dozenさんの映画レビュー・感想・評価 - 9ページ目

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薬の神じゃない!(2018年製作の映画)

4.3

命は金だ、と金儲けクライムエンターテインメントが面白おかしい
お前ら、どんな面子だよ!とつっこまざるをえない
というだけの映画なら、予想できるラストの展開もいくつか思い浮かぶけど…

いいね、いいね、
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ウルフウォーカー(2020年製作の映画)

4.4

デフォルメされたキャラクターの愛らしさ、森の描写の美しさ、そんな見た目以上に気持ちがすごい伝わってきて面白い
ロビンと父親、ロビンとメーヴ、ふたりとも観てる側は痛いほど気持ちが分かって切なくいとおしい
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罪の声(2020年製作の映画)

4.2

超豪華な大作という見た目でドヤってこず、丁寧につづられたドラマが観ていて落ち着く
変に力が入りすぎず、かといって軽すぎない作品の雰囲気は疲れず最後まで楽しめた

徐々に事件が紐解かれていくドキドキ感、
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朝が来る(2020年製作の映画)

4.3

あたたかさ、優しさ、辛さ、きらめき、痛みの波に心が翻弄される
ひとつの出来事やひとりの人に感じた一面が、次の瞬間、もしくは時間をかけて別の光や影の側面が見えてくるのが面白い

当たり前なんだけど、自分
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ヨコハマメリー(2005年製作の映画)

4.1

噂話に聞いた話、実際に交流のあった人たちの話から、自分なりのメリーさん像をイメージするのが面白い
メリーさんがいた街や場所の、その当時らしい魅力も感じられてよかった

すべてが過去の、済んでしまった話
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望み(2020年製作の映画)

4.0

主人公たちといっしょに苦しみ、信じ、疑い、望みやその真逆を共有する映画でした
むしろガンガン感情移入していかないと、向こう側の人たちに飲み込まれそうで嫌だった

話が進んでいくほどに天秤が軋みながら大
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劇場版「鬼滅の刃」無限列車編(2020年製作の映画)

3.4

無限列車編と言いつつ、観賞後に無限列車でのことがすっかり印象から消えている
さんざん予告でやってる内容まんまに話が進んで、それ以上の驚きがなくて文字通り期待を裏切られた「無限列車編」

まあ、そんなこ
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浅田家!(2020年製作の映画)

4.2

自然と画面の中の人物、その表情に目がいくときに最高の顔を撮っている映画でした
ここぞ、というシーンはもちろん、何気なく目がいってしまう部分もぬかりなく「いい表情を撮ってるなあ」と感じる

話も面白くっ
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劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン(2020年製作の映画)

4.3

とても美しい涙が見られた映画でした
しめつけられるような感情のおさえ方ぐあいが素晴らしく、勢いのまま突っ走らない丁寧な作りが好感をもてた
テレビシリーズからの真っ向勝負の続編、誤魔化さず、にごさずによ
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根矢涼香、映画監督になる。(2019年製作の映画)

3.8

タイトルにもなってる通り、根矢涼香の魅力を最大限に引き出した映画でした
芝居としての切り替えはもちろん、ちょっと角度を変えただけで印象が異なって見える根矢さんを誰しも好きになる、と思う
作中の役として
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オン・ザ・ロック(2020年製作の映画)

3.4

どんな場所でも様になるビル・マーレイを楽しむ映画
あと、主人公の旦那さんの優しい笑顔もいい感じ
しょうじき話は言いたいことは分かるけど、観ていてもう一段二段気分が盛り上がらない

父親とのデート(?)
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はりぼて(2020年製作の映画)

3.3

いろんな意味であざとくて、不正の連鎖に怒りをこえて笑ってしまう、という作りが鼻につく
しょうじき個人的にはこれを観て笑うことは、すごいゲスな行為になってしまう気がした
印象を誘導するようなカットも多く
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ミッドナイトスワン(2020年製作の映画)

4.4

痛みをともなう、とても優しい映画でした
エンドロールの余韻から観たあとの満足感がたまらない
すごい弱いんだけど強いふたり、どっちの物語も見応えがあってよかった

映画の中では描かれない過ぎ去ってしまっ
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鵞鳥湖の夜(2019年製作の映画)

3.5

冒頭、男と女、ここから始まる物語に期待が高まる
そして、雰囲気に誘われて、どんどん引き込まれていくんだけど…
状況が見えた途端に「え?そんだけのこと?」と大いに肩透かしをくらった

いちいち画はかっこ
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マティアス&マキシム(2019年製作の映画)

3.6

なんだかとてもむずむずする映画
みんながみんな思いを抱えて自分を演奏してるのに誰も聴いてない、届いてないって笑い話にもそうじゃなくもなる
うっすらと主人公たちの気持ちを察せるけれど、内に内に向かいすぎ
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ブリング・ミー・ホーム 尋ね人(2018年製作の映画)

3.6

すごくえぐい内容なのに、言うほど強い恐怖感と緊張感、嫌悪感はなくスルッと観ることができた
主人公が対する相手のクズさ、ゲスさ、観てて神経にさわる感じはよく(悪く?)描けている
けど、残念ながらみんなバ
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ソワレ(2020年製作の映画)

4.2

翔太とタカラ、村上虹郎と芋生悠、ふたりがたまらなく魅力的で素敵でした
陰のタカラと陽の翔太、不安定な安定感と力強さと若さ、男と女がいて物語が流れていくんだけど、この関係がとてもいい

映画から断片的に
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TENET テネット(2020年製作の映画)

4.2

時間の逆行とかめんどくさそうな臭いしかしなかったけれど、思った以上に娯楽作品よりで楽しめた
難しく考えなくても大丈夫だけど、頭からっぽにして観られるほど単純でもない絶妙なライン
ぜんぶ理解するには及ば
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窮鼠はチーズの夢を見る(2020年製作の映画)

4.0

大伴と今ヶ瀬というふたりの男同士の話がメインだけど、同性愛ものとかそういう類じゃない恋愛映画でした
観ていくほどに大伴のどうしようもなさが目立つと同時に、だんだん性格が見えてきて面白い

主人公たちの
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カウントダウン(2019年製作の映画)

3.4

余命が分かるアプリ、という設定にゴーサイン出して作る以上、予想をこえた何かがほしかったけれど…
アプリの規約違反といい、直接的に手を出してきたり、わりと基本部分のルールがふわっとしてる
それこそ重要な
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喜劇 愛妻物語(2020年製作の映画)

3.7

クスッと笑えてほんわかできる夫婦のドラマ、という安全圏内の内容を想像してると映画の方から強く拒絶される感じ
さいしょこそ夫のダメさ、妻のキツさが笑えるけど、本当にどうしようもないふたりすぎて、どっちに
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mid90s ミッドナインティーズ(2018年製作の映画)

3.7

主人公の少年のどこか欠けてる危うさがすごい魅力的にうつってた
いきがって悪いことして、だけど居場所ができていく、そこに居させてくれる感じがよかった
ただふざけてるだけじゃなく、この街に生きていることも
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行き止まりの世界に生まれて(2018年製作の映画)

4.0

怒りやもどかしさが画面を通して伝わってきて、観ていてすごく苦しい
そこにスケートのシーンが挟まれて、観ている方も束の間の気持ちよさを得られ、映画の中の登場人物たちに感情を深く重ねて観れた
仲間、家族や
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ようこそ映画音響の世界へ(2019年製作の映画)

4.1

映画は映像だけじゃなく音も重要だ、という当たり前を体感できる作品でした
職人たちの話とか、たぶん一定の需要があるだろうけど、誰もが知ってる映画、監督、役者が画面にうつり普通に観ていて面白い
無からシン
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幸せへのまわり道(2019年製作の映画)

4.2

ロジャースの人間味のある温かさが心をほぐしてくれる
かといって聖人君子が感動を振りまくのでなく、自浄作用の手助けをしてくれるような感じ
とても優しいドラマではあるけれど、怒りや憎しみ、死を誤魔化さない
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青くて痛くて脆い(2020年製作の映画)

3.9

序盤と中盤以降のギャップがすごく人を選ぶと思う映画だった
主人公に対するたまらない拒絶反応があったけれど、しょうじき同族嫌悪のそれだと思う
青くて痛くて痛くて痛すぎて脆い、自分の卑屈さにグサグサ刺さっ
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ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー(2019年製作の映画)

4.2

おバカなキャラクターてんこ盛りで、やることなすこと口にすることぜんぶ頭が悪い(ほめ言葉)
なんだかんだキュートな主人公ふたりで保ってる映画と思いきや、意外にしっかりしてる作り
映画の作り方じたいは頭が
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狂武蔵(2020年製作の映画)

3.0

なんか面白そうなのが始まったな、と思ったら攻撃のパターンとザコキャラの種類が決まってるゲームのような殺陣が繰り広げられる
観客に何を強いろうとしてるか、疑問が浮かぶほどのワンシーンワンカットアクション
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風の谷のナウシカ(1984年製作の映画)

4.1

世界観と主人公、状況の説明から話の運び方としめ方がうまくて楽しめた
思っていた以上に血なまぐさく、人々の思惑はどろどろしていて、からまる主張がほどよく複雑
そんな殺伐とした中にあるからこそ、主人公ナウ
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ジェクシー! スマホを変えただけなのに(2019年製作の映画)

3.4

AIに振り回される主人公という設定のせいか、キャラクターがややすべりなせいか、3むかしくらい前のコメディを観ているよう
ときおりエグめな下ネタぶっ込んできて、それはそれで笑えるけれど
全体的にはじけっ
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赤い闇 スターリンの冷たい大地で(2019年製作の映画)

3.7

どこまでも冷たい現実が当たり前のようにあり、怖気が走るとともに観ていて主人公に気持ちがリンクして精神が不安定になってくる
中盤の現実、終盤の現実、あまりにかみ合わなくて気がおかしくなりそうだった
それ
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弱虫ペダル(2020年製作の映画)

3.6

登り坂なのに疾走感が気持ちよくて、レースシーンは観ていて自然と力が入る
キャラクターありき、というよりはレースと坂道&今泉の青春スポ根要素が強くて楽しめた
マンガ、アニメと観てきたけど、実写映画版の小
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君が世界のはじまり(2020年製作の映画)

4.1

なんかモヤっとはじまって、よく分からないまま進むけど、おどろくほどスカッとした
ガキどもの等身大の青春って感じで、優しさだとか甘酸っぱい恋だけじゃない、尖ってるところが最高にいい

いろんな意味で見え
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(2020年製作の映画)

3.4

誰にでもありそうな、だけど漣と葵ふたりだけのそれぞれの特別な物語
冒頭でチャリが飛んだ時点で「あれれ?」と思ったけれど、以後、良い話にまぎれて時折あれれ?ポイントがやってくる
役者さんたちの表情、その
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ディック・ロングはなぜ死んだのか?(2019年製作の映画)

3.2

どんどんこじれていく話、緊張感とテンションが無駄に上がっていくバカ映画…を想像してたんだけどなあ
中途半端にシリアスで、中途半端にバカゆえにまったく笑えない
それでも、って最後までぶっ飛ぶような「何か
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ホドロフスキーのサイコマジック(2019年製作の映画)

3.6

それぞれの抱える問題に到達して、そこからどうすればいいか示す癒やしは面白い
やり直し、再生しようとは分かっても、どうするかという行動をとればいいか、導きから喜びを得た人の表情は素敵だった

ホドフスキ
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