うにゃぎさんの映画レビュー・感想・評価 - 6ページ目

神は見返りを求める(2022年製作の映画)

4.1

吉田恵輔監督がちょっとふざけながら、楽しんで撮って作ったような映画。吉田恵輔特有の行き過ぎた片思い的なのを今作からも痛いほど感じる。コミカルなストーリーから、ホラーになっていき、最後は人間ドラマ。なぜ>>続きを読む

空白(2021年製作の映画)

4.2

脚本と演出がとにかく良い。まともなキャラクターがいない分、見てて疲れる。日本社会への怒りすら感じる。懲罰意識の強すぎる現代、ネットやマスコミによるあおり、事なかれ主義の組織、遠くから非難するだけの群衆>>続きを読む

BLUE/ブルー(2021年製作の映画)

3.8

負け続けのボクサーと才能のあるボクサーを描いた群像劇。ボクシング映画の割に落ち着いた演出もなかなか良い。コメディタッチで見やすいのも加点。努力しても、報われない人たちへのエールのように感じた。

愛しのアイリーン(2018年製作の映画)

4.5

こんにちは、新井英樹ファンです。これは認めます、原作への愛をめちゃめちゃ感じます。あの世界をのここまで映像表現出来るとは!とにかく、グロくて汚くて醜い映画。それでいて、コメディセンスも忘れない吉田恵輔>>続きを読む

ヒメアノ〜ル(2016年製作の映画)

4.4

前半のあるある的なコミカルな雰囲気はどこへやら、どんどん異常な世界になっていく。恐ろしい、そして、哀しい。森田剛の狂気とムロツヨシの狂気。森田剛は素晴らしい役者だ。濱田岳はずっとゆるい。エンターテイン>>続きを読む

犬王(2021年製作の映画)

3.4

最近はどの作品もアニメーションのクオリティが高い。映画を立体化する美しい色彩。今作はそれに加え、犬王のパフォーマンスのパワー。ひたすら強烈。 時代設定、キャラクターの発想も面白い。不勉強のために、この>>続きを読む

PLAN 75(2022年製作の映画)

3.8

ドキュメンタリー風の映像で、より日本の近未来感を演出している。倍賞千恵子の繊細な演技が素晴らしい。磯村勇斗、河合優実も「PLAN 75」という社会制度への葛藤を見事に演技で表現できている。余白の多さを>>続きを読む

マイスモールランド(2022年製作の映画)

3.9

難民問題に対する映画。ドキュメンタリーでは良く見かけるけど、邦画では初めてかも。これでもかと不条理が見えてくる。荒川にかかる橋にある埼玉と東京の県境を、主人公の葛藤やギャップに見立てているのは面白い。>>続きを読む

アトランティックス(2019年製作の映画)

3.0

セネガルでの不当労働による搾取やヨーロッパへの移民などの社会問題を絡めたラヴストーリー。ロマンスとサスペンスで十分仕上がってるから、ファンタジーは蛇足な気がする。映像の色彩美は圧巻だっただけに、ストー>>続きを読む

スクラップ・ヘブン(2005年製作の映画)

2.0

これは一体全体、何が面白いの?言葉悪いけど、ヤク中が作った映画って感じがする…リアルさに欠けた脚本。「ファイトクラブ」みたいなのを作ろうとしたんだろうけど…オダギリジョーと加瀬亮の個人的最強バディは見>>続きを読む

フラガール(2006年製作の映画)

3.3

チアダンの上位互換。松雪泰子と蒼井優の迫真の演技とダンス。しっかり練習しまくったんだな。だからこそ、フラダンスシーンがもう少し長尺でも良かったと思う。この映画で蒼井優ちゃんがしずちゃんが出会ってなかっ>>続きを読む

悪人(2010年製作の映画)

3.7

果たして本当の悪人は一体全体誰なのか?
辛い、辛い、切ない、切ない物語。人間の善悪を問うような演出。金髪にしてもめちゃくちゃかっこいい妻夫木聡と深津絵里を始め、樹木希林、柄本明の存在感抜群のベテラン俳
>>続きを読む

怒り(2016年製作の映画)

3.8

豪華な演技派の俳優たちを集めて3つの交錯するストーリーを描いた本作。宮崎あおい、森山未來の演技は狂気じみてて素晴らしい。人間は一度相手を疑ってしまうと、なかなかその疑念は晴れないんだな、と痛いほど感じ>>続きを読む

流浪の月(2022年製作の映画)

2.0

酷い、これは酷すぎる。何が酷いって、物語を作る時に病気オチってのはダメなんじゃないの?こりゃ、参ったなぁ。途中から、ストーリーも若干破綻してるように見えたし。これは、原作も面白くないんだと思う。松坂桃>>続きを読む

淵に立つ(2016年製作の映画)

4.2

脚本、演出、構成どれも巧みで世界基準のレベル。家族の平凡な日常を突如、破壊する。映画を通して画面から伝わる不穏な空気感。ちょっとポン・ジュノっぽさを感じた。「静」の浅野忠信が怖すぎる。

よこがお(2019年製作の映画)

4.6

深田晃司と濱口竜介がいるので日本の映画界は明るい。なんと言っても、筒井真理子の圧倒的な演技。全身から感じる狂気と静かな怒り。そして、強い。ソレに負けない市川実日子も素晴らしい。存在感抜群。ホラー映画の>>続きを読む

LOVE LIFE(2022年製作の映画)

4.4

「ドライブ・マイ・カー」の系譜にある多言語会話劇。多用される長回しやオセロの構図、タイトルの挿入シーンが秀逸。そして、なんと言っても木村文乃のやけくそダンス。深田晃司監督は一貫して社会の不寛容さや平凡>>続きを読む

町田くんの世界(2019年製作の映画)

2.0

原作漫画を愛してやみません。うん、映像化はムリでした。町田くんも猪原さんも自分の原作を読んでたイメージと違うし、最後のファンタジー展開なんて全く意味わかんないし。全体的にコメディ色を強めすぎている。実>>続きを読む

映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ(2016年製作の映画)

3.6

どこか切羽詰まったような恋愛劇。窮屈なこの世界、この東京で生きていく彼らの不安と安堵。そして微かな希望の光。カラオケのシーンはお見事。ただ、終始ストーリーが解りにくい。

舟を編む(2013年製作の映画)

3.8

好きな役者しか出てない映画だな、これ。一冊の辞書を作る工程の中で、様々な人々に出会い、心を開いていく主人公を松田龍平が好演。映画を包む雰囲気にしろ、音楽にしろ優しく暖かい。やっぱし日々コツコツ頑張るし>>続きを読む

川の底からこんにちは(2009年製作の映画)

3.7

少し苦手意識の強い石井裕也監督。それでも、やはりセンスは見事。閉塞的な田舎の怖さと田舎ならではの良さの描き方が上手い。あの彼氏が終始、好きになれなかった。だから、満島ひかりがスバっと言うシーンは気持ち>>続きを読む

その街のこども 劇場版(2010年製作の映画)

4.0

決して感動ポルノにしない感じ、好きです。嘘くささがないし、泣かせにもこない。そして、森山未來と佐藤江梨子の空気感が好き。神戸の土地勘ゼロなんで距離感が掴めないけど。

合葬(2015年製作の映画)

3.3

敬愛する渡辺あや氏の脚本だから、大きく期待して観たんだけど…脚本は悪くない、演出が悪いんだ。それと、違和感しかない挿入歌と謎なカメラ。配役は良い故に悪目立ちしてたかな。無知なので彰義隊を初めて知ったが>>続きを読む

PARKS パークス(2016年製作の映画)

3.9

橋本愛と染谷将太とかキャスト勝ちだろ。テンポはあまり良くないし、ストーリーも弱いけど。空気感がでカヴァー出来てると思う。公園を軸とした過去と現在が交錯する演出は面白い。何せ、私は瀬田なつき監督のファン>>続きを読む

嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん(2010年製作の映画)

3.3

瀬田なつき監督が好きなんだけど、これはう〜ん、って感じ。クセのあるストーリーが観てて、疲れる。全体的に滲み出てる映画としての安っぽさ。ラストシーンは好きですけども。

ナイチンゲール(2019年製作の映画)

3.5

過激な暴力シーン、レイプシーンが壮絶すぎて痛ましい。ただの復讐劇ではなく、凄惨なアボリジニの迫害の歴史を残虐に生々しく描いている。

愛の渦(2013年製作の映画)

3.3

セックスし過ぎやろ、そういう映画だから仕方ないけど。セックスだけじゃおもんないわ。でも、この日本でこれだけ性を解放した映画を作れるのは凄い。

フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊(2021年製作の映画)

2.0

映像や構図は完璧だし、めちゃくちゃオシャレなんだけど、面白くない。いかんせん、展開が早すぎるし、ひとつの画面での情報量が多すぎて脳が処理している間に違う画面になるから、ついていけない。

ノルウェイの森(2010年製作の映画)

1.0

映像化なんて不可能やろ、「ノルウェイの森」は。原作ではそこまで気にならないセックスの量が映画では腹立つほど気になる。多すぎるわ。

スウィート ヒアアフター(1997年製作の映画)

3.3

う〜ん、ちょっと退屈だった。やや難解なストーリーの上に時系列も崩されたら、ちょっとついて行くのに一苦労。一面、雪雪雪の田舎町は画として強く、美しかった。終わり方はスッキリせず、モヤモヤが残る…

ザ・マスター(2012年製作の映画)

3.5

ホアキン・フェニックスがぶっ壊れてる。新興宗教の教祖フィリップ・シーモア・ホフマンとPTSDを患うホアキン・フェニックスの演技合戦。PTAらしさ全開のセンスある狂気とショットも見所。

サラエヴォの銃声(2016年製作の映画)

3.1

第一次世界大戦についての歴史を知らないとキツい。恥ずかしながら、知識不足であまり楽しめなかった。日本史選択の者なんで…ストーリーとしても色々「ん?」ってことが多かった。一言で言うと、つまらなかった

ばるぼら(2019年製作の映画)

3.1

ちょっと原作の良さを活かしきれてないかな。せっかく撮影監督にクリストファー・ドイルに起用して、映像は耽美で良い感じなのに勿体ない。二階堂ふみがばるぼらの可愛いけどダークで妖艶な感じがピッタリハマってた>>続きを読む

生きてるだけで、愛。(2018年製作の映画)

3.4

生きていくのめちゃくちゃ体力を削るし、頭を駆使するし、疲れるよね。社会に馴染めない者の悲痛な叫びの映画。趣里の演技がたいへん良かったし、受け身の菅田将暉も良かった。仲里依紗は最悪すぎて良かった。

海獣の子供(2018年製作の映画)

3.6

一言で言うと、これは女のコの映画だ!素晴らしいアニメーション映画だと思う。思うんだけども、少し難解で掴みきれてない感じがする。もう一度鑑賞してみたいと思う。理解出来たら、物凄い感動を得れそう。

花宵道中(2014年製作の映画)

3.6

ほぼほぼ安達祐実の可愛さで加点。ほんまに可愛い、宇宙一可愛い、ずっと大ファン。歳をとることを忘れた人なんだろうね、きっと。「さくらん」とストーリーは似てるけど、こちらの方がまだ面白い。津田寛治がめちゃ>>続きを読む