映画人間さんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

2001年宇宙の旅(1968年製作の映画)

3.7

新年早々に意味不明な作品を観てしまった。かなり有名な作品で、BGMは誰もが一度は聴いた事があると思うけれど、まさかここまで摩訶不思議な話だとは思わなかった。なるべくネタバレ回避をしたいが、宇宙の神秘的>>続きを読む

かがみの孤城(2022年製作の映画)

3.8

不登校の少女が主人公という地味目な設定だが、不登校になる過程や周りを取り巻く大人たちが非常にリアルで、子供の時に観ていたら結構しんどかったと思う。鏡の世界に行く導入や序盤の説明部分など、結構雑な印象で>>続きを読む

アバター:ウェイ・オブ・ウォーター(2022年製作の映画)

3.8

圧倒的映像美と飽きの来ないストーリー展開は流石だった。1は導入のストーリー部分もあるので、説明を省いた本作の方がアクションシーンも多く、主人公を含めた登場人物へのフォーカスも深いので、しっかりと感情移>>続きを読む

ラーゲリより愛を込めて(2022年製作の映画)

3.7

話のテンポも良く、演者も頑張っている印象だった。当時のことをあまり知らない私としては、戦後の数年間にわたり、このような悲劇があったことを映画を通して知り衝撃を受けた。残酷なシーンも多く、かなりリアリテ>>続きを読む

ハッピーニューイヤー(2021年製作の映画)

3.5

決して悪くは無いのだけれど、あまりにも既視感が強く、予想通り過ぎる展開である事と、思った以上に各登場人物が絡み合うことが無く残念であった。各キャラクターごとの出てくる順番の意図も微妙で、特に主人公に関>>続きを読む

ワンダー 君は太陽(2017年製作の映画)

4.0

生まれつき見た目にコンプレックスを持っている主人公を中心に、彼を温かく見守る家族や、少しずつお互いに心を許してあっていく友人との関係性を見事に描いていた。一見すると主人公のワンダーだけに注目が行くと思>>続きを読む

人数の町(2020年製作の映画)

3.0

とにかく酷い。設定は面白いし、今の世の中にぴったりではあるけれど、有って然るべきドキドキ感が一切無いし、組織の謎にも全然触れないので、表面上の下りをただただ繋げているだけのように思えた。主演の二人がい>>続きを読む

THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)

3.6

すみません、漫画も1巻しか読んだことがなく、アニメは未視聴の状態で本作を拝見させて頂きました。最初はCGアニメの動きに違和感があったものの気付けば映画の世界観に浸っていました。現在と過去を行き来する構>>続きを読む

鉄道員(ぽっぽや)(1999年製作の映画)

3.4

さよなら東映TOEIにて鑑賞。この映画館には年に1回くらいの来場で、最近だと『ハケンアニメ!』で来たことがあり、そこまで想い出がある訳では無いが、感謝の気持ちも込めてチケットを購入。作品は1999年の>>続きを読む

月の満ち欠け(2022年製作の映画)

3.5

うーん、中盤までは登場人物もキャストも魅力的で、昭和の高田馬場のCGには違和感を感じつつも、二つの恋愛模様がグイグイと心に刺さってきた。しかし、その後の展開が酷すぎる。本作は”生まれ変わり”が重要なテ>>続きを読む

サイレント・ナイト(2021年製作の映画)

2.9

本当に久しぶりにクソ映画を観た気分。設定は面白そうだったけれど、あまりにも脚本がお粗末だった。序盤の平和なパートの展開が無駄に長いし、中盤以降のいざこざも観ていて楽しくなかった。そして何より終わり方も>>続きを読む

母性(2022年製作の映画)

3.6

映画『告白』のような、ダークストーリーかと思いきや、意外にもあっさりとした印象だった。作品の内容としては、誰しもに”母性”が宿るわけでは無いという主軸がありつつ、結局のところ、母としての自分ではなく、>>続きを読む

ある男(2022年製作の映画)

3.7

テーマとしては地味であり、展開も派手さは無いのだが、しっかりと”映画”というものを撮っていたため、最後まで楽しむことができた。キャストとしては謎の男を演じる窪田正孝が素晴らしく、彼の妻にある安藤サクラ>>続きを読む

ザ・メニュー(2022年製作の映画)

3.4

うーん、期待しすぎてしまったようだ。話の内容は予想通りだったのだが、予告編が良く出来すぎていたのか、それこそ料理でいう”うす味”のような濃さであった。主演のアニャは相変わらず可愛いが、客側で他に魅力の>>続きを読む

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

3.7

流石の映像美で、主人公のキャラクターにも魅力を感じたんだけど、どうも既視感のある話の展開な気がした。監督もインタビューで語っていたが、青年を椅子にしたり、敵キャラを猫にするなど、キャッチ―な要素を取り>>続きを読む

ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー(2022年製作の映画)

3.6

他の人も言っているが、チャドウィック・ボーズマンの追悼の意味合いが強く、序盤と最後で劇場が葬式会場のようになっていた。存命であれば、本来は全く別の話をする予定だったが俳優へのリスペクトを込めて、作品の>>続きを読む

ドント・ウォーリー・ダーリン(2022年製作の映画)

3.5

『ブックスマート』のオリヴィア・ワイルド監督×フローレンス・ピュー主演という、今イケイケの組合せだったので期待をしたが、どうも全体的に盛り上がりに欠ける作りだった。割りと早い段階から怪しさが全開だし、>>続きを読む

窓辺にて(2022年製作の映画)

3.5

いつもの今泉監督らしい作品であり、雰囲気としては大変好きなのだが、どうしても登場人物に魅力を感じることができなかった。稲垣吾郎が演じる主演はモテそうな雰囲気はあるが、お人よし好きで現実的では無いし、存>>続きを読む

ヘルドッグス(2022年製作の映画)

3.7

かなり作り込まれていて、アクションや残酷さは邦画のレベルを超えていると思う。ストーリーも終盤まで緊張感があり、飽きずに楽しむことができた。ただし、長々とした台詞が多く、そこは話のリアリティが出るから良>>続きを読む

RRR(2022年製作の映画)

4.2

とてつもないパワーに溢れた作品だった。インド映画らしい愉快な雰囲気と、イギリスに植民地をされていた哀しき過去が相まって、非常に見応えのある作品になっていた。”水”と”火”の二人の英雄が自身の大義のため>>続きを読む

天間荘の三姉妹(2022年製作の映画)

3.4

キャストが非常に地味だが、話の内容はそれ以上に地味だった。本作は現世と天国の間の世界という設定だが、全然そのような感じはなく、世界観の作り込みが非常に甘いと思った。主人公を演じる”のん”はいつもの彼女>>続きを読む

ONE PIECE FILM RED(2022年製作の映画)

3.3

話題作という事で久しぶりにワンピース映画を観たが、正直なところ、めちゃくちゃ寒かった。この作品が海外で上映をされる事に冷や汗をかくレベルであった。プロモーションでも前面に推していたAdoの楽曲を聴ける>>続きを読む

アムステルダム(2022年製作の映画)

3.5

ほぼ実話であることを途中で忘れてしまったが、改めて考え直すと恐ろしい話だったと思う。ただし、話の構成が現代と過去を何度も行き来し、話の流れが分かりにくかった印象であった。またタイトルである”アムステル>>続きを読む

おみおくりの作法(2013年製作の映画)

3.6

主演の方のクセのある表情が何とも愛らしい。話としては地味だが、その先が気になる展開となっており、ゆったりと台詞が少なめな演出が居心地良かった。終盤の主人公の表情はとても印象に残った。

線は、僕を描く(2022年製作の映画)

3.6

小泉監督らしい綺麗な映画だった。光の入り方が素晴らしいし、水墨画を描く過程も良かった。主演の横浜流星の抑えめの演技も良かったし、何よりも江口洋介や三浦友和の演技が最高だった。二人から滲み出る人間性がそ>>続きを読む

もっと超越した所へ。(2022年製作の映画)

4.3

とんでもない傑作を目の当たりにしてしまった。まず、役者たちの熱量が凄い。基本的にそれぞれの部屋で繰り広げられるドラマなのだけど、話し方にリアリティーさと迫力が両立していて、とにかく心にぶっ刺さる演技だ>>続きを読む

MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない(2022年製作の映画)

3.6

正直なところ、思ったほどでは無かったのが全体的な感想。タイムループと激務な職場という組合せは斬新だと思ったし、宣伝も魅力的だったので、かなり期待をしたが脚本がかなり勿体無いと感じた。まず序盤で主人公が>>続きを読む

“それ”がいる森(2022年製作の映画)

2.7

脚本やら、CGやら、キャスティングとどれも酷かったが、そもそも本作を企画しようと思ったことに非常に驚いた。この令和の時代にこの企画が提案され、話し合われ、そして通った過程の方が、本作を鑑賞するよりも楽>>続きを読む

マイ・ブロークン・マリコ(2022年製作の映画)

3.7

主演を務める永野芽郁の熱演が素晴らしい。親友が死んでしまった喪失が生み出す、怒りと悲しみが絡み合った複雑な心情を見事に演じきっていた。随所で出てくる奈緒の演技もよく、育った環境によって自分に持てない女>>続きを読む