映画人間さんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

ROMA/ローマ(2018年製作の映画)

3.4

キービジュアル的に家族で困難に立ち向かう話だと思いきや、基本的には家政婦にフォーカスをしており、様々な出来事は起こるものの思った以上に地味な作品であった。全編がモノクロで美術やカメラワークは非常に拘っ>>続きを読む

地獄の花園(2021年製作の映画)

2.8

なかなかの酷さだった。タイトルの雰囲気やキャストは良いのだが、肝心のストーリー展開が残念すぎた。なぜ、OL同士が闘うのかという説明が一切無いまま話が進むし、そもそもコメディとしてのセンスが無さ過ぎた。>>続きを読む

かもめ食堂(2005年製作の映画)

3.7

フィンランドの首都ヘルシンキを舞台に、小さな食堂を営む愉快な女性三人のお話。主演の小林聡美さんはパスコのCMでお馴染みだが、本作はその彼女の長編を観ているような内容であった。何でもない会話劇が素敵だし>>続きを読む

I am Sam アイ・アム・サム(2001年製作の映画)

3.8

知的障害を抱える父とその娘のお話。障害を持った子供を持つ親目線の話はよく耳にするし、映画やドラマの題材でもあるが、親が障害を持っているパターンは非常に珍しく、とてもリアルで興味深い内容であった。主人公>>続きを読む

ミスト(2007年製作の映画)

4.5

最後の結末が凄いことで有名な作品だが初めて観ることに。序盤からスリリングになる展開が早く、中盤以降も飽きの来ない脚本になっていた。基本的には田舎のスーパーマーケットというワンシチュエーションで描かれて>>続きを読む

ゾン100 ゾンビになるまでにしたい100のこと(2023年製作の映画)

3.4

設定と予告が面白そうだったので観てみたが、かなり安っぽい印象だった。きっと通常の日本のドラマよりもお金は掛かっていて、所謂Netflixらしい予算は掛かっていると思うが、話の展開であったり、キャスティ>>続きを読む

アステロイド・シティ(2023年製作の映画)

3.3

他の方も言ってますが、マジで前半の記憶無いです。つまりは寝てました。それくらい全体的に退屈で謎の展開が続きます。途中から予告で登場したシーンが出てきて、キャストの掛け合いも増えるので、最後まで観ること>>続きを読む

Gメン(2023年製作の映画)

3.5

めちゃめちゃレビューの評価が高いので観に行ったが、安っぽい邦画の印象でしか無かった。周りのお客さんが所謂ジャニオタっぽい連中だらけだったので、きっと彼女らが点数を引き上げているのだと思う。ただ、予告で>>続きを読む

MEG ザ・モンスターズ2(2023年製作の映画)

3.3

中国も製作に入っているからしょうがないが、かなり中国色が強い作品だった。そして、メグの登場シーンが少なく、存在感が薄いように感じた。もっと人間ドラマは最小限にして、ジェイソン・ステイサムが演じる主人公>>続きを読む

春に散る(2023年製作の映画)

3.8

ストーリーの展開的には非常に王道ではあるが、横浜流星や佐藤浩市を始めてとするキャラクターの描き方や、話の運び方が非常に丁寧で、最後まで見応えのある作品になっていた。特に主演二人が徐々に心を許しあう様が>>続きを読む

SAND LAND(2023年製作の映画)

3.7

宣伝が滑っていたが評判が良いので鑑賞をしてみる事に。悪魔の主人公がメインの話かと思っていたが、実はサブキャラのオジサンの話が中心であり、過去の出来事も絡んでくるなど、大人でも非常に見応えのある作品にな>>続きを読む

マイ・エレメント(2023年製作の映画)

3.8

久しぶりにディズニーの良作を観たように感じた。まさに一流のスタッフが集まって作った作品であり、人種の違いなどの複雑な問題を、火や水といった子供でも分かるような内容で、エンタメとして消化しているのは彼ら>>続きを読む

リバー、流れないでよ(2023年製作の映画)

3.5

ヨーロッパ企画が製作した前作の「ドロステ〜」が非常に面白かっただけに、本作にも期待してしまったが、少々裏切られた結果となった。同じくタイムリープモノという事で、最近は映画やアニメと多様されている設定で>>続きを読む

バービー(2023年製作の映画)

3.4

何かと話題の本作だが、TOHO六本木では実に9割以上が海外の方の構成であった。事前情報はなるべく忘れて鑑賞をしたが、とにかくメッセージ性が強すぎるのと、ザアメリカ映画で、カルチャーが分からないと中々楽>>続きを読む

キングダム 運命の炎(2023年製作の映画)

3.6

邦画のレベルとしては他作品よりも圧倒的で面白くはあるのだけど、如何せん話が進まなすぎ。恐らく、あと2~3作くらいありそうな勢いだけど、その分小出しにしている感が強く、映画一本としての纏まりは弱いように>>続きを読む

映画大好きポンポさん(2021年製作の映画)

3.6

非常に評価が高く期待したが及第点の印象だった。映画製作の現場をリアルに描いているように思えるが、登場人物の凄さが見せず、成長機会が無いまま、最後まで迎えるので、ただ天才たちの話を見ているようで共感がで>>続きを読む

月世界旅行(1902年製作の映画)

3.5

100年以上前の作品という事で点数が付けずらい作品だった。まだ宇宙に行った事のない昔の人々の夢とロマンが伝わってきた。サイレント映画という事も中々体験できないものであった。きっと色々な映画の土台になっ>>続きを読む

ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE(2023年製作の映画)

3.7

目が肥えすぎてきているのかも知れないが、本作は他のシリーズ作品と比べて、見所が少ないように思えた。パート1という事で前後半でいう所の前半という事も大きいと思うが、あまりストーリー展開が進まず、本シリー>>続きを読む

運命じゃない人(2004年製作の映画)

3.7

大好きな内田けんじ監督作という事で鑑賞する事に。様々な登場人物の視点から描かれる事で、何重にも物語を多角的に観ることができ、常に新鮮な気持ちで楽しむことができた。ただし、ヒロイン?とも呼べる女性の関わ>>続きを読む

1秒先の彼(2023年製作の映画)

3.7

全体的に力の抜けた感じで、京都の街並みも相まって、緩い雰囲気がとても良かった。台湾の人気映画を原作にしているという事もあり、とても魅力的な内容になっており、序盤から入り込みやすかった。畳の部屋やラジカ>>続きを読む

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

ポスタービジュアル以外の宣伝を一切しないという、今までに無い映画体験であった。どんな作品か分からないので、初めのシーンから釘づけになったが、昨日に『風立ちぬ』を観ていたこともあり、意外と拍子抜けする序>>続きを読む

風立ちぬ(2013年製作の映画)

3.7

実在の人物をモチーフにしている事もあり、他のジブリ作品に比べて、かなりリアル志向の高い作品であった。東京大空襲など、日本が大きな出来事に飲み込まれていく時代を描いているが、主人公自体は激動な人生ではあ>>続きを読む

aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

3.6

上質なホームビデオを観ているような作品。大きなドラマや展開は無いが、ただただ親子二人の旅行のシーンが淡々と映し出されていた。娘役の女優さんはまだ若いにも関わらず、ミステリアスな雰囲気を醸し出しており、>>続きを読む

スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース(2023年製作の映画)

3.7

全作に引き続き、絵は大変素晴らしく、相当お金や時間を掛けて作っていることが伝わってきた。ただ、ストーリーとしては、そこまで特記すべき部分は無いし、とにかく前作観ていない人のためという事は分かるが、前段>>続きを読む

水は海に向かって流れる(2023年製作の映画)

3.4

大人のすずちゃんは魅力的だが、どうも彼女の魅力が伝わってこない脚本や演出だった。彼女の心残りとなっている、ある出来事が話の軸になるのだが、どうも急に舞い込んでくるし、何故そこまで苦しんでいるのかの描き>>続きを読む

怪物(2023年製作の映画)

3.8

「怪物、だーれだ」という予告が印象的な本作だが、そのコピーや「怪物」というタイトルを含め、かなりミスリードな作品だった。ただ、それは決して悪いことではなく、作品をヒットさせるためには必要な事だと思うし>>続きを読む

ザ・フラッシュ(2023年製作の映画)

3.9

DCシリーズは飛ばし飛ばしで観ているが、フラッシュ単独の作品として上手くまとまっている印象だった。フラッシュの過去や現在の立ち位置、そして彼の持つ能力が序盤で非常に分かりやすく、そして説明っぽく無いよ>>続きを読む

岸辺露伴 ルーヴルへ行く(2023年製作の映画)

3.5

「ルーブルへ行く」というタイトルが付いているにしては、パリの描写が少なすぎるし、そもそも過去パートが長く、高橋一生を拝める時間が思ったよりも少なかったのは残念だった。予告編では高橋一生×ルーブル(パリ>>続きを読む

渇水(2023年製作の映画)

3.3

何かが起きそうで何も起きず、主人公には魅力も色気もなく、ただただ時間が過ぎていく作品だった。料金を滞納している人々の水を停水する仕事という題材は面白そうだが、二人の娘がいる家族以外は深堀りせず、かと言>>続きを読む

宇宙人のあいつ(2023年製作の映画)

3.3

話がぶっ飛んでいるのは良いのだが、全然まとまっておらず、役者が良いだけに色々と残念であった。中村倫也演じる主人公が土星人だったという設定は面白いが、家族に赴任をしてきたシーンは全く描かれず、これまでの>>続きを読む

最後まで行く(2023年製作の映画)

3.7

韓国映画がオリジナルという事で、しっかりと作りこまれた脚本となっており、そこに藤井監督の演出が相まって、完成度の高い作品に昇華されていた。藤井監督といえば、インディペンデントな印象も強いが、東宝配給と>>続きを読む

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3(2023年製作の映画)

3.9

エンドゲーム以降ではかなり良い出来だと思った。そして他のマーベル作品の影響を受けずに、しっかりとガーディアンズ・オブ・ギャラクシーで三部作を飾れたのは素晴らしかった。終始、マックスの話に焦点を当てすぎ>>続きを読む