梅田さんの映画レビュー・感想・評価

梅田

梅田

シークレット・ヴォイス(2018年製作の映画)

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『マジカル・ガール』のカルロス・ベルムト監督によるミステリー。大胆な音楽の使い方とここぞというところの長回し、そしてひねりの効いたプロットと、前作に続いてイケイケな感じ。かなり小規模でこじんまりとした>>続きを読む

わたしは最悪。(2021年製作の映画)

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アラサー女性のいろんな葛藤をシリアス半分ユーモア半分に描いたドラマ。語りの洗練っぷりやフィルム撮影の美しさにとても満足した。トレイラーでも使われていた時間の止まったオスロの街のシーンや、ドラッグでラリ>>続きを読む

夢が作られる森(2015年製作の映画)

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めちゃくちゃいい。パリ郊外にある「ヴァンセルヌの森」という公園に集う人々を撮影したドキュメンタリーで、同じフランスの『宝島』(ギヨーム・ブラック)なんかにも近い。ただ個人的には、こちらに集う人たちのそ>>続きを読む

若き詩人の心の傷跡(2016年製作の映画)

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これまでに観たラドゥ・ジューデ作品の中では、なんか突拍子もなくふざけた部分がないという意味で一番「ふつう」の映画に感じた。悪い意味ではない。
病気の主人公が痛がるシーンで申し訳ないが笑ってしまう。全身
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草の葉(2018年製作の映画)

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カフェで他人がちょっと変な会話をしているのを女がずっと聞き耳を立ててるだけの、1時間少々の中編。ホン・サンスっぽいとしか言いようがないが、まぁふつうに面白い。階段を登ったり降りたりするシーンが印象に残>>続きを読む

グレイマン(2022年製作の映画)

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頭空っぽにしてスパイアクションを楽しむ映画として最高だった。今までライアン・ゴズリングのことあまり良いと思ったことがなかったけどこの映画の彼はマジでカッコよかった。そしてこれを観た誰もがクリス・エヴァ>>続きを読む

ゲット・バック(1991年製作の映画)

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ライブ自体には文句はないけど、変なコラージュに違和感。

ありがとう、トニ・エルドマン(2016年製作の映画)

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160分あるうち、地獄みたいにいたたまれない空気のシーンが130分くらいを占めてる、コメディっぽい撮り方をしないコメディ。ただ後半のバースデーパーティのシーンはひたすら爆笑してしまった。
変に脚本的な
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夜を走る(2021年製作の映画)

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リアリティのある生活描写とそこからの衝撃的な跳躍、心臓が止まりそうになる瞬間が何回かあった。こちらの想定を裏切り続ける脚本がめちゃくちゃ面白かった。
あと何より印象的なのは音の使い方で、巨大な金属音と
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オスロ、8月31日(2011年製作の映画)

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爽やかで穏やかな青年がなんとなくいい感じの若者ライフっぽい一夜を明かしながら、孤独なまま絶望に足元を絡め取られていく、あまり鬱々としていない鬱映画という感じだった。室内での撮影がスマートでカッコいい、>>続きを読む

ソー:ラブ&サンダー(2022年製作の映画)

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ソーの衣装の安っぽさに耐えられなくなってきた頃に、影の世界のモノクロの画面になったのはいいなと思った。アクションが始まるとザック・スナイダーの『300』みたいでちょっとダサかったけど…笑

ポストクレ
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ストーリー・オブ・フィルム エピソード1. 映画の誕生(2011年製作の映画)

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映画という芸術の揺籃期をめちゃくちゃ丁寧なナレーション付きで解説する。批評性はかなり薄いけど、かわりに「映像付きの教科書」を読んでいるような感じ。勉強にはなるし、面白い。
例えばグリフィスの革新性を語
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あなた自身とあなたのこと(2016年製作の映画)

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これは…ギャグでやってるのか本気なのか全くわからなくてめちゃくちゃ面白い。不条理劇みたいな趣すらある。緊張感のない濱口竜介の映画みたいだ。
どう見ても同一人物なのに「別人だ」と言い張る女のコミカルなこ
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アンラッキー・セックス またはイカれたポルノ(2021年製作の映画)

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パート1は街撮りしかなく、パート2はコラージュしかなく、パート3は悪ふざけの過ぎる法廷映画の装い。そしてエンディングは3パターンを用意して「どれでも好きな結末をどうぞ」。ふざけすぎ。前に観た『アーフェ>>続きを読む

Mr.ノーバディ(2021年製作の映画)

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ストーリーは「こういう感じなんで、あとは各自脳内で補完してね」とでも言わんばかりのざっくり加減。90分くらいの映画なので淡々とアクションだけ見るにはこれでいいかも。敵側にこれといって強い奴もいないので>>続きを読む

エルヴィス(2022年製作の映画)

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悪名高いエルヴィスのマネージャー、トム・パーカーを語り部に、エルヴィス・プレスリーの出生から死までを描く伝記映画。予備知識的なものは一切いらない親切な作りだけど、肝心な部分は言葉ではなく音楽と映像で語>>続きを読む

行き止まりの世界に生まれて(2018年製作の映画)

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このクオリティのフッテージがこの距離感で撮影され、しっかり編集されているということのかけがえのなさが、この映画を特別なものにしていると思う。ザックが自己弁護を並べ立て自分の家庭内暴力を正当化するシーン>>続きを読む

スイス・アーミー・マン(2016年製作の映画)

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監督sの次作『Everything Everywhere All At Once』がとても評判良いらしく、早く日本公開決まってくれ、ということで前作のこちらを観た。
ミュージックビデオ的な演出でクソバ
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トップガン マーヴェリック(2022年製作の映画)

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いやぁ、誰も彼もがみんなで「面白かったね!」と言い合えるこういう映画が映画館にあるって、本当に良いことですね。
いずれそんな映画が無くなる日も来るかもしれない…「でもそれは今日じゃない」って、痺れるね
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DAU. ナターシャ(2020年製作の映画)

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この緊迫感と閉塞感はちょっと尋常じゃない。この作品は、調べれば調べるほどドン引きしてしまうような『DAU』というアート・プロジェクトのほんの一部でしかなく、そういった文脈に目を瞑って単体の映画として語>>続きを読む

ダムネーション 天罰(1988年製作の映画)

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冒頭1カット目から「うぉ〜タル・ベーラ〜」としか言いようのないカメラと通奏低音にちょっと笑ってしまう。時系列的にはここで彼の作家性の完成をみたということになっているのかな。横移動のスピードを上げて色付>>続きを読む

テオレマ 4Kスキャン版(1968年製作の映画)

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『王女メディア』と続けて観た。ギリシャ神話と現代劇という違いはあれど、荒野の土埃と夕陽(逆光)はパゾリーニのシグネチャー。『アポロンの地獄』も『カンタベリー物語』もそうだったと記憶している。ある種の死>>続きを読む

王女メディア(1969年製作の映画)

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タイトルバックの夕陽とその直後の半笑いの子供の表情だけで、パゾリーニの映画を観ているという充実感がやばい。20世紀最高のディーヴァ、マリア・カラスを主演に迎えながら、彼女が歌うシーンはどこにもない(絶>>続きを読む

すべてが変わった日(2020年製作の映画)

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一歩間違えればギャグにしかならないサイコな一家のシーンも張り詰めたサスペンスになってて、最初から最後まで怖すぎて面白すぎた。銃の引き金を引くまでのスピード感!

サン・ラーのスペース・イズ・ザ・プレイス(1974年製作の映画)

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サン・ラーのことはそれほど詳しく知らないけど、「なんか宇宙から来たとか意味わかんねえこと言ってる奴」という客観視はあるんだな、とちょっと笑った。

湖のランスロ(1974年製作の映画)

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いつものブレッソン的な映画ではあるけど、舞台が中世で甲冑の騎士たちが主要な登場人物。冒頭のシーンでいきなり首が吹っ飛ぶ。蛇口をひねったように流れる鮮血がショッキング。
作業のように繰り返される騎馬戦の
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トップガン(1986年製作の映画)

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続編の評判に惹かれてとりあえずこっちを観てみた。夕焼けの空を戦闘機がぶっ放すの、かっこいいね〜!的なことを言うつもりで見たんだけど、自宅で配信で観てもそこまでアガらないっすね。空のアクションってなかな>>続きを読む

マイスモールランド(2022年製作の映画)

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題材の重さからすればやむを得ないと思うけど、観てる間ずっとしんどい映画だった。そもそもクルド人とは? 日本の入国管理制度とは? 日本における外国籍の人の生活は? みたいなドキュメンタリー的な要素に多く>>続きを読む

ボクシング・ジム(2010年製作の映画)

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ボクシング・ジムとワイズマンの相性が良すぎる。時間を淡々と示すラウンドタイマーのアラーム音や、体にリズムを刻み込むためのシンプルな反復練習は、まさにワイズマンに撮られるためにあるような被写体に思える。>>続きを読む

ユダ&ブラック・メシア 裏切りの代償(2020年製作の映画)

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アメリカでは相当話題になってたと思ったけど結局日本では劇場公開すらされず、ようやくNetflixにダサい邦題付きで放流された悲しい映画。『ブラック・クランズマン』や最近観た『U.S.vsビリー・ホリデ>>続きを読む

たぶん悪魔が(1977年製作の映画)

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意識の高い若者がなんらかの諦念に至って死へと進んでいくという、今ではありふれた中二病的プロットを、およそ50年前に既にこうやって形にしていたブレッソン先生。哲学的でセリフもわかりにくく全体的に眠かった>>続きを読む

カモン カモン(2021年製作の映画)

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これはちょっと保留…。よかったという感想もイマイチだったという感想もどちらにも共感。

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