ミサイル基地を人質にとった脱獄犯を主役に、アメリカ政府との緊迫の交渉と格闘を描く、ロバート・アルドリッチ晩年の作品。スプリットスクリーンを多用することで生まれるのは、画面を割っていない時間の緊張感。た>>続きを読む
人工知能よりも不気味の谷を超えた人型アンドロイドを完成させる方が絶対に難しいと思っているので、そっち方面がほとんど触れられずに進むのに違和感。そして、なんでそんなにそれが引っかかるかというと、最初のシ>>続きを読む
朝鮮戦争、最大の激戦地になったある高地で行われた地獄のような戦闘を描いた地獄のような映画。あえて意地の悪い比較をすると『シン・ゴジラ』の10倍くらいの絶望感を味わえる。「おれはもう死んでるのかもしれな>>続きを読む
2014年のフジロックでのライブ映像の合間に、時系列順に過去の映像と関係者へのインタビューを挿入して、電気グルーヴの歴史を実にわかりやすく丁寧に紹介していくというとても真っ当なドキュメンタリーだった。>>続きを読む
「十人の真犯人を逃すとも一人の無辜を罰するなかれ」という題目がある。クリント・イーストウッド演じる敏腕の老記者(相変わらず酒のトラブルを抱えてる……)が、あるきっかけから関わることになった死刑囚の無罪>>続きを読む
(適当な言い方か不明ですが)LGBTもの。妻との早すぎる死別のあと、自らの性自認が男性から女性へと移っていくという流れを、その死去した妻の幼少期からの親友の視点から描くフランス映画。まさにフランス映画>>続きを読む
姉妹作の方よりは好きだけど、イーストウッドの他の映画に比べるとそこまでハマらなかった。
と、いうか、そろそろ「クリント・イーストウッドのFan」を自称しようかと思います……。
てっきりジュリア・ロバーツとかが出てるキラキラ系サクセスストーリーみたいなやつだと思って観たら全然違った。笑
ケヴィン・スペイシー演ずる「中年の危機」真っ只中の亭主が、娘の友達(キラキラ系チアリーダー>>続きを読む
面白いかどうかって言われたら大して面白いとは思えないんだけど、不思議と目が離せない映画だった。FBI揺籃期に長官を務めたエドガー・フーバーの半生を、科学的な操作を取り入れた彼の功績や、同性愛者だったと>>続きを読む
いろいろ考えたけど結局なにもまとまらなかった、とりあえず最後までドキドキした。最近、イーストウッドの映画で人を殺すシーンを観るとなんだか緊張してしまうと同時にわけもなく泣きそうになる。「過去には引き返>>続きを読む
青みがかったルックと超カッコいいアラン・ドロンで画面が幸せ。やたら尺を取っている盗聴器を仕掛けるシーン、たぶんペンライトだけを光源にして撮ってるんだろうけど、動作がいちいちフェティッシュでたまらなかっ>>続きを読む
ジョン・カーペンターってこういう映画撮る人だっていう僕のイメージそのまま、可もなく不可もなく。相変わらず音楽◯だけど、カート・ラッセルはイマイチ強そうに見えないかも。
久しぶりに映画を観て言葉を失ってしまった。理由はないわかんないけど最後の15分くらいずっと涙をこらえてた。善悪の彼岸で、「お前が一番の悪だ」と喝破するイーストウッドの「振る舞い」こそ肝要なのかなと思う>>続きを読む
これはもう、『ダーティーハリー』と主題を同じくする西部劇なんだなあ。冤罪によって自警団に私刑とされたクリント・イーストウッドが、保安官のバッヂを付けて彼らに復讐する…という粗筋。デュー・プロセスを重ん>>続きを読む
神話的な刑務所からの神話的な脱獄劇。個人的なドラマはほぼ省かれていて、さながら『荒野のストレンジャー』ばりの出自不明ぶりは正しく主人公・クリント・イーストウッドと呼ぶべきものに見える。「実話を基にした>>続きを読む
愛の介在しないセックスだけが延々と青みがかった画面で展開される割とハードコアな映画。美男美女ばかりだが全くエロチックじゃない。筋書き自体にはあまり意味を感じなかったけど、自罰のつもりが他罰になる生き方>>続きを読む
「実話に基づく物語」という圧倒的正しさ、奴隷制や人種差別に基づく政治的正しさに背中を押されるように、観たくない映像を2時間超観てしまったという感想。音楽シーンの長回しは良かった。個人的には、近い題材な>>続きを読む
『日本のいちばん長い日』のシリアスなタッチとは真逆のコミカルな反戦映画……なんて済ましてしまうにはいろいろと衝撃映像すぎる。この時代の白黒映画で女性の裸が映るとなんだかいけないものを見た気分になる。>>続きを読む
マジで長いし濃い。『シン・ゴジラ』に影響を与えた……というかオマージュ元と思われる(明朝体のテロップと「まつりごと」だけでドライブする脚本)。最終盤の檄文をばら撒きながら馬で疾走するカット、死ぬほどか>>続きを読む
『シン・ゴジラ』を観に行く前に録画してたこれを観てみたのですが、『シン』を観たあとに今さら感想を書いてもなという気分です。
このレビューはネタバレを含みます
エヴァが出てこないエヴァを観たというか、エヴァってゴジラが出てこないゴジラだったではという気分に。でも新劇の映像表現を実写でやりきってるのを観ただけでも満足度はかなり高いし、見慣れた光景が火の海になっ>>続きを読む
先日『SOMEWHERE』を観た時に「ながら観にいい」なんて失礼なことを書いたけど、これもそんな感じ。
言葉ですくい取れない感情を、色調に表したり、藤井隆を見つめる眼差しに写したり、マイブラの轟音に潜>>続きを読む
「表現が技術的に制約されている中でどう格闘して面白い映像を作るか」という視点から見ると一番楽しめるのがホラー映画というジャンルなのではないか。今観ると「怖い」より「痛そう」という感想になるけど、アイデ>>続きを読む
デヴィッド・ボウイ回顧展の紹介ドキュメンタリーといった感じで、映画独自の視点というのはあまり無い。パルプのジャーヴィス・コッカーはじめさまざまな関係者がボウイについて短いスピーチをする様子を収めてるん>>続きを読む
誤解を恐れず言えば「ながら観」にピッタリの映画だと思う。この空っぽに近いような長回しとインディな選曲(ストロークスなんてわざわざデモバージョンだ)。深夜にダラダラ流したい。無駄こそ映画だって誰かが言っ>>続きを読む
お、おお、思ってたより時代が100年ほど前の映画だった……。
個人的な見た目の好みで言えばこのディカプリオが最高かもしれないし、美術・以上のクオリティはとんでもない。3時間弱のランニングタイム、おまけ>>続きを読む
もう冒頭、シュワちゃんの筋肉を魅せるためだけの薪割りシーンだけで最高なのに直後に愛娘との微笑ましすぎる交流シーンでもう100点、ニヤニヤが止まらん。
なぜアクション映画のヒーローたちは警察に相談しない>>続きを読む
相変わらずトニー・スタークのことが全く好きになれないが1より面白かったと思う。
うおお!アメリカ!みたいな始まり方なのに(今観たら誰でもトランプを思い起こす)AC/DCとかクラッシュとか非アメリカのア>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
こりゃ凄い。メディアの報道のあり方に一家言あるぜ、みたいな人が観ても、やはり卑しい好奇心が湧き上がってくるのは止められないんじゃないか。まるまる一時間以上かけて観客を佐村河内氏の「味方」に仕立て上げ、>>続きを読む
新聞社の社長の令嬢として育った白人の娘が、黒人の男を連れて結婚を認めてもらうために帰ってくる。スペンサー・トレイシー演ずる父親は結婚を認めるか?という粗筋。
婿候補は輝かしい経歴を持つ医学博士であり、>>続きを読む
最初はホラーかと思ったらロードムービーだった。構図がやはりカッコいいのと編集が秀逸。あと前に見た『第七の封印』に比べればあまり宗教性も薄く、観やすいほうかもしれない。