集大成というよりは焼き直しかな?それでも面白いけどもっと期待しちゃう。
いわゆる人間の「生理的に無理」の範囲だけを周到に攻めていく映画。人は心よりも先に身体が怖がる、という基本的なことを忘れそうになったらこれを観ましょう。
まさにインド映画に求めてる圧倒的な物量によるスペクタクルなんだけど...映像がやたらスタイリッシュでもうちょっと粗野な感じでいいのになと思う。
ロケーションの良さが作品の価値を高めてるんだろうけど、いかんせん大学の授業でインドの風景に見慣れすぎて何も思わず。童心というものがイマイチわからない。
あんなにビジュアルで語ってきた人なのに、今回は肝心のその部分が弱いせいで言葉ばっかり虚しく費やしているように思えてきて駄目だった。あと単純に、会話する場面が多いけどただ話してるだけでそこにドラマが生ま>>続きを読む
明らかに撮りたいものに対して技術が伴っていない失敗作なんだけど、C級映画特有の永遠とも思える引き伸ばされた退屈な時間が主人公の空虚な心象風景に偶然合致していて何だか忘れがたい作品。
めっちゃ丁寧に作られてて好感が持てる。
突然の空間移動からの遠くに何か知らん奴がいるくだりが1番怖い。良く出来てるが故にあんまり好きじゃないな。
父権社会から逃れた男女の受難。何処まで逃げてもそれは亡霊のように2人の後ろを付いて回る。男達の身勝手と金が全てを支配する時代、2人の愛と父子の愛情だけが彼らの灯りとなる。でもそれらもまた、死んでこの世>>続きを読む
構図だとかそういう範疇を超えたところで、これしかないとしか言いようのないショットを連発させてて凄まじい。中平卓馬が撮った沖縄の写真を思い出す。花火の切り取り方も素晴らしく、何処よりも静かで感動的な花火>>続きを読む
導入部のつまらなさはホラー映画あるあるだから今更言う必要ないけど、それにしても今作の前半のつまらなさは異常。しかしそれを耐え切れば、独創的過ぎるクリーチャー&魔道士達の最凶ビジュアル合戦が始まりテンシ>>続きを読む
お得意の変態純愛もの。蛇女が車を襲ってくるくだりがちゃんと怖くてテンション上がった。これが最後は寂しいし続編いつでも待ってます。
このレビューはネタバレを含みます
カタルシスを置き去りにしてグロ一点突破で突き抜ける。虚栄心で平然と嘘を語る最期の主人公の姿は結局あのリーダーと変わらないっていうラストの意地の悪い捻り方。
工場のイカれたビジュアルはもちろん最高の一言なんだけど、それよりも終末感溢れる街の雰囲気がたまらなく良い。みんな近いうちに世界が終わることを知っているような顔つきで、「街のルール」を心の奥底で理解して>>続きを読む
社会と自らの身体に「居場所のない」主人公が彷徨う姿を冷徹とも言える視点で(それ故に倫理的でもある)描き出した衝撃作。形式を捨てた語りの先に浮かび上がる剥き出しの魂。
「人生は素晴らしい。でも、そこに>>続きを読む
「死の円環ゲーム」 脚本をそのままなぞっただけという感じの素っ気なさが、次第に始まったら後は筋書きを繰り返すだけという物語の残酷さと一致していることに気付き、最後はその冷たい死の扱いに静かに戦慄する。
観たこと自体忘れてたけど真面目にクリスマスに鑑賞。お手本のようなC級スラッシャー映画の引き延ばされた退屈な時間。幾度も繰り返すクリスマスの内1回くらいはこんなクリスマスがあってもいいはず。
思考よりも先に出来事が起こり続けるジェットコースター映画。それに加えて奇妙に歪んだ空間を活かした物語設計になってるので何処から何が飛んでくるかが掴めず不意打ちの連続になっている。タイトルに惹かれて何と>>続きを読む
「人と人が分かり合うということ」についての4時間。その話題は2人の男女の話題から暴力、戦争にまで飛躍していく。作中でも発せられる「好きだからじゃ駄目なの?」というひと言に満足できずその先の答えを求めて>>続きを読む
尊い...。今にも壊れそうなものが何よりも輝くあの一瞬。それは作中で流れるベル&セバスチャンとアルヴォ・ペルトの音楽の共通項でもあり、それらの音楽もまた作品の根幹を支えている。
nobodyの意味合いが変遷していくベタながらもクールな展開は楽しいんだけど、中盤のバスでの戦闘に繰り広げられる鈍い暴力の応酬が最高だったので一介のちょっと喧嘩の強いおっさんで居てくれてもよかったな。>>続きを読む
韓国の良質サスペンス映画を観るつもりで鑑賞したら、まさかの俺の大好きな白石晃士系movieだったので困惑した。というか完全に見方間違えた。クソ長いのにつらい。
強盗犯たちの過剰なまでの不快さと顔面の濃さ、そして全ての余韻を消し去る斜め上過ぎるどんでん返し。アルジェントとかフルチに比べると刺激がちょっと...とか思ってたけど、バーヴァ兄貴の作家性と職人芸を兼ね>>続きを読む
まさかのあの人参戦に大興奮!風呂敷を広げに広げた終着点が、あのチープなCGが浮かぶ東京の何でもない夜空というのが泣けてくる。大好きです。
極私的な物語ながら言葉の行間、空間の余白、フレーム外の音響によって観る者を招き入れるような包容力がある。原作の短歌に表されているように、剥き出しの現実の最中で不意に奏でられるリコーダーの軽やかさを体現>>続きを読む
エンタメ全振りで超たのしい。バトルに持っていくまでの意外なまでの丁寧さに好感が持てる。肝心のバトルが短かすぎるのが残念なんだけど、お互いの世界観を壊さないためにはあのくらいが限界なんだろうな。俊雄はも>>続きを読む
前半のフラストレーションを快感に変えるバブ様の敬礼に感涙。ありがとう...。
ありふれた家で突然聖書の物語が再演されていく。一人の女性の視点から語り直される聖書でもあり、それを父権社会における象徴的な女性の立場=母親の物語として再構成しているのが巧み。ただ空間が自在に変形してい>>続きを読む
「見えない」ことで生み出されるサスペンスの数々はもちろん最高のひと言なんだけど、それよりも引っかかるのがラストに映る柵越しの人々の視線。あの無遠慮な視線には、劇中で随所に暗示される主人公が滞在する一家>>続きを読む