ぶんたんさんの映画レビュー・感想・評価 - 9ページ目

ぶんたん

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スパイの妻(2020年製作の映画)

3.8

太平洋戦争開戦間近の神戸を舞台に国家の秘密を握った夫とその妻を描く物語。

恐ろしい国家機密を正義のため世に知らしめたい優作とそれを阻止しようとする国家との攻防が幸福な日常を侵食していく恐怖と緊張感が
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まともじゃないのは君も一緒(2020年製作の映画)

4.4

普通が分からない成田凌さんと普通を知ったかぶる清原果耶さんの独特なテンポで繰り広げられる全く噛み合わない会話劇がとっても面白い。

そんな2人を通して普通って何なのかをとても考えさせられた。小心者な自
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荒野の七人(1960年製作の映画)

4.0

黒澤明監督の名作「七人の侍」の舞台を西部開拓時代のメキシコに移して描かれたリメイク作品。

オリジナルの本家と比べてしまうとやっぱりストーリーの多くは削られてしまっているのであっさりしてる感は否めない
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大脱走(1963年製作の映画)

4.0

ドイツ軍に捕らわれた連合軍の脱走常習犯たちが大人数の脱走計画を企てる話。

勝手に重く殺伐とした雰囲気の内容だと思っていたけれど意外と明るくエンターテインメントに描かれていて面白い。長尺ながらも数ある
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海の上のピアニスト イタリア完全版(1998年製作の映画)

3.8

ニュー・シネマ・パラダイスのジュゼッペ・トルナトーレ監督作。船内で生まれ育ち生涯1度も船から降りなかったピアニストを描くドラマ。

限りある鍵盤や客船そのものが生きる世界となっている主人公の1900。
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劇場版「鬼滅の刃」無限列車編(2020年製作の映画)

3.4

原作もアニメも未見で初めて鬼滅の刃を観た。内容がどうこうよりやっと流行りに触れられたことに興奮してる。

これまでのエピローグみたいな説明がなかったので専門用語やキャラクター設定などは詳しくは分からな
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MINAMATAーミナマター(2020年製作の映画)

3.8

水俣病を含む公害問題は学校で軽く習ったくらいだったしユージン・スミスさんのことも初めて知った。

病気で苦しむ患者や悩み苦しむ家族の人たち、さらに抗議活動の壮絶な光景と現実に胸が痛む。そして日本だけで
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空白(2021年製作の映画)

4.2

心をえぐり貫かれてしまうほど重く苦しくとても見応えのある作品。事故描写が想像よりも生々しくて衝撃だった。

古田新太さんや松阪桃李さんなどの熱の篭った迫真の演技は作品全体に終始漂い途切れることのない緊
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サスペリア(1977年製作の映画)

4.0

名門バレエ学校に入学した少女が恐怖に見舞われるスタイリッシュホラー。

冒頭から不穏な空気を感じさせる演出に恐怖心を煽る特徴的な音楽や原色に近い極彩色の照明効果、おぞましい残虐描写の一連のシークエンス
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白ゆき姫殺人事件(2014年製作の映画)

3.4

原作小説がとても面白かったので観てみた。

殺人事件の容疑者候補に浮上した女性の人物像を根拠の無い無責任な噂や憶測によって形作られていくサスペンス。

いい加減なマスコミ報道やSNSユーザーによって真
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隠し砦の三悪人(1958年製作の映画)

4.6

戦国時代を舞台に敗国の姫と侍大将たちの敵中突破を描いた冒険活劇。黒澤作品の中でも特に娯楽色が強くシンプルにおもしろい。

無駄を感じない脚本の妙が流石で押し寄せる窮地のスリルとストーリー展開の痛快さに
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まあだだよ(1993年製作の映画)

3.0

黒澤明監督作品30作目

教師と教え子の心温まる師弟の交流を描いた黒澤明監督の遺作。

慕われる先生の人どなりがよく分かるほのぼのするエピソードの数々が素敵。尊敬する教え子たちの自分にはよく分からなか
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八月の狂詩曲(ラプソディー)(1991年製作の映画)

4.0

黒澤明監督作品29作目

長崎の被爆体験を持つ祖母と孫たちのひと夏の出来事を描いた作品。

時の流れが早すぎて戦争とか原爆は随分昔のことのようだけど歴史上で見ればまだ最近の出来事なんだと思う。当時の痛
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グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち(1997年製作の映画)

4.0

過去のトラウマから非行に走る天才青年とセラピストとの交流を描いた作品。

主人公のウィルを取り巻く人達との関係性がとても良い。殻に閉じこもって楽に生きるよりもさまざまな経験に触れて生きていく素晴らしさ
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東京リベンジャーズ(2021年製作の映画)

3.4

原作もアニメも未見で全く前知識の無い状態で観た。

多分これは好みとかの問題だけど映画の大半がケンカのシーンばっかりだったような印象。高校生ヤンキーがボロボロになるまで殴り合うっていう痛々しいシーンの
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シャン・チー/テン・リングスの伝説(2021年製作の映画)

3.6

新たなアジア系ヒーローの誕生を描くMCU久々のオリジンストーリー。

カンフーアクションや腕輪のテン・リングスを使ったダイナミックで壮大なスケールのバトルはものすごい迫力で楽しかった。

ショーンとケ
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宇宙戦争(2005年製作の映画)

3.6

地球外生命体による大規模な侵略をとある家族の視点から描いたSFパニック。

CG技術を駆使した迫力のある映像が凄い。全体的に地味な印象ではあるけど別に飽きはしなかった。極限状態における人間の醜さもしっ
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ウィッカーマン(1973年製作の映画)

3.6

外界から隔絶された異端宗教の孤島を舞台にしたクラシック・カルトホラー。

行方不明者の捜索から巻き込まれることとなった信仰心の厚いキリスト教信者の主人公。感情移入できるかというとそうでもなくて、キリス
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(1990年製作の映画)

3.6

黒澤明監督作品28作目

黒澤明監督が自ら見た夢を8つのエピソードで綴るオムニバスファンタジー。

短編集なので個々のストーリーは短くコンパクトながらどの作品も恐ろしくて美しく考えさせられるようなもの
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砂の器(1974年製作の映画)

4.6

難航する事件の捜査と推理を続ける刑事コンビを描く前半からこんな展開と結末になるとは思いもしない。美しい風景や音楽、役者陣の演技も然る事乍ら親と子の背負う宿命に涙が止まらなかった。

THE GUILTY/ギルティ(2018年製作の映画)

4.4

電話からの音声のみを頼りに事件の解決を試みる新感覚なサスペンス作品。

視覚情報が全く無い状態で直に観客へ伝わる予測不能な事件の行方やそれを追う主人公の緊迫感が良かったし想像力が掻き立てられてとても面
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オールド(2021年製作の映画)

3.8

時間の進みが異常に早い奇妙なビーチで巻き起こる怪奇現象が波のように次々と押し寄せて来るのでとても恐ろしくて楽しかった。

まるで人生の縮図を見せられているようで、自分も早く何か行動して必死にもがいて生
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アナザーラウンド(2020年製作の映画)

3.8

冴えない4人の高校教師が血中アルコール濃度を一定に保つと仕事の効率が良くなる理論を体を張って検証。

まず普通に未成年の若者が飲酒してバカ騒ぎしてるのが驚き。飲酒文化の根強いデンマークには年齢制限が無
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(1985年製作の映画)

4.0

黒澤明監督作品27作目

家督を譲る決心をした戦国武将一文字秀虎の3人の息子との確執、兄弟同士の骨肉の争いを描く物語。

黒澤監督の作品は毎度のことながらスケールの大きさに驚かされるけど今作もそれらを
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はじまりへの旅(2016年製作の映画)

4.0

現代社会を否定し森深くで暮らすヘンテコな家族のロードムービー。コメディ系だと勝手に思っていたら結構シリアスなお話だった。

お父さん仕込みの極端でスパルタな教育方法で育った世間知らずな子供たちが旅を通
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君の名は。(2016年製作の映画)

3.8

公開当時社会現象を巻き起こし話題になってたので友達と一足遅くに観に行った記憶。

流石は一世を風靡しただけあり何度も擦られたであろう「入れ替わってる〜?!」のセリフがもうネタにしか聞こえなくてちょっと
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べイビーわるきゅーれ(2021年製作の映画)

4.0

女子高生の殺し屋コンビが高校卒業を機に社会に上手く適合しようと自炊やバイトなどに奮闘する生活を描いたとても明るくて楽しい殺し屋映画だった。

殺し屋とは思えないどこにでもいそうな普通の女子高生2人のほ
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マーターズ(2007年製作の映画)

3.8

フレンチホラーを代表する作品なだけあって血はもちろん、不条理で残虐すぎる恐怖がとても過激で強烈。

序盤から既に謎が多く痛々しすぎ。オカルトチックなモンスター系だと思って高を括っていたらまだまだ序章だ
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ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

4.0

恥ずかしながら濱口竜介さんや村上春樹さんの名前を全く知らない状態で鑑賞した。

約3時間もの長尺に少し気構えていたけど退屈するどころかこの映画の世界観へグイグイと引き込まれる。そういえば監督は違うけど
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孤狼の血 LEVEL2(2021年製作の映画)

4.2

バイオレンスなゴア描写はそのままに大上の意志を継ぎ善と悪の狭間に佇む前作とは違った演技をみせる松坂桃李さんは圧巻。

今作はとにかく鈴木亮平さんの悪役っぷりが怖いし凄い。背中一面の刺青と存在感が放つ圧
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ある用務員(2020年製作の映画)

3.8

暴力団組長の一人娘を守る監視役として高校に潜伏する用務員。そこへ娘を誘拐しに次々と刺客が襲ってくる。

幼いながら暴力団に巻き込まれた用務員の切ない運命が描かれていた。

刺客の人達がとても個性的で面
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リング(1998年製作の映画)

3.8

もうブラウン管自体を見かけることが無くなったから動作してるところ見てめっちゃ懐かしい気分になった。

ミステリー要素が強くてビデオの謎を追う松嶋菜々子さんと真田広之さんのコンビが死霊館のウォーレン夫妻
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007 スペクター(2015年製作の映画)

3.8

ダニエル・クレイグ版ジェームズ・ボンド第4作。

閉鎖の危機に陥る00部門とボンドに立ちはだかる謎の巨大犯罪組織。

冒頭から死者の日に紛れるボンドをワンカットで追ったりヘリコプターで曲芸しながら死闘
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007 スカイフォール(2012年製作の映画)

3.8

ダニエル・クレイグ版ジェームズ・ボンド第3作。

MI6本部が爆破されその混乱を起こした謎の男とボンドが激突。ボンドの生い立ちについても触れられる今作は派手でスマートなアクションと美しい画が印象的。ス
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フリー・ガイ(2021年製作の映画)

4.2

1年も公開が延期されて日付の違うフライヤー4種類もあるしこのポスター画像見るのも正直飽き飽きしてたくらいだったけど延期も納得の凄く楽しくて面白い快作だった。

ただのゲームのモブキャラが自由な主人公と
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ザ・スーサイド・スクワッド "極"悪党、集結(2021年製作の映画)

4.8

比べるのはあんまり良くないかもしれないけど2016年のエアー版は個人的に何も感じなかったし内容もほぼ覚えていないような作品だった。

本作もそれとほぼ同じ題材なのにも関わらずこんなにもキャラクターの魅
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