Djohnさんの映画レビュー・感想・評価

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インフィニティ・プール(2023年製作の映画)

3.5

ミス・ゴアじゃない、ミア・ゴスごいすw 期待を今回も余裕で超えてきます。

そしてブランドン・クローネンバーグが、また凄い。こういうジャンルというだけではなく、空気感まで継承出来る人は、親の遺伝があっ
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ビニールハウス(2022年製作の映画)

3.5

「半地下はまだマシ」のコピーに賛否両論がある。確かにこのキャッチコピーがあるので、社会的なテーマ性を期待して本作を観る人が少なくないと思われる。

だから炎上するわけだなあw

しかし本作は、そういう
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パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

人生には苦慮の選択というものが、どうしたって必要になる事がある。物事を諦めるためには、諦めた時に生じる感傷を受け入れるしかない。

しかしながらそれを受け入れるためには、どうにかして自分自身を納得させ
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.0

今回クリストファー・ノーランは、いつものトリッキーな脈絡を観客を幻惑するためではなく、ストーリーやキャラクターの構築に全振りした感があり、その事が非常に大きな効果を生み出していると感じる。

「ダーク
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デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

3.8

CGによる特殊効果が、やはり素晴らしい。CGだと分かっているわけだが、実写との境界線が実にキレイに埋まっている。スペクタクルを楽しむのにこれほどの作品も、なかなかないでしょう。

オールスターキャスト
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レザボア・ドッグス(1992年製作の映画)

4.0

タランティーノ監督作品で観てないのはこれだけだったので、アマプラの期限切れになる前に観ておこうと思った。

近頃の映画は、説明的でサラリと早口で流して先にどんどん進めていってしまう。字幕だと登場人物の
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ファンタスティック・プラネット(1973年製作の映画)

3.5

某チャンネルの限定公開で、初めて観た。80年代にミニシアターで結構バズった、日本のアニメファンは決して観ないであろうヨーロッパ流のアート・ファンタジー。

SF映画の体裁なのだが、つまりはレジスタンス
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アメリカン・フィクション(2023年製作の映画)

4.0

ブラックジョークが嬉しいくらいに徹底されている。人種逆差別を徹底的にこき下ろすコメディー作品。アカデミー賞5部門ノミネートというのは、納得がいく。世界は案外冗談を理解するという事だろう。

最後に主人
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ブロークバック・マウンテン(2005年製作の映画)

3.8

NHKの「世界サブカルチャー史 欲望の系譜」で紹介されていたので関心が湧いて、アマプラで観た。アメリカ西部の田舎では保守的な土地柄で、静的少数派に対する非人道的な無理解というのが根強く残っているのかも>>続きを読む

落下の解剖学(2023年製作の映画)

3.5

え?!

ヒッチコック好きな私は、アカデミー賞5部門ノミネートという事で、期待に胸躍らせて映画館へ向かった。

そして衝撃のラストに驚愕した。こ、これは、ミステリーではない!! 夫婦関係のドロドロと、
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ボーはおそれている(2023年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

町山智浩氏の深掘り評論を前もって聴いていたので、本作が旧約聖書特にヨブ記をモチーフに描かれているという事は、予備知識として仕込んでおく事が出来た。よって謎めいた展開に戸惑う事もなかった。ヨブ記は神が人>>続きを読む

エイリアン:コヴェナント(2017年製作の映画)

4.0

「プロメテウス」公開当時、H.R.ギーガーの世界観が返ってきた事に喜んだのもつかの間、本作「エイリアン・コヴェナント」を持ってシリーズ制作中止とのニュースに落胆し、本作を観なかった。

3部作の2本目
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プロメテウス(2012年製作の映画)

4.0

「エイリアン」を公開時に映画館で観て、大変ショックを受け、かつH.R.ギーガーというシュールレアリストの作品に魅了された。来日時には公演を聴きに行ったくらいハマった。公開当時は高校生で、「スターウォー>>続きを読む

シティ・オブ・ゴッド(2002年製作の映画)

4.0

ブラジルのスラムの地獄度に驚く。非常に細かい部分まで描写されており、緊張感が抜ける事がない。善良な主人公はこの地獄をいかに生き、いかにして潜り抜けていくかを驚くべきリアリズムで描いている。

今更なが
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ロブスター(2015年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

「女王陛下のお気に入り」「哀れなるものたち」を観て、他のランティもす作品も観たくなり、アマプラで視聴。

この作品の背景にある社会は、人々にカップリングを強要し独り者を排除する。そこを背景に、愛情の本
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熱のあとに(2023年製作の映画)

2.0

予告編や宣材写真を見て、懐かしくなって観に行った。僕が育った田舎がそこにはある。

しかし何を言っているんだろう、このヒロインは。それで謎が回収されているようにも見えない。夫婦喧嘩は犬も食わないと言う
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.8

これをジブリ映画的だと言うとそんな馬鹿なと思う人もいると思うが、高畑勲的なコンセプトを見事に実写作品で映像化している。

世界の混迷はどこから来ているのか。人々は何故苦しむのか。頭を一旦リセットして、
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伝説の女優 サーヴィトリ(2018年製作の映画)

4.0

南インドの大女優サーヴィトリの伝記映画。伝記映画としての素晴らしさもだが、南インドの映画史、社会、歴史、風習、その他様々な事を知ることになった。テルグ語映画は「バーフバリ2部作」「RRR」などでも観て>>続きを読む

Winny(2023年製作の映画)

4.2

本作はWinnyにまつわる一連の裁判を題材に、主人公金子勇を中心とした関係者たちの群像劇。

何よりも東出昌大のキャラクター作りに、驚きを感じる。自分の世界以外見えていないが故に、人に見えない深いとこ
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新源氏物語(1961年製作の映画)

4.0

若いころに古典の勉強で読んだ内容を思い出しつつ楽しめた。

恋愛のメンタルなツボを様々な角度から明かしていく展開は、思いのほか面白く、NHKのオンエアを予約録画したものだったが、一気に見てしまった。原
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枯れ葉(2023年製作の映画)

3.8

80分という上映時間でスッキリとまとまった、中高年単身者同士のロマンス。

日常はふとした事から小さな事件が起こっては、人を翻弄する。でもあまり心配ばかりしすぎないよう、人生悪いことばかりでもない。
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.4

さり気なく、言葉少なめに、主人公の男性の日々の生活が綴られる。何を思ってか、今まで何があったのか分からぬけれど、底辺の生活を送っている。しかし彼は日々を幸せそうに過ごしているように見える。

やがて彼
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窓ぎわのトットちゃん(2023年製作の映画)

4.5

動画にも独特な個性があって、この作品は「この世界の片隅に」を思い出させるタッチをしている。あの柔らかいタッチで別の作品を観てみたいと思っていたので、渡りに船である。

作品全体のクオリティーも、「この
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TALK TO ME/トーク・トゥ・ミー(2022年製作の映画)

3.5

大変よく練られたホラー映画。若者たちが憑依遊びに盛り上がって、ちょっとした間違いから大惨事に見舞われる話。

テンポよく意外性が次々と押し寄せてくるので、飽きが来ないし、緊張感も持続し、最後のオチで心
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⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023年製作の映画)

4.2

鬼太郎の目玉親父がいかにして目玉だけ生き残るに至ったか、そして如何にして鬼太郎が誕生するに至ったかのエピソード。

横溝「犬神家の一族」を思わせる序盤に始まり、水木しげる的世界に怒涛の如くなだれ込んで
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マエストロ:その音楽と愛と(2023年製作の映画)

3.0

他でもない、敬愛するバーンスタインの伝記映画であるから、公開日に胸踊らせて映画館に向かった。

蓋をあけると、本作は夫婦関係に焦点を当てた、音楽版「ナポレオン」のような作品だった。本当なら「TAR」の
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市子(2023年製作の映画)

4.3

演出と脚本と役者の演技力で非常に緊迫したムードを醸し出す、恐るべき作品。親しい人の本質を殆ど知っていないという事を、次々に思い知らされる。

本作は観る人によって好き嫌いが大きく分かれる、という前評判
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(2023年製作の映画)

3.6

史実で知られながらも大河ドラマにはあるまじき醜態を、敢えて赤裸々につづる北野時代劇。

首があっけなくポンポン飛んでいく。当たり前だが、首が飛ぶともうその人は帰らない。

人という人を手籠にしては、ホ
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ナポレオン(2023年製作の映画)

3.8

「ナポレオン」
大作も大作。歴史上の出来事が、まるで夢のように眼前に展開する。

しかし目眩く流転する歴史に対して、ホアキン・フェニックス演ずるナポレオンは、時代に翻弄さえながら虚無の面持ちで、一喜一
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

3.8

ポイントを6pt稼いであったので、初日早々観に行くことにした。

同じ山崎貴監督「永遠の0」と対をなす中味と感じられはする。しかし、右傾化したわけではなく、言い足りない事を言うために作った感はある。
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ザ・クリエイター/創造者(2023年製作の映画)

3.8

対談動画で庵野監督が観たそうにしていたのを見て、やはりこれは見た方が良さそうだと思い立つ。

「ローグワン」の世界観と近いものが展開するけれども、そこに「ブレードランナー」のアジア志向が加わっている面
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キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

4.0

上映時間3時間半という事で、半分は怖いもの見たさだったが、長さを感じさせない演出力に驚かされる。ダレる部分も全くなく、どの部分も削れない、この長さになるのも納得と言える。

人間金のためならここまで冷
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アリスとテレスのまぼろし工場(2023年製作の映画)

3.3

他でもないMAPPAの劇場作品なので、観ておきたかった。

なのだけれども、矛先の見えにくい思わせぶりな展開が多いのが、ちょっと疑問には思えた。

原作を読んでいないので、原作もこのように伏線だらけで
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コカイン・ベア(2023年製作の映画)

3.5

基本コメディーで笑ったり突っ込んだりしながら楽しむ作品だが、スプラッター描写やアクション描写には十分なスピード感があり、クマのキャラクターには生活感や生き様まで映し出して、秀逸な仕上がり。脚本もシンプ>>続きを読む

福田村事件(2023年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

観た方がいいという周囲の強い勧めに推されて観た。

正直を言うなら、本作が伝えるべき事は自分の中に既に矜持として確立している。なので、観る意味があるとするなら、時代背景を目撃する意味というところになる
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007 ロシアより愛をこめて/007 危機一発(1963年製作の映画)

3.8

4K修復版とはいえ、画質が「アラビアのロレンス」よりは上だったと感じる。どちらも70mmマスターだったのだろうと思うが、特にマスターのコンディションがよかったのだろう。当時の景色をこの画質の大画面で堪>>続きを読む

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