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プロメテウスのDjohnのレビュー・感想・評価

プロメテウス(2012年製作の映画)
4.0
「エイリアン」を公開時に映画館で観て、大変ショックを受け、かつH.R.ギーガーというシュールレアリストの作品に魅了された。来日時には公演を聴きに行ったくらいハマった。公開当時は高校生で、「スターウォーズ」のすぐ後にこれだ。明と暗といった感じで、70年代の傑作SF映画の筆頭に挙げられると思う。

その感覚を引きずったまま観た「エイリアン2」は、全く別物で、映画自体はよくできていても、1作目の世界観が感じられず、ガンダムが観たいんじゃあないんだよ、と落胆したのを忘れない。ジェームズ・キャメロンは嫌いじゃあないが、こんなところに持ち込んで欲しくなかったよ。

それ以来このシリーズは長らく観ていなかったが、近年になって初めて観た「エイリアン3」は思いのほか傑作だった。個人的には「2」よりは好きだ。

さて、本作「プロメテウス」は予備知識なしに、リドリー・スコットが久々にSF大作を撮ったというので公開時に映画館に観に行った。するともう諦めていたH.R.ギーガーのビジュアルが、最新の特撮で復活しているではないか。作品世界は1作目「エイリアン」以上にダークで洗練してさえいる。僕にはそれだけで十分だった。嬉しい驚き。

しかしその続きに期待したにもかかわらず、シリーズ政策中止のニュースを聞いて落胆し、「エイリアン・コヴェナント」を見逃してしまった。今頃になって、久々に「プロメテウス」を視聴したが、十分僕の観たかったダークなSFだった。ぶっ続けに「エイリアン・コヴェナント」を観ようと思う。
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