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全体的に漂う空気は『パンズ・ラビリンス』に似ていて、ギレルモ・デル・トロらしい世界観。(でもあんなメッセージ性はない)
ゴシックホラー調のダークファンタジーで、私の好みドンピシャだ!と思いながら観てい>>続きを読む
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トーキー映画が主流になったハリウッドを舞台に、サイレント時代の栄光を忘れられないかつての大女優ノーマ・デズモンドの狂気を描いた作品。
物語自体はいたってシンプル。序盤でノーマが『サロメ』の脚本を自力>>続きを読む
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ロンドンオリジナルキャストによる、舞台セットも舞台メイクもステージを再現した映像作品。映画版と比べると、やっぱり圧倒的にこっちがいい。
神秘的で怪しい音楽、バレエの動きで猫のしなやかさを表現する演出>>続きを読む
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舞台『キャッツ』は、素晴らしいミュージカルだ。
それは大前提として。
これは……完全に映画化失敗では??
舞台と映画は、度々お互いにアダプテーションされる媒体だ。スライドがうまくいくと最高のエンタメ>>続きを読む
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大人になったどれみちゃんたちを描くのではなく、20年前に『おジャ魔女どれみ』という子供向けアニメを見ていた少女たちの今を描くという着眼点が素敵。
「あの頃は、本当に魔法があると信じていた。」
これは、>>続きを読む
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とにかく冒頭から最高に格好いい。音楽は『シャイニング』(1980)と同じく、ウェンディ・カルロス。これがキューブリックの無機質で狂気的な世界観にぴったりとハマる。
ちなみに私は、キューブリック作品の中>>続きを読む
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ティム・バートンの長編映画デビュー作。さらに、作曲家ダニー・エルフマンと初めてタッグを組んだ作品でもある。とは言っても、バートンのオリジナル作ではなく、あくまでも子供番組の既存キャラクター“ピーウィー>>続きを読む
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本作の考察は既に多くの人がしているので、今回は個人的な解釈だけを書き残しておく。
本作は、英語話者ならではの「時間」の概念が基になった映画だと思った。
英語話者は、過去→現在→未来という時間の流れを>>続きを読む
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田村隆一は、「言葉なんかおぼえるんじゃなかった」という感情を、それでもやはり言葉を使い、詩という形で世に放った。
言葉はただ意思疎通を図るための道具ではない。言葉は心を伝える媒介者だ。だからこそ、人は>>続きを読む
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物語はいたってシンプル。既婚者子持ちの主人公・ダンが、ワンナイトのつもりで手を出した女・アレックスにストーカー行為をされるというもの。この女がとんでもない地雷で、それを踏んでしまったダンは、どんどん破>>続きを読む
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園作品に出演したことのあるオールスターが大集合。
特に、『冷たい熱帯魚』の悪人たちが(愛子以外)みんな打って変わって善人として登場するもんだから笑ってしまった。吹越満と神楽坂恵は同じ夫婦役だし。
他に>>続きを読む
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「言葉なんかおぼえるんじゃなかった
日本語とほんのすこしの外国語をおぼえたおかげで
ぼくはあなたの涙のなかに立ちどまる
ぼくはきみの血のなかに
たったひとりで掃ってくる」
田村隆一『帰途』
この詩が>>続きを読む
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私は園子温作品が苦手。理由は『愛のむきだし』(2008)のレビューに書いた通りで、本作の感想も概ね同じ。
ただ今回は、この作品の基になった埼玉愛犬家連続殺人事件について調べた上で鑑賞した。
実話の事>>続きを読む
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「悪人」とは誰のことか。
被害者の佳乃(満島ひかり)は、祐一(妻夫木聡)と関係を持つ代わりに金銭を要求していた上に、都合が悪くなると虚偽の強姦をでっち上げようとした。
増尾(岡田将生)は、佳乃を車か>>続きを読む
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全編通してイメージカットや映像の比喩表現がかなり多くて、ミュージックビデオのような雰囲気を持つ映画。ただ、描かれる内容はその雰囲気の真逆で、人間の醜い部分を露骨にあぶり出している。
人間の命は重いか>>続きを読む
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エマニュエル・ベルコ監督×カトリーヌ・ドヌーヴ主演という、『ミス・ブルターニュの恋』(2013) と同じタッグの作品。
『理由なき反抗』(1955)や、グザヴィエ・ドランの『マイ・マザー』(2009>>続きを読む
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まず驚いたのが、カトリーヌ・ドヌーヴの音声がスペイン語に吹き替えられていたこと。スペイン公開版か何かを見ているのかと思ったら、しっかりとこれが本家本元だった。
確かに作品の舞台も役名もスペインだけど、>>続きを読む
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良いものは古くならないとはよく言ったもので、とにかく古さを感じさせない王道のアメリカ的ミステリー映画。
序盤の会話で、ジャンルイが切手を集めていることが示される。この会話が何故か強く印象に残っていて>>続きを読む
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ビリー・ワイルダー監督らしい、エンターテインメントに徹した娯楽映画。本当の悪人は1人も登場せず、最後は全てが上手くまとまってハッピーエンドに着地する。
タイトルロールのサブリナを演じるのはオードリー>>続きを読む
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ビビッドな色彩に彩られた最高にお洒落なミュージカル映画。
監督は『踊る大紐育』(1949)、『雨に唄えば』(1952)のスタンリー・ドーネン。
オードリー・ヘプバーンは、『ティファニーで朝食を』(1>>続きを読む
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構成や演出がテンプレ通りだからこそ面白い。
説明台詞が少なく、伝えたいことを相手が察することで物語が展開していくのも心地いい。全体的にテンポがよく、中だるみを一切せずにラストまで走り抜けていく。
特>>続きを読む
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若い頃のカトリーヌ・ドヌーヴの映画はいくつか見てきたけど、近年の彼女の主演作は初めて見た。本作では69歳のドヌーヴが、人生や恋に悩む女性を演じている。
歳をとってもなお美しい姿は流石としか言えない! >>続きを読む
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ジャック・ドゥミ監督作品。
音楽はミシェル・ルグラン、ヒロインはカトリーヌ・ドヌーヴで、これは『シェルブールの雨傘』(1964)、『ロシュフォールの恋人たち』(1967)と同じタッグ。
夫婦を演じるカ>>続きを読む
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ラクロの同名小説の映画化。
時代設定を(当時の)現代に置き換えていても、登場人物の名前はほとんど原作通り。
ヴァルモン、(マリアンヌ)トゥルーベル夫人、セシル、ダンスニー、ボランジュ夫人、ローズモンド>>続きを読む
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野々宮家と斎木家が初めて一緒に食事をした時、琉晴と斎木雄大(リリー・フランキー)はどちらもストローを噛んでいた。この噛み癖に野々宮良多(福山雅治)は不快感を示すが、この場面に全てが集約されている。
つ>>続きを読む
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信じたい人のことを疑わざるを得ない精神的苦痛が、じわじわと画面越しに伝わってくる。
唯一の救いは、千葉編の愛子(宮崎あおい)と田代(松山ケンイチ)が結ばれたこと。田代を東京まで迎えに行く愛子の姿は、冒>>続きを読む
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死ぬことを恐れていないように見えて、実は人知れず泣いているモリー先生が印象的だった。彼は若くして死ぬわけではない。病に侵されてはいるけど、もともと高齢だ。それでも死と向き合うのは耐えがたい苦しみをもた>>続きを読む
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タイについてそれなりの知識がないと、理解するのが難しい作品だった。評価もつけられない。
途中で静止画のシーンがあるんだけど、ここで使われている写真とナレーションは、タイの歴史的事実だろう。
舞台とな>>続きを読む
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ヴィーガンの主張ってこういうことなんだろうなぁ。そんなことを考えながら見ていた。人間を調理して食べるという美食家はインパクトが強い。
特に残酷な人間の解体ショーなんて、まったく同じことを私たちはマグ>>続きを読む
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原作もアニメも知らずに鑑賞。想像していたより面白かった。最近は邦画もアクションシーン頑張ってるなぁ。
カネキ役の窪田正孝くんは流石の熱演。
カネキと亜門鋼太朗の戦闘シーン、特にカネキが馬乗りになって>>続きを読む
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三浦大輔…この監督って演劇出身の人で、それなりに評価されてるはずなんだけど、私はどうにも苦手だなぁ。
『何者』の演出は嫌いじゃなかったから、たぶん彼の性描写が駄目なんだろうな。『愛の渦』も変、というか>>続きを読む
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『13日の金曜日』(1980)でも思ったけど、ヒロインのミスリード演出はホラー映画の定番なのね。本作でもティナが主人公かと思いきや、最初に殺されるのが彼女で驚いた。
今のホラー映画と比べると、比較的>>続きを読む
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これをもっと可愛らしく演出したら『ホームアローン』になるよなぁ
一応、主人公ロッキーに感情移入させるため、彼女の家庭環境がかなり劣悪であること、そこから脱出するためにまとまった金が必要であることが示さ>>続きを読む
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従来のホラー映画の掟を真っ向から否定する作品。ファイナルガールは処女ではないし、性行為をしても殺されない。むしろ、性行為をすることでしか“それ”から逃れられない。
思春期の漠然とした不安をそのまま視>>続きを読む
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不気味な子供が登場するホラー映画。悪魔に取り憑かれている? 実は人間じゃない? そういう類のものかと思っていたら、予想を裏切る展開に。
これは完全に人間の醜い心理を描いたサスペンス映画だ。
それにして>>続きを読む
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元祖『13日の金曜日』(1980)が怖くなかったのは、古い映画だからかと思ったんだけど、このリメイク版も同じくらいに怖くない。
続編というよりはリブート版で、歴代のシリーズをぎゅっとひとつにまとめた>>続きを読む