Keikoさんの映画レビュー・感想・評価 - 7ページ目

Keiko

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ジュリエッタ(2016年製作の映画)

4.5

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気になる演出がある。
ジュリエッタとショアンの出会いの場面。彼らは列車の窓から走る鹿を見つける。流れる音楽はニジンスキーの『牧神の午後』だ。単に神秘的なイメージで使われているだけとは思えない。ただ、調
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ニューヨーク 眺めのいい部屋売ります(2014年製作の映画)

4.0

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日常を切り取ったような映画。大きな事件が起きるわけではない。
飼い犬が病気になるし、ニュースの中では連日事件が報道されていて、もしかしたら生活に影響が出るかもしれない状況だけど、そんなの誰にだって起こ
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輝ける人生(2017年製作の映画)

5.0

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この映画を見て、半年ほど悩んでいた問題から解放された。

35年連れ添った夫の不倫が発覚して家を飛び出すサンドラ。夫と復縁したいと切に願う彼女だけど、夫のことを愛しているというよりは、かつての生活、日
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ハングオーバー!!! 最後の反省会(2013年製作の映画)

3.0

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いきなり『ショーシャンクの空に』のパロディ。ポスター剥がしたら脱獄用の穴掘ってたっていう。

ハングオーバーは1作目が1番面白いね。
パターン化したシリーズにするのかと思いきや、今作は1、2とは違った
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ハングオーバー!! 史上最悪の二日酔い、国境を越える(2011年製作の映画)

3.0

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基本のプロットは前作とほぼ同じ。
国が変わったのと、酔ってる間にやらかした内容が違うだけ。あえてパターン化した続編って感じ。最後に写真を見て答え合わせをするエンドロールも、1作目の方が初見だから衝撃的
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ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い(2009年製作の映画)

3.8

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「酔っていたから」というのは本当に便利な言葉だ。物語を作る上では本当にいい材料だと思った。どれだけあり得ない出来事も、「酔っていたから」で説明がつく。ホテルに虎がいるなんて有り得ない?いやいや、酔って>>続きを読む

奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール(2017年製作の映画)

3.0

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水原希子演じるあかりは、とにかく生きるのが上手い女だ。そしてそれを“自分を偽っている”とは認識しておらず、相手に与える印象をコントロールできる自分自身をきちんと愛している。
それは『ドラえもん』のスネ
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何者(2016年製作の映画)

3.5

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学生時代に少しだけ演劇をかじったから、SNSや就活以外にも親近感が湧いた。
拓人が就活2年目だとわかってからの流れ、ギンジの劇中劇の演出構造と現実が重なる仕掛けがよかった。
シェイクスピアの「この世は
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火花(2017年製作の映画)

3.5

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努力して苦しい下積み時代を経て、報われなかった者たちの物語。
この後もしかしたら売れることになるかもしれないけど、彼らはたぶんそうはならない。夢破れて、それでも夢を追いかけた過去を握りしめて、現実を生
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セトウツミ(2016年製作の映画)

3.5

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原作未読。

関西弁だから、普通の標準語の映画よりもリアリティを感じた。特に菅田将暉の喋り口調が本当に自然! 接続語として「ほいで」みたいな言葉をちょいちょい挟むのがナチュラル。

特に大きな事件が起
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嗤う分身(2013年製作の映画)

3.9

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冒頭「そこは俺の席だ」と言って主人公サイモン・ジェームズの目の前に立つ男。他にも空席はあるのに妙だなと思いつつも、サイモンは何も言わずに席を譲ってしまう。おそらくこれは分身のジェームズ・サイモンで、彼>>続きを読む

パージ(2013年製作の映画)

2.0

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設定は面白い。最高に美味しい食材を鍋で全部焦がしたみたいな映画。もったいない。

まず、「どんな犯罪も許される」っていう設定なのに、なんでみんな殺人しかしない? 他の犯罪を犯す人も描いたらいいのに。そ
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劇場版 はいからさんが通る 後編 ~花の東京大ロマン~(2018年製作の映画)

3.0

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いつのどの時代の少女漫画でも毎回そうなんだけど、私は当て馬キャラを好きになりやすい。

今回も編集長がいいのに!なんて思って見てしまった。そういう人はかなり多いだろうな。
だけどこれはあくまで外野の意
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劇場版 はいからさんが通る 前編 ~紅緒、花の17歳~(2017年製作の映画)

3.0

絵柄がずいぶん現代風に変えられているなぁという印象。でもこっちの方が今っぽくてとっつきやすいよね。この絵だと、最近の漫画だと言われても信じるかも。

少女漫画あるある、少女の憧れを全部詰め込んだ作品。
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パディントン 2(2017年製作の映画)

3.8

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パディントンがやっぱり可愛い。
でもパディントンって子供ではないんだよね。子グマ?でも声や振る舞いは青年。

前作よりもさらに具体的に「差別、偏見、固定観念」について深掘りしてる印象。
ヘンリー・ブラ
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パディントン(2014年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

絵本の世界をそのまま実写化しましたって感じ。というか実際そうなんだけど。
くまのパディントンがとにかく可愛くて、彼を受け入れる家族もみんな優しくて人間味があって、見ていて嫌な気持ちにならない。
悪役は
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メアリー&マックス(2009年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

大人向けクレイアニメ。鬱という病気をリアルに表現するには、実写よりもむしろデフォルメのきくアニメーションの方が相応しいのかもしれない。

病んでいる時に見える雑音だらけの世界を、かなり忠実に視覚化して
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グランド・ホテル(1932年製作の映画)

3.7

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同じ原作のミュージカル版は観劇したことがあって、この映画もずっと見てみたかった。想像以上にミュージカル版と同じ構成・演出なんだね。

冒頭の電話シーンで、主な登場人物たちの状況や人柄がわかる。
個人的
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マーズ・アタック!(1996年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

内容に反して無駄にキャストが超豪華な初期のティム・バートン作品。
あえてB級を狙ってる感じが非常に楽しそうでイイ(笑)

いつも真面目に見ようとしても、地球人がみんなアホっぽくて小さく見えて、メッセー
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フラッシュダンス(1983年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

「努力は必ず報われる。諦めなければ夢は叶う」系の映画ではなくて、「夢のために努力することは無駄ではない。夢を叶えるために歩んだ道もまた夢」みたいなことを伝えたいんだと思った。

主人公アレックス以外の
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コンテイジョン(2011年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

新型コロナウイルスの影響で鑑賞。
この手の作品にはあまり興味がなかったんだけど、今見るとなんと現実的なことか。
コロナのパンデミックをニュースで見る度に「まるで映画やな」と思ってたんだけど、本当にその
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ビートルジュース(1988年製作の映画)

4.2

あぁもうこれぞティム・バートン!
かなり久しぶりに見たけど、やっぱり初期のゴリゴリ自分の趣味だけ詰め込みましたバートンが1番ツボだし大好き。定番の犬も出てくるし、音楽は安定のダニー・エルフマンだし。
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ネオン・デーモン(2016年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

得意か苦手かと聞かれればかなり苦手と答える。グロテスクな描写がダメなもんで。
ただ、映像表現はかなり好き。暗喩の暴力かと思うほど考え抜かれた場面の連続。

大学時代、映画はオープニングに全てが詰まって
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アノマリサ(2015年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

主人公マイケルには、全ての人の顔と声が同じに見え、聞こえてしまう。実際にそういう病気があるらしい。

出張先で息子へのお土産を買おうとするも、入った店は大人のおもちゃ屋さん。顔半分が割れている芸者の人
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キサラギ(2007年製作の映画)

4.0

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想像以上に脚本が上手くてめちゃくちゃ面白かった。
脚本の伏線とか考察とかはネットにたくさん転がってるから、今回そこは省く。

如月ミキというアイドルを知っているわけではないから感情移入できない、共感で
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92歳のパリジェンヌ(2015年製作の映画)

4.0

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「長生きしたい」という願いは、ボケないこと、健康であることを前提にした想い。
「長生きしてほしい」という願いは、自分がその相手を失いたくないという想い。

重要なのは、マドレーヌだって本当は死にたくな
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ゴッホ 真実の手紙(2010年製作の映画)

3.0

密着ドキュメンタリー風の演出で描かれるゴッホのドラマ。ゴッホに関わった人々も、インタビューに答えるように彼のことを語る。

内容自体はほぼ手紙の引用で、映画というよりはドラマ式にわかりやすくした資料み
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くもりときどきミートボール(2009年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

子供向きアニメーション映画かと思いきや、現実の環境問題を比喩で描いててびっくりした。

食べ物を空から降らせる機械。
それによって毎日食べ物が降ってくる。
食べたいだけ食べて、余ったら捨てる。
廃棄に
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アイ・フィール・プリティ! 人生最高のハプニング(2018年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

「外見よりも内面が重要」「冴えない主人公が綺麗に大変身」みたいな、散々語り尽くされてきたテーマと大きな違いはないはずなのに、ちょっと設定を変えただけでめちゃくちゃ新鮮に見えた。

最初の段階でレネーが
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THE LIMIT OF SLEEPING BEAUTY リミット・オブ・スリーピング ビューティ(2017年製作の映画)

3.0

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アラサーの話なのに中二病の世界観。中学生の頃の私が見たら五つ星だったかも。
特に『オーロラ』のことをサーカスじゃなくてわざわざ“見世物小屋”って表現するあたりに監督の強いこだわりを感じた。
なんとなく
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アメリカン・ビューティー(1999年製作の映画)

3.5

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アメリカの模範的かつ善良な核家族が、徐々に崩壊していく様が描かれる。
開始時点で、登場人物全員が心の闇を隠して生きている。“こうあるべき”みたいな幻想に精神を縛られているみたいだ。

その闇を解放する
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サイドウォーク・オブ・ニューヨーク(2001年製作の映画)

2.5

このレビューはネタバレを含みます

ドキュメンタリー風で、通行人がカメラに向かって中指を立てたり、カメラワークがあえて若干手ぶれしていたりする映画。

ニューヨークを舞台にした群像劇で、撮られた年が近いからか、『200本のたばこ』を思い
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ブラック・スワン(2010年製作の映画)

3.5

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作品自体が、というより、ナタリー・ポートマンの演技が称賛されているのかな。物語はいたってシンプル。芸術と向き合うあまり、精神を蝕まれていく人間の物語。

白鳥の湖のオデットとオディール=白と黒、善と悪
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ムーラン・ルージュ(2001年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

「人がこの世で知る最高の幸せ
それは誰かを愛し
そしてその人から愛されること」

2、3年ぶりに鑑賞。
直近でレビューした同監督の『ロミオ&ジュリエット』よりも演出が暴れている印象。個人的にはここまで
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ロミオ&ジュリエット(1996年製作の映画)

5.0

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ロミジュリの現代版には『ウエスト・サイド・ストーリー 』があるけど、既にあれ自体がミュージカルの古典になってるから、現代版といえば今はこっちかな。

バズ・ラーマンは、スタイリッシュでスピード感のある
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スノーデン(2016年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

映画『エネミー・オブ・アメリカ』なんかを思い出したけど、当時はまだ政府の監視は都市伝説だった。それが真実だということを告発したのがスノーデン。

前半、恋人リンゼイがカメラを使って日常を切り取る場面が
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