kmfさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

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エル ELLE(2016年製作の映画)

3.8

マトモを装うおかしな人たちがわんさと出てくる。
魔性の女ミシェルに感情移入する余地は無いものの、64歳のイザベル・ユペールの魅力からどうにも逃げられないまま物語が進行する。
自分の性の価値を重々承知し
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追憶の森(2015年製作の映画)

2.7

なぜ渡辺謙はマシュー・マコノヒーに訪れたのか。
なぜナオミ・ワッツや他の樹海の住人たちには訪れなかったのか。
納得がいかない。
感謝しなくて済むゲームは面白いけれど、不毛で倒れそう。

シェフ 三ツ星フードトラック始めました(2014年製作の映画)

3.9

性根のくさったひととか、何かに依存している人が1人も出てこない、良いパワーに満たされた映画だった。
一生見ていたい みたいな輝かしい元妻、パスタの食べ方がエロいスカヨハ、安定の職を辞してまで主人公を慕
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ゴッドファーザーPART II(1974年製作の映画)

4.6

いい男を次々と見物できるpart 2。

若き父の成功と、人生を犠牲にする息子たちの対比。
父コルレオーネがNYで実権を握りつつある時節に、大家に家を追い出されると泣きついて来た女性を助けるべく大家と
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ゴッドファーザー(1972年製作の映画)

4.6

男は自分の選んだ道を生き、女は惚れた男の意のままに翻弄され、、ってなんか安い極道映画みたいだが、それらがそもそもこの映画に影響されて作られているのだろうからして仕方ないのか。

オープニングの結婚式の
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メリー・ポピンズ(1964年製作の映画)

4.9

子供の頃、騒いだりぐずったりすると観せられていた映画。

チムチムチェリーや、世界一長いおまじないの唄や、メリーポピンズが魔法でお部屋を片付けるシーンなど、大人になった今でもわくわくとにやにやが止まら
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雨に唄えば(1952年製作の映画)

4.6


無声映画からトーキーへの変換期を描いてそれなりの策略や陰謀はあるものの、映画全体に流れる明るいエネルギーに目の覚める思い。
そして主役3人の歌とダンスのもつ力が凄まじい。
大雨の中歌い踊る有名なシー
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街の灯(1931年製作の映画)

4.6

時折説明的にはいるセリフを除けば、ほぼ俳優の動きだけで魅せる内容。釘付けになる。
劇中でのチャーリーの悲劇が観客にとっての喜劇になるという構図を見越して映画作りをした彼の功績は凄まじく大きいと思う。
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マイ・インターン(2015年製作の映画)

3.7

長寿時代をどう生きるかという問題と、女性の働き方問題を上手くクロスさせていて、今という時代にぴったりな題材だと思った。

きっと現実には、老人はデニーロみたいにチャーミングでも慎ましくもなく世界一高い
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ニューヨーク 眺めのいい部屋売ります(2014年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

40年間住み慣れた自宅を売却するという話から始まる数日のひと悶着。
結局元いた場所に立ち返るのだけれど、その間の経験でまた新たな視点を得て自分の持っているものや生き方にわくわく、螺旋階段を登ってGPS
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ビフォア・サンセット(2004年製作の映画)

4.5

9年経ってそれぞれの人生を生きている2人が再会。

ラストシーンにニーナ・シモンが流れて、2人が共に生きるのか否か想像を掻き立てる終わり方がとても良い。
葛藤を乗り越えて、それぞれの人生に帰って行くと
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ビフォア・サンライズ 恋人までの距離(1995年製作の映画)

4.9

長回しでただただ男女が思いついたことを話して過ごす夜更け。

若いジュリー・デルピーがすてき。頼りないイーサン・ホークがすてき。夜と朝焼けのウィーンがすてき。エンディングに流れるLiving Life
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不思議の国のアリス(1985年製作の映画)

4.7

不思議の国のアリスと、続編の鏡の国のアリスを網羅した内容。
美術も衣装も音楽もキャストも素晴らしくて、子供の頃繰り返し何度も観た。

自分の音楽の許容範囲を広く決定づけてくれた映画だと思う。

少女の
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リトル・ロマンス(1979年製作の映画)

4.9

高校生の時、夜間のBSで初めて鑑賞していつまでもいつまでも姿が見えなくなるまで手を振って別れを惜しむラストシーンに涙が止まらなかったのを覚えている。
当時の自分に、既にそんな純真さが失われつつあるのを
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嘆きの天使(1930年製作の映画)

4.2

主人公の名前を飼い猫に名付ける程、この映画が好きだった。
と、以前の自分は随分スレていたのだなあ。

不条理。

マンチェスター・バイ・ザ・シー(2016年製作の映画)

4.1

沈黙の多い映画だった。

特別いい人間でもクズでもなく、普通に怠惰で幸せだった男が、神様に選ばれたように悲しい出来事に遭い、乗り越えられない悲しみを抱えて生きている。

ラスト20分あたりで数分交わさ
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小さいおうち(2013年製作の映画)

3.1

美しい若奥様とその家族を慕い、尽くし、心から幸せを願っている健気な女中の物語であるにも関わらず、最後までレズビアン的展開を期待していた自分の心の乱れを呪う。

たきちゃんの心の中にどんな感情があったの
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ナイトクローラー(2014年製作の映画)

3.6

ゲスい男がゲスいまま成功を手に入れる。
決して人の役に立ったり、何か気づいたり、成長したりもしない。
そして世にも気持ち悪い口説きシーンが観られる。
さらに音楽の使われ方が、なんかヘン。その違和感も込
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JOY(2015年製作の映画)

3.5

精神的な重荷をたくさん背負った主婦が、誰に求められてるわけでもない事柄に取り組み、次々に降りかかる問題にもひるまず、よく切れる頭とど根性で成功を勝ち取っていく。

最後の逆転劇のシーンが、西部劇のよう
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卒業(1967年製作の映画)

-

不快な事しか起こらなくて、もともと特に好きではないアルファロメオとパサデナがより好きでなくなって、この映画の唯一の救いであるサイモン&ガーファンクルの美しさすら薄れる有様。
あの有名な教会のシーンの後
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コンカッション(2015年製作の映画)

3.4

脳震盪こわい。
皆の心を癒す娯楽の的になる事で、体を崩していく悲劇が実際にあるとは。

ウィル・スミスの整形顔、すきです。

バック・トゥ・ザ・フューチャー(1985年製作の映画)

4.7


子供の頃触れたアメリカ文化の、おそらく出発点。魅力的な二つの時代を味わえる事がこの映画の喜び。

魅惑の深海パーティでの、Johny B Good がなにしろ最高。

裏窓(1954年製作の映画)

2.7

主人公が窓から覗き見する様は、そっくりそのまま私たちが映画で他人の人生を眺めるのとおなじ。
そんな意味で映画という楽しみを再認識した以外には、狭苦しい一室で2時間を展開するにはグレースケリーの美しさが
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パリ、テキサス(1984年製作の映画)

5.0

子供の頃、父が私に繰り返し観せた映画。

父は失踪した自分の父親にこの映画のハリー・ディーン・スタントンを重ねて、理解しようとしていたのだと思うし、それを娘の私にも知らしめようとしていたのかと思う。
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マグノリアの花たち/スティール・マグノリア(1989年製作の映画)

3.6

欠点だらけの愛らしい人たちが、楽しく騒いだり口汚く罵ったりしながら、友人の人生のピンチやチャンスには必ず側にいて、手に手を取って励ましあう。

男性よりも女性よりも強いのは、母親。
原題は、”Stee
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誰のせいでもない(2015年製作の映画)

3.1

果たしてこれは、「誰のせいでもない」「すべてうまくいく」といえるのか。「ここに原因がある」「悪い方向に向かっている」と感じる内容だった。

説明的な描写は殆ど無く、対して映像は美しかった。

ハンバー
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リリーのすべて(2015年製作の映画)

2.9

キャスティングが素晴らしい。

自分が相手を愛したその根幹の部分が変化したとしたら、その愛を維持するのは困難だと私は思うし、この映画の場合それが人間愛なのか執着なのか判断するのは難しいと感じた。

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エクス・マキナ(2015年製作の映画)

2.5

AIに心を許すなんてばかげた事だという教訓を得た。

ボルベール <帰郷>(2006年製作の映画)

4.3

アルモドバル監督作の中でいちばん好き。
温度ぬるめ、湿度高め。

湯を沸かすほどの熱い愛(2016年製作の映画)

3.6

悲しいけれど暗くなく、笑いながら眉をひそめ、暖かくてヘン。
きれいな人とかわいい人と、よれよれの男たち。

突然炎のごとく(1961年製作の映画)

4.1

特別美人でも誠実でもなく(ジュール談、ジャンヌ・モローは美人です)男を振り回して喜ぶカトリーヌの様な女性を、全男性の求めるファムファタールだと賛美するこじらせ系男子の友情物語。
劇中の男女愛はひとつも
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