カオスさんの映画レビュー・感想・評価 - 6ページ目

メアリと魔女の花(2017年製作の映画)

3.7

米林監督は色々言われてるけど個人的にはこの世界観嫌いじゃない。
ジブリの血を引くだけあって既視感はあるが昔の作品のような躍動感があるので面白かった。
毎度のごとく音楽も素晴らしく品があって良かった。
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ウエスト・サイド物語(1961年製作の映画)

3.9

古典の傑作ミュージカル、60年前の映画ながら流石の品格が漂っている。
個々の演技の素晴らしさや歌と踊りの絶妙の振り付けは今観ても色褪せない。
スピルバーグのリメイクとおおよそ変わっていないがオリジナル
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永い言い訳(2016年製作の映画)

4.0

突然妻を亡くした男の人生再生物語だが西川監督だけあって一筋縄ではいかない作品になっている。
子供と触れ合うことで一旦落ち着いた心に戻りかけた所で些細な出来事が原因のなんとも言えぬ感情の揺れ動きを描くの
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JUNK HEAD(2017年製作の映画)

4.1

これほどイマジネーションに満ちた作品を観たのは何年ぶりだろう。
コンセプト、撮影、音楽ほぼ全部堀監督が7年かけて作り上げたというのが驚愕の一言。
キャラデザインやカメラワークが見た事も無い独特のセンス
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悪魔のいけにえ レザーフェイス・リターンズ(2022年製作の映画)

3.1

なんだこれ?こんなの悪魔のいけにえじゃない。
偉大なる一作目から亜流が作られまくってまたかという感じ。
殺戮シーンは力入ってるがマジになっちゃって何スタイリッシュに撮っちゃってんの?
渇いた狂気が暴走
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グリーンランドー地球最後の2日間ー(2020年製作の映画)

3.2

よくあるディザスタームービーあるあるを全部詰め込んだような作品。
とにかく主人公や周りの身勝手さに終始イライラ。
なんの成長もせず自分のことしか考えていないバトラーにはまったく感情移入できなかった。
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夢売るふたり(2012年製作の映画)

3.7

松たか子の体を張った目力だけで全てを支配するような演技が素晴らしい。
結婚詐欺のプロットは多くを語らず内面パートだけで進んでいくのが西川監督らしい。
人生転落物でありがちなここで踏みとどまっておけばと
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ディア・ドクター(2009年製作の映画)

3.8

偽りの善意がどこまで許されどこまでが悪なのか?
頼られる者の葛藤と内面の心理を西川監督がギリギリのラインで描く上手さ。
前後の時系列を挟むことでやってることはよくないのにほっこり和む雰囲気が感じられる
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ザ・ファブル 殺さない殺し屋(2021年製作の映画)

3.9

トム・クルーズか岡田くんかってくらいアクションへのこだわりは前作を大幅に超えている。
足場崩れのシーンはマジで凄い。
堤真一のサイコっぷりや平手ちゃんの好演もあってドラマパートも深みを増した感じ。
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ウエスト・サイド・ストーリー(2021年製作の映画)

4.2

御大スピルバーグがなぜ今60年前の古典ミュージカルをリメイクしようと思ったのか?
そこは白人対移民という現代でも続く戦いの構図、復讐からは何も生まれないという愚かさに対するメッセージが強いと思う。
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ロスト・ドーター(2021年製作の映画)

3.5

なんとも重苦しい不穏な空気をまとった映画。
過去に囚われた女性をオリヴィア・コールマンが確かに好演、多くない台詞でも表情や雰囲気を多彩に醸し出している。
しかし肝心のストーリーが起伏も脈絡も無く全然面
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愛すべき夫妻の秘密(2021年製作の映画)

3.8

さすがアーロン・ソーキン本編、劇中劇、回想と入り組んだ構成の作りを上手くまとめ上げている。
お得意の軸をずらした会話劇も破綻せず進むのでテンポが凄く良い。
ニコール・キッドマンはストイックながら時にお
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プロジェクトV(2020年製作の映画)

3.6

プロジェクトが付いてるけど一連のシリーズとはまったく無関係の作品。
ジャッキーはボスの設定なのでアクションはほぼ無く見せ場は水上バイクのシーンくらい。
後は若手に意図して譲ってる感があり往年のジャッキ
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SNS-少女たちの10日間-(2020年製作の映画)

2.9

胸糞悪い観終わった後に嫌悪感しか残らない映画。
少女というだけで群がってくるおっさん達のとる行動の気持ち悪さたるや観るに耐えない。
全編ほぼモザイクがかかってて途中から何を見てるのかと不気味になってく
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プロミシング・ヤング・ウーマン(2020年製作の映画)

3.6

なんともジャンル分けのしにくい映画でスリラー、コメディ、ホラーとごった煮にして上手くまとめた感じ。
レイプのリベンジ物として中盤までは緊張と緩和のバランスが程よく感じられた。
ただラストのとんでもない
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コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

4.0

エール!を観て良かったのでリメイクの本作も鑑賞。
オリジナルに加えてかなり歌と楽曲の使い方が大幅に変わっていた。
歌うシーンが増えて本当に歌うことが好きなんだという掘り下げがされ進学する事の情熱がより
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バットマン&ロビン/Mr.フリーズの逆襲(1997年製作の映画)

2.9

まずジョージ・クルーニーはバットマンではないというのが前提の失敗。
ついにシュワちゃんまで引っ張り出してきたのに寒いキャラでまったく機能してない。
やたらキャラが登場してくる割にまったくまとまってなく
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バットマン フォーエヴァー(1995年製作の映画)

3.0

監督が変わってこれまでの遺産を全部ぶち壊してしまった三作目。
ヴァル・キルマーは良い役者だけど違うだろ感がありあり。
ジム・キャリーも出してしまった時点で全部台無し。
ビジュアルもダークなものだったの
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エール!(2014年製作の映画)

3.8

主人公の家族が聾唖であるということを除けば結構鉄板の感動系ストーリー。
フランス映画だからなのか盛り上げ所も淡々と進んでいく印象。
障害があるということをマイノリティでなく健全と描いているのも嫌味な感
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バットマン リターンズ(1992年製作の映画)

3.8

前作よりティム・バートン色があからさまになった2作目。
同じ映画とは思えないほどとことんダークで当時の世相からは考えられない程だった。
ミシェル・ファイファーのキャットウーマンは色んな人がやってるけど
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バットマン(1989年製作の映画)

3.5

子供ながらにゴッサムシティのデザインだっせーなと思った。
マイケル・キートンは意外にもこのシリーズの中ではバットマンに1番ハマっているのでは。
これがきっかけでアメコミ、アメコミしてる映画が嫌いになっ
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ミナリ(2020年製作の映画)

3.6

80年代の韓国移民の生活を淡々と描いたヒューマンドラマ。
ほんとに淡々としてるんで何も起こらないが脚本が丁寧で移民の苦労を細かく見せてくれるので時間は感じない。
画づくりと音楽と良くて精神的にも良い映
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空白(2021年製作の映画)

4.0

最初から最後まで胸が痛くいたたまれないような気分になる映画。
とにかく役者陣の演技が素晴らしく古田さん、松坂くんはもちろん寺島さんもこんなんいるわぁと思わせる徹底ぶり。
事故やのり弁クレームのくだりは
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くれなずめ(2021年製作の映画)

3.7

同級生とのわちゃわちゃした同じ話を何度もする感じはあるあると大いに共感できた。
コロナ化でしばらく会えてなかったりするんで余計にこの感じが懐かしく感じてしまった。
その中の一人を亡くしてしまうというの
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映画 賭ケグルイ 絶体絶命ロシアンルーレット(2021年製作の映画)

3.2

前作もそうだったがはちゃめちゃな世界観にハマれるかどうかで決まる作品。
続編らしくとってつけたような敵が出てくるがオーバーアクトであんまり受け付けなかった。
肝心のゲームがあんま出てこなくて間伸び感が
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キャッシュトラック(2021年製作の映画)

3.8

ガイ・リッチー×ステイサムのコンビ再びというだけで胸踊る映画。
時間軸をいじりまくる作りは定番ながら今回は終始強面のステイサムなどウィットな要素は無くやや趣が違う。
金庫襲撃からラストにかけてはノワー
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tick, tick...BOOM!:チック、チック…ブーン!(2021年製作の映画)

3.9

実在の劇作家ジョナサン・ラーソンの生涯に迫った伝記ミュージカル。
抑圧の世界から羽ばたきたいという主人公の願望と葛藤を高らかに歌い上げながら魅せるストーリー。
とにかく楽曲が素晴らしく様々な局面で流れ
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アオラレ(2020年製作の映画)

3.6

クラクション鳴らした相手がサイコパスだったというダサい邦題のはちゃめちゃ映画。
煽り運転どうこう以前のラッセル・クロウのやりたい放題の暴れっぷりに笑ってしまう。 
オスカー俳優って栄光を極めたはずなの
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ザ・ハント(2020年製作の映画)

3.7

安定のブラムハウスらしい作品。
序盤の集められた連中が次々に殺され誰が主役かわからないようなハイテンポな展開は激アツで面白かった。
グロ描写も徹底していてここまでだったらホラーだが中盤以降ランボー3み
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スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム(2021年製作の映画)

4.2

版権や配給の困難を乗り越えてよくぞここまでやったなという奇跡のような映画。
権利にうるさいアメリカでできたというのが東映なんちゃら祭りと違って少なくともこんな映画今まで観たこと無い。
ただネタバレ部分
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ザ・スイッチ(2020年製作の映画)

3.8

体入れ替わっちゃった系は演技が肝だがこの主演2人はとても器用にこなしていて上手かった。
内容はコメディっちゃコメディだけど殺戮シーンは気合い入っててさすがブラムハウスと思った。
ジェイソンをパロったよ
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最後の決闘裁判(2021年製作の映画)

4.1

巨匠リドリー・スコットが放つ中世史実物の力作。
羅生門形式の三幕構成で物語を綴っていく形は今の世でも斬新。
性犯罪のセカンドレイプ的な被害はいつの世も変わらないのだなと痛々しい場面。
合意か否かは問題
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ザ・バッド・ガイズ(2019年製作の映画)

3.7

新春一作目は我らがマブリーのアクション。
韓国版ズーサイド・スクワッドというべき悪に悪をぶつける設定だがマブリーがラブリー過ぎて悪党に見えない。
ドラマ版があるようだがストーリーは単純なのでさほど問題
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パワー・オブ・ザ・ドッグ(2021年製作の映画)

3.8

壮大なビジュアルと重厚な音楽が奏でる中での緻密な内容は芸術作品のよう。
最初1時間何も起こらないと思っていたら物語が動き出してからのサスペンスフルな伏線回収は見事。
カンバーバッチの粗野で陰湿な男の演
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ドント・ルック・アップ(2021年製作の映画)

4.0

とんでもなく豪華なキャストで贈る映画がまたネトフリから。
アルマゲドンのブラックコメディ版とも言えるべきバキバキの風刺作品。
所々に入るシニカルな台詞や映像が真面目なシーンであってもクスッとくるのがい
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劇場版 呪術廻戦 0(2021年製作の映画)

4.2

ポスト鬼滅の呼び声高い大ヒット作が満を持しての映画化。
あくまでエピソード0なので一見さんお断りという雰囲気は無くむしろ呪術の世界観の説明を丁寧にしてくれるので初見の方でもここから入っていける安心感が
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