わらず無駄な場面が多く、なんだこの映画と思っていたらゆるゆるセッションシーンから輝き始める。そして終盤。ナントへと辿り>>続きを読む

ミツバチのささやき(1973年製作の映画)

4.5

今見るとかなりストレートな比喩でよく検閲で止められなかったなと驚く。最後とかは分かりづらいけど、母親の手紙や後半の負傷した兵士などで内戦の話をしてるのはすぐわかるし。同一カットに収まることのない親子の>>続きを読む

どこまでもいこう(1999年製作の映画)

4.5

オープニングのヤクルト強奪から最高。「これって落とし物だよな?」言いっぷりが完全にチンピラで笑う。非常階段でタバコの火を分け合うようにお菓子を分ける。地上ではワー!と抗争中の子供たちが走り抜ける。金勘>>続きを読む

スペースバンパイア(1985年製作の映画)

3.4

ミイラ状態の男が精力を吸収して復活する場面はウケた。なんだあれは。ヘリコプター内で血液から女を生成する場面も凄すぎ。そこからの「あのときのセックスが良すぎて…」の告白。アホすぎる。終盤の男女全裸で串刺>>続きを読む

戦慄怪奇ワールド コワすぎ!(2023年製作の映画)

2.6

画面酔いで初めて映画館で吐く寸前まで行った。危なかった、、頑張って最後まで見たけど、「ほんとにこれでよかったの?」という気持ちは変わらなかった。心の底からコワすぎ!復活を祝いたかった、残念。あんなに面>>続きを読む

ファントム・オブ・パラダイス(1974年製作の映画)

3.6

コンサートシーンの変な盛り上がりが笑う。そこからの感電シーン‼️ヒッチコックオマージュは控えめ、シャワーシーンくらいか。なんか情報の圧縮具合がすごい。面白い、けどそんなにハマりませんでした。

バービー(2023年製作の映画)

3.0

オープニングで『2001年宇宙の旅』。その後はめっちゃ『マトリックス』を彷彿とさせるシーンが出てくるし、そういう作品である。ノーラン新作と共に大ヒットしたというのは興味深い。この記号ゲームっぷり、これ>>続きを読む

カーライル ニューヨークが恋したホテル(2018年製作の映画)

-

豪華タレントに混ざって突然現れるライス元国務長官。軽いドキュメンタリーでも見るかーと気になっていた今作を見たが、圧倒された。今作で悪意なく描かれる凄まじい格差、そしてショウビズの世界の虚飾。これを見て>>続きを読む

もらとりあむタマ子(2013年製作の映画)

4.1

序盤の飯の食い方、「トイレ!!」の叫び声がやばすぎて。前半は共感性羞恥が発動してなかなか見るのがつらかった。しかし後半に進むにつれて、まるでたまこと共に季節を過ごし、彼女の変化を側で見続けたかのような>>続きを読む

キューブリックに魅せられた男(2017年製作の映画)

3.0

「創造への執着じゃない、ただ個人的な必要性だ」。絵に描いたような共依存、これを見るとキューブリックは完璧主義者ではなく決定できない人だったということがよくわかる。舞台裏がたくさん見れるのは嬉しい。

ナッシュビル(1975年製作の映画)

-

全然ハマらず、、ラストはアルトマン〜と思ったがなかなか見るの大変だった。もちろんこれが労作なのはわかります。

トルテュ島の遭難者たち 4Kレストア(1976年製作の映画)

3.7

無人島ツアーがアホすぎてぶっ倒れそうになる。人の命とかなんとも思ってないんか?おもろいけどダラダラしてるし訳わからんし、でもまあおもろいという気持ちで見てる間は終始混乱。終わった後はほんとに無人島から>>続きを読む

ショート・カッツ(1993年製作の映画)

4.3

キラキラしたオープニングがもう最高。長回しからのクローズアップで全く異なる人物を繋いでいく、というパターンを何度も繰り返す。うまくハマってるときのアルトマン、これがクセになる。赤ちゃんあやしながらテレ>>続きを読む

ハンテッド(2003年製作の映画)

3.3

期待すぎたか…?そんなにハマらんかった。遺作がここまでタイトなのはすごい。上映時間95分。このタイトなランタイムの中でやるべきことはしっかりやっているので退屈しない。森の中で『ランボー』、そして後半は>>続きを読む

水は海に向かって流れる(2023年製作の映画)

4.3

オープニング、傘を開くタイミングの(作為的な)不自然さと玉ねぎの厚さからして「察してくれよ」と言ってるような。今作、事態を迎え入れてしまう駅と玄関がとにかく素晴らしい、映画的空間‼️『冬冬の夏休み』を>>続きを読む

さくらももこワールド ちびまる子ちゃん わたしの好きな歌(1992年製作の映画)

4.2

既存楽曲を使用した音楽パートに湯浅政明が参加、長年ソフト化されていないこともあって上映のたびに満席となるようなちょっとしたカルトムービー?になっていた。ので、今まで劇場で見る機会もなかった。今回ようや>>続きを読む

ベルリンのリュミエール(1995年製作の映画)

3.0

今作の時点でルーシーは91歳なのだがそれを感じさせない喋りで驚く。かわいらしい〜。「ビオスコープ」と呼ばれるプロジェクターを作ったスクラダノウスキー兄弟のことは当然知らなくて勉強になりました。フランス>>続きを読む

L.A.大捜査線/狼たちの街(1985年製作の映画)

4.5

冒頭、ダイナマイトが炸裂して輝くLAの夜景。すごすぎる‼️この場面で今作の「ルール」を説明し切っている。そして序盤ウィリアム・デフォーが自らの手で絵を燃やす。これが終盤と対になっている。80sなパキパ>>続きを読む

ワイルド・アパッチ(1972年製作の映画)

3.8

凄まじくドライな暴力描写!脳天打ち抜きシーンのあっけなさに震える。怖いよ、見てると気分が落ちてくる、、

虫女(1972年製作の映画)

3.5

儒教と家父長制への批評的な視線、うーんキム・ギヨンですねえ。ビー玉転がしてセックスの場面とかはさすがだ。全身ネズミまみれの夢も意味不明ですごい。決してシリアスにならず、ユーモアと皮肉溢れる画がいいのよ>>続きを読む

ハズバンズ(1970年製作の映画)

4.3

凄まじいホモソの悪臭‼️『壊れゆく女』のスパゲティ会食シーンと双璧を成す最低最悪のど自慢大会にぶっ倒れそうになった。カサヴェテスはカメラをただひたすら彼らに向けるだけでジャッジする視点を入れなかった。>>続きを読む

エル(1952年製作の映画)

3.8

ブニュエルがモラハラ/DVの実態を真正面から描いていて驚く。外面は良いという見せ方や母親神父を言いくるめてしまう描写も怖い。最後まで笑って見ていたシネフィルジジイ共はこの映画が恐ろしいことを描いている>>続きを読む

狼男アメリカン(1981年製作の映画)

4.3

オープニングから端正な撮影に驚く。特撮のみが語られがちだがこれは面白い。地下鉄の場面とかほんとに見事な見せ方、なにこの流麗な撮影。笑っちゃう、良いですね。映画館で自殺案を考える場面とかブラックユーモア>>続きを読む

シングルマン(2009年製作の映画)

3.3

初監督作でこんなものを作ってしまうなんて本当にセンスはあるんだなーと思う。とはいえジャンプカットやスローモーション、クローズアップの多用は物語を停滞させてるようにしか見えない。それゆえの独特なダウナー>>続きを読む

マリア・ブラウンの結婚(1978年製作の映画)

4.2

ハンナ・シグラ美人すぎて爆発コント。これを越えるオープニングってそうそうないでしょ。家の中での俳優たちの動線とそれを捉えるカメラの動き。列車を捉える絶妙なアングル。これとんでもないな、間違いなくファス>>続きを読む

サーカス(1928年製作の映画)

4.2

親についてきた男の子がクスクス笑いながら見ていてほっこり☺️チャップリンの映画ってある地点を越えると面白いとかじゃなくて、かっこいいんだよな。スリと並走するシーンとか鏡の場面とか「カッコええな…」って>>続きを読む

ファンハウス/惨劇の館(1981年製作の映画)

3.7

お化け屋敷に入るまでが長いよ!子供を映したカットからのとんでもないクレーンショット長回しも「どこに力入れてんの?」って感じでウケる。お化け屋敷の仕掛け/見せ方がさすがですね。首縄ピタゴラスイッチとかど>>続きを読む

さらば、わが愛/覇王別姫 4K(1993年製作の映画)

4.4

凄まじい物量、エネルギー。そして絶対にこんな時代を生きたくないという気持ちにさせてくれる。人権なし、児童労働、ミソジニー(575)。レスリー・チャン&チャン・フォンイーコンビのフィジカルの強さに圧倒さ>>続きを読む

ロリータ(1962年製作の映画)

2.5

ナボコフの原作の過剰さがなくなるとキモさだけが前傾化する。やべー。原作より冷めた女の子と幼児化していく大人という対比はいい。それにしてもキモすぎる、おっさん2人でロリータの発育だの風紀について語ってる>>続きを読む

一日の行楽(1919年製作の映画)

3.4

程よく楽しい。序盤の車のくだりがなぜか印象に残る。チャップリンはボクシング好きだなーと喧嘩のシーン見てたらローキック繰り出して笑う。船が揺れるところでこっちも酔いそうになったわ。