ササキさんの映画レビュー・感想・評価 - 10ページ目

ササキ

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64 ロクヨン 前編(2016年製作の映画)

3.7

些かテレビドラマ的で映画である必然性という面で見れば少し疑問があるものの文句なしに面白かった。

画面いっぱいに広がる記者クラブの面々に佐藤浩市は一切引けをとらない。
映画を牽引していく様に主役を務め
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どん底(1936年製作の映画)

4.0

奥行きのある画面に驚きを感じた。冒頭での男爵の顔を捉える左右に行き来するカメラ、階段下から複数の人物を仰ぎ見るショット、並ぶ男女の背後に広がる窓外のもう1つの世界。

チャップリン『モダンタイムス』の
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風の波紋(2015年製作の映画)

4.3

大切にしたい映画。屋根で雪かきをするお婆ちゃんのひと休み(お婆ちゃんはヘビースモーカー)が、ドキュメンタリーでしか成り立たない時間に感じた。天野季子さんの歌声がまさに波紋のように広がって、この幸福感が>>続きを読む

21グラム(2003年製作の映画)

2.7

非常に中途半端なラストに感じた。人が死んだときに21グラムの重さが失われるという逸話もなぜ必要なのか分からない。

アンダーグラウンド(1995年製作の映画)

4.5

映像や音楽がすごいというよりも、映画そのものがすごい。

最高殊勲夫人(1959年製作の映画)

4.0

冒頭の披露宴、フレーム内の人物がめまぐるしく入れ替わっていく楽しさ。
濱口監督は『永遠に君を愛す』を撮るにあたって参考にしたと思う。

ジャケ写にもなっているこのショットが最高。

彼女たちの舞台(1988年製作の映画)

3.6

唐突に始まるそれが芝居なのかどうか分からなくなる場面があった。演劇の内容と彼女たちの日常がシンクロしていく。

劇場の二階に暮らし外へ出ることのない女性演出家は数年前から劇団に男性を入れなくなったとい
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さよなら歌舞伎町(2015年製作の映画)

3.5

歌舞伎町のラブホを舞台にそこにやってくる人々の人間模様を群像劇として描いた作品。人間同士の交錯が思ったよりなかったのが残念だったが、手持ちの長回しで展開された各シークェンスは生な感じがしてそこそこ面白>>続きを読む

ザ・ウォーク(2015年製作の映画)

2.9

綱渡りをするビルが高所で地上との距離がありすぎるため、奥行きを出すための対象物がなく、3Dで高所の恐さは演出できていなかった。背景(地上)はフィクショナルな絵になってる。
謎の男の登場場面だけなぜか感
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グレン・ミラー物語(1954年製作の映画)

3.5

個人的にジェームズ・スチュアートのアップショットに魅了された。特にジューン・アリソン扮するヘレンと結ばれ音楽家として成功するまでの前半、幸福なイメージの連鎖の中で彼の顔が提示されるといわく言いがたい感>>続きを読む

仔犬ダンの物語(2002年製作の映画)

3.1

ももちの棒読みが最初は気になったが次第に映画の台詞として抵抗感なく、むしろ心地好いほどに感じることができた。こうした条件下で映画として仕上げられる職人澤井信一郎に脱帽。

17才 旅立ちのふたり(2003年製作の映画)

3.2

石川梨華と藤本美貴のW主演。本編60分でありながら二時間の映画を見たような重厚感がある。工場の煙突群のショットが良い。